まだ首位にいる…/原ゆみこのマドリッド

2021.04.24 23:00 Sat
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「自分たちが躓かなきゃいいってことよね」そんな風に私が少し楽観的になっていたのは金曜日、ミッドウィーク開催のリーガ節を終えても、アトレティコが一番上にいる順位表を眺めていた時のことでした。いやあ、今週はのっけから、レアル・マドリーが先陣を切って創設を発表した、ヨーロッパのエリート12クラブによるスーパーリーグ構想に振り回されていたんですけどね。だからといって、リーガが止まる訳ではなく、トップ4は全チーム滞りなく、白星で対戦を終えたため、それぞれの勝ち点差は変化せず。首位と2位マドリーの差は2、3位のバルサは5ですが、先週末のコパ・デル・レイ決勝で先送りにされたグラナダ戦が来週のミッドウィークにあるため、実質2と思っておいた方が良くて、4位のセビージャとは6差と、要は残り試合を勝ち切れば、アトレティコが2014年以来の栄光を掴めるっていうこと?まあ、取らぬ狸の皮算用をしていても仕方ないので、マドリッド勢の試合がどうだったか、お話ししていくことにしましょうか。すでにスーパーリーグ創設メンバーのうち、イギリスの6チームを皮切りにアトレティコ、イタリアの3チームも続いて撤退を表明していた水曜、マドリーはアウェイでカディスと対戦。ヘタフェとの先週末の兄弟分ダービー同様、欠場の選手は多かったものの、ナチョの出場停止処分が済み、バランもコロナ陰性となって復帰したため、ジダン監督はミリトンと併せて、3CB制を敷くことに。カセミロも処分から戻っていたため、守備面では両翼のオドリオソラ、マルセロにもあまり負担がかからず、いい感じだったんですが、ゴールは前半30分まで待たされることになりました。

それもキッカケはビニシウスがエリア内でイサに後ろから足を踏まれながら、主審にスルーされ、しばらくプレーが続いていたんですが、ボールを奪ったカディスがマドリー陣内に着いた頃になって、VAR(ビデオ審判)からご注進があったおかげだったんですけどね。昨年10月のクラシコ(伝統の一戦)以来、27試合ぶりとなるPKはベンゼマがしっかり決め、マドリーは先制点をゲット。これで勢いがついたか、その3分後、今度はベンゼマのクロスをオドリオソラが本人、プロ入り初体験となるヘッドでのゴールを入れ、点差は2点に。それどころか、40分にもカセミロが送ったボールをベンゼマが頭で流し込み、あっという間に3点も取っているって、こんなに簡単でいいんでしょうか?


うーん、これにはカディスのセルベーラ監督も後で、「Hemos hecho todo lo posible porque ellos lo tuvieran más fácil/エモス・エッチョ・トードー・ロ・ポシーブレ・ポルケ・エジョス・ロ・トウビエラン・マス・ファシル(相手が楽に得点できるよう、ウチはできる限りの全てをしてしまった)」と嘆いていたんですけどね。後半にはエースのネグレドがピッチに戻ってこないなど、残留ラインの目安となる勝ち点40まであと4と迫っている彼らだけに、シャカリキになって、追いつこうとする必要もないと判断したんでしょうか。おかげでマドリーも2月半ばのバレンシア戦で右脚のケガをリピートして、ようやく戻って来られたカルバハルの慣らし運転ができたのは良かったかと。

そして中盤の両輪、クロース、モドリッチがいなくても、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のブランコが立派にカセミロのお手伝いができることがわかったのは朗報ですが、正直、後半は特に見どころもなし。未だにマドリッドの飲食店、私が試合を見ていたバル(スペインの喫茶店兼バー)も午後11時までの時短営業規制のある中、マスターの厚意に甘えて、12時近くまで居座っていた価値があったかどうか、ちょっと疑問は残るものの、そのままマドリーは0-3で快勝と、優勝争いのライバルたちにプレッシャーをかけることに成功しましたっけ。

といっても彼らにノンビリする暇はなく、もう土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのベティス戦が迫っているんですが、金曜には嬉しいニュースも。ええ、CL準々決勝リバプール戦2ndレグでケガをしたクロース、コロナ陽性が水曜に確定したバルベルデはまだとはいえ、前日のセッションでは背筋痛でカディス戦をお休みしたモドリッチが復活。ここ3週間余り、チーム練習に加わっていたアザールも満を持して、招集リストに入ったのは喜ばしいかと。一方、直近4試合で引き分けながら、6位と高い位置をキープしているペジェグリーニ監督のチームではフェキルがアスレティック戦でのレッドカードで出場停止。アトレティコ相手に殊勲の同点ゴールを挙げたテジョも負傷でいないというのが試合前情報ですが、やっぱりそろそろ、気になりますよね。来週火曜に控えたCL準決勝チェルシー戦1stレグが。

一応、バルサ共々、未だにスーパーリーグ構想撤退を表明していないマドリーに大会参加資格剥奪などのリベンジは、少なくとも今季分のCLに関しては、規約的にムリなため、UEFAから課される心配はないんですけどね。実際、この永久出場権が保証された、CLの向こうを張る大会に反感を覚えたファンは多く、中でもイギリスのサポーターたちはかなり行動的だったようで、チェルシーなど、火曜にはスタンフォード・ブリッジ前でチームバスが群衆に囲まれ、ブライトン戦のキックオフが15分遅れる始末。それに動揺したか、試合もスコアレスドローに終わってしまったそうで、いえ、マドリーのバスもカランサ到着時には大量のカディスファンによる、抗議のお出迎えに遭ったんですけどね。そこまでの大々的な騒ぎにはなりませんでしたし、おそらく、このエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で連戦前にサポーターが集結するということもないと思うんですが…。

いやあ、というのも実は木曜日には久々にワンダ・メトロポリターノでの試合に行くことができた私だったんですが、チームバスの到着を待つファンの数が、先日のブタルケで見かけたレガネスファンとあまり大差がなかったから。ただ、アトレティコは参加しないと、スーパーリーグにセビージャを招待するとお隣さんの会長に言われ、スペイン3番目のチームのステータスを脅かされるのにビビって、名前を連ねただけだそうで、火曜にはヒル・マリン筆頭株主がマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場をセレソ会長と共に訪れ、チームに状況を説明。そうこうするうち、イギリスのチームがどんどん、離脱していったため、これ幸いと抜けることにしたみたいですけどね。

早めにカタが付いていたため、まだ明るい午後7時にウエスカを迎えた試合でも選手たちは気を散らせることなく…前半3分から、シオバスの至近距離シュートをGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)って、ちょっと大丈夫?とはいえ、先日のエイバルより、3人CB制で守備的だった相手からはそれ程、攻撃は受けず、30分にはカラスコ、サウールが連続して、GKアルバロ・フェルナンデスに弾かれるなど、そこそこ押していたんですが、待望の先制点が入ったのは39分になってから。まるで前節をなぞるかのように、マルコス・ジョレンテからパスを受けたコレアがエリア前から、敵を縫ってシュート。これがアトレティコ育ちのプリドに当たり、ネットに入ってくれたとなれば、いよいよ彼の時代がやって来た?

そのまま1-0とリードして後半に入ったアトレティコは追加点を挙げようと、序盤にはコケが2度程、狙って、失敗していたんですけどね。1部残留争いの渦中にあるウエスカもどちらかというと、次節のヘタフェ戦を考えていたか、5試合ぶりに岡崎慎司選手が先発で出場するなど、ローテーションをかけており、更に18分にはエースのラファ・ミールも含め、3人が交代。逆にシメオネ監督はどうしてもあと1点が欲しかったか、最近、中盤でしっかりチームを支えてくれているエレーラを下げ、FWのデンベレを入れていましたが、勝負をつけてくれたのはやはり、ルイス・スアレスとジョアン・フェリックスの負傷離脱中、コレアと共に前線を任されているジョレンテでした。

ええ、36分、それまでも何度か、エリア内右奥まで切り込んでいた彼ですが、まさか、こんな終盤になってもエネルギーが尽きず、シオバスからボールを奪ってしまうとは。そのラストパスをゴール前で受けたカラスコがかろうじてオフサイドを免れ、止めとなる2点目を挙げてくれたとなれば、もう安心です。5点を取ったエイバル戦程のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)ではありませんでしたが、カラスコも「Cuando el equipo está bien siempre es más fácil jugar y sacar el talent/クアンドー・エル・エキポ・エスタ・ビエン・シエンプレ・エス・マス・ファシル・フガール・イ・サカール・エル・タレントー(チームがいい状態の時はいつも、プレーするのも才能を示すのも容易い)」と言っていた通り、このホーム連戦でマストだった2勝をゲットできたのは何よりでしたっけ(最終結果2-0)。

そう、この先は日曜午後9時からのアスレティック戦を皮切りに、週1ペースとはいえ、エルチェ、バルサとアウェイゲームが3試合も続きますからね。ちなみに外遊スタートとなるサン・マメスでは丁度、累積警告となったヒメネスが出場停止。まあ、CBはサビッチに加え、フェリペもエルモーソも元気ですから、今季ケガに祟られている当人にはいい骨休みになるかと。そして心強いのはいよいよ、スアレスとジョアンが戻ってこれそうなことで、ただ、そうすると、シメオネ監督にゴールづいてきたコレア、ジョレンテの前線コンビをここで代えちゃってもいいのかというジレンマが生まれるかも。

とにかくもう、残りは6試合しかありませんからね。折しも相手のアスレティクは昨季と今季のコパ決勝に2連敗、リーガでは現在、5連続引き分けというスランプにどっぷりはまっているため、またしても1日早く試合をするお隣さんに暫定首位に立たれても、決して挫けず、トップを奪い返してくれたらと思います。

そしてこのコロナ禍では記者会見も画面越し、以前は選手がインタビューを受けていたミッスゾーンもなく、ワンダではそれこそ、拡大ロッカールームとして利用されていると、コケの投稿で知ったのはともかく、試合後はすぐにスタジアムから追い出されるため、私も午後10時からのバルサvsヘタフェ戦直前に近所のバルに行くことができたんですが、おやおや。どうやら、ウエスカのパチェタ監督同様、ボルダラス監督も照準は次節の残留直接ライバルとの対決にあったようで、こちらもローテーション真っ盛り。おかげで久保建英選手がカンプ・ノウで先発に抜擢されるという、ラッキーもあったんですが、いきなり開始3分でメッシにゴールバー直撃のシュートを浴びていてはねえ。

もう不安しかなかったんですが、それが現実になったのは8分、ブスケツが自陣から送ったパスに抜け出したメッシに先制点を決められてしまったとなれば、もうゴールラッシュを覚悟するしかない?ただ、その時はヘタフェも意地を見せて、11分にはククレジャが入れたクロスをアンヘルがシュート。これがレングレに当たり、オウンゴールで同点となったため、もしやこの日の弟分は真剣にマドリッドの兄貴分たちの援護射撃をしてくれるのかと期待もしたんですが…いやあ、カディスのイサといい、ウエスカのシオバスといい、時々、大殺界にでもいるんじゃないかと思われる選手が現れる試合があるんですが、いたんですよ、ヘタフェにも。

だってえ、同点となってから、何とかメッシのシュートは凌いでいたというのに、27分にはCBチャクラがGKダビド・ソリアの位置を確かめずにバックパス。まったくもって、この無観客でよく声が通る中、そんな行き違いがどうして起こるのか、不思議でたまりませんが、その緩々したボールがオウンゴールとなり、勝ち越し点を贈っているとなれば、もうどうしたらいいものやら。すると今度は33分、またしてもシュートが枠に弾かれながら、戻って来たボールを角度のないところから撃ち直したメッシに決められ、前半でスコアは3-1に。この日はバルに居座らず、外出禁止時間帯が始まる前に家に帰ろうかと迷った私だったんですが…。

つい見ちゃったんです、後半も。おかげで24分には、ビニシウスと同じ形で後追いVAR判定が出て、アラウホがエネス・ウナルを踏んでいたのが発覚。PKもウナルが決め、ヘタフェが1点差に追い上げた時には、兄弟分ダービー2試合でスコアレルドローを勝ち取った穴埋めまで、あと一歩に見えたんですけどね。それもハーフタイムでアレニャ、ククレジャ、マクシモビッチのレギュラー3人を温存し、アランバリと2人のカンテラーノ(ヘタフェBの選手)に代えていながらでのことだったため、素直に感心していたんですが、やっぱり厄日というのは怖い。ええ、41分にはメッシの蹴ったFKでチャクラがアラウホをマークしきれず、ヘッドで4点目を奪われたかと思えば、ロスタイムには空中でグリーズマンの足を蹴って、PKを献上。

結局、メッシにキッカーを譲られたグリーズマンに5点目を挙げられ、5-2の大敗となってしまいましたが、どんまい。降格圏と勝ち点差4で15位と、残留目安ゾーンまであと9ポイント必要なヘタフェの真の戦いはこの日曜午後2時(日本時間午後9時)からのウエスカ戦。丁度、岡崎選手も久保選手も谷間先発してしまったため、日本人選手対決がピッチで見られるかは微妙ですけどね。スーパーリーグにはまったく縁のないチーム同士でも1部の座を懸けた、これぞラ・リーガという白熱したゲームを見せてくれるんじゃないでしょうか。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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そして何も変わらなかった…/原ゆみこのマドリッド

「これじゃ心臓がもたないわ」そんな風に私が頭を抱えていたのは月曜日、ドキドキハラハラして過ごした週末の後、今週は火水木にもリーガがあるのに気がついた時のことでした。いやあ、丁度、この日曜から、コロナ禍により、昨年10月から延々と続いていたスペインのEstado de alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)が解除。正直、続いていたことすら、自分が忘れていたのはともかく、それに合わせたのか、先週末の35節から、ラ・リーガがスタジアムに入れるプレスの数を増やしてくれたため、日曜には1年以上ぶりにマドリッド勢の試合を梯子できることになったんですけどね。 ただ、入場前にはコロナウィルスの抗原検査を受けないとならず、何せ、週2回は近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)である程度の距離はあるものの、マスクなしでお喋りに花を咲かせているグループに囲まれてTV観戦している私ですからね。検査結果を待っている間、もし陽性だったら、メトロに乗って帰っていいんだろうかとか、自宅隔離になったら、試合を見に行けずにシーズンが終わってしまうとか、そういう不安に見舞われたせいもあるんでしょうか。その挙句に結局、首位はアトレティコのまま、2位レアル・マドリー、3位バルサはどちらも勝ち点2差のままで、4位のセビージャは6差のままと、まったく変化のなかった優勝戦線にちょっと脱力してしまった感もなきにしろあらずなんですが…。 とりあえず、トップ4同士が相まみえた先週末の試合の様子を伝えていくことにすると、まずは土曜にアトレティコがカンプ・ノウでバルサと対戦。彼らにしては珍しく、ボールを敵に独占させず、拮抗していた前半でしたが、どちらも早々に選手をケガで失うことに。ええ、13分、ペドリとヒザをぶつけ合ったレマルがサウールに代わり、31分にはサビッチのヘッドを正面から受けたブスケツが前顎骨にヒビが入って、イライスと交代。その間、互いにチャンスもあったんですが、ゴールは生まれず、0-0まま、ハーフタイムに入ります。 そして後半24分にはメッシのFKからアラウホのヘッドが決まったものの、オフサイドでスコアボードに上がらず。うーん、その1分後にはルイス・スアレスのシュートがゴールに入ったんですけどね。こちらも直前のカラスコのプレーがファールを取られ、3月21日のアラベス戦以来、エースの無得点が続く破目になるとはまったく、ツイていない。といっても45分には守備を固めるために入ったコンドグビアがメッシをエリア正面で倒し、そのFKが、僅かに「por suerte se ha ido fuera/ポル・スエルテ・セ・ア・イドー・フエラ(運良く外へ行ってくれた)」(オブラク)おかげもあって、何とかスコアレスドローで負けずに済んだという見方もできるんですけどね。 結果、バルサとは勝ち点2差のままだったんですが、この時点で、アトレティコは自力優勝が不可能に。そう、お隣さんが翌日、セビージャに勝てば、勝ち点で並ばれて、その際は直接対決のゴールアベレージで優位なマドリーが首位に。要は残り3試合全勝しても相手が全勝なら、アトレティコは2位になってしまうんですよ。 ただ、この日、一気に首位に躍り出ようとして失敗したバルサのピケなども「Es cierto que el Madrid ganando los cuatro es campeón/エス・シエルトー・ケ・エル・マドリッド・ガナンドー・ロス・クアトロ・エス・カンペオン(マドリーが残り4試合に勝てば優勝するのは確かだ)。でも今季はどこもコンスタントに勝てていない。上位の勝ち点数がいつもより少ないシーズンだし、無観客で全てがイーブンになった」と言っていたんですけどね。先週はCL準決勝で敗退し、もう今季はリーガに懸けるしかない相手がこの先、勝ち点を落とすなんて、私などにはとても考えられなかったんですが…。 ちなみに日曜は、シメオネ監督も「あまり試合は見ていない。気分良く過ごせないから、見ない方がいい」と、苦い現実と向き合うことになるのを避けていた、そのマドリーの試合の前、お昼にはコリセウム・アルフォンソ・ペレスで弟分のヘタフェのエイバル戦に行ったんですが、やっぱりまだ1部残留が決まっていないとなると、ファンも心配になるんでしょうね。スタジアム前にはかなりの人数が駆けつけ、チームバスのお出迎えをしていましたが、やっぱりゲーム中に応援してもらえないのは大きいかと。 ええ、一時はエネス・ウナルがゴールづいたこともあった彼らですが、今季の得点力不足には根深いものがあって、この日も両チームのせめぎ合いにしょっちゅう、選手がピッチに倒れている展開に。一応、ヘタフェは15位ですから、スコアレスドローでの勝ち点1でも良かったんですが、まさか、降りしきる雨の中、後半41分になって、CKからマキシモビッチのハンドを取られてしまうとは!お隣さんのレガネスからレンタル移籍しているレシオがPKを決め、これで0-1の勝利を掴んだエイバルは前節のアラベス戦に続き、2連勝。最下位脱出はならなかったものの、残留ゾーンまで勝ち点2差に接近し、残り3試合に希望を繋いだんですが、いやあ。 ヘタフェも降格圏まで勝ち点4差というのは変わらなかったとはいえ、やっぱりあと1勝ぐらいはしておかないと、最終節にガラガラドッシャンで19位に落ち、2部行きとなった2015-16シーズンの二の舞もありうる?今週の彼らは水曜午後8時(日本時間翌午前3時)から、8位のセルタと対戦、エイバルは木曜にベティス戦ですが、どうもGOL(オープン放送のスポーツ専門局)で月曜試合をチラ見していたところ、ベティスが勝ち点6差で追う、10位のグラナダに2-1と勝利しているんですよね。 ビジャレアルを越えて、EL出場圏の6位に上昇している辺り、これって、7位で回る、誰も実体をよく知らないコンフェレンスリーグ(来季から始まるUEFA第3のヨーロッパの大会)は絶対避けたいというベティスの思いが、ELに初出場した後、頑張って順位を上げて、来季は新大会でパイオニアになってやろうというグラナダの思いより強かった?となると、セルタも似たような位置にいるため、ヘタフェの方が幾分、楽な感じもしないではありませんが、コリセウムでは出場機会がなかった久保建英選手、そしてキックオフ前とハーフタイムにアップする姿しか、目にすることができなかった乾貴士選手、武藤嘉紀選手にも次は出番が回ってきてくれるといいのですが。 そして夜にはエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカステージャのホーム)に向かった私だったんですが、何とか、その日2度目の抗原検査も無事に陰性でクリア。ただ人数が多かったため、2時間近く前にバルデベバス(バラハス空港の近く)に着いてないといけなくて、マドリーの選手たちが練習場敷地内の宿泊所から、歩いて来るのをスタンドでかなり待つことに。ずっとドシャ降りばかりだったホームゲームもこの日は雨雲が早い時間に去ってくれたため、夕空には虹がかかったりしていたんですが、試合の方はセビージャがボールを完全に支配してスタート。それだけで、先週水曜のチェルシー戦2ndレグの後、その試合でケガから復帰したセルヒオ・ラモスが左脚の腱鞘炎で、メンディも痛みが再発して、またお休みとなっていた影響が出ているのかと、思ったところ…。 前半11分、カウンターでいきなりオドリオソラのクロスをベンゼマがヘッドで決めているのですから、驚いたの何のって。でも大丈夫。これはオフサイドで得点にならなかっただけでなく、逆に22分、ヘスス・ナバスがエリア内に入れたボールをライティッチが頭で落とし、フェルナンドがセビージャの先制点を奪ったとなれば、もしかして、アトレティコは2位に落ちなくて済む?ただ、その後はマドリーが攻勢に転じ、とりわけ後半に入ると、セビージャは自陣エリア近辺に囲い込まれてしまったんですけどね。先に動いたのはその日、ベンチ入り禁止処分で放送ブースから、指揮を執っていたロペテギ監督で、12分にはパプ・ゴメスを下げ、それまでいなかったCFとして、エン・ネシリを投入。 ジダン監督も21分にはマルセロ、モドリッチから、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のミゲール、そしてアセンシオを入れたんですが、まさに後者が1分もしないうちにクロースからパスを受けて、同点ゴールを決めているんですから、侮れません。ちなみにこの節、一番の物議を醸したプレーが起こったのはその後のことで、29分頃でしたかねえ。セビージャのCKをクリアしたマドリーはビニシウスから、ベンゼマに繋ぐ速攻カウンターを発動。1人、敵エリア内に切り込んだベンゼマがGKボノに倒され、主審は即座にペナルティの笛を吹いたんですが…え?何か、異様に揉めていない? そう、実はCKの際にボールがミリトンの手に当たっていたと、VAR(ビデオ審判)からご注進があったんですよ。そこでマルティネス・ムヌエラ主審は詰め寄る両チームの選手たちを「Me dejáis trabajar? Al que se acerque amarilla.../メ・デハイス・トラバハル?アル・ケ・セ・アセルケ・アマリージャ(私に仕事をさせてくれないか?近づく者にはイエローを出す)」と牽制しながら、ピッチ脇のモニターでリプレーを確認。その結果、ミリトンがハンドでペナルティとなり、一気にPK獲得からPK献上って、凄い急展開じゃないですか。そのPKは、このところ、2度連続して失敗していたオカンポスに代わり、ラキティッチがしっかり決め、再びセビージャがリードすることに。 するとようやく、ジダン監督はチェルシー戦でのパフォーマンスに失望したか、その日はベンチスタートに戻していたアザールを入れたんですが、最後はそれが幸運を呼びましたね。ええ、ロスタイム4分、最後の最後にマドリーの奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)体質が発現し、クロースのエリア外からのシュートがアザールの足に当たって、これが同点ゴールになるんですから、やってくれるじゃないですか。そのまま2-2で終わったため、上位4チーム共、35節は仲良く勝ち点1ずつ獲得。アトレティコは再び、自力優勝が可能になりましたっけ。 え、それにしたって、試合終了直後、ジダン監督がピッチに出て行って、主審と話しているなんて、珍しい光景じゃなかったかって?そうですね、温和な外見からはよくわかりませんでしたが、記者会見でも当人が「ミリトンがハンドなら、セビージャにも似たようなケースがあった。Nunca hablo de árbitro, pero hoy estoy enfadado/ヌンカ・アブロ・デ・アルビトロ、ペロ・オイ・エストイ・エンファダードー(審判については話さない自分だが、今日は怒っている)」と言っていたように相当、腹に据えかねていたよう。実際、とりわけ今季のリーガはハンドの基準が曖昧で、ヘタフェのボルダラス監督も「Estos penaltis a veces se pitan y otras no/エストス・ペナルティス・ア・ベセス・セ・ピタン・イ・オトラス・ノー(ああいうペナルティは時には取って、時には取らない)」と嘆いていたんですけどね。 確かにミリトンの場合は腕が肩より上がっていましたし、体からも離れていたため、ラキティッチなど、「あれはハンドでペナルティ。ボールの方向を手で変えているんだから」と断言。とはいえ、指揮官のロペテギ監督ですら、「Tengo la opinión de que es un penalti claro porque la han pitado/テンゴ・ラ・オピニオン・デ・ケ・エス・ウン・ペナルティ・クラーロ・ポルケ・ラ・ハン・ピタードー(審判がそうジャッジしたんだから、あれは明確なペナルティだという意見を私は持っている)。だが、どんな状況でハンドになるのかは確かじゃない」という状態ですからね。後ろから背中に落ちてきたボールが見えなかっただけで意図的なものではなかったという意見もありますし、その辺で審判の解釈が問われているんですが、もうこうなると、ハンドでペナルティになるか、ならないかは運次第かと。 まあ、何にしろ、残り3試合、優勝戦線にいるチームは「Hemos visto que todos pierden puntos, hay que tener fe/ヘモス・ビストー・ケ・トードス・ピエルデン・プントス、アイ・ケ・テネール・フェ(皆が勝ち点を落としているのを見てきているのだから、信じないといけない)」(モドリッチ)という気構えで戦っていくしかありませんが、さて。ちなみにこのミッドウィーク節、火曜にはバルサが残留ほぼ確定組のレバンテとアウェイ戦。水曜午後10時(日本時間翌午前5時)にはアトレティコが、勝ち点4差の7位に落ちることさえ、避ければいい5位のレアル・ソシエダをワンダ・メトロポリターノに迎え、木曜午後10時からはマドリーがロス・カルメネスでグラナダと対戦となるんですが、果たして順位の入れ替わりはあるんでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.05.11 19:30 Tue
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胃の痛くなる週末がやって来た…/原ゆみこのマドリッド

「優勝した訳でもないのに、あんなに喜べるなんて凄い」そんな風に私が目を瞠っていたのは木曜日、EL準決勝2ndレグでビジャレアルがアーセナルとスコアレスドロー、先週の1stレグで2-1と勝っていたおかげで決勝の切符を勝ち取り、選手たちがエミレーツ・スタジアムのピッチで狂喜乱舞しているのを見た時のことでした。いやあ、2017-18シーズンにはアトレティコもアーセナルを破り、EL決勝に進出しているんですけどね。リヨンでオリンピック・マルセイユを倒して、3度目の戴冠となった時こそ、大騒ぎになっていましたが、準決勝2ndレグが行われたワンダ・メトロポリターノではそこまで派手には祝ってなかったかと。 まあ、一番の違いは2004年にUEFAカップでバレンシア、2006年はCLでアーセナル、2011年はELでポルト、2016年もELでリバプールと、これまで準決勝でことごとく負けていたビジャレアルにとって、初めてヨーロッパの大会の決勝に行けることになったという点ですけどね。逆に同日、ローマに2-3で負けたものの、1stレグで6-2と大勝していたのが吉と出て、ファイナリストとなったマンチェスター・ユナイテッドなどは昨季も準決勝まで進んで、最終的に王者となったセビージャに敗退。2017年にはモウリーニョ監督の下で優勝もしている、近年のEL強者ですし、とりわけ今季は32強対決でレアル・ソシエダを1stレグで0-4とボコボコにし、準々決勝でもグラナダに2試合共、2-0で勝つといったように、スペイン勢をカモにしてきたという経緯も。 それだけにセビージャで2014年から、前人未踏のEL3連覇を達成しているウナイ・エメリ監督をもってしても5月26日(水)、ポーランドのグダニスクで開催される決勝でマンチェスター・ユナイテッドを倒すというのは難しいんじゃないかと思いますが、さて。ちなみに会場のグダニスク・アレーナはスペインが黄金時代最後の優勝を遂げたユーロ2012でグループリーグをプレーしたスタジアムで、ビジャレアルのメンバーではアルビオルがイタリア、アイルランド、クロアチアとの3試合をベンチで見学。決勝トーナメントはずっと無観客だったものの、この大一番にはキャパの25%に当たる9500人が入れるということで、出場チームのファンにはそれぞれ2000枚ずつ、チケットが割り振られているんですが、ポーランド入国時にコロナワクチン接種証明書、もしくは48時間以内のPCR検査陰性証明書が必須と、もしやこれって、接種が猛スピードで進んでいるイギリス勢の方が有利? それでも一生に一度の春のように盛り上がっているビジャレアル(スペイン南東部、バレンシアから1時間の町)から、万難を排して、応援に行くファンがいるのは間違いないかと思いますが、そういうのって、ちょっと羨ましい気も。何せ、その前日、CL準決勝2ndレグを終えたレアル・マドリーなど、同大会で13回も優勝していますからね。たとえ、イスタンブールでの決勝に進出が決まっていたとしても結構、選手たちやファンの反応はクールだったような気もしますが、今季はそれにすらあらず。ええ、スタンフォード・ブリッジではチェルシーに手も足も出ないどころか、敗退が決まった直後、アザールが2シーズン前、エメリ監督率いるアーセナルをEL決勝で4-1と破り、一緒にタイトルを獲った元同僚たちと笑いながら会話している映像が拡散して、顰蹙を買っている始末では…。 一応、その試合がどんなだったか、お話ししていくことにしましょうか。火曜のスペイン地方自治体選挙で立会人補欠に指名されていたマルセロは午前8時半に投票所に出頭したところ、正規の立会人が姿を見せず。あやうく投票時間中、拘束されそうなったものの、第2補欠だったマドリーファンのご婦人が交代を申し出てくれたため、無事にチームメートと同じ飛行機でロンドンに移動できることに。朝7時にPCR検査を受けたバルベルデも無事、2度目の陰性を出して、遠征に加わったんですが、どちらも先発ではありませんでした。予想されていた通り、ケガから復帰したばかりのセルヒオ・ラモスとメンディはスタメンに入ったんですが、一番のサプライズはビニシウスが右のカリレーロ(長い距離をカバーするSB)として、プレーしていたこと。 うーん、ジダン監督も後で「Esta vez había que organizar el equipo de esta manera/エスタ・ベス・アビア・ケ・オルガニサール・エル・エキポ・デ・エスタ・マネラ(今回はこういう方法でチームを組まないといけなかった)。ビニシウスの得意なのは左サイドだが、右でもプレーできる」と言っていたんですけどね。ミリトン、ラモス、ナチョの3CB制で守備を強化したのと、アザールをどうしても使いたかったせいで、こんな形になってしまったようですが、まったく当たりませんでしたね。というのも1週間前のエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)での1stレグ同様、速攻カウンターに長けたチェルシーが序盤からGKクルトワに迫り、前半18分にはヴェルナーにシュートを決められていたから。 この時はオフサイドだったため、命拾いしたマドリーだったものの、ようやくベンゼマがGKメンディにparadon(パラドン/スーパーセブ)を強いたすぐ後の28分、今度はハヴァーツがvaselina(バセリーナ/ループシュート)。枠に弾かれたボールをヴェルルナーに誰もいないゴールへ頭で押し込まれてしまっては、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で応援していたファンたちが盛り下がってしまったのも当然だった?35分にもベンゼマのヘッドも弾かれてしまったマドリーは、慣れないポジションに全てが中途半端になってしまったビニシウスが、「監督から、やるべきことは聞いていたけど、no pude hacer tantas cosas buenas para el equipo/ノー・プデ・アセール・タンタス・コーサス・ブエナス・パラ・エル・エキポ(チームのためにそれ程、いいことはできなかった)」という状態でしたしね。決定機すら、あまり作れないとなれば、勝ち抜けに必要となった2点を取るなんて、絶対、ムリですって。 それこそ後半など、ハヴァーツ、チアゴ・シウバ、マウントらが次々とシュートを放ち、ゴールポストとクルトワの共闘で、「Retrasé el fracas/レトラセ・エル・フラカソ(敗北を遅らせた」(クルトワ)ものの、だんだん、その姿が私には逆転を目指して戦っていたアトレティコの16強対決2ndレグとかぶってきてねえ。前半のラモスに続いて、ナチョもイエローカードをもらったのを見て、退場者が出たらどうしようとか、セットプレー中にcodazo(コダソ/肘打ち)を見舞ったとされ、レッドカードを受けたサビッチなど、UEFAから来季のCL4試合出場停止処分を受けたんだぞとか、とりとめもなく思い出していたところ…。 止めはロスタイムではなく、40分にやって来ました。ええ、ヴェルナーから代わっていたプリシッチがゴール右前から落ち着いて出したラストパスをマウントが流し込んで、チェルシーが2点目をゲット。それでも奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)が売りのマドリーですから、最後の最後まではかない期待を抱いていたんですが、ダメでしたね。まったく存在感のなかったアザールをジダン監督がようやく見限り、43分に入ったマリアーノなど、ボールに触ったかどうかもわからないまま、試合は2-0で終了(総合スコア3-1)。ええ、マウントも「ウチは5点取っていてもおかしくなかった」と言っていたように、「ellos fueron mejores/エジョス・フエロン・メホーレス(相手の方が良かった)」(カセミロ)というのに誰も異議のない結末となりましたっけ。 まあ、おかげで私もアトレティコがダメダメだった訳ではなくて、トゥーヘル監督の指揮するチェルシーが異様に強かったんだと再確認することができたんですけどね。5月29日の決勝が2連勝でPSGを下したマンチェスター・シティとチェルシーのイギリス勢対決となり、渡航制限のあるトルコから、決勝会場がイギリス国内に変更になるかもしれないのはともかく、これでマドリーも全ての焦点をリーガに合わせてくるのは火を見るよりも明らか。そこで金曜には私も、まだ4チームに優勝の可能性がある中、いよいよバルサとの直接対決に挑むシメオネ監督のチームを偵察に、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に行ってみたところ…。 いいニュースはヒメネス、ロディとケガをしていたメンバーもチームに合流し、土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からの試合には欠場者がいないこと。見学は開始から15分しかできないため、先発予定メンバーでのpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)などがあったかどうかはわからないんですが、スポーツ紙の予想ではエルチェ戦での働きを認められたコンドグビアがスタメンリピートの可能性が高いとか。やはりメッシは怖いため、システムの方はまたサビッチ、ヒメネス(もしくはフェリペ)、エルモーソの3CB制が有力のようです。 攻撃陣では、シーズン後半戦はあまりゴール数が増えていないルイス・スアレスが昨季までの古巣に恩返しできるかどうかが気になるところ。そうなれば、これまでカンプ・ノウで勝ったことのないシメオネ監督も「Siempre hay una primera vez en la vida para todo/シエンプレ・アイ・ウナ・プリメーラ・ベス・エン・ラ・ビダ・パラ・トードー(どんなことでも常に人生では初めてということがある)」という言葉を実現できるかもしれません。練習場のスタンドに掲げられた横断幕に「Un gol en la memoria, otra gesta para la historia/ウン・ゴル・エン・ラ・メモリア、オトラ・ヘスタ・パラ・ラ・イストリア(記憶に残るゴール、ヒストリーのためにまた偉業を)」とあったように、2014年のリーガ優勝はゴディン(現カリアリ)のゴールでバルサと引分けて、カンプ・ノウで決まったことを思い起こせば、当時のメンバーはもうコケとヒメネスしかいないとはいえ、アトレティコもちょっとは強気になれるんじゃないでしょうか。 一方、バルサではグラナダ戦での退席処分でベンチ入り禁止2試合となったクーマン監督が、この対戦でも陣頭指揮は執れないんですが、「残り4試合全部に勝てば、優勝できるだろう」と当人は相変わらず楽観的。でもお、アトレティコはその通りなんですが、同じ勝ち点差2でつけていても、バルサはマドリーとの直接対決で負けているため、3位なんですよね。つまり、お隣さんも残り全勝した場合、1位はマドリーとなるんですが、もしかして、日曜午後9時(日本時間翌午前4時)にバルデベバス(バラハス空港の近く)に乗り込むセビージャに期待している? いやあ、実はその、ロペテギ監督の率いるチームは今週の月曜のアスレティック戦、土壇場でウィリアムスにゴールを浴び、0-1と負けたため、首位との差が勝ち点6に拡大。クラブ史上2度目の優勝の夢が遠ざかってしまったショックをどう乗り越えるかといったところなんですが、正直、今季は延べ50人以上に及ぶ負傷禍に見舞われ、コロナ被害も多かったマドリーも主力の選手たちがかなり限界に近いですからね。金曜など、ラモス、バルベルデ、ビニシウスがジムに籠ってしまい、前者2人はチェルシー戦で復帰したばかりということもあって、不安が拭えませんが、こちらもCL敗退のショックから、いかに早く立ち直るかが、勝負のカギとなるかもしれません そして弟分のヘタフェは土曜の午後2時(日本時間午後9時)から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスに最下位のエイバルを迎えるんですが、とりあえず、この試合に勝てば、ほぼ1部残留が確定しそうな感も。といっても相手は前節、アラベスにキケ・ガルシアのハットトリックで3-0と勝利し、ラストスパートで現在、勝ち点5ある残留ゾーンの17位との距離を覆そうと必死ですから、油断は禁物です。うーん、先週末はラ・セラミカでの試合に負け、木曜にはそれこそ、今季前半在籍していたビジャレアルがEL決勝進出で沸く姿を見ることになった久保建英選手など、今はちょっと身の振り方を誤ったかと少し、ブルーになっているかもしれませんけどね。ヘタフェが来季もマドリッドの兄貴分たちと肩を並べられるよう、力を貸すのも大事な仕事。出場時間が短くても何か、貢献できるといいですよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.05.08 17:00 Sat
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優勝候補が多すぎる…/原ゆみこのマドリッド

「クラスター起こしたら、どうするつもりなんだろう」そんな風に私が面喰っていたのは月曜日、バレンシアに2-3で競り勝ち、この週末のリーガ首位決戦を勝ち点差2で迎えられることになったバルサの選手たちがメッシの豪邸に集結。バーベーキューをしながら、必勝を誓ったという記事を見つけた時のことでした。いやあ、その対戦相手であるアトレティコもいつぞやは練習後に皆揃って、マドリッド郊外にあるヒル・マリン筆頭株主の別荘にバスで行き、決起ランチ会を開いたりしていたんですけどね。未だにマドリッドにはコロナ感染予防の制限条例があるため、事前に保健省の許可を取ったり、1テーブルにつき6人にまでにするといった配慮をしながらだったようですが、バルセロナの状況も似たりよったりではなかった? まあ、その辺はクーマン監督が考えればいいことですが、何にせよ、上位3チームが勝利したため、先週末のリーガでは優勝戦線の状況がまったく変わらず。また、胃がチクチクする1週間を過ごすことになるかと思うと憂鬱ではあるものの、それだけにミッドウィークにCL準決勝チェルシー戦2ndレグをレアル・マドリーがプレーしてくれるのは、ちょっと気晴らしになってくれるかも。ただ、日曜には、すでにスペインでは誰も口にすることのなくなった、欧州スーパーリーグ構想に反対するマンチェスター・ユナイテッドのファンがオールド・トラフォードを占拠。マンチェスター・シティのプレミアリーグ優勝が決まるかもしれないリバプール戦が延期になったなんて聞くと、その元凶であるペレス会長のいるマドリーが訪れるスタンフォード・ブリッジは大丈夫なんだろうかと、ちょっと心配になってしまったりするんですが…。 とりあえず、今は先週末のマドリッド勢の試合がどうだったか、お伝えしていくことにすると、先陣を切ったのは首位のアトレティコ。マルティネス・バレロでのエルチェ戦でしたが、一応、選手たちは前節のサン・マメスでの過ちから学んでいたようです。ええ、当たり前のことですが、ちゃんと目を覚ましてピッチに立った彼らは序盤から、積極的に敵ゴールを目指し、前半16分にはマルコス・ジョレンテのスルーパスに抜け出したルイス・スアレスのシュートも決まったんですけどね。オフサイドを取られてしまったため、こちらはスコアボードには上がらず。それでもしつこく攻め続けたおかげか、23分にとうとう、先制点を奪えることに。 そう、カラスコがエリア内右奥から出したラストパスをジョレンテが撃ったところ、ボールがホセマの手に当たって軌道を変え、ゴールに入ってくれたんですが、うーん、これだけだったんですよ。この日のゴールは。ハーフタイム入り直前にはコレアとジョレンテが続けて、どちらのシュートもエリア内で敵の腕に当たりながら、審判にハンドをスルーされてしまうというアンラッキーもありましたけどね。後半も18分にまたスアレスがゴールをオフサイドで認められなかった後、得意の一歩下がって、守りを固める態勢に入ってしまったとなれば、最後の最後にアトレティコが試練に見舞われたのも自業自得だった? といっても残り1分に敵のクロスが腕に当たったとして、エリアのすぐ脇でFKを与えることになったトリッピアーのファールは前半の例を考えると、どうにも納得がいかないんですけどね。ただ、悪いことは続くもので、そのFKからのプレーで今度はジョレンテがハンドを取られ、場所がゴール前だったため、PKを献上って、こんな不幸の連鎖があっていいんでしょうか。でも人生、捨てる神あれば拾う神あり。先日はアラベス戦でホセル、セビージャ戦でもオカンポスと連続でPKを弾いていたGKオブラクだったため、2度あることは3度あるんじゃないかと藁にもすがる思いで見ていたところ、何とキッカーのフィデルがPKをゴールポストに当ててくれるとは! いえ、エルチェも残留争いの真っ只中ですし、人の不幸を喜んではいけないんですけどね。自身のゴールが決勝点となったジョレンテなど、「No creo en la suerte/ノー・クレオ・エン・ラ・スエルテ(ボクは運なんて信じないよ)。PKがポストに行かなくたって、オブラクは方向を読んでいたんだから、止めてたさ」と言っていましたが、それこそシュートが人に当たったおかげでゴールになった選手が口にするのもどうかと。1-1の引き分けに持ち込むチャンスが泡と消えたエスクリバス監督は、「後半も前半のようにプレーしていたら、PKが決まったかどうかなんて、関係なかっただろう。porque hubiéramos perdido por goleada/ポルケ・ウビエラモス・ペルディードー・ポル・ゴレアダ(ウチは大量点で負けていただろうから)」と潔かったものの…。 本当に私が説明してほしかったのは、「後半の始まり方が悪かったとは思わないが、luego el equipo ya no atacó tras los 15 minutos/ルエゴ・エル・エキポ・ノー・アタコー・トラス・ロス・キンセ・ミヌートス(15分過ぎから、チームは攻撃しなくなった)」というシメオネ監督のコメントで、どうしてそうなったのかという点なんですけどね。当人は「Me quedo con las cosas positivas, las negativas suman poco/メ・ケド・コン・ラス・コーサス・ポシティーバス、ラス・ヘガティーバス・スマン・ポコ(私はポジティブなことを覚えておく。ネガティブなことはあまり役立たないからね)」と言うばかりなんですよ。でもお、毎回、そんなだから、「Tras el fallo, la alegría fue como un gol/トラス・エル・ファジョ、ラ・アレグリア・フエ・コモ・ウン・ゴル(敵が失敗した後の喜びはゴールが入った時のようだった)」という、せこい勝ち方になるのでは? これではピケなどが、「Con la única idea de ganar./コン・ラ・ウニカ・イデア・デ・ガナール(勝つことしか頭にない)」と張り切って待っている土曜のバルサ戦、カンプ・ノウで晴れて勝利を手にして、アトレティコが勝ち点2差を守れるのか、私には不安しかありませんが、今週の彼らは日月を練習休みにして、火曜から活動再開。またしても筋肉系のトラブルで途中交代したヒメネスの様子も気になりますし、エルチェ戦ではコンドグビアに先発を譲ったコケがスタメン復帰できるのかとか、後半に途中出場したジョアン・フェリックスにまったく存在感がなかったのは何故なのかとか、スアレスはいつオフサイドにならずにゴールを決められるようになるのかとか、イロイロ、疑問はありますが、その辺はちょっと置いておくことにしましょうか。 そして土曜の夜は再び、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に戻って、マドリーvsオサスナ戦を見た私だったんですが、おや珍しい。ここ4試合、いつも雨が降っていたエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)の天気がいいじゃないですか。このお隣さんもバルサと同じ勝ち点差2の2位でリーガ優勝を争っているんですが、この日のジダン監督はCLチェルシー戦を見据えて、クロースとモドリッチを控えにするローテーションを敢行。代わりにカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のブランコがボランチに入ったとはいえ、ベンゼマ、ビニシウス、アザールと前線はトップメンバーだったため、リードするのにそれ程、時間はかからないだろうと思っていたところ…。 何と、前半25分からの3分間にオサスナのGKエレーラがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を連発。まずはアザールのシュートを弾くと、2度に渡るミリトンのヘッドも止めてしまうんですから、やってくれるじゃないですか。ちなみにこの日はミリトンが後半10分にもエリア内でvolea(ボレア/ボレーシュート)を外すなど、マドリーの中で誰より、シュートを撃っていたんですが、そろそろスコアレスドローも見えてきた30分過ぎのことでした。まさかイスコのCKから、彼のヘッドが3度目の正直で決まってしまうとは!いやあ、その日はかろうじてGKクルトワが間に合った、オウンゴールになりかねないバックパスなどもあったとはいえ、セルヒオ・ラモスの負傷離脱、バランのコロナ感染などで、繰上りスタメンとなってからのミリトンはほとんど完璧。このままだと攻守において、キャプテンがいなくてもどうにかなりそうな感じになってきましたが、まあ、そうもいきませんよね。 その後は40分にもベンゼマのパスをカセミロがコントロールしそこなったものの、逆にそれが功を奏して、2点目のゴールが入り、試合は2-0でマドリー勝利で終了。それはまあ、いいんですが、後半頭からナチョと代わったバランについて、ジダン監督は「Varane dice que es poca cosa y ojalá sea así/バラン・ディセ・ケ・エs・ポカ・コーサ・イ・オハラ・セア・アシー(バランは大したことないと言っていたし、そうであってほしいね)」と言っていたものの、翌日には右太もものケガで全治10日間となったことが判明することに。丁度、入れ違いでラモスとメンディが日曜のチーム練習で復帰の用意ができているところを見せていたんですが、果たして2人が水曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのチェルシー戦で先発できる程、調子が整っているのかどうかはまだわかりません。 他にもマドリーには土曜に1度、PCR検査で陰性を出しながら、日曜、月曜と結果が曖昧で、チームがロンドンに移動する当日朝の検査次第で遠征に加われるかどうか決まるバルベルデ、火曜にある地方自治体選挙で立会人に補欠指名されながら、期限内に免除の手続きをしなかったため、午前8時に投票所に出頭することが義務に。投票が終わった後、プライベートジェットで駆けつけることになったマルセロなど、幾つか逆境はあるんですけどね。といっても今季、CLではインテル、アタランタ、リバプールとヨーロッパの強豪を危なげなく、退けてきた彼らですから、ホームの1stレグが1-1の引き分けで、アウェイの2ndレグでは絶対、勝たないといけないと言っても、何とかなっちゃうような気がしないでもありませんが…週末のプレミアリーグでもフラムに2-0と勝っていたチェルシーも調子が良さそうですよ。 そして日曜には弟分のヘタフェが゛ビジャレアルと戦ったんですが、せっかく木曜のEL準決勝アーセナル戦2ndレグを重視して、ジェラール・モレノ、アルビオル、ペドラサといったレギュラーを温存してきた相手にしてやられてしまうとは。ええ、前節はエネス・ウナルが2ゴールを挙げて、0-2でウエスカに勝ちながら、この日は再び、ゴール日照りに陥った彼らは後半34分にジェレミーに決められた1点を返せず。1-0で負けてしまったんですが、ホント、今季のヘタフェはじれったいですよね。幸い、降格圏と勝ち点4差の15位というのは変わらず、こんな感じで自分たちが勝てなくても下のチームもそのままなら、あと4試合、何とか残留はできそうですが、日曜のエイバル戦はちょっと気合を入れないといけないかも。 というのも現在、最下位の相手は先週末、キケ・ガルシアがハットトリックを挙げ、アラベスに3-0で勝利していますが、残留ラインの17位までは勝ち点差5と、いよいよリーチが懸かってきているから。もっともその試合で乾貴士選手と武藤嘉紀選手は後半37分からの出場で、久保建英選手もラ・セラミカのピッチに入ったのが後半38分だったため、日本人選手対決となるかどうかはわかりませんけどね。現在、エイバル、エルチェ、ウエスカ、バジャドリー、アラベスの5チームで争っている1部残留の戦いも、月曜の試合ではアスレティックに0-1で4位のセビージャが負け、首位まで勝ち点差6と少し開いたものの、4チームに可能性がある優勝争い同様、目が離せなくなってきました。 え、それで彼らと交代で表舞台への返り咲きを狙っているのが、昨季降格した2部の弟分、レガネスなんだろうって?その通りで日曜は私もブタルケに応援に行ったんですけどね。前節、アルコルコンとの兄弟分ダービーで0-2の勝利に貢献する先制点を挙げた柴崎岳選手も2試合連続で先発していたんですが、4位の彼らのすぐ下、5位につけるスポルティング・ヒホンの前にゴールを入れられなかったんです。後半18分に柴崎選手のいい位置から撃ったヘッドも決まらず、スコアレスドローで終わってしまったのはちょっと残念だったかと。こちらもあと5試合で直接昇格のできる2位のマジョルカまでは勝ち点差9。こうなると真剣に6月のプレーオフまで決着が長引くことを覚悟しないといけませんが、どうにも最近はスタジアムにチームバスをお出迎えに来るファンもあまりいなくてねえ。 大体がして、せっかくラ・リーガが残り4試合もしくは2試合で人数制限をした有観客試合を提案したにも関わらず、保健省のOKがもらえず、やっぱり今季は最後まで無観客になりそうなのがいけないんですよ。実際、昇格や降格が懸かった大事な試合は選手たちだって、スタンドの声援を受けたら、もっと頑張れるんじゃないかと思うのは、きっと私だけではないはず。とはいえ、昨今ではオランダでアヤックスが、イタリアではインテルがリーグ優勝を決め、現地ではコロナ禍などまるで存在しないかのように大勢のサポーターがお祝いに集結。凄い騒ぎになっている映像を見たりすると、結局、サッカーファンはこうなるから、1部2部のスタジアムには観客を入れたくないのかと穿ってしまいますが、果たしてどうなることやら。そうそう、月曜にサダベル戦だったマドリッド2部のもう1つの弟分、ラージョは0-2で負けて、7位に後退。あちらもプレーオフ出場圏の6位以内で終われるといいのですが。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.05.04 19:00 Tue
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あれこれ考えず、今は勝つしかない…/原ゆみこのマドリッド

「完全に厄年だわね」そんな風に私が同情していたのは木曜日、カルバハルがCL準決勝チェルシー戦1stレグで今度は右のハムストリングスを負傷。全治3週間で今季残り試合の出場がほぼ絶望的になったとニュースで知った時のことでした。いやあ、レアル・マドリーの押しも押されぬレギュラー右SBである彼はこのシーズン、アザール程の注目は浴びていなかったものの、復帰してはまた離脱を繰り返し、たったの15試合しか、出場しておらず。最後のケガから戻ったのも3試合前のカディス戦で、続くベティス戦にもチェルシー戦にもフル出場していないというのにまたケガとは、当人はもとより、来週水曜のチェルシー戦2ndレグを始め、今週末のオサスナ戦など、優勝が懸かったリーガ5試合、一体、どうやってやりくりする? いえ、ここは腹を括って、控えのオドリオソラを使えばいいという意見もあると思いますけどね。ただ、彼はあまり強敵との対戦では信頼されていないようで、ジダン監督はカルバハルの不在中、もっと前でプレーしていたルーカス・バスケスを右SBに起用。その彼もクラシコ(伝統の一戦)の後、今季中には戻れないケガをしてしまったため、CL準々決勝リバプール戦2ndレグではバルベルデを当てていましたが、そのウルグアイ人MFも現在、コロナ感染で自宅隔離中ですからね。一応、土曜でその期間が終わる予定とはいえ、いきなり当日夜の試合に出られるのかは不明ですし、ようやくチーム練習に加わることができたセルヒオ・ラモスが先発できれば、マルチDFのナチョを回すことができるといっても、彼にはメンディが戻るまで、左SBとしても需要があったりと、何ともまあ、ややこしい。 ちなみにカルバハルの長期欠場は3月のW杯予選で右SBを1人しか招集しなかった、ルイス・エンリケ監督率いるスペインにもユーロ開幕が6月に迫っているため、結構、打撃だったりするんですが、まずは先に今週のCLチェルシー戦がどうだったか、お伝えしていくことにすると。実はとうとう私もドシャ降りのエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)を体験したんですよ。ええ、これまでエイバル、バルサ、ベティス戦と週末リーガのホームゲームで立て続けに大雨に見舞われていたマドリーだったんですが、幸い、私はバル(スペインの喫茶店兼バー)観戦だったため、まあ大変ね、ぐらいでお気楽に眺めていたものでしたけどね。 その水曜もスタジアムに着く前から、空には黒い雲が立ち込め、雷鳴も聞こえていたため、いつ来るのか、いつ来るのかと、ドキドキしていたんですが、先に嵐を巻き起こしたのはチェルシーの選手たちでした。ええ、キックオフから積極的に攻めに出て来た相手は開始9分、プリシッチからパスを受けたヴェルナーがフリーでシュート。やられたと思った瞬間、GKクルトワが足でparadon(パラドン/スーパーセーブ)して、事なきを得たんですが、それって、「ボクは脚が長いし、足も大きいから」(クルトワ)で済む話? とはいえ、今度は14分、リュディガーの放り込んだボールをエリア内でプリチッシが受けた時には、うーん、どうして周りに味方がいなかったんでしょうね。それでゴールから出て来て、相手からボールを奪えると思ったクルトワもちょっと早計でしたが、見事にかわされ、正面からのシュートがバランに当たって入ってしまったから、さあ大変!だってえ、そこまでマドリーは完全に相手に押されていたんですよ。 とはいえ、これには内心、アトレティコが16強対決でチェルシーに負けたのは、シメオネ監督のチームが弱かったのではなく、向こうが本当に強かったからなのかと納得がいったりしたんですが、その頃ぐらいからでしょうか。ピッチに大量の雨が降り注ぎ、ベンチ裏のスタンドに座る両チームの控え選手たちも屋根の庇が届く、段の上の方にゾロゾロ移動してきたのは。幸い、風はなかったため、私も濡れずにすみましたが、こうまで雨に祟られた試合ばかりとなると、先日、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでヘタフェと0-0で引き分けた兄弟分ダービーで、ピッチがとても乾いていたとマドリーの選手たちが文句を言っていたのも当然だった? でも大丈夫。29分には頼みの綱、ベンゼマがやってくれました。ええ、マルセロのクロスをカセミロ、ミリトンがヘッドで繋ぎ、当人も頭で落とした後、volea(ボレア/ボレーシュート)で同点ゴールを決めてくれたから、助かったの何のって。ただねえ、後半序盤にはエリア外からのシュートを枠に当てるなど、奮闘した彼も勝ち越し点を挙げることはできず。一旦は止んだ雨が再び激しく降りだす中、ビニシウスに代わって、ピッチに入ったアザールも古巣相手に決定的な働きはできませんでしたしね。ヴェルナー、プリシッチの両FWを一気にツィエク、ハヴァーツに代えたチェルシーも後半はプレーのテンポを緩めたせいか、あまり大した出来事もなく、試合は1-1で終わってしまいましたが、うーん、これって…。 そう、ジダン監督も「チェルシーは16試合無失点のチームで、それがわかる試合だった。Están en semifinales por algo/エスタン・エン・セミフィナレス・ポル・アルゴ(準決勝にいるだけの理由がある)」と言っていたんですけどね。この冬、ランパード監督から、トゥーヘル監督に代わった後、3人CB制で守備を固めた彼らから、ゴールを奪うのは至難の業。いえ、アトレティコが2試合共、無得点だったのは当時、イギリス勢がコロナ感染予防規制でスペインに入国できず、1stレグのホームゲームをブカレストで戦わなければならなかったのはともかく、初戦でスコアレスドローを目指して、0-1で負けてしまったのが元凶の自業自得でもあるんですけどね。このスコアだと、マドリーも来週水曜のスタンフォード・ブリッジで絶対、点を取らないと、5月27日、イスタンブールで行われる決勝に行けないじゃないですか。 それでも「前半で勝つべきだった。ウチは勝負をつけることができだのだから」とトゥーヘル監督が悔やんでいたように、翌日、パリでマンチェスターシティに1-2と逆転負けを喰らい、エティハド・スタジアムで2点を取らないといけなくなったPSGよりはマシではあるんですけどね。とはいえ、4月はCL準々決勝でリバプールと2試合、翌週は平日リーガ、そしてこのチェルシー戦とまったくミッドウィークに休みがなかったマドリーは選手の疲労も並大抵のものではなし。例のカルバハルの件はともかく、とりわけ30代のモドリッチ、クロースなどはかなり限界に近づいているそうで、一応、ジダン監督は「Vamos a gestionar los minutos de los jugadores/バモス・ア・ヘスティオナール・ロス・ミヌートス・デ・ロス・フガドーレス(選手たちのプレー時間を調整する)」と宣言していましたけどね。 要はこの土曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、2試合前のバレンシア戦勝利で勝ち点40に到達。残留見込みゾーンに入ったオサスナをディ・ステファノに迎える試合ではローテーションを行うということでしょうが、さて。ゴールという点においては、マリアーノはあまり頼りならないため、ベンゼマを休ませるのも難しいでしょうし、同時にジダン監督はラモスの試し運転なども考えないといけないですからね。逆にもうプレッシャーのないアラサーテ監督のチームの方がノビノビ、有利に戦えるかも。ちなみにこのカード、1月には暴風雨フィロメナ襲来の中、大雪のエル・サダルで0-0と引分けているんですが、今度はどちらかがゴールを入れてくれることを期待しています。 え、私がお隣さんの話を書いているうちに、実はアトレティコの首がつながったんだろうって?いやあ、その通りで、木曜には先日、コパ・デル・レイ決勝により、後送りにされていたグラナダ戦があり、バルサがメッシのゴールで先制しながら、マチス、ホルヘ・モリーナの2点で逆転負けするという、奇跡的な結末に。前節、アスレティックに負け、勝ち点差2を広げられなかっただけに、もう首位陥落は確定。来週末、カンプ・ノウでの直接対決で勝つ以外、リーガ優勝への道はないと、おそらくアトレティコの選手たちも覚悟を決めていたはずですが、これで状況が少々、好転したんです。 といっても引き分けでも良くなったぐらいで、マドリーも同じ勝ち点差2の2位ですから、とにかく土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのエルチェ戦では勝っておかないといけないのは同じなんですけどね。ここ4試合連続、アウェイで勝ち点を失っている彼らだけに、相手が降格圏の18位にいるとはいえ、決して楽観はできないんですが、まあ、こんな天からの恵みなど、滅多にあるもんじゃなし。今はいい方に考えないといけないかと。 そう、シメオネ監督のチームは前節にルイス・スアレス、ジョアン・フェリックス、レマルが負傷から戻り、出場停止だったヒメネスも処分が終わって、全員が遠征に参加可能。こちらはCLが16強対決で終わって以来、ほぼ週1ペースが続いているため、平日の練習ではマルコス・ジョレンテやコケら、レギュラーメンバーも交代でジムごもりなどで調整しているため、お隣さん程、疲れが溜まっていないのが強みでしょうか。マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場では今週、スアレルとコレアの前線を試していたようですが、誰が先発となっても残り5試合、もう2度と、眠ってピッチに上がるような失敗はしないでほしいところです。 そしてヘタフェは日曜午後4時15分から、ラ・セラミカでビジャレアルと対戦なんですが、相手は木曜にEL準決勝アーセナル戦1stレグをプレー。来週木曜にもロンドンで2ndレグがあるため、余力がなくなっているだろうという予想を立てていたんですが、トリゲーロスとアルビオルのゴールで前半に2点リードしたエメリ監督のチームは敵の反撃を後半のPK1点に抑え、2-1と先勝。こうなるとリーガで選手を温存するかどうか、微妙なところですが、8位のグラナダがバルサに勝ったせいで、7位のビジャレアルとの差も勝ち点4になってしまいましたからね。 実はコパ優勝チームに与えられるEL出場権はバルサがCL出場権をリーガで得るため、今季は6位に回り、7位は来季から始まるヨーロッパ第3の大会、コンフェレンスリーグに参加。未だに得体のしれない大会とはいえ、こうなるとリーガでももう負けられない?現在、6位のベティスとの差も勝ち点1だけとあって、ビジャレアルには勝利を求める動機しかないように思えますが、それは前節のウエスカ戦でエネス・ウナルが2ゴールを挙げ、ようやく8試合ぶりの白星を挙げたヘタフェも同じかと。 まだ残留見込みの勝ち点40には6ありますし、ラジオから伝わってきた話によると、リーガの残り4節、または2節は現敵的有観客試合になるかもしれないようですしね。となると、37節のレバンテ戦辺りでは、サポーターに来季も1部でマドリッド第3のチームとして、頑張るヘタフェの姿を見せたいところですが…木曜には保健大臣がまだ当分、スタジアムにファンを入れることは考えられないと会見で話していたため、やっぱり今季は最後まで無観客なんですかね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.30 21:30 Fri
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悪癖からは逃れられない…/原ゆみこのマドリッド

「こうなったら、もうCLに専念してくれないかしら」そんな風に私が溜息をついていたのは月曜日、未だに前夜のショックが抜けていない中、お昼のニュースでジダン監督がチェルシー戦前日記者会見で喋っているのを聞いた時のことでした。いやあ、マドリッドで行われるCLゲームはこの準決勝1stレグで今季は打ち止め。先日の欧州スーパーリーグ構想が日の目を見ていれば、もう来季はマドリッドからCLに出るチームがなく、本当に最後の最後の試合になっていたかもしれないんですけどね。 幸い、UEFAから今大会についてのお咎めはなく、発起人の筆頭となっていたレアル・マドリーもスーパーリーグ永久出場エリート12クラブの1つだったチェルシーも無事に準決勝を戦えるのは助かりましたし、元々、両者の対戦が決まった折にはCL16強対決で、そのチェルシーに負けて敗退したお隣さんのリベンジをしてくれたらなんて思っていたものですが、今となってはそんなことはほんの些細な問題。むしろ、マドリーにはこのままDecimocuarta(デシモクアルタ/14回目のCL優勝のこと)達成に邁進してもらい、リーガでは一歩、身を引いてくれれば、そう、バルサだってもう、コパ・デル・レイ優勝で今季のタイトルを1つ、獲得しているじゃないですか。 どちらもdoblete(ドブレテ/2冠優勝のこと)なんて欲張らず、あまりリーガタイトルに縁のないアトレティコが優勝すれば、良くも悪くも彼らはスペインからスーパーリーグ参加を表明したお仲間ですからね。バランスが取れていいんじゃないかと思ったりするんですが、え、だったら、クラブ史上、1度しかリーガ優勝をしていない現在、首位と4差で4位のセビージャが戴冠したら、もっと感動的じゃないかって?ま、それが冗談に聞こえないのが、あと5節残した今季のリーガの優勝戦線の予断を許さない現実なんですが、こんな状況に陥ったのもひとえにアトレティコの自業自得としか言えないのが、私も辛いところではあります。 まあ、落ち込んでいても始まらないので、とりあえず、先週末のリーガ戦の話をしていくことにすると。土曜に先陣を切ったのはマドリーでエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)にベティスを迎えたんですが、ジダン監督は0-3と快勝したカディス戦の3CB制をこの日は定番の4-3-3に変更。カランサで足慣らしを終えたカルバハルと万能DFナチョが左右のSBを務めたんですが、イベントの少なかった前半が0-0で終わった後、またしてもバルデベバス(バラハス空港の近く)には豪雨が襲来することに。ここ最近、エイバル戦、バルサ戦と、彼らのホームゲームはドシャ降りばかりなんですが、この日、得点できなかったのはそのせいというより、頼みの綱のベンゼマがゴールを挙げられなかったから。 いえ、後半にはロドリゴのクロス気味のシュートがゴールバーを直撃するなんてことはあったんですけどね。GKクルトワもボルハ・イグレシアスの1対1のシュートを弾くなど、失点を防いでいたんですが、やっぱり一番悔やまれるのは、ベティスの2連続シュートの後に始まったカウンターで、ビニシウスが敵ゴールに迫りながら、GKクラウディオ・ブラボを破れなかった19分のシーンかと。鉄壁の決定力は一朝一夕では身につかないものなのかと実感させられたものですが、まあ同じ悩みを抱えるFWはどこぞのチームにもいますからね。 32分にはようやく負傷が治って戻ってきたアザールもピッチに入ったんですが、実はあとで以前はチェルシーで、ベルギー代表でも一緒と、彼をよく知るクルトワも「Me da pena que no haya intntado chutar ahi/メ・ダ・ペナ・ケ・ノー・アジャ・インテンタードー・チュタール・アイー(あそこでシュートしようとしなかったのは残念だったね)」と言っていたように、得意の左サイドからエリア前中央に切り込んでいくプレーで当人はビニシウスへのパスを選択。それがチャンスに繋がらなかったため、復帰早々で自信がなかったのか、何なのか、世間で議論の的になっていましたが、ジダン監督にとって、チェルシー戦前にアザールの試運転ができたのは良かったかと。 そう、最後の10分にフアンミとローレンを投入してきたベティスも点は奪えなかったため、試合はスコアレスドローで終わったんですが、何せ、次は火曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、トゥヘル監督になって以来、堅い守備で快進撃を続けているチェルシーと対戦しないといけませんからね。一応、カディス戦だけ休んで、すぐに戻ってきたモドリッチに加え、クロースも招集リストに入ったため、中盤はコロナ感染による自宅隔離中のバルベルデが欠けるだけですが、やはり大事なのは準々決勝のリバプール戦のようにゴールを挙げて、先手必勝を狙うことになりますか。それこそ、このベティス戦のように「No estuvimos muy finos arriba/ノー・エルテゥビモス・ムイ・フィノス・アリバ(あまり攻撃が冴えてなかった)」(ジダン監督)という状態は避けたいところですが、さて。 あとはメンディとセルヒオ・ラモスがまだ合流できないのと、ナチョの左SBはベティス新進気鋭の20才、ライネスに遅れを取る場面が多かったこともあって、また3CB制に戻すんじゃないかという気がしますが、何はなくても決勝トーナメントに入ってからはアタランタ、リバプール相手にまったく引けを取っていないマドリーですからね。チェルシーとCLで対戦するのは初めてとはいえ、あまり心配はしていないんですが、とにかく、痛かったのはリーガの方。引き分けでは首位との勝ち点差が1しか縮まらず、日曜にアトレティコが勝てば、5まで拡大してしまいますからね。それだけにジダン監督も「No creo que ganen todo. Ojalá/ノー・クレオ・ケ・ガネン・トードー。オハラ(他のチームが残り全部勝つとは思わない。願わくばね)」と藁にもすがるようなことを言っていたところ…。 叶っちゃんですよ、その願いが。翌日はお昼の試合でマドリッドの弟分、ヘタフェが前節のバルサ戦で大規模ローテーションを敢行した甲斐あって、やはりアトレティコ戦で主力を温存したウエスカ相手にエネス・ウナルが前後半に得点し、0-2で勝利。5-2と大敗したとはいえ、カンプ・ノウでPKを決めていたのが、当人も自信になったか、いい具合にゴール感覚を取り戻してくれたんですが、やっぱり久保建英選手、岡崎慎司選手は共にベンチスタートすることに。少なくとも後者には終盤、出番があったんですけどね。ウナル以外、昨季の好調時のメンバーに戻して貴重な8試合ぶりの勝利を掴んだともなると、この先、ボルダラス監督が久保選手を先発で使ってくれるのかは、ちょっと怪しいところかと。対照的に昨季までバジャドリーで毎年、残留争いで揉まれてきたウナルは残り5試合、とりわけ次は日曜に古巣のビジャレアルとの試合ですし、相手は木曜のEL準決勝アーセナル戦1stレグ後で疲れているとなれば、かなり頼りにされるんじゃないでしょうか。 そして日曜の午後は続く試合でバルサがビジャレアルに1-2で勝ち、セビージャもグラナダに2-1の勝利と、ジダン監督の祈りも空しく、優勝候補が白星を挙げた後、いよいよ、アトレティコがサン・マメスでのアスレティック戦に挑んだんですが、もう理解不能です。こんな重要な試合で伝説の悪癖、「眠ったままピッチに入る」をしでかすって、彼らには本気で優勝を目指す気がない?そう、前半8分、右サイドを駆け上がるカパを止められず、そのクロスがフェリペに当たって軌道が変わったところをベレンゲルがジャスミート。あっという間に先制点を奪われているとなれば、一体、どうしたらいいって言うんでしょう。 え、それでも前2試合での功績を買われ、ルイス・スアレスとジョアン・フェリックス、レマルのケガが治って戻ってきているこの試合でもリピートしたコレア、カラスコ、マルコス・ジョレンテのtridente(トリデンテ/アタッカートリオ)はゴールを挙げようと奮闘したんだろうって?そうですね、前半の大半はアスレティックのカウンターを防ぐだけで精一杯だった彼らも丁度、ハーフタイム直前のプレーでカパがヒザを負傷して、後半頭からレクエと交代。そのおかげか、しばらく攻勢の続いた時間帯もあったんですが、3人揃って、シュートをゴールの外に流していてはねえ。シメオネ監督もいよいよ、これはマズいと悟ったか、14分にはエレーラ、サウール、トリピアーを一気に復帰組に代えたんですが、だからって、そう簡単にゴールが入る訳、ありませんって。 それどころか、その5分後には、エイバル、ウエスカ戦で3ゴールを挙げ、今季7得点という、自身の1シーズン平均に達していたコレアを下げ、ボランチのトレイラを入れて、バランスを取る破目になっていましたけどね。いよいよ32分、カラスコのCKから、サビッチのヘッドが決まって、同点となった時はどんなにホッとできたことか。どうやら最近、猛特訓していたという噂のセットプレーの成果が実ったようでしたが、ちょっと待って。この日はやたらアトレティコのCKが多く、計11回もあった末の成功というのはともかく、その練習、もしかして攻撃サイドしか、やっていなかった? いえ、その後、引き気味になってしまったのが一番の敗因という見方もできますけどね。何と41分、今度はアスレティックのCKで、「Sé dónde las pone Ibai y cómo lo hace, aproveché el despiste de ellos para marcar/セ・ドンデ・ラス・ポネ・イバイ・イ・コモ・ロ・アセ、アプロベチェ・エル・デスピステ・デ・エジョス・パラ・マルカル(イバイ・ゴメスがどこに、どんな風に蹴るかはわかっていたから、相手の油断を得点するのに利用したんだ)」というイニゴ・マルティネスにノーマークで決められてしまったから、さあ大変。その直後、彼のマークを担当していたコケなど、思わずゴール前につっぷしていましたが、後悔先に立たずとはまさにこのことで、結局、アトレティコはこの1点が返せず、2-1で負けてしまいましたっけ。 うーん、シメオネ監督は、彼らが腑抜けた前半をプレーしたのも「Está claro que si esto se repite es más problema del entrenador que del equipo/エスタ・クラーロ・ケ・シー・エストー・セ・レピテ・エス・マス・プロウレマ・デル・エントレナドール・ケ・デル・エキポ(こういうことが繰り返されるなら、それはチームより、監督の責任なのは明らかだ)」と自身の指導が至らなかったせいにしていたんですけどね。いくら相手が昨季と今季のコパ決勝に連敗し、失意のどん底からなかなか立ち直れていなかったチームとはいえ、この優勝戦線の山場に本性が出てしまうとは、いかにもアトレティコらしいというか、何と言うか。 結果、2月の絶対首位時代には勝ち点12近くもあったライバルたちとの差は完全に消滅し、あろうことか、現在、勝ち点2差のバルサがこの木曜、コパ決勝により、先送りされたグラナダ戦に勝利すれば、首位陥落って、いえ、今週末土曜のエルチェ戦でアトレティコが勝って、その差をキープしたままなら、再来週、カンプ・ノウでの直接対決で返り咲きも可能なんですけどね。正直、GKテア・シュテーゲンがエリアから飛び出してカラスコを取り逃がしたミスで1点を挙げ、1-0で勝利したシーズン前半の試合が、7年ぶりか何かの白星だったことを思い出すと、もう不安しか沸いてこないんですが…やはりここは私もジダン監督を見習って、ライバルたちも残り試合全勝はできないと信じるしかないんでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.27 21:00 Tue
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