もう特異体質というだけでは済まされない…/原ゆみこのマドリッド
2023.02.24 20:00 Fri
「何か別の時間が流れているみたい」そんな風に私が奇妙な感覚に捉われていたのは木曜日、あまり盛り上がる様子もないまま、土曜にはマドリーダービーがやって来ることに気がついた時のことでした。いやあ、スペイン勢唯一のCL生き残りとして、火曜には16強対決リバプール戦1stレグをプレーしないといけなかったレアル・マドリーの方はその試合が終わるまで、首位バルサとの勝ち点差が8もあるリーガで盛り返すのは長丁場を覚悟しないといけないのもありますし、とてもダービーのことなど、考える余裕がなかったのは当然なんですけどね。
対照的にヨーロッパの大会から昨年中に完全撤退しているアトレティコは日曜にアスレティック戦を済ませた後、週末まで予定がなく、マハダオンダ(マドリッド郊外)の練習場で黙々とトレーニングするばかり。気を紛らわせるためか、木曜にはクラブのレジェンド、パウロ・フトレ氏のクラブ入団35周年記念セレモニーをシビタス・メトロポリターノの講堂で開催して、キャプテンのコケが現役選手代表で出席していたんですけどね。もしや、こちらも前節で5位ベティスとの勝ち点差が4に開き、たとえ、お隣さんに負けたとしても、今節は来季CL出場圏4位の座は揺らがないというのが、ちょっとした余裕を生んでいる?
まあ、ダービーについてはまた後で話すとして、今はマドリーがアンフィールドで今年もCL優勝候補であり続けることを証明した一戦がどうだったか、お伝えしていかないと。実はその火曜の朝にはクラブに訃報が届いて、昨年10月、83歳で名誉会長に就任したアマンシオ氏が逝去。彼は2016年から2022年までの前名誉会長、88才でお亡くなりになったヘント氏と一緒に1966年、マドリーのLa Sexta(ラ・セスタ/6回目のCL優勝のこと)を遂げたレジェンドだったんですが、そのため、リバプールからもキックオフ前にはマドリーファンの陣取るスタンドの前に献花を置くという配慮が。
それから試合が始まったんですが、まさか開始早々4分にサラーの入れたラストパスをダーウィン・ヌニェスがゴールを背にtaconazo(タコナソ/ヒールキック)。ゴールが決まって、リバプールに先手を取られているんですから、ビックリしたの何のって。続いて14分、今度はカルバハルからバックパス受けたGKクルトワが、いえ、当人の説明によると、「Ha sido un poco de mala suerte cagarla así/ア・シードー・ウン・ポコ・デ・マラ・スエルテ・カガールラ・アシー(あんな風にミスしたのはちょっと運が悪かった)。ボールは上手くコントロールできたから、パスを出そうと思ったんだけど、サラーがそこにいて、右側に蹴ろうとしたら、ヒザに当たった」そうなんですけどね。
転がったボールをサラーに取られ、そのシュートでリバプールに2点目を献上したとなれば、この後の展開次第では戦犯扱いされかねない大チョンボでしたが、そこは逆境に陥ると目が覚めるマドリー。ええ、アンチェロッティ監督も「Por fortuna, como casi siempre nos pasa, hemos tenido la cabeza fría/ポル・フォルトゥーナ、コモ・シエンプレ・ノス・パサ、エモス・テニードー・ラ・カベッサ・フリア(運良く、ほとんどいつものことだが、ウチは頭をクールに保つことができた)」と言っていたんですが、何より、昨季は決勝トーナメントの3ラウンド、全てを根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で勝ち上がった彼らですからね。まずは21分、ビニシウスが敵4人に囲まれながら、エリア内右からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めて、この日は早めに反撃の狼煙を上げてくれます。
といってもマドリーに同点ゴールを贈ってくれたのはGKアリソンで、いやあ、ちょっと前のコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの弟分ダービーでも、ラージョのGKディミトリエフスキがゴールキックをエネス・ウナル目掛けて蹴り、相手に当たったボールがゴールを割って、ヘタフェと1-1で引分けたなんてことがあったんですけどね。まさかブラジル代表正GKが北マケドニア代表正GKと同じことをするとは私も想像だにしなかったんですが、こちらもゴールキックをエリア内に詰めていたビニシウスに当てて、跳ね返ったボールで2-2になったとなれば、反対側のゴールで見ていたクルトワもどんなにホッとしたことでしょう。
そしてスコアはイーブンのまま後半が始まったんですが、すぐさまマドリーは畳みかけます。そう、再開から2分も経たないうちにビニシウスが敵エリアの左横すぐのところでファールを受け、モドリッチの蹴ったFKをファーサイドから駆け込んだミリトンがリバプール選手の邪魔にまったく遭わずにヘッド。この失点には、「ハーフタイムにはポジティブな話し合いができたが、3点目のゴール。それがゲームを変えた」と後でクロップ監督も嘆いていたんですが、さもありなん。ショック状態のリバプールを前に11分にはロドリゴからパスをもらったベンゼマがシュート。今度はジョー・ゴメスに当たって軌道が変わり、あっという間に2-4になっているとなれば、私の観戦していた近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)がお祭り騒ぎになってしまったのも当然だった?
いやあ、リードされるやいなや、ガプコ、ダーウィン・ヌニェスをフィルミーノ、そして2016年にはアトレティコに入団しながら、1度もプレーすることなく、いつの間にか、プレミアリーグの住人となっていたジオゴ・ジョタを投入し、FW陣の豊富さを見せつけたリバプールだったんですけどね。「昨季のチームとは違うね。Hay que ser honestos, son más frágiles a la espalda/アイ・ケ・セル・オネストス、ソン・マス・フラヒレス・ア・ラ・エスパルダ(正直にならないと。守備ラインの裏がずっとぜい弱だ)」とクルトワも言っていた通り、彼らは21分にも自陣でモドリッチにボールを奪われ、37歳の渾身のドリブルを止めることができず。そのスルーパスを受けたビニシウスがベンゼマに繋ぎ、35才のエースが余裕でアリソンをかわしてシュートを決めて、とうとうマドリーはmanita(マニータ/5得点のこと)達成って、確かにこれじゃあ、ビニシウスがゴールを決めて1-0で勝利した昨季のCL決勝とは全然、違いますって。
おかげで41分にはモドリッチとベンゼマがアンフィールドのファンからも大きな拍手を受けて、インフルが治って試合当日、チームに合流したクロース、そしてアセンシオと交代することになったんですが、いやあ。前日記者会見で、「W杯の後、回復プログラムをこなしてから、少しずつ実戦に戻るんじゃなく、すぐに出場して、自分は間違えた」と素直に調整ミスを認め、その上で「Quiero seguir porque lo merezco, no porque me lo regalen/キエロ・セギール・ポルケ・ロ・メレスコ、ノー・ポルケ・メ・ロ・レガレン(マドリーで続けたい。契約延長を贈ってもらうんじゃなくて、自分はそれに値するから)」とモドリッチが言っているのを聞いた時は何か、ホントにカッコいい選手だと思ったもんですけどね。
まさしくその事実を試合で証明した当人と共に、「相手の方がいいスタートを切って2-0にされた。Tocaba hacer más y lo hicimos/トカバ・アセール・マス・イ・ロ・イシモス(ウチはもっと力を出さないといけなくなって、それをやった)」と、他のどんなチームにとっても難行である逆転劇を淡々と語っているベンゼマにはもう、賞賛の言葉しかないかと。そんな中でもMVPをもらったビニシウスについては、アンチェロッティ監督も「A día de hoy, en mi opinión personal, es el jugador más determinante en el fútbol mundial/ア・ディア・デ・オイ、エン・ミ・オピニオン・ペルソナル、エス・エル・フガドール・マス・デテルミナンテ・エン・エル・フトボル・ムンディアル(今日では、私の個人的な意見だが、彼はサッカー界で最も決定的な選手)」と凄い持ち上げよう。
実際、今季はもう、私もCLの試合はサンティアゴ・ベルナベウでしか見られないため、マドリーができるだけ勝ち進んでくれることを祈るばかりなんですけどね。え、クロップ監督の「2-5で負けて今は16強対決の決着がついたように見える」というコメント、何か昨季の準々決勝1stレグ、ベンゼマのハットトリックで1-3と負けた後のトゥーヘル監督みたいじゃないかって?そうですね、とはいえ、2ndレグのチェルシーは後半30分までに3点を取って逆転。そこから、ロドリゴとベンゼマがゴールを決めて、最後は総合スコア5-4でマドリーが勝ち抜けたという経緯がありますから、3月15日のリターンマッチも決して油断はできないんですが、やはりキーワードとなるのはレモンターダ。
そう、とりわけ大事な試合で相手にリードされた時にスイッチが入る、マドリーのレモンターダ精神は筋金入りで、アトレティコも1月のコパ・デル・レイ準々決勝でモラタのゴールで前半先制しながら、後半ロドリゴに同点ゴールを決められ、延長戦でベンゼマ、ビニシウスに止めを刺されて3-1で敗退という、苦い思いを喫していますからね。それを思うと、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのダービーではギリギリまで0-0を貫いて、ここ直近の2試合、セルタ戦、アスレティック戦のように残り時間がなるたけ少なくなってから、虎の子のゴールを奪って逃げ切るしかないような気がしますが、さて。
ちなみにこのダービー、両チームは共に負傷者が発生していて、マドリーはリバプール戦前半に交代したアラバが右太もものケガで全治1カ月、ロドリゴも左臀部を痛めて全治10日に。アトレティコも先週末の試合でデ・パウルが左太ももをケガして全治2、3週間となった上、レギロンが月曜の練習で右太ももに肉離れを起こしているんですが、レマルは戻って来られるよう。何にせよ、週1ペースの彼らとは違い、お隣さんには来週木曜にもコパ準決勝バルサ戦1stレグがありますからね。チュアメニの風邪も治ったようなので、ある程度のローテーションが期待されますが、リーガ前半戦でもマドリーが勝利している今季3度目のダービー、一体、どちらに軍配が挙がるんでしょうか。
そしてマドリッドの弟分たちの予定も伝えておくと、現在、EL出場圏にいる6位のラージョは土曜にアウェイでのカディス戦。折しも相手は前節、もう1つの弟分、ヘタフェがバレンシアに勝ったため、勝ち点は同じながら、降格圏の18位に落ちてしまったため、ちょっと用心が必要な試合になるかと。といってもイラオラ監督のチームは残留確定ラインの目安である勝ち点40にあと6と迫っていますからね。1月に選手登録されたRdT(ラウール・デ・トマス)のゴールもそろそろ、見たいところですし、このまま頑張ってくれれば、来季は本当にラージョと現在プレミアリーグ8位のリバプールのEL対戦が実現するかもしれませんよ。
一方、前節、今年になってからの初白星をゲットしたヘタフェは降格圏脱出後、最初の試合となるビジャレアル戦を再び、月曜に迎えるんですが、いやあ、ちょっと調べてみてビックリだったのは、ほんの少し前までアトレティコの4位を脅かしていた相手がここ4連敗しているせいで、9位まで落ちていたこと。この先、木曜にプレーオフでマンチェスター・ユナイテッドに敗退したバルサはともかく、PSVに負けながらも勝ち抜けたセビージャもベティスと共に参戦する、EL16強対決も3月9日に控えているセティエン監督のチームですからね。エースのジェラール・モレノが負傷がちということもあり、なかなか厳しい事態になっているようですが、ヘタフェもせっかく16位まで上がったこの機会を利用して、順位表の安全地帯を目指さない手はない?どうにか無事に勝ち点3をマドリッドに持ち帰って、ファンを安心させてあげられるといいのですが。
対照的にヨーロッパの大会から昨年中に完全撤退しているアトレティコは日曜にアスレティック戦を済ませた後、週末まで予定がなく、マハダオンダ(マドリッド郊外)の練習場で黙々とトレーニングするばかり。気を紛らわせるためか、木曜にはクラブのレジェンド、パウロ・フトレ氏のクラブ入団35周年記念セレモニーをシビタス・メトロポリターノの講堂で開催して、キャプテンのコケが現役選手代表で出席していたんですけどね。もしや、こちらも前節で5位ベティスとの勝ち点差が4に開き、たとえ、お隣さんに負けたとしても、今節は来季CL出場圏4位の座は揺らがないというのが、ちょっとした余裕を生んでいる?
まあ、ダービーについてはまた後で話すとして、今はマドリーがアンフィールドで今年もCL優勝候補であり続けることを証明した一戦がどうだったか、お伝えしていかないと。実はその火曜の朝にはクラブに訃報が届いて、昨年10月、83歳で名誉会長に就任したアマンシオ氏が逝去。彼は2016年から2022年までの前名誉会長、88才でお亡くなりになったヘント氏と一緒に1966年、マドリーのLa Sexta(ラ・セスタ/6回目のCL優勝のこと)を遂げたレジェンドだったんですが、そのため、リバプールからもキックオフ前にはマドリーファンの陣取るスタンドの前に献花を置くという配慮が。
転がったボールをサラーに取られ、そのシュートでリバプールに2点目を献上したとなれば、この後の展開次第では戦犯扱いされかねない大チョンボでしたが、そこは逆境に陥ると目が覚めるマドリー。ええ、アンチェロッティ監督も「Por fortuna, como casi siempre nos pasa, hemos tenido la cabeza fría/ポル・フォルトゥーナ、コモ・シエンプレ・ノス・パサ、エモス・テニードー・ラ・カベッサ・フリア(運良く、ほとんどいつものことだが、ウチは頭をクールに保つことができた)」と言っていたんですが、何より、昨季は決勝トーナメントの3ラウンド、全てを根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で勝ち上がった彼らですからね。まずは21分、ビニシウスが敵4人に囲まれながら、エリア内右からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めて、この日は早めに反撃の狼煙を上げてくれます。
え、24分にサラーかダーウィン・ヌニェスがゴール前の混戦から、リバプールの3点目を奪っていれば、また展開も変わっていたんじゃないかって?そうですね、ただこの時はミリトンがライン前でボールをクリアすることができたため、大事には至らず、むしろ、その時に左SBを務めていたアラバが負傷。DF陣の頭数不足が続いている間、「Tiene una inteligencia defensiva como he visto pocos jugadores/ティエネ・ウナ・インテリヘンシア・デフェンシーバ・コモ・エ・ビストー・ポコソ・フガドーレス(あまり多くの選手には見たことのない守備的インテリジェンスを持っている)」と、アンチェロッティ監督にずっと重宝されながら、この日はあっさりベンチに戻されたマルチDFナチョが入り、穴だらけだった左サイドを塞ぐことができたのが大きかった?
といってもマドリーに同点ゴールを贈ってくれたのはGKアリソンで、いやあ、ちょっと前のコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの弟分ダービーでも、ラージョのGKディミトリエフスキがゴールキックをエネス・ウナル目掛けて蹴り、相手に当たったボールがゴールを割って、ヘタフェと1-1で引分けたなんてことがあったんですけどね。まさかブラジル代表正GKが北マケドニア代表正GKと同じことをするとは私も想像だにしなかったんですが、こちらもゴールキックをエリア内に詰めていたビニシウスに当てて、跳ね返ったボールで2-2になったとなれば、反対側のゴールで見ていたクルトワもどんなにホッとしたことでしょう。
そしてスコアはイーブンのまま後半が始まったんですが、すぐさまマドリーは畳みかけます。そう、再開から2分も経たないうちにビニシウスが敵エリアの左横すぐのところでファールを受け、モドリッチの蹴ったFKをファーサイドから駆け込んだミリトンがリバプール選手の邪魔にまったく遭わずにヘッド。この失点には、「ハーフタイムにはポジティブな話し合いができたが、3点目のゴール。それがゲームを変えた」と後でクロップ監督も嘆いていたんですが、さもありなん。ショック状態のリバプールを前に11分にはロドリゴからパスをもらったベンゼマがシュート。今度はジョー・ゴメスに当たって軌道が変わり、あっという間に2-4になっているとなれば、私の観戦していた近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)がお祭り騒ぎになってしまったのも当然だった?
いやあ、リードされるやいなや、ガプコ、ダーウィン・ヌニェスをフィルミーノ、そして2016年にはアトレティコに入団しながら、1度もプレーすることなく、いつの間にか、プレミアリーグの住人となっていたジオゴ・ジョタを投入し、FW陣の豊富さを見せつけたリバプールだったんですけどね。「昨季のチームとは違うね。Hay que ser honestos, son más frágiles a la espalda/アイ・ケ・セル・オネストス、ソン・マス・フラヒレス・ア・ラ・エスパルダ(正直にならないと。守備ラインの裏がずっとぜい弱だ)」とクルトワも言っていた通り、彼らは21分にも自陣でモドリッチにボールを奪われ、37歳の渾身のドリブルを止めることができず。そのスルーパスを受けたビニシウスがベンゼマに繋ぎ、35才のエースが余裕でアリソンをかわしてシュートを決めて、とうとうマドリーはmanita(マニータ/5得点のこと)達成って、確かにこれじゃあ、ビニシウスがゴールを決めて1-0で勝利した昨季のCL決勝とは全然、違いますって。
おかげで41分にはモドリッチとベンゼマがアンフィールドのファンからも大きな拍手を受けて、インフルが治って試合当日、チームに合流したクロース、そしてアセンシオと交代することになったんですが、いやあ。前日記者会見で、「W杯の後、回復プログラムをこなしてから、少しずつ実戦に戻るんじゃなく、すぐに出場して、自分は間違えた」と素直に調整ミスを認め、その上で「Quiero seguir porque lo merezco, no porque me lo regalen/キエロ・セギール・ポルケ・ロ・メレスコ、ノー・ポルケ・メ・ロ・レガレン(マドリーで続けたい。契約延長を贈ってもらうんじゃなくて、自分はそれに値するから)」とモドリッチが言っているのを聞いた時は何か、ホントにカッコいい選手だと思ったもんですけどね。
まさしくその事実を試合で証明した当人と共に、「相手の方がいいスタートを切って2-0にされた。Tocaba hacer más y lo hicimos/トカバ・アセール・マス・イ・ロ・イシモス(ウチはもっと力を出さないといけなくなって、それをやった)」と、他のどんなチームにとっても難行である逆転劇を淡々と語っているベンゼマにはもう、賞賛の言葉しかないかと。そんな中でもMVPをもらったビニシウスについては、アンチェロッティ監督も「A día de hoy, en mi opinión personal, es el jugador más determinante en el fútbol mundial/ア・ディア・デ・オイ、エン・ミ・オピニオン・ペルソナル、エス・エル・フガドール・マス・デテルミナンテ・エン・エル・フトボル・ムンディアル(今日では、私の個人的な意見だが、彼はサッカー界で最も決定的な選手)」と凄い持ち上げよう。
実際、今季はもう、私もCLの試合はサンティアゴ・ベルナベウでしか見られないため、マドリーができるだけ勝ち進んでくれることを祈るばかりなんですけどね。え、クロップ監督の「2-5で負けて今は16強対決の決着がついたように見える」というコメント、何か昨季の準々決勝1stレグ、ベンゼマのハットトリックで1-3と負けた後のトゥーヘル監督みたいじゃないかって?そうですね、とはいえ、2ndレグのチェルシーは後半30分までに3点を取って逆転。そこから、ロドリゴとベンゼマがゴールを決めて、最後は総合スコア5-4でマドリーが勝ち抜けたという経緯がありますから、3月15日のリターンマッチも決して油断はできないんですが、やはりキーワードとなるのはレモンターダ。
そう、とりわけ大事な試合で相手にリードされた時にスイッチが入る、マドリーのレモンターダ精神は筋金入りで、アトレティコも1月のコパ・デル・レイ準々決勝でモラタのゴールで前半先制しながら、後半ロドリゴに同点ゴールを決められ、延長戦でベンゼマ、ビニシウスに止めを刺されて3-1で敗退という、苦い思いを喫していますからね。それを思うと、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのダービーではギリギリまで0-0を貫いて、ここ直近の2試合、セルタ戦、アスレティック戦のように残り時間がなるたけ少なくなってから、虎の子のゴールを奪って逃げ切るしかないような気がしますが、さて。
ちなみにこのダービー、両チームは共に負傷者が発生していて、マドリーはリバプール戦前半に交代したアラバが右太もものケガで全治1カ月、ロドリゴも左臀部を痛めて全治10日に。アトレティコも先週末の試合でデ・パウルが左太ももをケガして全治2、3週間となった上、レギロンが月曜の練習で右太ももに肉離れを起こしているんですが、レマルは戻って来られるよう。何にせよ、週1ペースの彼らとは違い、お隣さんには来週木曜にもコパ準決勝バルサ戦1stレグがありますからね。チュアメニの風邪も治ったようなので、ある程度のローテーションが期待されますが、リーガ前半戦でもマドリーが勝利している今季3度目のダービー、一体、どちらに軍配が挙がるんでしょうか。
そしてマドリッドの弟分たちの予定も伝えておくと、現在、EL出場圏にいる6位のラージョは土曜にアウェイでのカディス戦。折しも相手は前節、もう1つの弟分、ヘタフェがバレンシアに勝ったため、勝ち点は同じながら、降格圏の18位に落ちてしまったため、ちょっと用心が必要な試合になるかと。といってもイラオラ監督のチームは残留確定ラインの目安である勝ち点40にあと6と迫っていますからね。1月に選手登録されたRdT(ラウール・デ・トマス)のゴールもそろそろ、見たいところですし、このまま頑張ってくれれば、来季は本当にラージョと現在プレミアリーグ8位のリバプールのEL対戦が実現するかもしれませんよ。
一方、前節、今年になってからの初白星をゲットしたヘタフェは降格圏脱出後、最初の試合となるビジャレアル戦を再び、月曜に迎えるんですが、いやあ、ちょっと調べてみてビックリだったのは、ほんの少し前までアトレティコの4位を脅かしていた相手がここ4連敗しているせいで、9位まで落ちていたこと。この先、木曜にプレーオフでマンチェスター・ユナイテッドに敗退したバルサはともかく、PSVに負けながらも勝ち抜けたセビージャもベティスと共に参戦する、EL16強対決も3月9日に控えているセティエン監督のチームですからね。エースのジェラール・モレノが負傷がちということもあり、なかなか厳しい事態になっているようですが、ヘタフェもせっかく16位まで上がったこの機会を利用して、順位表の安全地帯を目指さない手はない?どうにか無事に勝ち点3をマドリッドに持ち帰って、ファンを安心させてあげられるといいのですが。
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