あれこれ考えず、今は勝つしかない…/原ゆみこのマドリッド

2021.04.30 21:30 Fri
twitterfacebookhatenalinegplus
photo
「完全に厄年だわね」そんな風に私が同情していたのは木曜日、カルバハルがCL準決勝チェルシー戦1stレグで今度は右のハムストリングスを負傷。全治3週間で今季残り試合の出場がほぼ絶望的になったとニュースで知った時のことでした。いやあ、レアル・マドリーの押しも押されぬレギュラー右SBである彼はこのシーズン、アザール程の注目は浴びていなかったものの、復帰してはまた離脱を繰り返し、たったの15試合しか、出場しておらず。最後のケガから戻ったのも3試合前のカディス戦で、続くベティス戦にもチェルシー戦にもフル出場していないというのにまたケガとは、当人はもとより、来週水曜のチェルシー戦2ndレグを始め、今週末のオサスナ戦など、優勝が懸かったリーガ5試合、一体、どうやってやりくりする?

いえ、ここは腹を括って、控えのオドリオソラを使えばいいという意見もあると思いますけどね。ただ、彼はあまり強敵との対戦では信頼されていないようで、ジダン監督はカルバハルの不在中、もっと前でプレーしていたルーカス・バスケスを右SBに起用。その彼もクラシコ(伝統の一戦)の後、今季中には戻れないケガをしてしまったため、CL準々決勝リバプール戦2ndレグではバルベルデを当てていましたが、そのウルグアイ人MFも現在、コロナ感染で自宅隔離中ですからね。一応、土曜でその期間が終わる予定とはいえ、いきなり当日夜の試合に出られるのかは不明ですし、ようやくチーム練習に加わることができたセルヒオ・ラモスが先発できれば、マルチDFのナチョを回すことができるといっても、彼にはメンディが戻るまで、左SBとしても需要があったりと、何ともまあ、ややこしい。

ちなみにカルバハルの長期欠場は3月のW杯予選で右SBを1人しか招集しなかった、ルイス・エンリケ監督率いるスペインにもユーロ開幕が6月に迫っているため、結構、打撃だったりするんですが、まずは先に今週のCLチェルシー戦がどうだったか、お伝えしていくことにすると。実はとうとう私もドシャ降りのエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)を体験したんですよ。ええ、これまでエイバル、バルサ、ベティス戦と週末リーガのホームゲームで立て続けに大雨に見舞われていたマドリーだったんですが、幸い、私はバル(スペインの喫茶店兼バー)観戦だったため、まあ大変ね、ぐらいでお気楽に眺めていたものでしたけどね。

その水曜もスタジアムに着く前から、空には黒い雲が立ち込め、雷鳴も聞こえていたため、いつ来るのか、いつ来るのかと、ドキドキしていたんですが、先に嵐を巻き起こしたのはチェルシーの選手たちでした。ええ、キックオフから積極的に攻めに出て来た相手は開始9分、プリシッチからパスを受けたヴェルナーがフリーでシュート。やられたと思った瞬間、GKクルトワが足でparadon(パラドン/スーパーセーブ)して、事なきを得たんですが、それって、「ボクは脚が長いし、足も大きいから」(クルトワ)で済む話?

とはいえ、今度は14分、リュディガーの放り込んだボールをエリア内でプリチッシが受けた時には、うーん、どうして周りに味方がいなかったんでしょうね。それでゴールから出て来て、相手からボールを奪えると思ったクルトワもちょっと早計でしたが、見事にかわされ、正面からのシュートがバランに当たって入ってしまったから、さあ大変!だってえ、そこまでマドリーは完全に相手に押されていたんですよ。

とはいえ、これには内心、アトレティコが16強対決でチェルシーに負けたのは、シメオネ監督のチームが弱かったのではなく、向こうが本当に強かったからなのかと納得がいったりしたんですが、その頃ぐらいからでしょうか。ピッチに大量の雨が降り注ぎ、ベンチ裏のスタンドに座る両チームの控え選手たちも屋根の庇が届く、段の上の方にゾロゾロ移動してきたのは。幸い、風はなかったため、私も濡れずにすみましたが、こうまで雨に祟られた試合ばかりとなると、先日、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでヘタフェと0-0で引き分けた兄弟分ダービーで、ピッチがとても乾いていたとマドリーの選手たちが文句を言っていたのも当然だった?

でも大丈夫。29分には頼みの綱、ベンゼマがやってくれました。ええ、マルセロのクロスをカセミロ、ミリトンがヘッドで繋ぎ、当人も頭で落とした後、volea(ボレア/ボレーシュート)で同点ゴールを決めてくれたから、助かったの何のって。ただねえ、後半序盤にはエリア外からのシュートを枠に当てるなど、奮闘した彼も勝ち越し点を挙げることはできず。一旦は止んだ雨が再び激しく降りだす中、ビニシウスに代わって、ピッチに入ったアザールも古巣相手に決定的な働きはできませんでしたしね。ヴェルナー、プリシッチの両FWを一気にツィエク、ハヴァーツに代えたチェルシーも後半はプレーのテンポを緩めたせいか、あまり大した出来事もなく、試合は1-1で終わってしまいましたが、うーん、これって…。

そう、ジダン監督も「チェルシーは16試合無失点のチームで、それがわかる試合だった。Están en semifinales por algo/エスタン・エン・セミフィナレス・ポル・アルゴ(準決勝にいるだけの理由がある)」と言っていたんですけどね。この冬、ランパード監督から、トゥーヘル監督に代わった後、3人CB制で守備を固めた彼らから、ゴールを奪うのは至難の業。いえ、アトレティコが2試合共、無得点だったのは当時、イギリス勢がコロナ感染予防規制でスペインに入国できず、1stレグのホームゲームをブカレストで戦わなければならなかったのはともかく、初戦でスコアレスドローを目指して、0-1で負けてしまったのが元凶の自業自得でもあるんですけどね。このスコアだと、マドリーも来週水曜のスタンフォード・ブリッジで絶対、点を取らないと、5月27日、イスタンブールで行われる決勝に行けないじゃないですか。

それでも「前半で勝つべきだった。ウチは勝負をつけることができだのだから」とトゥーヘル監督が悔やんでいたように、翌日、パリでマンチェスターシティに1-2と逆転負けを喰らい、エティハド・スタジアムで2点を取らないといけなくなったPSGよりはマシではあるんですけどね。とはいえ、4月はCL準々決勝でリバプールと2試合、翌週は平日リーガ、そしてこのチェルシー戦とまったくミッドウィークに休みがなかったマドリーは選手の疲労も並大抵のものではなし。例のカルバハルの件はともかく、とりわけ30代のモドリッチ、クロースなどはかなり限界に近づいているそうで、一応、ジダン監督は「Vamos a gestionar los minutos de los jugadores/バモス・ア・ヘスティオナール・ロス・ミヌートス・デ・ロス・フガドーレス(選手たちのプレー時間を調整する)」と宣言していましたけどね。

要はこの土曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、2試合前のバレンシア戦勝利で勝ち点40に到達。残留見込みゾーンに入ったオサスナをディ・ステファノに迎える試合ではローテーションを行うということでしょうが、さて。ゴールという点においては、マリアーノはあまり頼りならないため、ベンゼマを休ませるのも難しいでしょうし、同時にジダン監督はラモスの試し運転なども考えないといけないですからね。逆にもうプレッシャーのないアラサーテ監督のチームの方がノビノビ、有利に戦えるかも。ちなみにこのカード、1月には暴風雨フィロメナ襲来の中、大雪のエル・サダルで0-0と引分けているんですが、今度はどちらかがゴールを入れてくれることを期待しています。

え、私がお隣さんの話を書いているうちに、実はアトレティコの首がつながったんだろうって?いやあ、その通りで、木曜には先日、コパ・デル・レイ決勝により、後送りにされていたグラナダ戦があり、バルサがメッシのゴールで先制しながら、マチス、ホルヘ・モリーナの2点で逆転負けするという、奇跡的な結末に。前節、アスレティックに負け、勝ち点差2を広げられなかっただけに、もう首位陥落は確定。来週末、カンプ・ノウでの直接対決で勝つ以外、リーガ優勝への道はないと、おそらくアトレティコの選手たちも覚悟を決めていたはずですが、これで状況が少々、好転したんです。

といっても引き分けでも良くなったぐらいで、マドリーも同じ勝ち点差2の2位ですから、とにかく土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのエルチェ戦では勝っておかないといけないのは同じなんですけどね。ここ4試合連続、アウェイで勝ち点を失っている彼らだけに、相手が降格圏の18位にいるとはいえ、決して楽観はできないんですが、まあ、こんな天からの恵みなど、滅多にあるもんじゃなし。今はいい方に考えないといけないかと。

そう、シメオネ監督のチームは前節にルイス・スアレス、ジョアン・フェリックス、レマルが負傷から戻り、出場停止だったヒメネスも処分が終わって、全員が遠征に参加可能。こちらはCLが16強対決で終わって以来、ほぼ週1ペースが続いているため、平日の練習ではマルコス・ジョレンテやコケら、レギュラーメンバーも交代でジムごもりなどで調整しているため、お隣さん程、疲れが溜まっていないのが強みでしょうか。マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場では今週、スアレルとコレアの前線を試していたようですが、誰が先発となっても残り5試合、もう2度と、眠ってピッチに上がるような失敗はしないでほしいところです。

そしてヘタフェは日曜午後4時15分から、ラ・セラミカでビジャレアルと対戦なんですが、相手は木曜にEL準決勝アーセナル戦1stレグをプレー。来週木曜にもロンドンで2ndレグがあるため、余力がなくなっているだろうという予想を立てていたんですが、トリゲーロスとアルビオルのゴールで前半に2点リードしたエメリ監督のチームは敵の反撃を後半のPK1点に抑え、2-1と先勝。こうなるとリーガで選手を温存するかどうか、微妙なところですが、8位のグラナダがバルサに勝ったせいで、7位のビジャレアルとの差も勝ち点4になってしまいましたからね。

実はコパ優勝チームに与えられるEL出場権はバルサがCL出場権をリーガで得るため、今季は6位に回り、7位は来季から始まるヨーロッパ第3の大会、コンフェレンスリーグに参加。未だに得体のしれない大会とはいえ、こうなるとリーガでももう負けられない?現在、6位のベティスとの差も勝ち点1だけとあって、ビジャレアルには勝利を求める動機しかないように思えますが、それは前節のウエスカ戦でエネス・ウナルが2ゴールを挙げ、ようやく8試合ぶりの白星を挙げたヘタフェも同じかと。

まだ残留見込みの勝ち点40には6ありますし、ラジオから伝わってきた話によると、リーガの残り4節、または2節は現敵的有観客試合になるかもしれないようですしね。となると、37節のレバンテ戦辺りでは、サポーターに来季も1部でマドリッド第3のチームとして、頑張るヘタフェの姿を見せたいところですが…木曜には保健大臣がまだ当分、スタジアムにファンを入れることは考えられないと会見で話していたため、やっぱり今季は最後まで無観客なんですかね。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

関連ニュース
thumb

実はあんまり余裕じゃなかった…/原ゆみこのマドリッド

「淋しくなっちゃうわね」そんな風に私が溜息をついていたのは木曜日、レアル・マドリーTVで6月末に契約が切れるセルヒオ・ラモスの退団お別れ会見を見ていた時のことでした。いやあ、ご存知の通り、コロナ流行により、リーガが中断した去年の3月から、サンティアゴ・ベルナベウは全面改装工事に突入。今季はずっと無観客だったのを幸いとばかり、全てのホームゲームをバルデベバス(バラハス空港の近く)のエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で開催したのはいいんですが、あちらには未だにピッチもスタンドもないんですよ。それどころか、8月14日の週末に始まる2020-21シーズンのスタートにも間に合わないとあって、態勢が整う9月半ばまで、一時はお隣さんのワンダ・メトロポリターノを借りるという話もあったぐらいなんですけどね。 よって、当然、ラモスのお別れセレモニーも在りし日のベルナベウの写真をバックに映した練習場プレスルームで行われ、その場には関係者のみが出席。記者会見もZoomを通してと、2005年にセビージャから19才の若さで移籍した当人が経験した入団プレゼンとはまったく趣きの違うものとなりましたが、昨今のいいところは、クラブのTV局のみならず、Gol(ゴル/スポーツ専門放送局)やマルカ(スポーツ紙)のウェブページでもライブ配信で一部始終が見れてしまうこと。それでもやっぱり、ラモスを見送りたいと集まったファンでバルデベバスの選手用出入り口は凄いことになっていましたが、せめてベルナベウの改装が終了する1年後には、ラウール(現RMカスティージャ監督)のようにサンティアゴ・ベルナベウ杯に相手チームの一員として招かれて、大勢のサポーターに挨拶することができるといいのですが…。 え、マドリーはどうして、2015年にカシージャスがポルトに移籍して以来、キャプテンを務め、その間、前人未踏のCL3連覇も達成。671試合出場のレジェンドと契約延長をしなかったのかって?うーん、クラブは12月頃から、1年契約で年棒据え置き、但し、コロナによる減収により、今季同様、10%カットというオファーを出していたんですけどね。ラモスの弁によると、「Yo solo he pedido dos años. El tema no ha sido de dinero/ジョ・ソロ・エ・ペディードー・ドス・アーニョス。エル・テーマ・ノー・ア・シードー・デ・ディネーロ(自分は2年契約を頼んだだけ。お金の問題じゃなかった)」そうで、一旦は拒否。 先週になって、1年という条件でOKすると伝えたところ、「Me dicen que la oferta tiene fecha de caducidad y yo no me había enterado/メ・ディセン・ケ・ラ・オフェルタ・ティエネ・フェチャ・デ・カドゥシダッド・イ・ジョ・ノー・アビア・エンテラードー(オファーには期限があったと言われたけど、ボクは知らなかった)」のだとか。マルカなど、返答期限は3月末で、新聞を読んでいれば、わかったはずとか、少々、理解に苦しむ解説をしていましたが、実際、その頃には後継CBとして、ダビド・アラバ(バイエルンとの契約を満了)の獲得が進んでいましたからね。結局のところ、再交渉を先延ばしにしているうちに、当人が負傷でほとんど出場できなくてもチームはCL準決勝まで進出。リーガ優勝も最終節までお隣さんと争ったという辺りから、絶対不可欠な選手というステータスが失われてしまったんじゃないかと思いますが、こればっかりはねえ。 ちなみにマドリーを離れたラモスがどこに行くかはまだわからず、いえ、古巣のセビージャ復帰は自ら否定。バルサも絶対ないということで、彼にはまだ、あと4試合で世界最多出場記録に並べるスペイン代表復帰の目標もあるため、もう35才とはいえ、おそらく、PSGやマンチェスターの2強といったヨーロッパの一流チームになるよう。このユーロ2020に招集されない原因となったケガはリーガ終了後もリハビリを続けていたおかげで、すっかり治っているそうで、早めに決まれば、プレシーズン練習にも最初から参加できますからね。違うユニフォームを着た姿にファンが慣れるのは時間がかかるかもしれませんが、来季は体調万全でプレーするラモスの雄姿を見ることができるのを祈っています。 そうそう、この木曜の会見にとばっちりを受けた選手もいて、実は同じ時間にはラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設ではサラビア(PSG)の記者会見が予定されていたんですが、やっぱり代表番とマドリー番の記者が被るメディアが多いせいですかね。こちらは30分繰り上げてやっていましたが、今週のスペイン代表は月曜にグループリーグ初戦でスウェーデンとスコアレスドローした後、水曜がオフに。といっても合宿が始まって以来のバブル体制は変わらないため、選手たちは外出も家族との面会もできず。そこで1回目の休養日同様、チーム全員でバスに乗って、マドリッド郊外のレストランへランチに出かけたりしていたんですが、ブスケツ(バルサ)以外、ディエゴ・ジョレンテ(リーズ)も擬陽性と、コロナ感染者は出ていませんからね。そのくらいの息抜きは許してあげないといけないかと。 そして木曜、金曜は練習となったんですが、いやあ、ここ数日、スペインは気温がいきなり10℃程下がって、今はセビージャ(スペイン南部)もあまり暑くないんですよ。それでも前日のセッションをカルトゥーハでやらなかったのはピッチの状態が気になったから?そう、スウェーデン戦の後、ルイス・エンリケ監督がそこここで黄色くなっていたり、穴が開いたりする芝に不満を訴えたため、協会が大慌てで整備しているんですが、何せ、土曜のポーランド戦まで、あまり時間がありませんからね。せいぜい肥料を撒いたり、日のあまり当たらない場所にライトを当てたりぐらいしかできないんですが、今となれば、どうして4月19日に今季のコパ・デル・レイ決勝があった後、芝の総張替えをしなかったのか、大いに悔やまれるところ。 ユーロの会場が有観客を保証できないビルバオ(スペイン北部)から、カルトゥーハに変更されたのは、その決勝の6日後でしたから、十分、余裕はあったはずですけどね。直接、様子を確かめるためか、相手のポーランドは金曜にスタジアム練習をしていましたが、とにかく、スペインの課題はユーロ直前のポルトガルとの親善試合から続くゴール日照り。シュートはかなり撃つんですが、敵GKに弾かれたり、枠を外れたりと精度が悪く、おかげでモラタなど、完全にスペインサポーターから、pito(ピト/ブーイング)の標的にされてしまったから、さあ大変。今季、リーガでサラ(スペイン人の得点王)となったジュラール・モレノ(ビジャレアル)推しが増えたのもあってか、ルイス・エンリケ監督がわざわざ、「Mañana jugamos con Morata y diez más/マニャーナ・フガモス・コン・モラタ・イ・ディエス・マス(明日はモラタとその他10人がプレーする)」と先発予告までする破目になっていましたっけ。 ただ、ポーランドの方も初戦はスロバキアに1-2と負け、黒星発進と、バイエルンのレジェンドと化したFWレバンドフスキを擁しながら、あまり勝ち星に恵まれていないんですよ。それこそ、1月にパウロ・ソウサ監督が赴任してから、6試合で勝ったのがアンドラ戦だけという有り様なんですが、怖いのは木曜に先行開催となったグループEの試合でスウェーデンがスロバキアに1-0で勝利。その結果、スペインに負けると敗退決定という絶体絶命の危機に陥ってしまったため、これは窮鼠猫を噛む状態になる危険性もあったりする? 逆にスペインが負けたら、負けたで、グループ最終戦のスロバキア戦で勝ってもグループリーグ敗退の可能性が出てくるため、もうここは歯を食いしばってでも勝ち点3を手に入れないといけません。そうそう、金曜の夕方には、チームがセビージャに移動する前にとうとう隔離期間が終わり、PCR陰性が出たブスケツが合流するという朗報も。ルイス・エンリケ監督によると、当人はずっと無症状で、バルセロナの自宅でトレーニングしていたため、「Estaría en condiciones de participar/エスタリア・エン・コンディシオネス・デ・パルティシパル(試合に出られるコンディションだ)」そうですが、ベンチ入りするかどうかは試合の日の朝、決めるようです。 その他、1試合目から、スタメンの変更があるとしたら、フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)の代わりに右のFWとしてジュラール・モレノを入れ、モラタ、ダニ・オルモ(ライプツィヒ)の3弾頭で得点を狙うといったぐらいですが、果たして土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのポーランド戦でスペインは初勝利を掴むことができるのか。せめて24チーム中16チームが突破できる激甘グループリーグぐらいはクリアしてもらいたいものですが、だんだん大会が進むにつれ、イタリア、ベルギー、オランダ、フランスなど、強いチームがはっきりしてきましたしね。 金曜には、コロナ感染予防のための規制緩和を4週間延期することにしたイギリス政府が入国者の10日間隔離措置を続けると、国外からの招待客が観戦に行けず。特例入国を認めない限り、ウェンブリー開催予定だった準決勝、決勝をスタンドフルオープンのプシュカス・アレナに変更すると、UEFAが脅しているなんて話も聞きましたが、黄金の日々は去り、最近は結構、16強対決でも負けることが多いスペイン。今の時点ではまだまだ、そんな先のことは想像つかないんですよね。 そのブダペストでは同じ土曜にハンガリーvsフランス戦もあって、こちらには来季、マドリーの第1キャプテンとなるかもしれないベンゼマや、あと1年契約を残しながら、この夏には河岸を変えたがっているというバラン。更には今回、ベルナベウでのメガプレゼンはできなくとも、ペレス会長が獲得にかなり前向きなエムバペ(PSG)もいるため、興味をそそられる試合でもあるんですが、マドリッド勢を追う私として、やっぱり気になるのは日曜午後9時から、ラージョが戦う1部昇格プレーオフ決勝ジローナ戦2ndレグ。 何せ、先週の1stレグで2部の弟分はエスタディオ・バジェカスでプレーしながら、1-2と不覚を取ってしまいましたからね。今季のリーガの試合はこれで本当に最後の最後ですし、スペインも来週の土曜からは屋外でのマスク着用義務が解除されるとあって、来季はどのスタジアムでも有観客試合となる線が濃厚。となれば、観戦オプションを増やすため、是非ともマドリッド1部4チーム体制が復活してもらいたいものですが、さて。remontada(レモンターダ/逆転劇)にはモンティリビで0-2の勝利が必要とちょっと、ハードルは高いものの、ラージョがエスパニョール、マジョルカに続く、第3の昇格チームになって、ファンを喜ばせることができたらいいですよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2021.06.19 18:30 Sat
twitterfacebook
thumb

最近はどこも観客がいる…/原ゆみこのマドリッド

「昔は当たり前だった光景が異様に感じられる」そんな風に私が息を飲んでいたのは火曜日、スペインでユーロは全ての試合がオープン放送と自宅で見られるため、ちょっとTVをつけてみたところ、ハンガリーvsポルトガル戦ではプシュカス・アレナのスタンドが超満員。ソーシャルディスタンスもマスクもなしで、一番上の席まで人でぎっしり埋まっているのを目撃した時のことでした。いやあ、この1年遅れのユーロ2020はUEFAから有観客試合を義務付けられ、コロナ感染予防の観点から、地元の自治体がそれを保証できなかったビルバオ(スペイン北部)とダブリン(アイルランド)では開催できなくなってしまったんですけどね。 とはいえ、キャパの何%まで入場を許可するかは各自治体の裁量に任されているんですが、11都市の開催スタジアム中、フルオープンとなったのはブダペストにあるプシュカス・アレナだけ。聞けば、人口480万人のハンガリーはすでにワクチン供給が860万回分に及び、49%が接種済みで、ここ2週間は10万人当たりの新規感染者数も38人程度とほぼコロナを抑え込んでいるからだそうですが、確かに同スタジアムではイギリスが厳しい入国者隔離政策を採っていた2月3月など、CL16強対決のライプツィヒvsリバプール戦の2試合を引き受けたりもしていましたからね。 その頃から、ちゃんとコロナをコントロールしていたとなると、ただただ感心するばかりですが、やっぱり自分的にはまだ、スタジアムで隣の席に人がいるなんて問題外。先日、1万5000人が入場したワンダ・メトロポリターノでのポルトガルとの親善試合やこの月曜、1万6000人を迎えたセビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハでのスペイン代表ユーロ開幕戦、スウェーデン戦ぐらいの観客ポツポツ感が丁度いい気がしますが、え?満員になると、pito(ピト/ブーイング)の音量も増して、可哀そうな選手がいるからっていうのも、まあ、あったりはしますかね。 とりあえず、ユーロの話をする前に先週末の日曜にエスタディオ・バジェカスであった1部昇格プレーオフ決勝1stレグがどうだったのか、伝えていくことにすると。今回は時間的な余裕があったこともあり、クラブのネット販売で問題なくチケットを手に入れた1500人のラージョファンも粛々と入場できたんですが、やっぱり現れたんですよ。次男のGKルカを応援するため、奥さんのベロニクさんと新シーズンはロデーズ(フランス・リーガ2)でプレーすることになった長男のエンツォを連れて、先月、辞任を告げるcarta(カルタ/手紙)を残し、記者会見もなしにレアル・マドリーを離れたジダン監督が。 私ですら期待するぐらいですから、当然、目ざといスペインマスコミが張っていない訳もなく、しっかりGol(ゴル/スポーツ専門TV局)のレポーターに捕まっていましたが、いくら「Tu trabajo es de vergüenza/トゥ・トラバッホ・エス・デ・ベルグエンサ(君の仕事は恥ずべきものだ)」とジダン監督に非難されたとて、別に彼だって、好きでマイクを突きつけている訳でもなし。局から言われてやっているだけではないかと思いますが、レポーターと顔見知りだったジダン監督が何とか、相手を丸め込んで、その映像は終了することに。とはいえ、彼がスタンドから見守っていたジローナとの試合の方はあまりラージョにはいい結果が出なくて…。 いえ、プレーオフ準決勝で同じマドリッド勢の2部仲間、レガネスに連勝した余波もあったか、イラオラ監督のチームは序盤から、積極的に攻めていたんですけどね。その甲斐あって、早くも前半5分にはGKファン・カルロスとDFのクリアミスから、イシが先制点をゲット。正面スタンドとフォンド・スール(ゴール裏南側スタンド)の協議委員会による処分で閉鎖された中央部以外に座ったファンたちも大いに沸いたものでしたっけ。その後もラージョは「hoy nos tuvo encerrados en nuestro campo media hora/オイ・ノス・トォ・エンセラードス・エン・ヌエストロ・カンポ・メディア・オラ(30分間、ウチを自陣に閉じ込めた)」(フランシスコ監督)ものの、ここで追加点が奪えなかったのが、仇になるとは。 昨季もプレーオフ決勝でエルチェに負け、昇格直前で涙を飲んだジローナもその程度では挫けず、41分には自陣からのロングパスをシラが受け、エリア内奥から折り返したボールをフランケサが決めて同点としただけでなく、ハーフタイム直前にもブストスのヘッドがゴールに。幸い、こちらはVAR(ビデオ審判)でシュート時のハンドを取られたため、1-1のまま、後半を迎えたんですが、まさか、再開して1分も経たないうちに今度はフランケサのラストパスをシラに流し込まれ、あっという間に逆転されているって、一体、どうしたらいい? それ以降はジローナの動きが極度に遅くなり、早く追いつきたいラージョの選手たちはフラストレーションを溜めていったんですが、まあ、彼ら自身も同じことをブタルケ(レガネスのホーム)でやっていましたからね。相手を非難する道理もないんですが、いよいよ、試合も大詰めとなった45分、ポソのシュートが決まりながら、こちらもVARでウジョアのオフサイドがバレて、2-2にできなかったのは本当に残念だったかと。うーん、今シーズンのラージョはremontada(レモンターダ/逆転劇)による勝利が7試合と、2部では一番多かったようなんですけどね。 イラオラ監督も「si hay alguien que lo puede conseguir somos nosotros/シー・アイ・アルギエン・ケ・ロ・プエデ・コンセギール・ソモス・ノソトロス(もし誰か、達成することができるなら、それは自分たち)」と言っていたんですが、果たして今週日曜午後9時からのモンティリビで彼らは0-2以上の勝利を挙げることができるのか。うーん、その日は奇しくもラージョの正GKディミトリエフスキもユーロ初出場のマケドニアのゴールを守り、バジェカスの試合が始まる直前に終わったオーストリア戦で3-1と敗戦。別にルカが悪いGKということはないんですが、シーズン通して、チームのプレーオフ出場に大いに貢献しながら、肝心な1部昇格を決めるための試合に出られないというのも何だか、サッカー界のスケジューリングがおかしいような気がしないでもありません。 その間、ユーロの方も土曜には8月にマドリーに戻って来るのかどうか、6年ぶりに復帰したアンチェロッテイ監督もヤキモキしているだろうベイルのいるウェールズがスイスと1-1で分け、GKクルトワ、アザールがお隣さんのカラスコと肩を並べるベルギーはロシアに3-0と快勝。日曜もサウスゲート監督の下、本職の右SBではなく、左SBを拝命、まさか同僚のベルサイコと真正面からぶつかるとは当人も思っていなかったでしょうが、芸域を広げてシメオネ監督を喜ばせているトリピアーのいるイングランドがモドリッチ率いるクロアチアに1-0で勝った後、月曜にはスペインと同組のスロバキアがレバンドフスキ(バイエルン)のいるポーランドを1-2で破るという波乱が。 その直後、スペインのユーロ初戦が始まったんですが、試合にはスウェーデンのファンも3000人ほど来場。もう地中海沿岸のリゾートタウンは完全に国外からの観光客を迎える態勢になっていますし、早めのバケーションを兼ねてやって来た人も多かったと思いますが、ハンガリーとは異なり、こちらはまだ観客全員がマスク着用、場内の飲食及び喫煙禁止という、ちょっと厳しい規則があるんですよ。何せ、カルトゥーハでは4月に行われた昨季と今季のコパ・デル・レイ決勝ですら、無観客開催でしたからね。スタンドから、応援の声が聞こえるのは選手たちにとっても嬉しかったはずですが、それとももしかして、1年以上、静かな環境でプレーしていたせいで、逆に上がってしまった? だってえ、完全にボールを支配したスペインは前半11分、ダニ・オルモ(ライプツィヒ)の強烈ヘッドをGKオルセン(エバートン)にparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたのから始まって、いえ、エリア内にひょっこり顔を出したコケ(アトレティコ)の2本のシュートが外れたのは仕方ないんですけどね。37分、ジョルディ・アルバ(バルサ)から、ラストパスを受けたモラタ(アトレティコからレンタルして昨季はユベントスでプレー)がまさか、あんないい位置からのシュートを外してしまうとは!その後、40分にはイサク(レアル・ソシエダ)のシュートが枠内に飛び、反射で脚を出したスタメン右SBのマルコス・ジョレンテ(アトレティコ)に当たると、更にポストにも当たってGKウナイ・シモン(アスレティック)がキャッチするというドッキリなどもあったんですが、またしても後半4分、モラタが絶好機で決められなかったことから、不幸が始まります。 ええ、それはワンダ・メトロポリターノでの親善試合とまったく同じパターンで、会場のスペイン人ファンたちから、ブーイングされる破目になったんですが、別に彼だけではないんですよ、「Hemos sido superiores a un rival que ha decidido defender y defender/エモス・スペリオーレス・ア・ウン・リバル・ケ・ア・デシディードー・デフェンデール・イ・デフェンデール(ウチは守って守り倒すことを決めていた相手より上だった)」(ルイス・エンリケ監督)スペインでゴールを決められかったのは。後半21分にブーイングを浴びながらモラガがロドリ(マンチェスター・シティ)と共に退き、サラビア(PSG)とチアゴ・アルカンタラ(リバプール)が入っても大して状況は変わらず、29分にはいよいよ、国産ピチチ(得点王)のジェラール・モレノ(ビジャレアル)、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)も満を持しての登場となったんですが、期待の前者もオルセンにヘッドを弾かれていましたからね。 結局、そのまま最後まで点を取れなかったスペインはスウェーデン戦をスコアレスドローで終了。それどころか、後半15分にイサクからのパスをフリーのベリ(クラスノダール)が天に撃ち上げていなければ、負ける危険性さえあったんですが、そのせいもあってか、ルイス・エンリケ監督は試合後、「ピッチはあまり助けになってくれなかった。あんないい選手たちが、ボールコントロールできないのを見せられれば…Necesitamos que el césped esté major/ネセシタモス・ケ・エル・セスペッド・エステ・メホール(もっと芝がいい状態であることが必要だ)」と、時間が経つにつれ、穴ぼこが増えていったのに文句を言っていたんですかね。おかげでカルトゥーハの整備員が夜中の1時まで働かされたなんてこともあったんですが、シュート自体は17本も撃っていたため、やはりポルトガルとの親善試合同様、問題なのは精度の方では? まあ、その辺はツキもありますし、モラタだって、アトレティコ時代のCL16強対決リバプール戦2ndレグ延長戦で殊勲の決勝ゴールを挙げたFWですから、「en el próximo partido igual mete tres y calla la boca a todos/エン・エル・プロキシモ・パルティードー・イグアル・メテ・トレス・イ・カジャ・ラ・ボカ(次の試合では3ゴール入れて、世間を黙らせるかもしれない)」(ラポール/マンチェスター・シティ)という可能性もない訳じゃないんですけどね。ただ、こうも味方であるファンからブーイングが続くと、いくら18才でスペイン最年少のユーロ出場を遂げたペドリ(バルサ)が、「creo que Morata sabe sobrellevarlo y el próximo partido marcará/クレオ・ケ・モラタ・サベ・ソブレジェバールロ・イ・エル・プロキシモ・パルティードー・マルカラ(モラタは耐えることを知っていると思うし、次の試合ではゴールを入れるよ)」と持ち上げてくれたとて、当人は落ち込んでいるかも。 実際、ユーロは短期決戦のため、ルイス・エンリケ監督が土曜のポーランド戦でCFをジェラール・モレノに代えたとしても全然、不思議はありませんからね。でもそうなったとて、去年の夏、コロナによる中断をはさんだ後のCL準決勝ライプツィヒ戦でスタメンに使われなかったせいで、シメオネ監督が自分を信頼してくれないとアトレティコをあっさり見限り、ユベントスに移った時のようにスペイン代表から、おいそれと他の国の代表に変われる訳もなし。ダメでもダメでも挑戦し続け、最後はリーガ優勝に繋がるゴールを入れて英雄になった、昨季まで同僚だったコレアのような選手だっているんですから、ここはモラタにも気をしっかり持ってもらわないと。 え、今回のユーロも参加24チーム中、8チームしか、グループリーグでは敗退しないという、決勝トーナメント進出檄甘の大会なんだから、初戦で勝てなくても痛くも痒くもなくないかって?まあ、それはその通りで実際、同形式だったユーロ2016で優勝したポルトガルもグループリーグでは3引き分けで3位通過。そんな例もあるため、コケなども「Mucha gente no confía en nosotros y eso nos va a hacer más fuertes/ムーチャ・ヘンテ・ノー・コンフィア・エン・ノソトロス・イ・エソ・ノス・バ・ア・アセール・マス・フエルテス(多くの人々はボクらのことを信じてなくて、それが自分たちをより強くするだろう)」なんて、完璧にアトレティコが優勝争いしていた時と同じ台詞を言っていたんですけどね。 とはいえ、いつの間にやら、前回王者のポルトガルは後半39分から実力を発揮。ジョアン・フェリックス(アトレティコ)がベンチから見守る中、ラファエル・ゲレロ(ドルトムント)が口火を切った後、42分にはクリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)がPKを決め、ロスタイムにも自身2点目を挙げて、0-3で圧勝と、どんなにプシュカス・アレナがハンガリーのファンでいっぱいになっても、強いチームにとっては問題ないということを証明していましたしね。 その後のフランスvsドイツ戦も結果はフンメルス(ドルトムント)のオウンゴールにより、2018年W杯王者が1-0の僅差勝利だったとはいえ、オフサイドで認められなかったエムバペ(PSG)とベンゼマ(マドリー)のゴールを見るだけで、スペインとの決定力の差がヒシヒシと伝わってくるんですが…いえいえ、まだユーロは1節目が終わったばかり。月曜の試合後はすぐにラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に戻り、ポーランド戦に向けての練習を始めたチームにはブスケツ(バルサ)がコロナ隔離明けで水曜には合流できるという話もありますし、若い選手が多い今回は短期で急激に成長してくれるかもしれませんよ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2021.06.16 23:00 Wed
twitterfacebook
thumb

ユーロは始まったけど…/原ゆみこのマドリッド

「絶対、暑さまでは考えてなかったわね」そんな風に私が首を振っていたのは土曜日、前日のセビージャ(スペイン南部)市内の街頭気温表示が41℃になっているのをTVで見た時のことでした。いやあ、ここ数日はマドリッドも一気に真夏モードに突入、お昼を食べた後、うっかり街に用事を済ませに行った自分もシェスタ(お昼寝)の時間帯の外出は命にかかわるんだったということを思い出しながら、クラクラして帰って来たなんてこともあったんですけどね。 これがまだ、当初の開催地ビルバオ(スペイン北部)だったら、まだマシなんでしょうが、地元の自治体がサン・マメス(アスレティックのホーム)での有観客試合をUEFAに保証できず、OKが出たカルトゥーハに代わったのはともかく、皆、頭にあるのはコロナのことばかり。1万6000人の観戦客にPCRや抗原検査陰性証明を義務付けするのは撤回されたものの、この時期のセビージャの想像を絶する酷暑を忘れていたって、ちょっと東京オリンピックに似ていない? まあ、そうは言っても去年もコロナによる中断の後、再開したリーガでは6月、7月にサンチェス・ピスファン(セビージャのホーム)でもベニト・ビジャマリン(同ベティス)でも試合をしていた訳ですから、プレーできなくはないんですけどね。一応、用心はしたか、今週もラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で合宿を続けているスペイン代表は、「Estamos entrenando a las horas de más calor para adaptarnos a Sevilla/エスタモス・エントレナンドー・ア・ラス・オラス・デ・マス・カロール・パラ・アダプタールノス・ア・セビージャ(セビージャに慣れるため、一番暑い時間帯に練習している)」(ルイス・エンリケ監督)と、意図的にセッションの時間を午後6時近辺に設定。 その近辺とあやふやな表現なのは、日曜夜にブスケツ(バルサ)のPCR検査陽性が判明して以来、チームは最多8人の少人数グループに分かれての個人練習になってしまったから。都合3セッションに付き合わないといけなくなったルイス・エンリケ監督が誰より、日焼けしているのは当然だったかと。おまけに来週火曜のユーロ初戦で戦うスェーデンは気温15℃のストックホルムで、続くポーランド、スロバキアもせいぜい20℃ちょっとの地元で練習しているとあって、30℃以上の環境で鍛えれば、スペインの体力的有利は揺るがないということでしょうが、いやあ。 何せ、このヨーロッパ11都市で開催されるこの広域ユーロはグループリーグこそ、3試合ともスペインはセビージャ開催ですが、参加24チーム中、各グループの1位と2位、成績上位の3位4チームが進む、甘々決勝トーナメント16強対決では国外遠征の可能性が濃厚。そう、グループ1位突破なら、グラスゴー(スコットランド)でグループA/B/C/Dの3位と、2位突破なら、コペンハーゲン(デンマーク)でグループD2位と、3位で突破した時のみ、カルトゥーハでグループB1位と4試合目を戦うことになり、もう帰って来ないとなれば、過密日程だったシーズンを終えたばかりの選手たちだけにあまり、暑い中、ムリさせない方がいいかもしれませんよね。 え、それにしたって、今週のスペイン代表は毎日、毎日、PCR検査三昧で大変そうじゃなかったかって?その通りで一応、順番にお話ししていくことにすると、ブスケツが車でバルセロナ(スペイン西部)の自宅に強制送還された後、月曜にはディエゴ・ジョレンテ(リーズ)もPCR陽性に。こちらはレアル・マドリーのカンテラ(ユース組織)育ちだけあって、マドリッドにある実家に救急車で送り帰されたんですが、おかげであと1人、陽性が出たら、クラスター発生になると代表合宿は大厳戒態勢に入ります。当然、テストマッチもできないので、月曜夜には先週木曜にU21ユーロ準決勝でポルトガルを前に敗退。バケーションに入ったばかりの若い選手たち、20人が超特急で集められ、火曜の親善試合リトアニア戦に備え、1回だけのセッションを行ったんですが…。 大丈夫でしたよ。A代表の親善試合というカテゴリーを変える訳にはいかなかったため、このリトアニア戦では総勢16人が一気にA代表デビュー。ククレジャ(ヘタフェ)など、お隣さんのブタルケ(レガネスのホーム)でいきなりキャプテンデビューしていましたが、彼らの多くはこれで所属クラブから代表戦出場ボーナスがもらえるとなれば、バケーションを中断して駆けつけた甲斐は十分あった?経験者はすでに3月にルイス・エンリケ監督の下でプレーしていたブライアン・ヒル(セビージャからレンタルして昨季はエイバルでプレー)だけでしたが、当人は先日に続いて、2019-20シーズンもブタルケで2部降格しているだけにちょっと、苦い思い出が蘇ったかも。スタンドの入りも先週日曜の1部昇格プレーオフ2ndレグ、レガネスvsラージョ戦には遠く及ばなかったものの、代表の後輩選手たちは本当に効率が良くてねえ。 ええ、前半4分にはCKから、早くもギジャモン(バレンシア)が先制点を挙げたかと思えば、24分にはブライム(マドリーからレンタルで昨季はミランでプレー)が2点目をゲット。ブライアン・ヒルの獲得したPKはアベル・ルイス(スポルティング・ブラガ)が敵GKに弾かれてしまいましたけどね。後半も、モンカジョラ(オサスナ)のコロナ陽性でU21ユーロメンバーに急遽、追加招集、スロベニアでは出番をもらえなかったものの、昨季はジダン監督に中盤の助っ人として、重宝されていたブランコ(RMカスティージャ)が2階級特進でA代表デビューとなったのに私が驚いている間にミランダ(ベティス)が直接FKを決めて3点目。最後は38分にプアド(エスパニョール)が仕上げして、4-0の大勝となれば、ラス・ロサスの合宿所でソーシャルディスタンスを保ってTV観戦していた先輩たちも安心したかと。 数日前から、バルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場を借りて、トレーニングをしていたというリトアニアもこれでは面目が立ちませんが、実はU21メンバーのお勤めはこの試合だけで終わらず。そう、日曜月曜にはロドリゴ(リーズ)、フォルナレス(ウェストハム)、カルロス・ソレル(バレンシア)、ブライン・メンデス(セルタ)、アルビオル(ビジャレアル)、ケパ(チェルシー)を別途招集し、ラス・ロサスでburbuja paralela(ブルブハ・パラレラ/平行バブル)として、元祖招集メンバーから更なるコロナ陽性が発生した場合に交代要員となるべく備えていたグループにU21からも11人が参加することになったんですよ。その横でサッカー協会は関係省庁に代表選手の即時ワクチン接種を交渉していたものの、これもまた、口を出す行政当局が多すぎたか、ようやく実現したのが金曜だったって、いや、ちょっと遅すぎなくない? うーん、当日にはスペイン軍の医療部隊がラス・ロサスにやって来て、すでにコロナ感染済みで抗体のある8人、ガヤ(バレンシア)、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)、チアゴ・アルカンタラ(リバプール)、ラポール、エリック・ガリシア、フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)、ファビアン・ルイス(ナポリ)、アダマ・トラオレ(ウォルバーハンプトン)は2回目の必要なしとしてファイザー製を、残りの選手たちには1回で済むものの、スペイン国内では血栓予防のため、50才以下には使っていなかったジョンソン・アンド・ジョンソン製が投与されたんですが、どちらも効果が現れるのは2週間後と、グループリーグが終わってからですからね。 ルイス・エンリケ監督も「Nos hubiera gustado que se hubiera hecho en el momento oportuno, que era después de la lista official/ノス・ウビエラ・グスタードー・ケ・セ・ウビエラ・エッチョー・エン・エル・モメントー・オポルトゥーノ、ケ・エラ・デスプエス・デ・ラ・リスタ・オフィシアル(もっと適正な時期にやった方が良かった。招集リスト発表の後にね)」と言っていたように5月24日以降すぐ、もしくは31日に合宿を開始した直後に打てなかったんだという不満も代表関係者にはあるんですが、何せ、最初のタイミングではまだEL決勝(ビジャレアルのパウ・トーレスとジェラール・モレノ、マンチェスター・ユナイテッドのデ・ヘア)やCL決勝(ロドリを加えたマンチェスター・シティ勢、チェルシーのアスピリクエタ)を控えていた選手が多かったですしね。それこそ副反応が怖くて、接種などできなかったはずですが、となれば、初戦の3日前というのもあまりお勧めできなくない? 先週、クルセフスキ(ユベントス)、スバンベリ(ボローニャ)と2人のコロナ陽性を出した最初の対戦相手、スウェーデンがワクチン接種をしなかったのもその辺に理由がありそうですが、実は金曜には朗報も。というのも月曜に強制帰宅させられていたディエゴ・ジョレンテが、当人も「No era alguien que hubiera estado en contacto estrecho con Busquets/ノー・エラ・アルギエン・ケ・ウビエラ・エスタードー・エン・コンタクトー・エストレッチョー・コン・ブスケツ(自分はブスケツと濃厚接触していた訳じゃないのに)」と不思議がっていた通り、3日連続、PCR陰性となり、疑陽性だったことが判明。金曜には晴れて、再合流を許されたのは良かったかと。 まあ、それは夕方だったため、午前中のワクチン接種会には間に合わず、彼1人だけ打ってないんですけどね。金曜のランチでGKウナイ・シモン(アスレティック)の24才のバースデーを祝ったームメートたちからも、その映像を見た限り、合宿所でオープンテラスでの個食徹底というのは本当だったか、新たな陽性者は出ていません。そして、セルヒオ・ラモス(マドリー)が招集されなかった今回、メンバー中、最多の114試合出場でキャプテンとなったブスケツをチームの支柱と見なすルイス・エンリケ監督が初戦には間に合わずとも、2試合目までには陰性になって復帰してくれることに賭けたため、市内のホテルから、5日間、ラス・ロサスに練習に通っていたヘルプメンバー計17人は誰も本招集されることなく、土曜には解散。まあ、実際は試合当日までコロナによる選手交代は可能とはいえ、いつまでも無償奉仕はさせてはおけないってことでしょうか。 そんなスペイン代表は土曜夕方には副反応が出る選手もいなかったか、とうとうチーム練習を再開。久々だったため、セッションは2時間も続いたそうですが、月曜午後9時(日本時間翌午前4時)の試合まで、皆で動きを合わせる機会はあと、日曜1回しかありませんからね。セビージャへは前日移動となり、試合後はまたラス・ロサスに戻って来るんですが、ワクチン接種は終わったとはいえ、感染可能性はある訳ですから、道中、気をつけるに越したことはいかと。 とりあえず、ユーロ自体は金曜にスタディオ・オリンピコ・ディ・ローマ(ローマのホーム)での開会式の後、トルコvsイタリア戦(0-3)で始まっているんですが、土曜はウェールズvsスイス戦(1-1)がバクー(アゼルバイジャン)、途中、エリクセン(インテル)が意識を失って倒れたため、中断があったデンマークvsフィンランド戦(0-1)がコペンハーゲン、ベルギーvsロシア戦(3-0)がサンクトペテルブルク(ロシア)と場所がバラバラのせいですかね。大勢の観客が入ったスタンドは新鮮だったものの、まだスペイン国内でユーロの盛り上がりはない感じです。 え、代表もいいけど、日曜には1部昇格プレーオフの1stレグもあるんだろうって?いやあ、その通りで、それもラージョが準決勝で弟分仲間のレガネスを下したため、来季のマドリッド1部4チーム体制復活を懸けて、ジローナをまずはエスタディオ・バジェカスに迎えるんですよ。ただねえ、今度は時間の余裕があったため、システムエラーもなく、1時間半で25ユーロ(約3500円)のチケット1500枚を完売できた彼らだったんですが、その後になって、予期せぬ逆境が発生。というのも2019-20シーズンのアルバセテ戦で起きたウクライナ人選手ゾズリャをナチよばわりした野次への処分が協議委員会から通達され、主犯と見なされたブカネーロス(ラージョのウルトラ)が陣取っていたfondo sur(フォンド・スール/ゴール裏南側席)をこのジローナ戦では閉鎖しないといけないことになったから。 それはちょっと、スタジアムはバックスタンドが改装中で使えないだけに、前回のレガネス戦1stレグに増して、正面スタンドの密を生み出すんじゃないかと心配なんですが、チームの方ではプレーオフ準決勝で負傷したベベとサベリイッチが回復。W杯予選でペルー代表に招集されていたアドビンクラもコパ・アメリカには参加しないことになったため、戻って来ているんですが、正GKのディミトリエフスキの参加しているマケドニア代表のユーロ・グループリーグは21日まで続くため、この2試合もジダン監督の次男、ルカが守護神を務めることになります。 一方のジローナは準決勝でアルメリアを総合スコア3-0で破り、今度はエースのストゥアーニもケガが治って出場できるよう。選手の70%が代わっているとはいえ、昨季もプレーオフ決勝でエルチェに負けたフランシスコ監督もリベンジを誓っているはずですしね。日曜午後9時からの対戦は、果たしてどちらがアドバンテージを得られるのでしょうか。ちなみに決勝2ndレグは19日の土曜なんですが、バッチリ、スペインのグループ第2戦ポーランド戦と重なるのはともかく、昇格が決まっても場所はモンティリビ(ジローナのホーム)。2011年の昇格時にエスタディオ・バジェカスで私が目撃した、ピッチにファンが溢れかえるという光景だけは絶対ありえないのは、こんなコロナ流行の折りですし、いいことかもしれませんね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2021.06.13 22:30 Sun
twitterfacebook
thumb

ようやくスタジアムに人が戻った…/原ゆみこのマドリッド

「応援できてもファンにはゴールは入れられないのよね」そんな風に私が達観していたのは土曜日、マドリッド勢弟分同士のプレーオフ準決勝ガチンコ対決の2ndレグではブタルケに1500人が入れると読んだ時のことでした。いやあ、昨年6月に再開して以来、今季になってもずっと無観客試合が続いていたスペインリーガですが、5月半ばから、とうとう1部2部でもコロナ感染者の少ない州のスタジアムでファンの入場が解禁に。残念ながら、基準に達しなかったマドリッドは対象とならず、通常シーズンは無観客のまま終えたんですが、この1部昇格プレーオフではファンの入場が認められ、日曜開催となるレガネスなど、ファンの復帰に備えるプロモビデオまで作成する余裕があったんですけどね。 おまけにインターネットで予約を受け付け、abonado(アボナードー/年間チケット購入者)歴の長い順に割り当てたチケットは無料と至れり尽くせりだったんですが、いえ、大体がして、先週、ブタルケではコパ・デ・レイナ決勝のバルサvsレバンテ戦(4-2)が開催され、それも含めて女子の試合は今季ずっとキャパ制限ありの有観客。よって、その日も3000人以上のファンを迎えていたため、シートなどはもうキレいになっていたと思うんですけどね。ただ、いくらラージョのイラオラ監督が「今はホームチームのアドバンテージが本当にある。満員でなくても、無人のスタンドから、200人、300人のファンがいるようになるのは…La diferencia es muy grande/ラ・ディフェレンシア・エス・ムイ・グランデ(違いはとても大きい)」と言っていたとはいえ、レガネスが1stレグの差を覆すのはほとんど奇跡に近いのでは? とりあえず、まずは木曜にエスタディオ・バジェカスであった1stレグがどんな試合だったか、お伝えしていくことにすると、実はマドリッド当局が有観客を許可したのは当日のお昼頃で、それからラージョは大急ぎでチケットのオンライン販売を開始。ところが準備の時間があまりに短かったためか、3、4時間程の受付時間中にシステムが不具合を起こし、カードで25ユーロ(約3500円)のチケット代を払い込んだものの、確認メイルが届かないファンが続出したんですよ。私は早めにスタジアムに入っていたため、数十人のファンが列を作っているところしか見ていないんですが、キックオフ時刻間際にはもう大騒ぎになっていたようで、最後は皆、hoja de reclamacion/オハ・デ・レクラマシオン(クレーム用紙)に記入させられて、座席指定もなしで、874人のチケット購入者たちが、解放された正面スタンドになだれ込んでくることに。 もうこうなると、数席おきに座るソーシャルディスタンスも何もあったもんじゃありませんが、大丈夫。まだパラパラ人が入って来ていた前半は両チームとも慎重というか、不活発というか、スコアも0-0で終わります。でもねえ、最初は昨年3月8日のエルチェ戦以来の来場で、どこかぎこちなかったファンの応援がようやく、足並み揃ってきた後半30分近く、一気にラージョが畳みかけてきたから、ビックリしたの何のって。ええ、まずはイシのクロスをアルバロがゴール前から決めて先制すると、その3分後には途中出場していたベベがエリア前からシュートを撃って、2点目をゲット。それだけでもレガネスには大痛手でしたが、まさかロスタイムにもベベが接触プレーにより、肩を痛めたにも関わらず、根性で蹴った直接FKをGKリエスゴが弾ききれず、3点目を奪われているって、ファンの応援はそこまで影響ある? 実際、久々の有観客試合とあって、この日はスタジアムDJのゴールアナウンスも1点目、2点目はタイミングが何だか変で、3点目になって、ようやくちゃんと音楽とも合うようになった感じだったんですが、まったくねえ。シーズン最終節ではサラゴサに0-5とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らわし、決定力が格段に改善されたかのように見えたのも空しく、前日の準決勝ジローナvsアルメリア戦同様、レガネスも1stレグで3-0という、かなり決定的に近い敗北を喫してしまうとは。 うーん、アシエル・ガリターノ監督は「Si ellos han podido marcar tres goles en 90 minutos, ¿por qué no nosotros?/シー・エジョス・アン・ポディードー・マルカル・トレス・ゴーレス・エン・ノベンタ・ミヌートス、ポル・ケ・ノー・ノソトロス(相手が90分で3ゴール入れられたのなら、何故、ウチにできないことがある?)」と言っていましたけどね。おまけに日本人ファンにとってはショックなことに、肉離れから回復して、先週末のサラゴサ戦で途中出場した柴崎岳選手はこの日、ベンチにも入っておらず。「いい感触じゃなかった」とガリターノ監督は説明していたんですが、どうやら日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの2ndレグにも出場できないよう。 せっかくのレガネスファンの前で初めてプレーを披露できるチャンスだっただけに、きっと当人も残念に思っているはずですが、こればっかりはねえ。ラージョの方もベベが出場できそうにありませんが、土曜にはやはり、1stレグの3点差を引っくり返せず、スコアレスドローでアルメリアが敗退。13日と20日に行われるプレーオフ決勝はジローナとラージョの対戦になりそうな気配ですが、一寸先が読めないのがサッカーですからね。総合スコアで同点となった場合、延長戦はあっても、PK戦にはならず、リーガを上位で終えたレガネスが勝ち抜けるという規則も今季はあるようですし、果たしてブタルケでの決戦がどうなるのか、私も結末を見届けに行くつもりです。 え、それで金曜にはワンダ・メトロポリターノでも待望の有観客試合があったんだろうって?その通りで、いやあ、事前にお許しが出たのはキャパ30%の2万人だったんですが、30ユーロ(約4000円)からという、スペイン代表戦にしては高額なチケットが仇となったんですかねえ。表向きは当局から、1万5000人にするようにと言われたからだそうですが、もしや完売できずに観客の人数を減らした?ワンダはバジェカスより、ずっとスタンドが広いおかげもあって、私も左右に2シートずつ、空席のある状態で密を気にすることなく、コーナー寄りのピッチに近い位置で観戦できたんですが、普段、座っている3階のプレス席とは臨場感が雲泥の差。 折しも前日にはスロベニアでU21ユーロ準決勝を戦ったスペインがクエンカ(アルメリア)のオウンゴールでポルトガルに0-1と負け、奇しくも兄貴分が2016年最後のユーロ王者に親善試合でリベンジに挑むのをこんなかぶりつきで見られるのかとワクワクしたんですが、まあ、現実はそう甘くないですよね。ご当地選手のコケが蹴りに来るだろうと楽しみにしていたCKは当人が先発しなかったため、代わりにサラビア(PSG)やチアゴ・アルカンタラ(リバプール)が担当しているし、スタメンだったマルコス・ジョレンテも右SBに任命されて、前半は対角線上の遥か彼方でプレー。ポルトガルでもジョアン・フェリックスは前線左サイドと全然、アトレティコの選手たちが自分のいる側に現れないんですから、まったくツイていない。そこへクリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)へのpito(ピト/ブーイング)ばかりが耳についた45分間、両者無得点で終わってしまっては、やはりまだ、久々の応援に慣れていなかったファンたちが盛り上がるキッカケを掴めないのも仕方なかった? それも22分、CKからフォンテ(リール)のヘッドによるゴールがファールで認められなかったための不幸中の幸いの結果だったんですが、ジョアンがポテ(スポルティングCP)に代わった後半もゴールは双方、遠かったですねえ。スペインはモラタ(ユベントス)、フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)、サラビアと前線のシュート精度が悪く、ロナウドも先日、レアル・マドリーの指揮官に復帰したアンチェロッティ監督が「クリスチアーノはキャリアの末期にあるのかと記者に尋ねられた時、そうだと言ったよ。何せ、今季はたった35ゴールしか入れてなくて、リズムが落ちているからね」と話していたのは単なるジョークですが、1対1になれる絶好機でボールコントロールに失敗してシュートできないとか、確かに往年の迫力はなかったかと。 結局、サラ(リーガで最多得点を挙げたスペイン人選手)のジェラール・モレノ(ビジャレアル)は終盤、入ったものの、ユーロではスタメンと予想されているダニ・オルモ(ライプツィヒ)には出番がなく、ロスタイム、最後のシュートもモラタがゴールバーに当ててしまい、そのまま試合は0-0で終了。いやあ、その際、親善なのにファンたちが「Echale huevos/エチャレ・ウエボス(根性見せろ)」と歌っていると思いきや、メロディが同じなだけで、「Morata qué malo eres/モラタ・ケ・マロ・エレス(モラタ、お前は何て下手なんだ)」と言っていたとは、いやはや。うーん、確かにアトレティコ時代にもここぞというシーンで彼がシュートを外してしまうことに頭にきていたファンがいるのも想像に難くないですが、それはダメですよ。 ルイス・エンリケ監督も「90分プレーした後、40メートル走って、GKもかわしたのに、枠に当てるという不運に見舞われた。Es para levantarse y ponerse a aplaudir/エス・パラ・レバンタールセ・イ・ポネールセ・ア・アプラウディル(これは立ち上がって拍手するべきところ)」と苦言を呈していましたが、ま、そういうのもスタンドが埋まったことによる諸刃の剣。ファンにも結構なお代を払って来たのにゴールが生まれず、歓喜を爆発させる機会がなかったフラストレーションがあったかもしれませんしね。多分、セビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハでプレーするユーロのグループリーグでは皆、一体となって、スペインを応援してくれるはずなので、大丈夫だと思いますが、代表戦でまでゴール日照りを見せられたのは私もちょっと残念でしたっけ。 そして翌土曜には控え選手中心の練習をラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でやった後、選手たちは日曜夜までオフに。一応、コロナ感染予防のバブル方式で合宿しているんですが、家族との面会などはできるようです。次は火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、ブタルケでリトアニアとの親善試合が組まれているんですが、ポルトガル戦で代表デビュー。後半34分にディエゴ・ジョレンテ(リーズ)に代わるなど、ケガが心配されていた、このユーロのためにスペイン国籍を取ったフランス人のラポール(マンチェスター・シティ)も「Llevaba tiempo sin jugar y he pedido el cambio por precaución/ジェババ・ティエンポー・シン・フガール・イ・エ・ペディードー・エル・カンビオ・ポル・プレカウシオン(しばらくプレーしていなくて、用心のために交代を頼んだ)」とのことで、問題はないのは朗報だったかと。 その他、金曜の試合には調整が間に合わなかったアダマ・トラオレ(ウォルバーハンプトン)も次は出られそうですし、とりあえず、リトアニア戦には快勝して、本番を迎えてほしいところ。ちなみにラポールの交代要請のため、ピッチに入るのを見送られたGKロベルト・サンチェス(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン)とここ7試合、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)を差し置いて、先発を務めているGKウナイ・シモン(アスレティック)はオリンピック代表候補にもなれる年齢で、U21ユーロが早く終わったデ・フエンテ監督は大人のユーロでプレーしなかった方を日本での戦いに呼ぶ意向とか。いやあ、こうも大会が多いとバケーションを取りっぱぐれる選手が出てきそうで、ちょっと心配ですね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2021.06.06 22:45 Sun
twitterfacebook
thumb

シーズンは終わっていなかった…/原ゆみこのマドリッド

「またZoom会見なんだ」そんな風に私がガッカリしていたのは火曜日、ジダン監督の後任がアンチェロッティ監督(昨季はエバートンを指揮)に決まったというレアル・マドリーからのメイルを読んだ時のことでした。いやあ、先週から筆頭候補がアッレグリ監督(ユベントスに復帰)、コンテ監督(インテルを退団)、ポチェッティーノ監督(現PSG)とコロコロ変わり、2013-15年にチームを率いた彼の名前が挙がったのはそれこそ、火曜の朝だったんですけどね。前日にはカンプ・ノウでアグエロ(マンチェスター・シティとの契約が満了)の入団プレゼンがマスコミ在席で行われていたため、そろそろマドリーのイベントもコロナ前のように現場で見られるようになるんじゃないかと期待したんですが、まあ、そうですよね。 だってえ、サンティアゴ・ベルナベウは昨年から始まった全面改装の真っ只中で、来季は一応、9月ぐらいから試合に使えるようにするようですが、完成は2022年夏の予定。今はミュージアムぐらいしか残っておらず、簡易ステージを設けるスタンドすらありませんからね。3年契約を結んだアンチェロッティ監督がbufanda(ブファンダ/マフラー)を掲げてポーズするピッチもないとなれば、会見がバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で行われるのも頷けますが、何せ、あそこは車を持っていない者にとってはメトロの最寄り駅から徒歩30分と、不便極まりない立地。 おまけにスペイン各メディアのマドリー番記者はスペイン代表番を兼ねていることが多いため、それこそ、前回、2017-18シーズン終了後にジダン監督が電撃辞任した日など、W杯前合宿が始まっていたラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で皆、右往左往していたものですが、ネット経由で質問できるとなれば、移動の手間が省けるだけ、むしろ親切と言っていい? ついでに言えば、もうマドリーの試合はなく、まだ6月末に切れる契約の延長もしていないにも関わらず、ユーロに参加するスペイン代表にも招集されない原因となったケガのリハビリにセルヒオ・ラモスはいまだに毎日、バルデベバスに通勤。アンチェロッティ監督も直接、顔を見て、2013-14シーズンのCL決勝後半ロスタイムに殊勲の同点ゴールを決め、最後は延長戦でお隣さんを破って、栄えあるDecima(デシマ/10回目のCL優勝のこと)をクラブにもたらした英雄と将来の見通しについて話し合えるのもいいかもしれませんよね。 え、それより月曜にはジダン監督のお別れの手紙というか、契約を1年残して、辞任した理由を説明する書簡をAS(スポーツ紙)が掲載して、結構、騒ぎになっていなかったかって?そうですね、「Me voy, pero no me tiro del barco y no estoy cansado de entrenar/メ・ボイ、ペロ・ノー・メ・ティロ・デル・バルコ・イ・ノー・エストイ・カンサードー・デ・エントレナル(自分は出て行くが、船を下りた訳じゃないし、監督をするのに疲れた訳でもない)」という彼は、その理由をここ数カ月、中長期的にチームを成長させるための信頼や支持が欠けていたせいと、クラブとペレス会長を告発。 とりわけ、昨年の冬、CLグループリーグ敗退の危機や首位アトレティコとの距離がどんどん開いていった頃、次の試合で負けたらクビみたいな噂が、意図的にクラブ内の誰かによって流されたことに心を痛めていたようですが、うーん。似たような話はいつぞや、バルトメウ会長のいた頃、バルサのピケなどからも聞いたような気がしないでもなし。とにかくビッグクラブは内部関係が複雑で、もちろん、アンチェロッティ監督みたいなベテランになると、酸いも甘いもわかっていると思いますが、何せ、延べ60人に及ぶ負傷禍のせいもあったものの、シーズン終盤は30代のベテランたちとRMカスティージャ(マドリーの下部チーム)の助っ人頼りになってしまった昨季を反省して、この夏はチームの人事刷新もしないといけませんからね。 一応、移籍金1憶ユーロ(約134億円)のギャラクティコとして入団して2年、ケガ続きで、チェルシー時代の実力を発揮できなかったアザールなど、現在、参加中のベルギー代表合宿から、「マドリーからは出て行かないよ。あと3年、契約があるし、自分が100%になれば、沢山、チームに貢献できる」と残留をアピールしていましたが、どうやら、リーガ最終節を欠場した太ももの痛みはまだ消えていないよう。6月1日に発売となった新ユニフォームのビデオでモデル出演していたマルセロ、アセンシオらも先行きはわかりませんしね。補強選手第1弾としては金曜にDFアラバ(バイエルンとの契約が満了)との5年契約が発表されましたが、入団プレゼンはユーロの後。何にしろ、このオフシーズンはマドリーの動きに注意していた方が良さそうです。 え、同じ監督交代組でもマドリッドの弟分、ヘタフェはミチェル新監督のプレゼンを月曜にコリセウム・アルフォンソ・ペレスのプレスルームにマスコミを入れてやったんだろうって?その通りで、私も10年ぶりの復帰とあって、つい駆けつけてしまったんですけどね。嬉しかったのは、同席したアンヘル・トーレス会長も「Míchel es de los que juega con la cabeza/ミチェル・エス・デ・ロス・ケ・グエガ・コン・ラ・カベッサ(ミチェルは頭を使ってプレーする監督)。ウチには2つのモデルがあって、どちらも有効だった。キケ・サンチェス・フローレス、ラウドルップ、シュスター、ミチェルは頭を使うタイプ。もう1つの足を使うタイプの監督はチームを5位に導いた(ボルダラス監督のこと)」と言っていたように、来季は昔のようにいいプレーをするヘタフェが見られそうなこと。 ただ、クラブ2度目のEL出場も遂げた第1期の後、セビージャ、オリンピアコス、オリンピック・マルセイユ、マラガ、UNAMプーマス(メキシコ)などで経験を積み、「Soy mucho más entrenador ahora que antes/ソイ・ムーチョ・マス・エントレナドール・アオラ・ケ・アンテス(今の自分は前より、もっといい監督になっている)」というミチェル監督の下で再び、久保建英選手やアレニャのレンタル移籍が叶うかは今のところ、まだ不明。「A mí me gustan los buenos jugadores/ア・ミー・メ・グスタン・ロス・ブエノス・フガドーレス(私はいい選手が好きだ)が、補強はクラブ次第」と当人も言っていたように、こればっかりは貸し出し元のクラブや選手の都合もあるため、かなり夏も深まってからでないとわからないかと。 その他、昨季の主力16~17名は原則的に契約破棄金額を積まれない限り、放出するつもりはないとアンヘル・トーレス会長は話していたんですが、翌火曜には契約満了だったFWアンヘルが延長のオファーを蹴って、退団を発表。彼ももう34才とはいえ、昨季は39才のホルヘ・モリーナがグラナダに移籍してEL、コパ・デル・レイ、リーガと大車輪の活躍。15ゴールも挙げていますし、次のクラブでもまだまだ頑張れるのでは?ああ、そうそう、ヘタフェも毎年夏の恒例、メンテナンス工事により、ミチェル監督のピッチでのポーズはなしで終わったのはちょっと、兄貴分と似てますでしょうか。 そしてマドリッド南部のお隣さん、先週末、リーガ2部の全節が終わったレガネスについても伝えておくと、彼らは日曜の統一時間帯の試合でサラゴサに0-5と大勝。ケビン・ブア、フアン・ムニョスの2発、ルーベン・パルド、デ・ラ・フエンテがゴールを挙げて、しっかり3位を確保しただけでなく、肉離れでプレーオフ決勝に間に合えば御の字と言われていた柴崎岳選手も途中出場で復帰したという朗報が。ただ、恐れていた通り、プレーオフ準決勝が弟分対決になってしまい、いえ、もちろん、最終節でルーゴに0-1と負けながら、スポルテイング・ヒホンもアルメリアに屈してくれたため、ラージョが6位に留まれたのはラッキーだったんですけどね。 アルコルコンに1-0で負け、第3のマドリッド2部勢の残留を助けたエスパニョール、続く2位で終わったマジョルカに加え、8月半ばから1部でプレーできる枠はあと1つだけ。よって、今更、嘆いても仕方ないんですが、木曜午後9時からのエスタディオ・バジェカスでの1stレグでは、私もラージョを応援すべきか、レガネスを応援すべきか、大いに迷うところかと。ちなみにアシエル・ガリターノ監督のチームは柴崎選手も日本代表に呼ばれなかったとあって、抜けるメンバーはいないんですが、イラオラ監督には正GKディミトリエフスキがユーロに初出場するマケドニアに、アドビンクラもW杯予選でペルーに招集されるという逆境が。 一応、GKの方は3試合前から、ジダン監督の次男、控えのルカが腕慣らしに出場しており、心配はなさそうですが、さて。こちらの2ndレグはブタルケで日曜に開催。決勝はジローナvsアルメリア戦の勝者と13日、20日に戦うことになりますが、アルメリアのクエンカも現在、スペインU21代表に呼ばれていたりと、各国代表選手の多い2部チームは何だか、割を喰っているような。ちなみにハンガリー・スロベニア共催のU21ユーロ、3月開催のグループリーグに続いて、決勝トーナメントに参加しているスペインはモンカジョラ(オサスナ)がコロナ陽性となり、土曜まで全員揃って練習ができなかったハンディキャップにめげず、月曜にはクロアチアを延長戦で2-1を破り、ポルトガルと当たる木曜の準決勝に進出。 殊勲の2ゴールを挙げたプアドなども早々にエスパニョールの1部昇格が決まっていたからいいようなものの、争っている最中でラスト2試合離脱とかいう破目になっていたら、大変でしたけどね。このU21ユーロ、マドリッド勢からはヘタフェのククレジャ、モンカジョラの代わりに追加招集されたRMカスティージャのブランコが加わっているだけですが、先週水曜にEL決勝が終わるやいなや、祝賀行事に加わることせずにビジャレアルのジェレミー・ピノ、フェル・ニーニョも合流。リーガが終わっても止まらない、この過密日程、ちょっと可哀そうですよね。 え、だからコケは月曜から、ラス・ロサスで始まったA代表ユーロ合宿にマイベッドを持ち込んだのかって?いやあ、サッカー協会のメディアセンターで火曜にあった選手記者会見で、リーガ優勝したアトレティコのキャプテンだから何だか、先陣を切った当人によると、自宅で使っているHogo社製の高機能マットレスだと疲れが取れるからだそうですが、実は他にも同僚のマルコス・ジョレンテ、ユベントスにレンタル移籍中のモラタ、ラモスの非招集を受けて、速攻スペイン国籍取りをしたラポール、火曜にはカンプ・ノウで入団プレゼンを終えたエリック・ガルシアのマンチェスター・シティの2人も持ち込むなど、今回のヨーロッパ11都市で広域開催されるユーロのグループリーグ中、スペインはずっと協会の宿泊施設に滞在。 当初、ビルバオ(スペイン北部)のサン・マメスでグループリーグ開催だった予定がセビージャ(同南部)のカルトゥハに代わっただけなので、14日のスウェーデン戦、19日のポーランド戦、23日のスロバキア戦までは前日移動、試合後帰京を繰り返すため、ラス・ロサスにいる時間が長いのは確かですけどね。普通のユーロやW杯なら、開催国付近のキャンプ地で合宿するなど、メリハリがつけられるんですが、ユーロ開幕前の足慣らしとしてプレーする金曜午後7時30分(日本時間翌午前2時30分)からの親善試合、ポルトガル戦もワンダ・メトロポリターノとなると、ここはいっそ、どっぷりお家気分に浸ってしまおうということ? ポルトガルにはジョアン・フェリックスもいるとあって、今回はマドリッド当局がキャパ30%程度の有観客を許可、2万人分のチケットが代表オフィシャルウェグで売り出されたため、つい私も買ってしまったんですけどね。日本のクレジットカードが使えず、あたふたしているうちにタイムアウトしてしまうなど、不慣れなせいでドタバタしたのはともかく、値段が35ユーロ(約5000円)から60ユーロ(約8000円)と通常の代表戦に比べ、かなりの高額設定だったのはやっぱり、人数が少なくても同じ入場料収入を協会が得たかったからでしょうか。 その一方で月曜夕方に16人で練習を始めた代表には、火曜にEL王者ビジャレアルのジェラール・モレノ、パウ・トーレス、同敗者、マンチェスター・ユナイテッド11人目キッカーとして決められず、PK戦で涙したGKデ・ヘアも到着。水曜にはCL決勝組、先週末にはポルトでキャプテンとしてトロフィーを掲げたチェルシーのアスピリクエタ、ベンチでマンチェスター・シティがまるで16強対決のアトレティコのように、もしくは準決勝のマドリーのように、トゥヘル監督自慢の鉄壁の守備を崩せず、ハバーツのゴールで0-1と負けてしまうのを揃って見守るしかなかったロドリ、フェラン・トーレス、ラポール、エリック・ガルシアも合流しますが、ホント、代表って、昨日の敵は今日の友という言葉がピッタリですよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している 2021.06.02 23:15 Wed
twitterfacebook
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly