まだ満員にはできないけど…/原ゆみこのマドリッド
2021.08.22 18:00 Sun
「6月に来た時とあんまり変わってないよね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、1年半以上前から絶賛改装中のサンティアゴ・ベルナベウを訪れたアンチェロッティ監督、ピントゥス・フィジカルコーチ、モドリッチやナチョら、数人の選手たちの写真やビデオがレアル・マドリーのオフィシャルサイトにアップされたのに刺激され、自分の目で確かめてみようとスタジアム周辺を回っている時のことでした。いやあ、この暑い中、突貫工事を続けている作業員の方々には感心するしかないんですけどね。角っこの塔がまだ半壊状態だったり、天高くそびえる数々の重機類はそのまま、正面サイドには将来、天井ドーム部を支える橋げたみたいな巨大なパーツがでんと陣取っていて、外からはチラッとしか見えませんが、ピッチ部分もまったく地面にはなっておらず。
どこをどうしたら、9月12日の週末に開催される4節、セルタ戦までにキャパ40%もの観客を入れて、リーガの試合ができるようになるのか、まったく見当がつかなかったんですが、実はその前日、私はワンダ・メトロポリターノにお隣さんの練習を見学に。こちらは昨年3月、コロナ第1波でシーズン中断となる前と同様、完全な状態で、ええ、ユーロ2020開催前にはスペイン代表とポルトガルの親善試合も有観客でやっていましたからね。ホーム開幕となる2節のエルチェ戦前はメトロ(地下鉄)も増便され、2万1000人のabonado(アボナードー/年間チケット購入者)もまったく、混乱することなく、入場できるかと。いやほんと、昨季の終盤など、スタジアムのパーキングで中まで届けとばかりに声を張り上げて、優勝を争うアトレティコを応援していたファンたちにとって、嬉しい時代がやって来ました!
え、アウェイゲームばかりだった1節とは違い、この週末の2節はマドリッド勢のホームゲームが多いんだろうって?その通りで、しかも土曜にはアルコルコンがフエンラブラダに0-2で負けた2部弟分ダービーがあっただけで、残りは日月に集中。一応、順番に話していくと、日曜はまず午後5時から、3年ぶりに1部に戻って来たラージョがサン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート都市)でレアル・ソシエダと対戦します。相手は開幕カード、メッシ(PSGに移籍)がいなくてもタイトルを争うチームであることを示したいバルサと当たり、4-2で撃沈していましたが、今回はレアル・アレナのファンが見守る中、今年の4月にアスレティックを破って戴冠した2019-20シーズンのコパ・デル・レイのトロフィーをキックオフ前に披露して、場内を盛り上げる計画のよう。
カンプ・ノウでの試合にはケガで参加できなかったイサクも復帰、東京オリンピックのスペイン代表で銀メダルを持って帰って来たオジャルサバル、ミケル・メリノらは完璧に実戦モードというアドバンテージもありますが、ここ数シーズン、負傷続きだったイジャラメンディがまだ右太ももを痛めて欠場というのはイマノル監督も辛いところかと。一方、ラージョも1節ではセビージャに3-0と完敗しているんですが、そのキッカケを作ったレッドカード退場のGKルカ・ジダンは出場停止。まあ、正GKのドミトロエフスキがいるため、そこは大丈夫ですが、早めに昇格後、初勝ち点を稼いで、ファンを安心させられるといいですよね。
そして次の時間帯、日曜午後7時30分(日本時間翌午前2時30分)には兄貴分、アトレティコがエルチェ戦となるんですが、今週はヒメネス、サビッチに続いて、マルコス・ジョレンテも2027年まで契約延長という朗報が。木曜のワンダでの練習にはその日、リールにレンタル移籍となったゲルビッチに代わり、第2GKを務める30才のベテラン、モナコからレンタル加入したルコントの姿も。同僚にはレマル、コンドグビア、カラスコとモナコOBでフランス語を話す選手もいますから、馴染むのにそう時間はかからないかと思いますが、実はプレシーズン開始直後から、シメオネ監督が絶対に必要と言っていたFWの補強がいまだに決まらなくてねえ。
よって、シメオネ監督も試合前日記者会見で「Quedan días para acabar el mercado/ケダン・ディアス・パラ・アカバル・エル・メルカードー(まだ市場が終わるのには日数がある)。近いうちに何かあるかないか、きっと知ることになるだろう」と言っていたように今しばらく、待ち状態は続くみたいです。ちなみにその、クラブ史上最高額の1憶越え移籍金を払った甲斐があったかどうか、まだ少ししか証明できていないジョアンはこの2節もユーロ後に手術した足首のリハビリで欠場に。復帰目標は9月の各国代表戦週間明けのようですが、とりあえず、今はコレアが先週のセルタ戦でもdoblete(ドブレテ/1試合2ゴールのこと)と当たっていますからね。
その試合では30分間出場だったルイス・スアレスも今度はもっと長くプレーできそうなため、とりあえず、攻撃面での心配はないんですが、懸念はレッドカードが取り消しとならず、エルモーソが出場停止となる守備陣。コパ・アメリカのブラジル代表でヒサの靭帯を部分断裂したフェリペもあとちょっとかかるとのことで、シメオネ監督が気に入っている3人CB制のリピートは難しい?うーん、金曜にはネウエン(昨季はグラナダにレンタル)が選手登録されたため、100%ないとは言えませんけどね。いつぞやのインタビューでシメオネ監督も「強豪相手には5人DF、チームによっては4-4-2を併用」と言っていたため、開幕戦でアスレティックとスコアレスドローだったエルチェにはヒメネスとサビッチだけでもいいかも。
ただ、あまり得点力はないとはいえ、エスクリバ監督のチームも木曜にはオリンピック・マルセイユから、アルゼンチン人FWのベネデットをレンタルで補強。早くもプレー可能らしいので、その辺は用心しないと。そうそう、アトレティコもキックオフ前、5月にはまだワンダにファンが入れず、一緒にお祝いできなかったリーガトロフィーのお披露目をするそうですよ。
そして日曜午後10時(日本時間翌午前5時)から、いよいよシュタット・デ・バレンシアでのレバンテvsマドリー戦が始まるんですが、何せ、こちらも待望のエムバペ獲得に関しては憶測記事ばかりでねえ。毎日、イロイロ書いてあっても結局、31日まで、マドリーは諦めないというだけで、フランス代表同僚のベンゼマのラブコールに彼が応えられるのはPSGとの契約が切れる今季終了後になりそうな。それでも焦る必要がないのは、金曜にそのベンゼマが2023年まで契約を延長したことを発表したためで、2人が一緒にプレーする時間はあるんですが、そういえば、こちらも新顔がアラバ(バイエルンとの契約を満了して移籍)しかいない代わり、契約延長選手はてんこ盛り。
ええ、昨季で切れるところだったモドリッチ(2022年)、ルーカス・バスケス(2024年)を始め、ナチョ(2023年)、カルバハル(2025年)、クルトワ(2026年)といるんですが、その脇でウーデゴーアのアーセナル完全移籍が4000万ユーロ(約52億円)で決まるという残念なニュースも。うーん、今季こそはマドリーで自身の成長ぶりを見せるべく、昨季後半にレンタル移籍していたアーセナルのファンへ6月にはお別れの公開レターを出していた彼だったんですけどね。どうやら、アンチェロッティ監督が「Hable con él de la competencia/アブレ・コン・エル・デ・ラ・コンペテンシア(彼とポジション争いについて話した)」後、考えが変わったようで、信頼してくれるアルテタ監督の下でプレーすることにしたのだとか。
6年前、16才という若さで入団していただけに、そろそろ私も活躍してくれるんじゃないかと楽しみにしていたんですが、まあ確かにマドリーの中盤と言えば、カセミロ、モドリッチ、クロースで決まりといった感がありますからね。なかなか、チャンスが回ってこなさそうなのは想像がつきますが、実は今節はちょっと事情が複雑。というのもクロースも恥骨炎の治療中の折り、モドリッチも太もものケガで出られなってしまったから。そのせいもあってか、アンチェロッティ監督は「Estoy probando a Asensio como medio centro, por la izquierda o por la derecha/エストイ・プロバンドー・ア・アセンシオ・コモ・メディオ・セントロ、ポル・ラ・イスキエルダ・オ・ポル・ラ・デレッチャ(アセンシオを中盤で試しているところ。左とか、右で)」と言っていましたが、まあ、バルベルデもイスコもいるんですから、何とかなるのでは?
あと、マドリーではバランのマンチェスター・ユナイテッド入団が正式発表されるのを待っていたバジェホ(昨季はグラナダにレンタル)が背番号5で選手登録されたのと、4月のCL準決勝チェルシー戦にスポット出場して以来、ずっと負傷のリハビリをしていたカルバハルの準備が整ったことぐらいが目新しいんですが、相手のレバンテも開幕のカディス戦では散々な目に。いえ、試合は1-1で引き分けたんですけどね。グラナダから移籍したソルダード、そしてその交代で入ったダニ・ゴメスとFWが続けざまに負傷してしまったため、パコ・ロペス監督の前線はロジェールとモラレスの定番に戻るよう。先週はアラベス戦で1-4勝利と、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)退団以降、悩まされていたゴール不足を解消できたかのように見えるマドリーとはいえ、2節ではアスレティックに1-1で引き分けてしまったバルサの例もあるため、まだまだ安心はできませんかね。
そして月曜午後8時には弟分のヘタフェがコリセウム・アルフォンソ・ペレスにセビージャを迎えるんですが、こちらはここ数日、練習にククレジャの姿が見えないのが話題に。金曜にはサンプドリアから、左サイドアタッカーのヤンクトが600万ユーロ(約7億8000万円)で加入したこともあり、すわブライトンへの移籍が決まったのかと、気の早いテレマドリッド(ローカルTV局)などが騒ぎ立てていましたが、いえいえ。土曜に記者会見したミチェル監督によると、「バレンシア戦でケガではないが、差しさわりが出て、治らないから、バケーションを与えることにした」だけだったそう。ええ、彼も東京オリンピック組で、ユーロには行っていないものの、ある程度、疲れは溜まっていますからね。とりあえず、このセビージャ戦、次のバルサ戦はお休みして、英気を養うようです。
そのククレジャ、そして昨季までヘタフェを率いていたボルダラス監督のいるバレンシア、更にはバルサからも声がかかっていると言われるアランバリも契約破棄金額を積んでこない限り、売却はしないというアンヘル・トーレス会長の方針が再度、確認されたのも良かったんですが、実は彼らには兄貴分よりツイていることがあって、メスタジャでの試合後半にカバコがもらった2枚目のイエローカードが取り消しに。開始3分で1人少なくなった相手にPKゴールを奪われ、1-0で負けてしまったのはもうどうしようもありませんが、出場停止が避けられたのは有難かったかと。今週発売された6500枚のチケットもあっという間に完売と、1年以上ぶりにスタンドから応援してくれるファンに今季初勝利をプレゼントできれば、黒星スタートのイヤな思い出もすぐに書き換えられますって。
その後、日曜午後10時(日本時間翌午前5時)からはお隣さんのレガネスが今季、2部に昇格したブルゴスとブタルケで対戦となるんですが、悲しいかな、車がない私はハシゴを断念。コリセウムとは15分ぐらいの距離なんですが、メトロと徒歩で移動すると1時間近くかかるのではいた仕方ありません。初戦でレアル・ソシエダBに1-0で負け、同様に今季初白星がないレガネスもアトレティコBのボルハ・ガルセスがレンタル移籍したり、スペイン・オリンピック代表の控えGKだったイバン・ビジャル(セルタからレンタル)、フェデ・ビコ(グラナダとの契約を満了して移籍)と続々と新戦力が加わっているため、柴崎岳選手の活躍も含め、気になっているんですが、まあ、いずれにしろ、2部は長丁場。ファンの応援で盛り上がるブタルケで試合が見られる機会もそのうちやって来るんじゃないでしょうか。
どこをどうしたら、9月12日の週末に開催される4節、セルタ戦までにキャパ40%もの観客を入れて、リーガの試合ができるようになるのか、まったく見当がつかなかったんですが、実はその前日、私はワンダ・メトロポリターノにお隣さんの練習を見学に。こちらは昨年3月、コロナ第1波でシーズン中断となる前と同様、完全な状態で、ええ、ユーロ2020開催前にはスペイン代表とポルトガルの親善試合も有観客でやっていましたからね。ホーム開幕となる2節のエルチェ戦前はメトロ(地下鉄)も増便され、2万1000人のabonado(アボナードー/年間チケット購入者)もまったく、混乱することなく、入場できるかと。いやほんと、昨季の終盤など、スタジアムのパーキングで中まで届けとばかりに声を張り上げて、優勝を争うアトレティコを応援していたファンたちにとって、嬉しい時代がやって来ました!
え、アウェイゲームばかりだった1節とは違い、この週末の2節はマドリッド勢のホームゲームが多いんだろうって?その通りで、しかも土曜にはアルコルコンがフエンラブラダに0-2で負けた2部弟分ダービーがあっただけで、残りは日月に集中。一応、順番に話していくと、日曜はまず午後5時から、3年ぶりに1部に戻って来たラージョがサン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート都市)でレアル・ソシエダと対戦します。相手は開幕カード、メッシ(PSGに移籍)がいなくてもタイトルを争うチームであることを示したいバルサと当たり、4-2で撃沈していましたが、今回はレアル・アレナのファンが見守る中、今年の4月にアスレティックを破って戴冠した2019-20シーズンのコパ・デル・レイのトロフィーをキックオフ前に披露して、場内を盛り上げる計画のよう。
そして次の時間帯、日曜午後7時30分(日本時間翌午前2時30分)には兄貴分、アトレティコがエルチェ戦となるんですが、今週はヒメネス、サビッチに続いて、マルコス・ジョレンテも2027年まで契約延長という朗報が。木曜のワンダでの練習にはその日、リールにレンタル移籍となったゲルビッチに代わり、第2GKを務める30才のベテラン、モナコからレンタル加入したルコントの姿も。同僚にはレマル、コンドグビア、カラスコとモナコOBでフランス語を話す選手もいますから、馴染むのにそう時間はかからないかと思いますが、実はプレシーズン開始直後から、シメオネ監督が絶対に必要と言っていたFWの補強がいまだに決まらなくてねえ。
それもオリンピックの準々決勝コートジボワール戦でのハットトリックなどもあり、有力視されていたラファ・ミール(昨季はウォルバーハンプトンからウエスカにレンタル)の移籍金をケチッたのか何だかで、1600万ユーロ(約21億円)でセビージャに持っていかれるわ、次に挙がったブラホビッチ(フィオレンティーナ)も相手から、1憶ユーロ(約130億円)という高額を吹っかけられる始末。いえ、2年前にはジョアン・フェリックスを獲るため、ベンフィカに1憶2800万ユーロ(約165億円)を払ったアトレティコですけどね。それはグリーズマンがバルサに1憶2000万ユーロ(約155億円)で売れていたからこそで、基本的にお隣さんのような大番振る舞いはできないんですよ。
よって、シメオネ監督も試合前日記者会見で「Quedan días para acabar el mercado/ケダン・ディアス・パラ・アカバル・エル・メルカードー(まだ市場が終わるのには日数がある)。近いうちに何かあるかないか、きっと知ることになるだろう」と言っていたように今しばらく、待ち状態は続くみたいです。ちなみにその、クラブ史上最高額の1憶越え移籍金を払った甲斐があったかどうか、まだ少ししか証明できていないジョアンはこの2節もユーロ後に手術した足首のリハビリで欠場に。復帰目標は9月の各国代表戦週間明けのようですが、とりあえず、今はコレアが先週のセルタ戦でもdoblete(ドブレテ/1試合2ゴールのこと)と当たっていますからね。
その試合では30分間出場だったルイス・スアレスも今度はもっと長くプレーできそうなため、とりあえず、攻撃面での心配はないんですが、懸念はレッドカードが取り消しとならず、エルモーソが出場停止となる守備陣。コパ・アメリカのブラジル代表でヒサの靭帯を部分断裂したフェリペもあとちょっとかかるとのことで、シメオネ監督が気に入っている3人CB制のリピートは難しい?うーん、金曜にはネウエン(昨季はグラナダにレンタル)が選手登録されたため、100%ないとは言えませんけどね。いつぞやのインタビューでシメオネ監督も「強豪相手には5人DF、チームによっては4-4-2を併用」と言っていたため、開幕戦でアスレティックとスコアレスドローだったエルチェにはヒメネスとサビッチだけでもいいかも。
ただ、あまり得点力はないとはいえ、エスクリバ監督のチームも木曜にはオリンピック・マルセイユから、アルゼンチン人FWのベネデットをレンタルで補強。早くもプレー可能らしいので、その辺は用心しないと。そうそう、アトレティコもキックオフ前、5月にはまだワンダにファンが入れず、一緒にお祝いできなかったリーガトロフィーのお披露目をするそうですよ。
そして日曜午後10時(日本時間翌午前5時)から、いよいよシュタット・デ・バレンシアでのレバンテvsマドリー戦が始まるんですが、何せ、こちらも待望のエムバペ獲得に関しては憶測記事ばかりでねえ。毎日、イロイロ書いてあっても結局、31日まで、マドリーは諦めないというだけで、フランス代表同僚のベンゼマのラブコールに彼が応えられるのはPSGとの契約が切れる今季終了後になりそうな。それでも焦る必要がないのは、金曜にそのベンゼマが2023年まで契約を延長したことを発表したためで、2人が一緒にプレーする時間はあるんですが、そういえば、こちらも新顔がアラバ(バイエルンとの契約を満了して移籍)しかいない代わり、契約延長選手はてんこ盛り。
ええ、昨季で切れるところだったモドリッチ(2022年)、ルーカス・バスケス(2024年)を始め、ナチョ(2023年)、カルバハル(2025年)、クルトワ(2026年)といるんですが、その脇でウーデゴーアのアーセナル完全移籍が4000万ユーロ(約52億円)で決まるという残念なニュースも。うーん、今季こそはマドリーで自身の成長ぶりを見せるべく、昨季後半にレンタル移籍していたアーセナルのファンへ6月にはお別れの公開レターを出していた彼だったんですけどね。どうやら、アンチェロッティ監督が「Hable con él de la competencia/アブレ・コン・エル・デ・ラ・コンペテンシア(彼とポジション争いについて話した)」後、考えが変わったようで、信頼してくれるアルテタ監督の下でプレーすることにしたのだとか。
6年前、16才という若さで入団していただけに、そろそろ私も活躍してくれるんじゃないかと楽しみにしていたんですが、まあ確かにマドリーの中盤と言えば、カセミロ、モドリッチ、クロースで決まりといった感がありますからね。なかなか、チャンスが回ってこなさそうなのは想像がつきますが、実は今節はちょっと事情が複雑。というのもクロースも恥骨炎の治療中の折り、モドリッチも太もものケガで出られなってしまったから。そのせいもあってか、アンチェロッティ監督は「Estoy probando a Asensio como medio centro, por la izquierda o por la derecha/エストイ・プロバンドー・ア・アセンシオ・コモ・メディオ・セントロ、ポル・ラ・イスキエルダ・オ・ポル・ラ・デレッチャ(アセンシオを中盤で試しているところ。左とか、右で)」と言っていましたが、まあ、バルベルデもイスコもいるんですから、何とかなるのでは?
あと、マドリーではバランのマンチェスター・ユナイテッド入団が正式発表されるのを待っていたバジェホ(昨季はグラナダにレンタル)が背番号5で選手登録されたのと、4月のCL準決勝チェルシー戦にスポット出場して以来、ずっと負傷のリハビリをしていたカルバハルの準備が整ったことぐらいが目新しいんですが、相手のレバンテも開幕のカディス戦では散々な目に。いえ、試合は1-1で引き分けたんですけどね。グラナダから移籍したソルダード、そしてその交代で入ったダニ・ゴメスとFWが続けざまに負傷してしまったため、パコ・ロペス監督の前線はロジェールとモラレスの定番に戻るよう。先週はアラベス戦で1-4勝利と、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)退団以降、悩まされていたゴール不足を解消できたかのように見えるマドリーとはいえ、2節ではアスレティックに1-1で引き分けてしまったバルサの例もあるため、まだまだ安心はできませんかね。
そして月曜午後8時には弟分のヘタフェがコリセウム・アルフォンソ・ペレスにセビージャを迎えるんですが、こちらはここ数日、練習にククレジャの姿が見えないのが話題に。金曜にはサンプドリアから、左サイドアタッカーのヤンクトが600万ユーロ(約7億8000万円)で加入したこともあり、すわブライトンへの移籍が決まったのかと、気の早いテレマドリッド(ローカルTV局)などが騒ぎ立てていましたが、いえいえ。土曜に記者会見したミチェル監督によると、「バレンシア戦でケガではないが、差しさわりが出て、治らないから、バケーションを与えることにした」だけだったそう。ええ、彼も東京オリンピック組で、ユーロには行っていないものの、ある程度、疲れは溜まっていますからね。とりあえず、このセビージャ戦、次のバルサ戦はお休みして、英気を養うようです。
そのククレジャ、そして昨季までヘタフェを率いていたボルダラス監督のいるバレンシア、更にはバルサからも声がかかっていると言われるアランバリも契約破棄金額を積んでこない限り、売却はしないというアンヘル・トーレス会長の方針が再度、確認されたのも良かったんですが、実は彼らには兄貴分よりツイていることがあって、メスタジャでの試合後半にカバコがもらった2枚目のイエローカードが取り消しに。開始3分で1人少なくなった相手にPKゴールを奪われ、1-0で負けてしまったのはもうどうしようもありませんが、出場停止が避けられたのは有難かったかと。今週発売された6500枚のチケットもあっという間に完売と、1年以上ぶりにスタンドから応援してくれるファンに今季初勝利をプレゼントできれば、黒星スタートのイヤな思い出もすぐに書き換えられますって。
その後、日曜午後10時(日本時間翌午前5時)からはお隣さんのレガネスが今季、2部に昇格したブルゴスとブタルケで対戦となるんですが、悲しいかな、車がない私はハシゴを断念。コリセウムとは15分ぐらいの距離なんですが、メトロと徒歩で移動すると1時間近くかかるのではいた仕方ありません。初戦でレアル・ソシエダBに1-0で負け、同様に今季初白星がないレガネスもアトレティコBのボルハ・ガルセスがレンタル移籍したり、スペイン・オリンピック代表の控えGKだったイバン・ビジャル(セルタからレンタル)、フェデ・ビコ(グラナダとの契約を満了して移籍)と続々と新戦力が加わっているため、柴崎岳選手の活躍も含め、気になっているんですが、まあ、いずれにしろ、2部は長丁場。ファンの応援で盛り上がるブタルケで試合が見られる機会もそのうちやって来るんじゃないでしょうか。
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