「バロンドール」が4つの大改革! 評価の期間が1月〜12月から8月〜7月に変更、個人のパフォーマンスが最優先の基準に

2022.03.12 09:30 Sat
Getty Images
サッカー界の年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」だが、歴史的な変更を行うと『フランス・フットボール』が発表した。フランスのフットボール専門誌『フランス・フットボール』が1956年に創設したもの。ヨーロッパ対象の賞が、2007年からは全世界に拡大。FIFA最優秀選手賞と統合された時期もあったが、現在は独立している。

2021年はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが史上最多7度目の受賞を果たした「バロンドール」だが、審査基準の明確化を図るために大きな4つの変更を加えることが発表された。
最も大きな変更点は、審査対象となる期間だ。これまではその年の最高の選手を表彰する目的があったため、1月から12月が対象期間となっていた。

しかし、日本などを除く多くの国のサッカースケジュールは8月から翌年7月というものになっており、1月から12月とした場合は、シーズンの後半と新シーズンの前半という2つのシーズンにまたがるという不都合が生じていた。
これにより、評価されるパフォーマンスが明確化できるため、2021-22シーズンのパフォーマンスが2022年のバロンドールに組み込まれ、11月から12月に開催されるカタール・ワールドカップの活躍は2023年のバロンドールに含まれることとなる。

また、候補者リストの作成に関するプロセスも変更されると発表。アンバサダーのディディエ・ドログバ氏もリスト作成に協力する形となり、「可能な限り公平で、議論の余地がなく、関連性があるもの」にしていくとしている。

さらに、投票権を持つ審査員に関しては、2021年には170人いたものの、これをFIFAランキングの上位100カ国(女子は50カ国)に限定。より専門性を高め、稀に起こる空想的な投票を減らす狙いがあるという。

そして、最後は投票時の構成要素の明確化だ。これまで、何度となく受賞者への疑問が議論されてきたが、曖昧さを孕んでいることが要因だと考えたとのことだ。

「バロンドール」はあくまでも個人賞であり、評価で最も優先されるべきは「個人のパフォーマンス」であり「印象的なキャラクター」となる。ただ、サッカーはチームスポーツであるため、2つ目の基準として「チームのパフォーマンスとシーズン中の記録」がフォーカスされる。そして3つ目が「選手の気品とフェアプレーの感覚」となる。

なお、「選手のキャリア」に関しては項目から除外。「バロンドールを守られて限定されたものではなく、オープンなものにする」という理由から、その項目は無くなるとした。

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