【プレミアリーグ最終節プレビュー】優勝争い、4位争い、残留争い…歓喜の瞬間を迎えるのは?

2022.05.22 12:00 Sun
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ついに残り1試合となった2021-22シーズンのプレミアリーグ。マンチェスター・シティとリバプールの優勝争い、トッテナムとアーセナルのチャンピオンズリーグ(CL)出場権争い、そしてバーンリーとリーズによる残留争いと、注目は3点に絞られた。
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まず、首位のシティはホームでアストン・ビラと対戦。前節はウェストハムと辛くも引き分けたが、今節勝てば文句なしの優勝となる。プレミアリーグにおけるビラ戦は、ここ10試合で9勝しており、最後に敗れたのは2013年9月まで遡る。また、グアルディオラ監督は就任以降の最終節で全勝しており、これは同リーグ史上類を見ない好記録。4度目の優勝を果たせば、国内トップリーグのタイトル数でジョゼ・モウリーニョとアーセン・ヴェンゲルを抜いて、外国人監督として単独トップとなる。
シティを1ポイント差で追うリバプールはシティの引き分け以下を願いつつ、ウルブスをホームに迎え撃つ。ウルブス戦は10連勝中で、そのうち8試合でクリーンシートを記録。また、プレミアリーグではホーム戦直近22試合負けなし(17勝5分け)で、53得点10失点と圧倒的な戦績を誇る。仮に無敗のまま今シーズンを終えれば、チェルシーの持つリーグ最多記録に並ぶ5度目となる。

トップ4フィニッシュを目指すスパーズは敵地でノリッジと対戦。勝てばもちろん目標達成だが、得失点差を考えると、引き分けでも4位がほぼ確定する。ノリッジとのアウェイ戦は過去10試合で6勝3分け1敗だが、スパーズが最終節で降格決定済みの相手と対戦した過去6試合は2勝1分け3敗と、やや不安な戦績となっている。

わずかな望みにかけるアーセナルはホームでエバートンと対戦する。アーセナルの過去16シーズンのリーグ最終戦は14勝2分けと負けなしで、その内ここ10試合は全勝。加えてホーム戦に限って見れば12連勝中と、最終節で無類の強さを見せる。なお、サカはこのエバートン戦に出場すれば、アーセナルでは2006-07シーズンのセスク・ファブレガスに次いで、リーグ戦全試合に出場した最年少記録(20歳259日)となる。
残り一枠となった残留圏を目指し、勝ち点35で並ぶバーンリーとリーズは、それぞれホームでニューカッスル、アウェイでブレントフォードと対戦する。

バーンリーは現在3戦未勝利だが、ホーム戦では直近4試合で3勝を挙げている。しかし、ニューカッスル戦は3連敗中だ。

一方、リーズはブレントフォードに対して直近のリーグ戦6試合で2勝3分け1敗。だが、ブレントフォードのホームでは10試合も勝てていない。なお、リーズが最終節で負けたのは、プレミアリーグでは13試合中一度のみ。降格した2003-04シーズンにチェルシーに敗れている。

◆プレミアリーグ最終節
▽5/22(日)
《24:00》
アーセナル vs エバートン
ブレントフォード vs リーズ・ユナイテッド
ブライトン vs ウェストハム
バーンリー vs ニューカッスル
チェルシー vs ワトフォード
クリスタル・パレス vs マンチェスター・ユナイテッド
レスター・シティ vs サウサンプトン
リバプール vs ウォルバーハンプトン
マンチェスター・シティ vs アストン・ビラ
ノリッジ vs トッテナム

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【プレミアリーグ第35節プレビュー】今季2度目のノースロンドンダービー! シティはフォレスト相手に5連勝狙う

先週末に行われた変則開催の第34節はアーセナルとリバプールがいずれも快勝。ただ、ミッドウィーク開催となった第29節延期分はアーセナル、マンチェスター・シティが勝利した一方、リバプールがマージーサイド・ダービーで痛恨の敗戦。三つ巴の争いから一歩後退する形となった。 昨シーズンに続きアーセナルとシティの一騎打ちの様相を呈す最終盤のリーグタイトル争いにおいて、今節はその行方を左右するノースロンドン・ダービーが開催される。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず、勝ち点3奪取に苦戦。現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対するアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 スパーズの後押しを期待しつつ、今節での首位浮上を目指すマンチェスター・シティ(勝ち点76)は、残留圏内ギリギリの17位に位置するノッティンガム・フォレストとのアウェイゲームでリーグ5連勝を狙う。先週末はMFベルナルド・シウバのゴールによってチェルシーとのFAカップ準決勝を1-0で制したグアルディオラのチームは、第29節延期分ではブライトンとのアウェイゲームに4-0で完勝。DFウォーカーの2アシストにMFフォーデンの2ゴールなど自慢の攻撃が機能し、リーグ戦では4試合ぶりのクリーンシートも達成した。残留に向けてなりふり構わぬ戦いを見せるフォレストとのアウェイゲームは決して簡単な試合とはならないが、現状のパフォーマンスを鑑みれば確実に勝ち点3を敵地から持ち帰る可能性は高そうだ。 その2強の取りこぼしを期待しつつ、わずかな逆転優勝の可能性に賭ける3位のリバプール(勝ち点74)は、8位のウェストハムとのアウェイゲームに臨む。第29節延期分のエバートンとのマージーサイド・ダービーでは課題の決定力不足に加え、セットプレーの拙い守備から2ゴールを奪われて敵地グディソン・パークで0-2の完敗となった。その厳しい敗戦から中2日のランチタイムキックオフという過酷な状況で臨む、難敵ハマーズとのアウェイゲームではFWサラーやFWヌニェスら攻撃陣の奮起に期待しつつ、バウンスバックの勝利を期待したい。フェイエノールトのスロット監督招へいへ大きな進展が見られる中、スタメン復帰も見込まれるMF遠藤航ら新指揮官に向けた各選手のアピールにも注目だ。 週明けにカンファレンスリーグ(ECL)準決勝のオリンピアコス戦を控える4位のアストン・ビラは、9位のチェルシーとのビッグマッチに臨む。前節はボーンマス相手に先制を許したものの、FWロジャーズ、FWディアビ、FWベイリーと2列目のアタッカー陣のゴールによって3-1の逆転勝利。2連勝でトッテナムとの勝ち点差を広げることに成功。エースFWワトキンスの抜群の存在感に加え、駒が揃う守備陣の安定感が光る。 対するチェルシーはFAカップ準決勝敗退に加え、第29節延期分ではアーセナルに屈辱の惨敗を喫して公式戦連敗。今季無冠が確定すると共に、来季のヨーロッパ出場権争いにおいても崖っぷちの状況だ。今回の一戦に向けてはコンディション不良でダービーを欠場したMFパーマーの復帰は朗報だが、MFエンソ・フェルナンデスがヘルニアの手術で今季終了、MFチュクエメカ、FWスターリングが新たに負傷と、引き続き厳しい台所事情での戦いとなる。難所ビラ・パークでの一戦は厳しい戦いとなるが、公式戦連敗ストップへ気概を示したい。 FAカップ優勝と共にリーグ戦でのEL出場権確保を目指す6位のマンチェスター・ユナイテッドは、降格圏の19位バーンリー相手に久々のリーグ連勝を狙う。チャンピオンシップ(2部)のコヴェントリー・シティ相手に3点差を追いつかれる失態を演じながらも、PK戦を制して宿敵シティが待つFAカップ決勝に駒を進めた赤い悪魔。また、第29節延期分では最下位のシェフィールド・ユナイテッドに2度先行を許す不甲斐ない戦いに終始したものの、MFブルーノ・フェルナンデスの2ゴール1アシストの活躍で4-2と逆転勝利し、リーグ5戦ぶりの白星を収めた。前節、そのブレイズとの裏天王山に快勝して残留への望みを繋いだバーンリーとのホームゲームでは一部主力の復帰が見込まれる中、確実に勝ち点3を取り切りたい。 残留争いではシェフィールド・ユナイテッドに今節での降格の可能性。7位のニューカッスル戦で勝ち点3を逃した場合、残り試合すべてで勝利しても最多勝ち点は「25」となるため、17位のフォレスト(勝ち点26)に新たな勝ち点剥奪処分といった処分が科されない限り、逆転は不可能となる。その他ではDF橋岡大樹を擁する18位のルートン・タウン(勝ち点25)は、12位のウォルバーハンプトンから何とか勝ち点3をもぎ取ってシティ戦で取りこぼし濃厚なフォレストを上回りたいところだ。 ◆プレミアリーグ第35節 ▽4/27(土) 《20:30》 ウェストハム vs リバプール 《23:00》 フルアム vs クリスタル・パレス マンチェスター・ユナイテッド vs バーンリー ニューカッスル vs シェフィールド・ユナイテッド ウォルバーハンプトン vs ルートン・タウン 《25:30》 エバートン vs ブレントフォード 《28:00》 アストン・ビラ vs チェルシー ▽4/28(日) 《22:00》 ボーンマス vs ブライトン トッテナム vs アーセナル 《24:30》 ノッティンガム・フォレスト vs マンチェスター・シティ 2024.04.27 12:00 Sat

【ラ・リーガ第33節プレビュー】注目カード満載の週末…久保建英が古巣マドリーに挑む

先週末に行われた第32節は全世界注目のエル・クラシコを劇的に制したレアル・マドリーが、2シーズンぶりの優勝を決定的なモノとした。一方でヨーロッパ出場権争いはより混迷を極めている状況だ。 注目カード満載の今節は、MF久保建英を擁する6位のレアル・ソシエダと、首位のレアル・マドリーの上位対決に大きな注目が集まるところだ。 ソシエダは前節、敵地でヘタフェと対戦。開始早々にFWバレネチェアのゴールで先制に成功したが、前半半ばに失点。以降はクローズな展開を強いられ、途中出場の久保が幾度か決定機を演出したものの、FWサディクらがチャンスをモノにできず。消化不良の2戦連続ドローとなった。これにより、ヨーロッパリーグ(EL)出場権争いでよりシビアな状況に陥ったイマノルのチームは、首位チーム相手に3戦ぶりの白星を狙う。この試合ではDFスベルディアとMFスビメンディのサスペンション明けの主力2選手に加え、久保がスタメン復帰の見込みとなり、日本代表MFの古巣相手の活躍を期待したいところだ。 対するマドリーは前節、宿敵バルセロナとの伝統の一戦に3-2で逆転勝利。2度リードを奪われる難しい展開ではあったが、DFカルバハルの代役を担ったDFルーカス・バスケスがPK奪取に同点ゴール、決勝点のアシストと大車輪の活躍。そして、リーグ前回対戦同様にMFベリンガムが土壇場で決めた決勝点によってホームで会心の勝利を挙げた。これでほぼ優勝を決定的なモノとしたアンチェロッティのチームは、残り試合で勝ち点を積み重ねつつ、チャンピオンズリーグ(CL)の戦いにプライオリティを置く形となる。30日にバイエルンとの準決勝1stレグを控える中で戦うラ・レアルとのアウェイゲームでは大幅なターンオーバーが見込まれ、MFブラヒム・ディアスやFWホセル、復帰後初先発も期待されるDFミリトンらのパフォーマンスに注目したい。 サタデーナイト開催ではCL出場権争い直接対決となる4位のアトレティコ・マドリー、5位のアスレティック・ビルバオの一戦に注目が集まる。3ポイント差で迎える上位対決は激戦必至だ。 アトレティコは前節、下位のアラベスと敵地で対戦。指揮官シメオネの息子であり、武者修行中のFWジュリアーノらに躍動を許した結果、MFベナビデス、FWリオハに2ゴールを叩き込まれ、苦手アウェイで0-2の完敗を喫した。これでCLドルトムント戦に続く厳しい公式戦連敗となったコルチョネロスは、ホーム開催の大一番でアスレティックを迎え撃つ。エースFWグリーズマン、カピタンのMFコケを中心に攻守両面でしっかりと戦ってトップ4圏内死守を狙う。 一方、アスレティックはコパ・デル・レイ優勝後の2試合をいずれもドロー。前節は降格圏のグラナダ相手に1-1のドローに終わった。すでにEL出場権確保もCL出場権獲得を狙うチームは、コパ準決勝で3-0の快勝を飾ったメトロポリターノでその勝利の再現を狙う。今週に入ってカピタンのMFムニアインの今季限りでの退団も発表された中、シーズンをより良い形で締めくくるため難敵撃破といきたい。 順位的な重要度は高くないものの、今季2度目のセビージャ・ダービーも今節注目カードのひとつだ。 7位のベティスは前節、バレンシアとのアウェイゲームをFWアジョセ・ペレスのドブレーテの活躍で2-1の勝利。リーグ連勝でホーム開催のダービーに弾みを付けた。前回対戦で1-1のドローに終わった宿敵撃破を狙う一戦ではEL出場確保に向けても勝ち切りたい。 一方、12位のセビージャは逆転でのヨーロッパ出場権獲得は厳しいものの、直近3連勝と好調を維持。前節のマジョルカ戦はFWエン=ネシリ、FWイザーク・ロメロの2トップ揃い踏みの活躍によって勝ち切った。この一戦ではDFセルヒオ・ラモス、DFヘスス・ナバスの重鎮2人を中心に敵地でしっかりとした戦いをみせ、勝ち点3を持ち帰りたい。 クラシコ敗戦からのバウンスバックを図る2位のバルセロナは、8位のバレンシアとのマンデーナイト開催のホームゲームで勝利を狙う。前節のクラシコではFWラミン・ヤマルの微妙なノーゴール判定というエクスキューズはあったが、2度のリードを守り切れず。さらに、最終盤に失点を喫して逆転を許す拙い試合運びで2-3の敗戦。これで逆転でのリーグ連覇は絶望的となった。今後は2ポイント差で3位のジローナとの2位争いに全力を注ぐ構えだ。 今節に向けては今季限りでの辞任を発表していたチャビ監督の翻意による続投が発表されており、チームとしてはここから来季を見据えた戦い方も意識しつつ、ホームでしっかりとした戦いを見せたいところ。指揮官の続投決定に対して各選手が見せるリアクションについても注目したい。 そのカタルーニャのライバルを追う3位のジローナは、13位のラス・パルマスを相手に連勝を狙う。前節は得点ランキングトップに躍り出たFWドフビクを含む4人のゴールでカディスに4-1で快勝を収めた。連勝を狙うこの試合ではDFヤン・コウト、DFフアンペの負傷は気がかりだが、復調のエースを中心に自慢の攻撃力で押し切りたい。 残留争いでは最下位のアルメリアに今節での降格の可能性。現在、勝ち点14のペペ・メルのチームは、勝ち点31で残留圏内の17位のセルタと、16位のマジョルカと17ポイント差がある。そのため勝利且つ、両者が勝利を逃した場合のみ、今節での降格を回避できる。 《ラ・リーガ第33節》 ▽4/26(金) 《28:00》 レアル・ソシエダ vs レアル・マドリー ▽4/27(土) 《21:00》 ラス・パルマス vs ジローナ 《23:15》 アルメリア vs ヘタフェ 《25:30》 アラベス vs セルタ 《28:00》 アトレティコ・マドリー vs アスレティック・ビルバオ ▽4/28(日) 《21:00》 カディス vs マジョルカ 《23:15》 グラナダ vs オサスナ 《25:30》 ビジャレアル vs ラージョ 《28:00》 ベティス vs セビージャ ▽4/29(月) 《28:00》 バルセロナ vs バレンシア 2024.04.26 19:00 Fri

【プレミアリーグ第34節プレビュー】アーセナル&リバプールは首位シティに圧力かけられるか…FAカップ並行開催で変則日程

先週末に行われた第33節は三つ巴の優勝争いに大きな影響を与える一節となった。アーセナルとリバプールがいずれもホームで敗戦を喫した中、唯一勝ち点3を積み上げたマンチェスター・シティが3位から一気に首位奪還に成功した。 UEFAコンペティションの準々決勝終了後の開催となる今節は、FAカップ準決勝開催に伴い、トッテナムvsマンチェスター・シティ、ブライトンvsチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドvsニューカッスルが5月中旬に延期される変則日程での開催となる。 その中で注目は首位シティをいずれも2ポイント差で追う2位のアーセナル、3位のリバプールの上位陣の戦いだ。 アーセナルは前節、アストン・ビラとホームで対戦。前半は相手を圧倒するパフォーマンスを見せたものの、古巣対戦のGKマルティネスらの好守などによって先制点を奪えず。すると、後半は完全に攻撃が停滞すると、後半終盤にセットプレー流れとカウンターからFWベイリー、FWワトキンスに立て続けにゴールネットを揺らされて0-2の敗戦。痛恨のシーズンダブルを喫し、2024年のリーグ戦初黒星と共に首位陥落となった。さらに、チャンピオンズリーグ(CL)のバイエルン戦では初戦を2-2のイーブンで終えていた中、敵地での2ndレグでMFキミッヒの一発に沈んで0-1の敗戦。7年ぶりのCLでの戦いをベスト8で終えることになった。 この公式戦連敗によって一気に厳しい立場に立たされたアルテタのチームは、チェルシーとトッテナムとの過密日程のダービーを控える中、今季上位陣相手に曲者ぶりを発揮する11位のウォルバーハンプトン相手にバウンスバックの白星を狙う。直近4試合未勝利とやや失速気味のウルブスとのアウェイゲームでは、2試合連続無得点と決定力を欠く攻撃陣の奮起が求められる。また、バイエルン戦で昨年12月以来のスタメンを飾ったDF冨安健洋の起用法にも注目が集まる。 リバプールは前節、クリスタル・パレスとホームで対戦。その直前に行われたヨーロッパリーグ(EL)でアタランタにアンフィールドで14カ月ぶりの敗戦を喫し、バウンスバックの白星を狙った一戦だったが、立ち上がりに隙を突かれてMFエゼに先制点を奪われた。後半は攻撃的なカードを切って完全に落ち込む形を作り出したが、FWヌニェス、FWサラー、MFカーティス・ジョーンズといった選手の再三の決定機逸が響き0-1の敗戦。要塞でのまさかの公式戦連敗によって3位に転落した。 ELのアタランタとのリターンレグでは、FWサラーの開始早々のPKによる先制点で奇跡の逆転突破への機運が高まったものの、以降は攻撃が停滞。敵地で意地の勝利を収めたが、今季2つ目のタイトル逸が決定した。これでシーズン残りはリーグ戦一本に絞られた中、今節は前回対戦で壮絶な打ち合いを演じた12位のフルアムとのアウェイゲームに挑む。アタランタ戦完全休養となったMF遠藤航の奮闘に期待しつつ、湿りがちな攻撃陣の爆発が勝利のカギを握る。 前節、アーセナルを破って4位に再浮上したアストン・ビラは、13位のボーンマスを相手に連勝を狙う。直近のカンファレンスリーグ(ECL)では敵地で2点を先行されて敗退の危機に陥ったが、後半終盤に相手守備のミスを突いてDFキャッシュのゴールで追いついて延長戦に持ち込んだ。その後、PK戦では守護神マルティネスが2本のシュートストップでチームをベスト4進出に導いた。MFザニオーロの負傷に、120分の激闘から中2日でのチェリーズ戦は難しいものになるが、トッテナムとの暫定勝ち点差をきっちり広げたいところだ。 DF橋岡大樹を擁する18位のルートン・タウンは、15位のブレントフォード相手に2試合ぶりの白星を狙う。前節、マンチェスター・シティ相手に1-5の大敗を喫した中、残留争いのライバルであるビーズとの直接対決ではFWトニー、FWエンベウモ、FWウィサとタフなアタッカーを擁する相手に守備陣の出来が勝敗のカギを握る。前節、不運な形で今季2つ目のオウンゴールを献上した橋岡としては名誉挽回のソリッドなパフォーマンスを見せたいところだ。 また、無敗レバークーゼンに屈してELベスト8敗退となった8位のウェストハムは、リバプール撃破で勢いに乗る14位のクリスタル・パレス相手にバウンスバックの白星を目指す。 熾烈な残留争いでは最下位のシェフィールド・ユナイテッドと19位のバーンリーの直接対決、共にPSR違反で勝ち点を減点されて降格圏手前にいる16位のエバートンと、17位のノッティンガム・フォレストの直接対決にも大きな注目が集まる。 ◆プレミアリーグ第34節 ▽4/20(土) 《23:00》 ルートン・タウン vs ブレントフォード シェフィールド・ユナイテッド vs バーンリー 《27:30》 ウォルバーハンプトン vs アーセナル ▽4/21(日) 《21:30》 エバートン vs ノッティンガム・フォレスト 《23:00》 アストン・ビラ vs ボーンマス クリスタル・パレス vs ウェストハム 《24:30》 フルアム vs リバプール ▽5/14(火) 《28:00》 トッテナム vs マンチェスター・シティ ▽5/15(水) 《27:45》 ブライトン vs チェルシー 《28:00》 マンチェスター・ユナイテッド vs ニューカッスル 2024.04.20 12:00 Sat

【ラ・リーガ第32節プレビュー】優勝争い左右のクラシコ! その他上位陣は下位との対戦に

先週末に行われた第31節はレアル・マドリーとバルセロナがいずれもウノセロ勝利を収め、アトレティコ・マドリーとジローナの上位対決はロヒブランコスに軍配。バスクの2強はいずれも土壇場の失点によって勝ち点1を積み上げるにとどまった。 UEFAコンペティションの準々決勝終了直後に行われる今節は、首位のレアル・マドリー(勝ち点78)と、2位のバルセロナ(勝ち点70)による、エル・クラシコが最注目カードだ。 マドリーは前節、マジョルカとのアウェイゲームをMFチュアメニのゴールによって1-0の勝利。リーグ4連勝でホーム開催の伝統の一戦を迎えることになった。さらに、チャンピオンズリーグ(CL)のマンチェスター・シティ戦では2戦合計4-4で並んだ中、PK戦の末に前大会王者を見事に撃破。今季UEFAコンペティションで苦戦するスペイン勢最後の砦としてベスト4進出を決めた。 その一戦では過負荷で交代となったDFカルバハル、FWヴィニシウスを中心に激しい消耗を強いられた上、休養期間も宿敵より1日少ない厳しいコンディションでの戦いとなるが、シティ撃破の勢いに乗って2季ぶりの優勝へ決定的な勝ち点3を掴みたい。 対するバルセロナは前節、多くの主力を温存した中でカディスとのアウェイゲームをFWフェリックスのゴラッソによって1-0の勝利。マドリーと同じくリーグ4連勝で大一番を迎えた。ただ、CLのパリ・サンジェルマン(PSG)戦では敵地での1stレグを3-2で勝利していた上、前半にFWハフィーニャのゴールで先制し、ホームで2点のアドバンテージを獲得。だが、前半半ばのDFアラウホの一発退場で大きく流れが変わると、そこから4ゴールを奪われ、2戦合計4-6で痛恨のベスト8敗退となった。 これにより、今季唯一獲得可能なタイトルはラ・リーガのみとなったが、仮に今回の直接対決で勝ち点3を逃せば、ほぼ終戦となるだけにより重圧が懸かる中でのタフな一戦となる。ショックが残る敗退によるメンタル面、チームの雰囲気は芳しくないが、日程面やコンディション面のアドバンテージを活かして宿敵相手に意地の勝利を収め、逆転での連覇に望みを繋げたい。 そのバルセロナ同様にショッキングなCL敗退となった4位のアトレティコは、14位のアラベスとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を狙う。リーグ前節はジローナ相手にFWグリーズマンのドブレーテの活躍で3-1の逆転勝利を収めたが、ドルトムント戦では一時2点ビハインドを追いついたが、その直後の連続失点で2戦合計スコアで逆転を許して無念の敗退となった。これにより、シーズン残りでのトップ4死守が至上命令となり、今回のアラベス戦では苦手とするアウェイゲームでしっかりと勝ち点3を取り戻したい。 前節、アトレティコに敗れた3位のジローナは5位以下の足踏みによって勝ち点8差とトップ4フィニッシュへまだ余裕のある状況だが、降格圏の18位カディスを相手にしっかりと勝ち点3を稼ぎたい。主砲ドフビクが2試合連続ゴールと再びエンジンがかかり出したことは朗報だが、直近3試合で6失点の守備面の改善を図りたい。 MF久保建英を擁する6位のレアル・ソシエダは、10位のヘタフェとのタフなアウェイゲームに臨む。4連勝を狙った前節は最下位のアルメリア相手にFWベッカーの1ゴール1アシストの活躍で勝ち点3奪取に迫ったものの、DFスベルディアの決定機阻止による退場&PK献上によって土壇場で追いつかれて逃げ切りに失敗した。なお、同試合で途中出場の久保は負傷明けで思うような活躍を見せられなかったが、今回の古巣対戦に向けて状態を上げてきているはずだ。 5位のアスレティックはコパ・デル・レイ優勝後初めてサン・マメスに凱旋したビジャレアルとの一戦を、物議を醸す最終盤のPK献上によって1-1のドローで終えた。これにより、4位のアトレティコとの勝ち点差が「4」に広がった。すでにヨーロッパリーグ(EL)出場権を確保しており、勝ち点3奪取のみに集中できる状況の中で降格圏の19位グラナダ相手に3戦ぶりの白星を手にできるか。 その他ではヨーロッパ出場権を懸けたバレンシアvsベティス、残留へ勝ち点3を積み上げ続けるしかない最下位のアルメリアといった下位クラブの戦いに注目したい。 《ラ・リーガ第32節》 ▽4/19(金) 《28:00》 アスレティック・ビルバオ vs グラナダ ▽4/20(土) 《21:00》 セルタ vs ラス・パルマス 《23:15》 ラージョ vs オサスナ 《25:30》 バレンシア vs ベティス 《28:00》 ジローナ vs カディス ▽4/21(日) 《21:00》 ヘタフェ vs レアル・ソシエダ 《23:15》 アルメリア vs ビジャレアル 《25:30》 アラベス vs アトレティコ・マドリー 《28:00》 レアル・マドリー vs バルセロナ ▽4/22(月) 《28:00》 セビージャ vs マジョルカ 2024.04.19 19:00 Fri

【ECL準々決勝プレビュー】初戦拮抗でベスト4進出を懸けた第2戦も激戦必至

ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)準々決勝の2ndレグが18日に開催される。ベスト4進出を懸けた第2戦の展望を紹介していく。 ◆ECL準々決勝2ndレグ ▽4/11(木) 《25:45》 リール vs(AGG:1-2) アストン・ビラ フィオレンティーナ vs(AGG:0-0) ビクトリア・プルゼニ 《28:00》 PAOK vs(AGG:0-1) クラブ・ブルージュ フェネルバフチェ vs(AGG:2-3) オリンピアコス ◆4カードいずれも拮抗 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240417_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 先週に行われた1stレグでは、ゴールレスドローに終わったフィオレンティーナvsビクトリア・プルゼニを始め、4カードすべてが1点差以内での決着となっており、今回の2ndレグに向けても延長戦を含めた拮抗した戦いが想定される。 最注目カードとなったアストン・ビラとリールの初戦は、ホームのアストン・ビラが2-1で先勝した。 試合を通して拮抗した展開の中、アストン・ビラはFWワトキンスとMFマッギン、リールはDFディアキテといずれもセットプレーからゴールを奪取。リールは流れの中でも前半により多くの決定機を作り出したが、GKマルティネスの再三の好守に阻まれ、最終的には決定力と勝負の際の部分でウナイ・エメリのチームが上回った印象だ。 この勝利でアドバンテージを手にしたアストン・ビラは、先週末のプレミアリーグでも首位のアーセナルとのアウェイゲームをFWベイリー、ワトキンスの後半終盤の2ゴールによって勝利。上位対決で消耗を強いられたものの、良いメンタル状態で今回のアウェイゲームに臨めるはずだ。 対するリールはパリ・サンジェルマン、マルセイユ同様に先週末のリーグ・アンの試合がリーグ側の配慮で24日に延期されたことで、十分な休養とこの一戦に万全の準備を整えた状態で臨める。攻撃のキーマンの一人であるMFシェグロヴァの負傷離脱は痛恨も、FWデイビッドやFWヤズジュ、MFカベラといった好タレントが本来の力を出せれば、ホームでの逆転は十分に可能だ。 昨季準優勝チームのフィオレンティーナは敵地でのビクトリア・プルゼニ戦を0-0のドローで終えた。試合を通して主導権は握ったものの、相手の粘り強い守備を最後まで崩し切れなかった。直近のセリエAのジェノア戦では同じような試合内容でジェノアと1-1で引き分けており、今回の一戦ではFWベロッティやFWニコラス・ゴンサレス、FWベルトランといったアタッカー陣の奮起を期待したい。 MF本間至恩を擁するクラブ・ブルージュはPAOKとのアウェイゲームで逃げ切りを図る。ホームでの1stレグは、開始6分にMFヴェトレセンのゴールで幸先よく先制に成功。だが、後半半ばに獲得したPKをFWイゴール・チアゴが失敗したことで、ギリシャの名門に2ndレグでの望みを与える結果となった。この一戦では累積警告によってディフェンスラインの主力2人を欠き守備面で不安を抱えるため、主砲イゴール・チアゴを中心に攻撃陣が確実にチャンスで仕留め切ることが求められる。なお、本間は初戦に続きベンチ入りが見込まれる。 フェネルバフチェとオリンピアコスの初戦は、ホームのオリンピアコスが3-2で先勝した。下馬評ではタレントの質で勝るトルコの名門優位と見られたが、蓋を開けてみればギリシャの名門が圧倒。MFフォルトゥニス、FWヨベティッチ、MFシキーニョの連続ゴールで3点を先行。これで万事休すかに思われたが、フェネルバフチェもMFタディッチのPKとMFイルファンのゴールで追い上げをみせ、ホームでの2ndレグに望みを繋いだ。 ホームアドバンテージを考えれば、再びフェネルバフチェ優位との見方が強いが、昨季セビージャでEL制覇を成し遂げたメンディリバル率いるオリンピアコスが逃げ切る可能性は十二分にある。 2024.04.18 18:30 Thu
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