1週間じゃバケーションにも行けない…/原ゆみこのマドリッド

2020.12.25 21:15 Fri
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©Atlético de Madrid
「ちょっと長すぎるわよね」そんな風に私が眉をしかめていたのは木曜日、トリッピアーがイングランド・サッカー協会の処分を受け、10週間のサッカー活動禁止になったと聞いた時のことでした。いやあ、2019年夏にトッテナムからアトレティコに来る前、当人が自分の移籍を対象とする賭けに関与した容疑についてはもう、大分前から、調査が始まっていて、イングランド代表招集時に証言聴取などもされていたんですけどね。今になって突然、通告されるのも驚きですし、何せ、スペイン国外の組織から、FIFAを通しての処分とあって、クラブが不服申し立てをする手段もCAS(スポーツ仲裁裁判所)に訴えるしかないのだとか。その裁定だって、とても10週間以内に出るとは思えず、確かに開幕から出づっぱりの彼だけに、そろそろローテーションしてあげないと、という考えはシメオネ監督も持っていたでしょうけどね。コロナ禍中の今季は基本、試合が3日おきに開催。計13試合も出られなくなる上、その間、彼は練習場にも入れないって、もしやこれって、3月のコロナ第1波到来時、スペイン全土に発布されたEstado de alarma(エスタードー・デ・アラルマ/警戒事態)下のconfinamiento(コンフィナミエント/外出禁止)で皆がやっていた自宅練習を、今回は1人でやれっていうこと?

一応、右SBではベルサイコが丁度、リハビリを終えて、先週のコパ・デル・レイ1回戦カルダサル(3部)戦から復帰しているんですけどね。その試合に先発したカンテラーノ(アトレティコBの選手)のリカルド共々、ゴールまで挙げているため、ポジションに穴が開く訳ではありませんが、トリッピアーとマルコス・ジョレンテの右サイドのコンビネーションは昨今のアトレティコの好調に大きく寄与していたため、彼らがこれからもSuperlider/スーペルリデル(スーパー首位チーム)の道を歩み続けるのに影響しないといいのですが…。


え、いつからアトレティコは超のつく首位になったんだって?いやあ、水曜のAS(スポーツ紙)の表紙にたまたま、そう書いてあっただけなんですが、その前日のレアル・ソシエダ戦では貫禄の勝利を披露してくれたんですよ。キックオフ前には、先週末のエルチェ戦で受けた打撲からは回復していたジョアン・フェリックスが扁桃腺を腫らして欠場という逆境もあり、前半はほとんどシュートもなかったんですけどね。後半、反対の方角ならツキも変わるかもしれないと、最初のFKを期待して見ていたところ、カラスコの蹴ったボールを「Él sabe donde van mis movimientos... tiene un golpeo exquisito, solo hay que poner la cabeza/エル・サベ・ドンデ・バン・ミス・モビミエントス…ティエネ・ウン・ゴルペオ・エクスキシート、ソロ・アイ・ケ・ポネール・ラ・カベッサ(彼はボクがどこに動くかわかっている。極上のキック力を持っていて、自分は頭を合わせるだけで良かった)」というエルモーソがヘッドで撃ち込んで先制点をゲット。

そして、その日はレアル・ソシエダもオジャルサバルの回復が間に合わず、ダビド・シルバにだけ気をつければ良かったアトレティコはリードしても気を緩めず、次のチャンスは27分にやって来ます。今度はコケが左サイドから始めたプレーでルイス・スアレスがエリア内でボールをキープ。カラスコに出したパスは通り過ぎてしまったんですが、まさか後ろから駆けつけたジョレンテが弾丸シュートで2点目を決めてくれたとなれば、もう勝利は確実だったかと。

こうなると、後で「ウチは間違いなく、今、リーガで最高のチームと対戦した。Es un equipo súper competitivo, con una calidad tremenda y físicamente unos bestias/エス・ウン・エキポ・スーペル・コンペティティーボ、コン・ウナ・カリダッド・トレメンダ・イ・フィシカメンテ・ウノス・ベスティアス(超競争力のあるチームで、凄まじい質の高さもあって、身体的にもアニマルのようだ)」と言っていたイマノル監督が早々にシルバ、ポルトゥを引っ込めてしまったのもわかる気がしないでもない?GKオブラクの見せ場もメルケランスのFKを弾くぐらいに留まり、ほぼ100点満点のアトレティコだったんですが、まったく。レアル・アレナでは危なげなく0-2の勝利で2連勝を飾ったとはいえ、3節前のマドリーダービーであの人の変わったような、腑抜けたプレーぶりさえなければ、単独首位になれていたのにというのはファン共通の認識でしょうか。

まあ、といっても消化試合が2つ少ない彼らにはまだ、リーガの残り試合が25もあるため、シメオネ監督も「partido a partido/パルティードー・ア・パルティードー(1試合1試合)」と、口を酸っぱくして言っていましたけどね。その夜、サン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート都市)からマドリッドに戻ったチームは即クリスマス休暇に入ったものの、日程が特殊な今季はminiparon(ミニパロン/リーガのミニ中断期間)と言われるように、たったの1週間しか、次の試合まで間が空かないため、選手たちが休めるのも3日間だけ。土曜の夕方にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に集まって、来週水曜、年内最終戦となるヘタフェとのミニダービーに向けて、トレニーングを始めることに。

その後も週2試合ペースが続く兄貴分とは違い、ヨーロッパの大会に参加せず、通常が週1ペースの弟分からしたら、何にも変わらないのかもしれませんが、日程的な余裕がパフォーマンスの向上に繋がらないのが今季のヘタフェの辛いところ。ええ、彼らは水曜にセルタをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎えたんですが、いやあ、前半6分にダミアンのエリア外からのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)が決まり、先制した時には前節カディス戦で脱出した7試合白星なしのスランプも過去のものとなったかと思われたんですけどね。まさか、その10分後、殊勲のダミアンがオラサをエリア内で倒し、PKを献上してしまったから、さあ大変!

うーん、ボルダラス監督に言わせると、「Cuando se juega contra el Getafe, saben que se le pitan las faltas, van al piso/クアンドー・セ・フエガ・コントラ・エル・ヘタフェ、サベン・ケ・セ・レ・ピタン・ラス・ファルタス、バン・アル・ピソ(ヘタフェと対戦する時、敵は審判がファールを取るのをわかっているから、すぐ地面に倒れる)」という事情もあったようなんですけどね。しっかりイアゴ・アスパスに同点弾を決められて、その後はどちらも勝ち越し点を挙げられないまま、試合は1-1の引き分けで終了。おまけにこの日にもらったイエローカードのせいで、ダミアン、ニヨム、カバコが累積警告となり、アトレティコ戦で出場停止となると、元々、兄弟分ダービーには分が悪い彼らだけに現在、12位で降格圏と勝ち点差3という立ち位置を改善するのは年内中、難しいかもしれませんが、こればっかりはねえ。

そして続く時間帯では、レアル・マドリーがグラナダとエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で戦ったんですが、開始30秒にはバランのミスから、プエルタスにエリア内でフリーのシュートを撃たれるというドッキリでスタート。幸い、これは天高く外れてくれたため、難を逃れた彼らはお隣さんと足並みを揃えるかのように前半は0-0のままだったんですが、38分にはフルキエに追われたロドリゴが右太ももの裏側を痛め、担架退場するというアクシデントも。そこで、すっぽり鼻の上までネックウォーマーで寒さをガードして、スタンドで待機していたアセンシオが緊急出場することになったんですが…。

まさに災い転じて福となすとはこのことで、体の温まった後半、最近は不調でレギュラー落ちしていた彼が見事なtaconazo(タコナソ/ヒールキック)によるシュートをゴールポストに当て、クロース、バルベルデ、ベンゼマのシュートがGKルイ・シウバに3連続paradon(パラドン/スーパーセーブ)で防がれた直後の12分、いよいよ待望の先制点が生まれたんですよ。ええ、アセンシオがエリア内右奥から上げたクロスをカセミロがゴール前でヘッド。「しつこいぐらい、いつもボクらMFに敵エリアに入るように言うんだ。Dice que tengo un buen remate de cabeza y seguro que está feliz con mi gol/ディセ・ケ・テンゴ・ウン・ブエン・レマテ・デ・カベッサ・イ・セグロ・ケ・エスタ・フェリス・コン・ミ・ゴル(ボクのヘディングシュートは上手いって言ってたから、きっとこのゴールに満足しているはずさ)」(カセミロ)と、ジダン監督を喜ばせる得点でリードを奪ってくれましたっけ。

それからは同点を目指すグラナダも必死で喰らいついてきたんですが、前節のエイバル戦同様、攻撃に熱中するあまり、ロスタイムにはマドリーお得意のカウンターの犠牲となることに。ええ、イスコのスルーパスからベンゼマがシュートを撃ち込み、2-0としてこの試合に決着をつけると共に、自身の今季リーガ得点数も8に伸ばして、ジェラール・モレンオ(ビジャレアル)、イアゴ・アスパスと並んでpichichi(ピチチ/得点王)レーストップに立ったんですから、頼りになるじゃないですか。おかげでマドリーも再び、アトレティコと同勝ち点の2位となり、後続のレアル・ソシエダ、ビジャレアルとは勝ち点6の差と、スペインの首都の両雄の首位争いはクリスマスの後も続くことに。

そんなマドリーの年内最終試合も30日水曜で、午後7時15分(日本時間翌午前3時15分)の兄弟分ダービーの後、午後9時30分(日本時間翌午前5時30分)から、エルチェ戦となるんですが、ちょっと気になったのはグラナダ戦でもジダン監督が前半に入ったアセンシオ以外、ビニシウスとイスコの2人しか、交代出場させなかったこと。ようやくこの日、ケガが治ってベンチに入ったアザールも「No he considerado oportuno que jugara, era un partido complicado/ノー・エ・コンシデラードー・オポルトゥーノ・ケ・フガラ、エラ・ウン・パルティードー・コンプリカードー(プレーするのに好都合とは思えなかった。難しい試合だったから)」という理由で出ませんでしたしね。

要はこの6連勝中、マドリーは14人ぐらいの固定メンバーで戦っているため、モドリッチなど、5試合で筋肉痛による離脱をしていますし、ロドリゴも検査はまだですが、全治に3週間以上はかかりそうな様子。ケガした順、治った順に代えていくという考えもあるとはいえ、この先も当分、週2試合ペースは続くため、やっぱり計画的なローテーションは必要かと。ちなみにお隣さんから1日遅れで試合したマドリーのクリスマス休暇も3日間オンリー。日曜には練習再開となるんですが、さすがに火曜のバジャドリー戦の後、最寄りの空港に待機させていたプライベートジェットでアルゼンチンに帰国したメッシのような弾丸スケジュールのバカンスに出る選手はマドリッド勢にはいないようですよ。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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優勝候補が多すぎる…/原ゆみこのマドリッド

「クラスター起こしたら、どうするつもりなんだろう」そんな風に私が面喰っていたのは月曜日、バレンシアに2-3で競り勝ち、この週末のリーガ首位決戦を勝ち点差2で迎えられることになったバルサの選手たちがメッシの豪邸に集結。バーベーキューをしながら、必勝を誓ったという記事を見つけた時のことでした。いやあ、その対戦相手であるアトレティコもいつぞやは練習後に皆揃って、マドリッド郊外にあるヒル・マリン筆頭株主の別荘にバスで行き、決起ランチ会を開いたりしていたんですけどね。未だにマドリッドにはコロナ感染予防の制限条例があるため、事前に保健省の許可を取ったり、1テーブルにつき6人にまでにするといった配慮をしながらだったようですが、バルセロナの状況も似たりよったりではなかった? まあ、その辺はクーマン監督が考えればいいことですが、何にせよ、上位3チームが勝利したため、先週末のリーガでは優勝戦線の状況がまったく変わらず。また、胃がチクチクする1週間を過ごすことになるかと思うと憂鬱ではあるものの、それだけにミッドウィークにCL準決勝チェルシー戦2ndレグをレアル・マドリーがプレーしてくれるのは、ちょっと気晴らしになってくれるかも。ただ、日曜には、すでにスペインでは誰も口にすることのなくなった、欧州スーパーリーグ構想に反対するマンチェスター・ユナイテッドのファンがオールド・トラフォードを占拠。マンチェスター・シティのプレミアリーグ優勝が決まるかもしれないリバプール戦が延期になったなんて聞くと、その元凶であるペレス会長のいるマドリーが訪れるスタンフォード・ブリッジは大丈夫なんだろうかと、ちょっと心配になってしまったりするんですが…。 とりあえず、今は先週末のマドリッド勢の試合がどうだったか、お伝えしていくことにすると、先陣を切ったのは首位のアトレティコ。マルティネス・バレロでのエルチェ戦でしたが、一応、選手たちは前節のサン・マメスでの過ちから学んでいたようです。ええ、当たり前のことですが、ちゃんと目を覚ましてピッチに立った彼らは序盤から、積極的に敵ゴールを目指し、前半16分にはマルコス・ジョレンテのスルーパスに抜け出したルイス・スアレスのシュートも決まったんですけどね。オフサイドを取られてしまったため、こちらはスコアボードには上がらず。それでもしつこく攻め続けたおかげか、23分にとうとう、先制点を奪えることに。 そう、カラスコがエリア内右奥から出したラストパスをジョレンテが撃ったところ、ボールがホセマの手に当たって軌道を変え、ゴールに入ってくれたんですが、うーん、これだけだったんですよ。この日のゴールは。ハーフタイム入り直前にはコレアとジョレンテが続けて、どちらのシュートもエリア内で敵の腕に当たりながら、審判にハンドをスルーされてしまうというアンラッキーもありましたけどね。後半も18分にまたスアレスがゴールをオフサイドで認められなかった後、得意の一歩下がって、守りを固める態勢に入ってしまったとなれば、最後の最後にアトレティコが試練に見舞われたのも自業自得だった? といっても残り1分に敵のクロスが腕に当たったとして、エリアのすぐ脇でFKを与えることになったトリッピアーのファールは前半の例を考えると、どうにも納得がいかないんですけどね。ただ、悪いことは続くもので、そのFKからのプレーで今度はジョレンテがハンドを取られ、場所がゴール前だったため、PKを献上って、こんな不幸の連鎖があっていいんでしょうか。でも人生、捨てる神あれば拾う神あり。先日はアラベス戦でホセル、セビージャ戦でもオカンポスと連続でPKを弾いていたGKオブラクだったため、2度あることは3度あるんじゃないかと藁にもすがる思いで見ていたところ、何とキッカーのフィデルがPKをゴールポストに当ててくれるとは! いえ、エルチェも残留争いの真っ只中ですし、人の不幸を喜んではいけないんですけどね。自身のゴールが決勝点となったジョレンテなど、「No creo en la suerte/ノー・クレオ・エン・ラ・スエルテ(ボクは運なんて信じないよ)。PKがポストに行かなくたって、オブラクは方向を読んでいたんだから、止めてたさ」と言っていましたが、それこそシュートが人に当たったおかげでゴールになった選手が口にするのもどうかと。1-1の引き分けに持ち込むチャンスが泡と消えたエスクリバス監督は、「後半も前半のようにプレーしていたら、PKが決まったかどうかなんて、関係なかっただろう。porque hubiéramos perdido por goleada/ポルケ・ウビエラモス・ペルディードー・ポル・ゴレアダ(ウチは大量点で負けていただろうから)」と潔かったものの…。 本当に私が説明してほしかったのは、「後半の始まり方が悪かったとは思わないが、luego el equipo ya no atacó tras los 15 minutos/ルエゴ・エル・エキポ・ノー・アタコー・トラス・ロス・キンセ・ミヌートス(15分過ぎから、チームは攻撃しなくなった)」というシメオネ監督のコメントで、どうしてそうなったのかという点なんですけどね。当人は「Me quedo con las cosas positivas, las negativas suman poco/メ・ケド・コン・ラス・コーサス・ポシティーバス、ラス・ヘガティーバス・スマン・ポコ(私はポジティブなことを覚えておく。ネガティブなことはあまり役立たないからね)」と言うばかりなんですよ。でもお、毎回、そんなだから、「Tras el fallo, la alegría fue como un gol/トラス・エル・ファジョ、ラ・アレグリア・フエ・コモ・ウン・ゴル(敵が失敗した後の喜びはゴールが入った時のようだった)」という、せこい勝ち方になるのでは? これではピケなどが、「Con la única idea de ganar./コン・ラ・ウニカ・イデア・デ・ガナール(勝つことしか頭にない)」と張り切って待っている土曜のバルサ戦、カンプ・ノウで晴れて勝利を手にして、アトレティコが勝ち点2差を守れるのか、私には不安しかありませんが、今週の彼らは日月を練習休みにして、火曜から活動再開。またしても筋肉系のトラブルで途中交代したヒメネスの様子も気になりますし、エルチェ戦ではコンドグビアに先発を譲ったコケがスタメン復帰できるのかとか、後半に途中出場したジョアン・フェリックスにまったく存在感がなかったのは何故なのかとか、スアレスはいつオフサイドにならずにゴールを決められるようになるのかとか、イロイロ、疑問はありますが、その辺はちょっと置いておくことにしましょうか。 そして土曜の夜は再び、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に戻って、マドリーvsオサスナ戦を見た私だったんですが、おや珍しい。ここ4試合、いつも雨が降っていたエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)の天気がいいじゃないですか。このお隣さんもバルサと同じ勝ち点差2の2位でリーガ優勝を争っているんですが、この日のジダン監督はCLチェルシー戦を見据えて、クロースとモドリッチを控えにするローテーションを敢行。代わりにカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のブランコがボランチに入ったとはいえ、ベンゼマ、ビニシウス、アザールと前線はトップメンバーだったため、リードするのにそれ程、時間はかからないだろうと思っていたところ…。 何と、前半25分からの3分間にオサスナのGKエレーラがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を連発。まずはアザールのシュートを弾くと、2度に渡るミリトンのヘッドも止めてしまうんですから、やってくれるじゃないですか。ちなみにこの日はミリトンが後半10分にもエリア内でvolea(ボレア/ボレーシュート)を外すなど、マドリーの中で誰より、シュートを撃っていたんですが、そろそろスコアレスドローも見えてきた30分過ぎのことでした。まさかイスコのCKから、彼のヘッドが3度目の正直で決まってしまうとは!いやあ、その日はかろうじてGKクルトワが間に合った、オウンゴールになりかねないバックパスなどもあったとはいえ、セルヒオ・ラモスの負傷離脱、バランのコロナ感染などで、繰上りスタメンとなってからのミリトンはほとんど完璧。このままだと攻守において、キャプテンがいなくてもどうにかなりそうな感じになってきましたが、まあ、そうもいきませんよね。 その後は40分にもベンゼマのパスをカセミロがコントロールしそこなったものの、逆にそれが功を奏して、2点目のゴールが入り、試合は2-0でマドリー勝利で終了。それはまあ、いいんですが、後半頭からナチョと代わったバランについて、ジダン監督は「Varane dice que es poca cosa y ojalá sea así/バラン・ディセ・ケ・エs・ポカ・コーサ・イ・オハラ・セア・アシー(バランは大したことないと言っていたし、そうであってほしいね)」と言っていたものの、翌日には右太もものケガで全治10日間となったことが判明することに。丁度、入れ違いでラモスとメンディが日曜のチーム練習で復帰の用意ができているところを見せていたんですが、果たして2人が水曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのチェルシー戦で先発できる程、調子が整っているのかどうかはまだわかりません。 他にもマドリーには土曜に1度、PCR検査で陰性を出しながら、日曜、月曜と結果が曖昧で、チームがロンドンに移動する当日朝の検査次第で遠征に加われるかどうか決まるバルベルデ、火曜にある地方自治体選挙で立会人に補欠指名されながら、期限内に免除の手続きをしなかったため、午前8時に投票所に出頭することが義務に。投票が終わった後、プライベートジェットで駆けつけることになったマルセロなど、幾つか逆境はあるんですけどね。といっても今季、CLではインテル、アタランタ、リバプールとヨーロッパの強豪を危なげなく、退けてきた彼らですから、ホームの1stレグが1-1の引き分けで、アウェイの2ndレグでは絶対、勝たないといけないと言っても、何とかなっちゃうような気がしないでもありませんが…週末のプレミアリーグでもフラムに2-0と勝っていたチェルシーも調子が良さそうですよ。 そして日曜には弟分のヘタフェが゛ビジャレアルと戦ったんですが、せっかく木曜のEL準決勝アーセナル戦2ndレグを重視して、ジェラール・モレノ、アルビオル、ペドラサといったレギュラーを温存してきた相手にしてやられてしまうとは。ええ、前節はエネス・ウナルが2ゴールを挙げて、0-2でウエスカに勝ちながら、この日は再び、ゴール日照りに陥った彼らは後半34分にジェレミーに決められた1点を返せず。1-0で負けてしまったんですが、ホント、今季のヘタフェはじれったいですよね。幸い、降格圏と勝ち点4差の15位というのは変わらず、こんな感じで自分たちが勝てなくても下のチームもそのままなら、あと4試合、何とか残留はできそうですが、日曜のエイバル戦はちょっと気合を入れないといけないかも。 というのも現在、最下位の相手は先週末、キケ・ガルシアがハットトリックを挙げ、アラベスに3-0で勝利していますが、残留ラインの17位までは勝ち点差5と、いよいよリーチが懸かってきているから。もっともその試合で乾貴士選手と武藤嘉紀選手は後半37分からの出場で、久保建英選手もラ・セラミカのピッチに入ったのが後半38分だったため、日本人選手対決となるかどうかはわかりませんけどね。現在、エイバル、エルチェ、ウエスカ、バジャドリー、アラベスの5チームで争っている1部残留の戦いも、月曜の試合ではアスレティックに0-1で4位のセビージャが負け、首位まで勝ち点差6と少し開いたものの、4チームに可能性がある優勝争い同様、目が離せなくなってきました。 え、それで彼らと交代で表舞台への返り咲きを狙っているのが、昨季降格した2部の弟分、レガネスなんだろうって?その通りで日曜は私もブタルケに応援に行ったんですけどね。前節、アルコルコンとの兄弟分ダービーで0-2の勝利に貢献する先制点を挙げた柴崎岳選手も2試合連続で先発していたんですが、4位の彼らのすぐ下、5位につけるスポルティング・ヒホンの前にゴールを入れられなかったんです。後半18分に柴崎選手のいい位置から撃ったヘッドも決まらず、スコアレスドローで終わってしまったのはちょっと残念だったかと。こちらもあと5試合で直接昇格のできる2位のマジョルカまでは勝ち点差9。こうなると真剣に6月のプレーオフまで決着が長引くことを覚悟しないといけませんが、どうにも最近はスタジアムにチームバスをお出迎えに来るファンもあまりいなくてねえ。 大体がして、せっかくラ・リーガが残り4試合もしくは2試合で人数制限をした有観客試合を提案したにも関わらず、保健省のOKがもらえず、やっぱり今季は最後まで無観客になりそうなのがいけないんですよ。実際、昇格や降格が懸かった大事な試合は選手たちだって、スタンドの声援を受けたら、もっと頑張れるんじゃないかと思うのは、きっと私だけではないはず。とはいえ、昨今ではオランダでアヤックスが、イタリアではインテルがリーグ優勝を決め、現地ではコロナ禍などまるで存在しないかのように大勢のサポーターがお祝いに集結。凄い騒ぎになっている映像を見たりすると、結局、サッカーファンはこうなるから、1部2部のスタジアムには観客を入れたくないのかと穿ってしまいますが、果たしてどうなることやら。そうそう、月曜にサダベル戦だったマドリッド2部のもう1つの弟分、ラージョは0-2で負けて、7位に後退。あちらもプレーオフ出場圏の6位以内で終われるといいのですが。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.05.04 19:00 Tue
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あれこれ考えず、今は勝つしかない…/原ゆみこのマドリッド

「完全に厄年だわね」そんな風に私が同情していたのは木曜日、カルバハルがCL準決勝チェルシー戦1stレグで今度は右のハムストリングスを負傷。全治3週間で今季残り試合の出場がほぼ絶望的になったとニュースで知った時のことでした。いやあ、レアル・マドリーの押しも押されぬレギュラー右SBである彼はこのシーズン、アザール程の注目は浴びていなかったものの、復帰してはまた離脱を繰り返し、たったの15試合しか、出場しておらず。最後のケガから戻ったのも3試合前のカディス戦で、続くベティス戦にもチェルシー戦にもフル出場していないというのにまたケガとは、当人はもとより、来週水曜のチェルシー戦2ndレグを始め、今週末のオサスナ戦など、優勝が懸かったリーガ5試合、一体、どうやってやりくりする? いえ、ここは腹を括って、控えのオドリオソラを使えばいいという意見もあると思いますけどね。ただ、彼はあまり強敵との対戦では信頼されていないようで、ジダン監督はカルバハルの不在中、もっと前でプレーしていたルーカス・バスケスを右SBに起用。その彼もクラシコ(伝統の一戦)の後、今季中には戻れないケガをしてしまったため、CL準々決勝リバプール戦2ndレグではバルベルデを当てていましたが、そのウルグアイ人MFも現在、コロナ感染で自宅隔離中ですからね。一応、土曜でその期間が終わる予定とはいえ、いきなり当日夜の試合に出られるのかは不明ですし、ようやくチーム練習に加わることができたセルヒオ・ラモスが先発できれば、マルチDFのナチョを回すことができるといっても、彼にはメンディが戻るまで、左SBとしても需要があったりと、何ともまあ、ややこしい。 ちなみにカルバハルの長期欠場は3月のW杯予選で右SBを1人しか招集しなかった、ルイス・エンリケ監督率いるスペインにもユーロ開幕が6月に迫っているため、結構、打撃だったりするんですが、まずは先に今週のCLチェルシー戦がどうだったか、お伝えしていくことにすると。実はとうとう私もドシャ降りのエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)を体験したんですよ。ええ、これまでエイバル、バルサ、ベティス戦と週末リーガのホームゲームで立て続けに大雨に見舞われていたマドリーだったんですが、幸い、私はバル(スペインの喫茶店兼バー)観戦だったため、まあ大変ね、ぐらいでお気楽に眺めていたものでしたけどね。 その水曜もスタジアムに着く前から、空には黒い雲が立ち込め、雷鳴も聞こえていたため、いつ来るのか、いつ来るのかと、ドキドキしていたんですが、先に嵐を巻き起こしたのはチェルシーの選手たちでした。ええ、キックオフから積極的に攻めに出て来た相手は開始9分、プリシッチからパスを受けたヴェルナーがフリーでシュート。やられたと思った瞬間、GKクルトワが足でparadon(パラドン/スーパーセーブ)して、事なきを得たんですが、それって、「ボクは脚が長いし、足も大きいから」(クルトワ)で済む話? とはいえ、今度は14分、リュディガーの放り込んだボールをエリア内でプリチッシが受けた時には、うーん、どうして周りに味方がいなかったんでしょうね。それでゴールから出て来て、相手からボールを奪えると思ったクルトワもちょっと早計でしたが、見事にかわされ、正面からのシュートがバランに当たって入ってしまったから、さあ大変!だってえ、そこまでマドリーは完全に相手に押されていたんですよ。 とはいえ、これには内心、アトレティコが16強対決でチェルシーに負けたのは、シメオネ監督のチームが弱かったのではなく、向こうが本当に強かったからなのかと納得がいったりしたんですが、その頃ぐらいからでしょうか。ピッチに大量の雨が降り注ぎ、ベンチ裏のスタンドに座る両チームの控え選手たちも屋根の庇が届く、段の上の方にゾロゾロ移動してきたのは。幸い、風はなかったため、私も濡れずにすみましたが、こうまで雨に祟られた試合ばかりとなると、先日、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでヘタフェと0-0で引き分けた兄弟分ダービーで、ピッチがとても乾いていたとマドリーの選手たちが文句を言っていたのも当然だった? でも大丈夫。29分には頼みの綱、ベンゼマがやってくれました。ええ、マルセロのクロスをカセミロ、ミリトンがヘッドで繋ぎ、当人も頭で落とした後、volea(ボレア/ボレーシュート)で同点ゴールを決めてくれたから、助かったの何のって。ただねえ、後半序盤にはエリア外からのシュートを枠に当てるなど、奮闘した彼も勝ち越し点を挙げることはできず。一旦は止んだ雨が再び激しく降りだす中、ビニシウスに代わって、ピッチに入ったアザールも古巣相手に決定的な働きはできませんでしたしね。ヴェルナー、プリシッチの両FWを一気にツィエク、ハヴァーツに代えたチェルシーも後半はプレーのテンポを緩めたせいか、あまり大した出来事もなく、試合は1-1で終わってしまいましたが、うーん、これって…。 そう、ジダン監督も「チェルシーは16試合無失点のチームで、それがわかる試合だった。Están en semifinales por algo/エスタン・エン・セミフィナレス・ポル・アルゴ(準決勝にいるだけの理由がある)」と言っていたんですけどね。この冬、ランパード監督から、トゥーヘル監督に代わった後、3人CB制で守備を固めた彼らから、ゴールを奪うのは至難の業。いえ、アトレティコが2試合共、無得点だったのは当時、イギリス勢がコロナ感染予防規制でスペインに入国できず、1stレグのホームゲームをブカレストで戦わなければならなかったのはともかく、初戦でスコアレスドローを目指して、0-1で負けてしまったのが元凶の自業自得でもあるんですけどね。このスコアだと、マドリーも来週水曜のスタンフォード・ブリッジで絶対、点を取らないと、5月27日、イスタンブールで行われる決勝に行けないじゃないですか。 それでも「前半で勝つべきだった。ウチは勝負をつけることができだのだから」とトゥーヘル監督が悔やんでいたように、翌日、パリでマンチェスターシティに1-2と逆転負けを喰らい、エティハド・スタジアムで2点を取らないといけなくなったPSGよりはマシではあるんですけどね。とはいえ、4月はCL準々決勝でリバプールと2試合、翌週は平日リーガ、そしてこのチェルシー戦とまったくミッドウィークに休みがなかったマドリーは選手の疲労も並大抵のものではなし。例のカルバハルの件はともかく、とりわけ30代のモドリッチ、クロースなどはかなり限界に近づいているそうで、一応、ジダン監督は「Vamos a gestionar los minutos de los jugadores/バモス・ア・ヘスティオナール・ロス・ミヌートス・デ・ロス・フガドーレス(選手たちのプレー時間を調整する)」と宣言していましたけどね。 要はこの土曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、2試合前のバレンシア戦勝利で勝ち点40に到達。残留見込みゾーンに入ったオサスナをディ・ステファノに迎える試合ではローテーションを行うということでしょうが、さて。ゴールという点においては、マリアーノはあまり頼りならないため、ベンゼマを休ませるのも難しいでしょうし、同時にジダン監督はラモスの試し運転なども考えないといけないですからね。逆にもうプレッシャーのないアラサーテ監督のチームの方がノビノビ、有利に戦えるかも。ちなみにこのカード、1月には暴風雨フィロメナ襲来の中、大雪のエル・サダルで0-0と引分けているんですが、今度はどちらかがゴールを入れてくれることを期待しています。 え、私がお隣さんの話を書いているうちに、実はアトレティコの首がつながったんだろうって?いやあ、その通りで、木曜には先日、コパ・デル・レイ決勝により、後送りにされていたグラナダ戦があり、バルサがメッシのゴールで先制しながら、マチス、ホルヘ・モリーナの2点で逆転負けするという、奇跡的な結末に。前節、アスレティックに負け、勝ち点差2を広げられなかっただけに、もう首位陥落は確定。来週末、カンプ・ノウでの直接対決で勝つ以外、リーガ優勝への道はないと、おそらくアトレティコの選手たちも覚悟を決めていたはずですが、これで状況が少々、好転したんです。 といっても引き分けでも良くなったぐらいで、マドリーも同じ勝ち点差2の2位ですから、とにかく土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのエルチェ戦では勝っておかないといけないのは同じなんですけどね。ここ4試合連続、アウェイで勝ち点を失っている彼らだけに、相手が降格圏の18位にいるとはいえ、決して楽観はできないんですが、まあ、こんな天からの恵みなど、滅多にあるもんじゃなし。今はいい方に考えないといけないかと。 そう、シメオネ監督のチームは前節にルイス・スアレス、ジョアン・フェリックス、レマルが負傷から戻り、出場停止だったヒメネスも処分が終わって、全員が遠征に参加可能。こちらはCLが16強対決で終わって以来、ほぼ週1ペースが続いているため、平日の練習ではマルコス・ジョレンテやコケら、レギュラーメンバーも交代でジムごもりなどで調整しているため、お隣さん程、疲れが溜まっていないのが強みでしょうか。マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場では今週、スアレルとコレアの前線を試していたようですが、誰が先発となっても残り5試合、もう2度と、眠ってピッチに上がるような失敗はしないでほしいところです。 そしてヘタフェは日曜午後4時15分から、ラ・セラミカでビジャレアルと対戦なんですが、相手は木曜にEL準決勝アーセナル戦1stレグをプレー。来週木曜にもロンドンで2ndレグがあるため、余力がなくなっているだろうという予想を立てていたんですが、トリゲーロスとアルビオルのゴールで前半に2点リードしたエメリ監督のチームは敵の反撃を後半のPK1点に抑え、2-1と先勝。こうなるとリーガで選手を温存するかどうか、微妙なところですが、8位のグラナダがバルサに勝ったせいで、7位のビジャレアルとの差も勝ち点4になってしまいましたからね。 実はコパ優勝チームに与えられるEL出場権はバルサがCL出場権をリーガで得るため、今季は6位に回り、7位は来季から始まるヨーロッパ第3の大会、コンフェレンスリーグに参加。未だに得体のしれない大会とはいえ、こうなるとリーガでももう負けられない?現在、6位のベティスとの差も勝ち点1だけとあって、ビジャレアルには勝利を求める動機しかないように思えますが、それは前節のウエスカ戦でエネス・ウナルが2ゴールを挙げ、ようやく8試合ぶりの白星を挙げたヘタフェも同じかと。 まだ残留見込みの勝ち点40には6ありますし、ラジオから伝わってきた話によると、リーガの残り4節、または2節は現敵的有観客試合になるかもしれないようですしね。となると、37節のレバンテ戦辺りでは、サポーターに来季も1部でマドリッド第3のチームとして、頑張るヘタフェの姿を見せたいところですが…木曜には保健大臣がまだ当分、スタジアムにファンを入れることは考えられないと会見で話していたため、やっぱり今季は最後まで無観客なんですかね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.30 21:30 Fri
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悪癖からは逃れられない…/原ゆみこのマドリッド

「こうなったら、もうCLに専念してくれないかしら」そんな風に私が溜息をついていたのは月曜日、未だに前夜のショックが抜けていない中、お昼のニュースでジダン監督がチェルシー戦前日記者会見で喋っているのを聞いた時のことでした。いやあ、マドリッドで行われるCLゲームはこの準決勝1stレグで今季は打ち止め。先日の欧州スーパーリーグ構想が日の目を見ていれば、もう来季はマドリッドからCLに出るチームがなく、本当に最後の最後の試合になっていたかもしれないんですけどね。 幸い、UEFAから今大会についてのお咎めはなく、発起人の筆頭となっていたレアル・マドリーもスーパーリーグ永久出場エリート12クラブの1つだったチェルシーも無事に準決勝を戦えるのは助かりましたし、元々、両者の対戦が決まった折にはCL16強対決で、そのチェルシーに負けて敗退したお隣さんのリベンジをしてくれたらなんて思っていたものですが、今となってはそんなことはほんの些細な問題。むしろ、マドリーにはこのままDecimocuarta(デシモクアルタ/14回目のCL優勝のこと)達成に邁進してもらい、リーガでは一歩、身を引いてくれれば、そう、バルサだってもう、コパ・デル・レイ優勝で今季のタイトルを1つ、獲得しているじゃないですか。 どちらもdoblete(ドブレテ/2冠優勝のこと)なんて欲張らず、あまりリーガタイトルに縁のないアトレティコが優勝すれば、良くも悪くも彼らはスペインからスーパーリーグ参加を表明したお仲間ですからね。バランスが取れていいんじゃないかと思ったりするんですが、え、だったら、クラブ史上、1度しかリーガ優勝をしていない現在、首位と4差で4位のセビージャが戴冠したら、もっと感動的じゃないかって?ま、それが冗談に聞こえないのが、あと5節残した今季のリーガの優勝戦線の予断を許さない現実なんですが、こんな状況に陥ったのもひとえにアトレティコの自業自得としか言えないのが、私も辛いところではあります。 まあ、落ち込んでいても始まらないので、とりあえず、先週末のリーガ戦の話をしていくことにすると。土曜に先陣を切ったのはマドリーでエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)にベティスを迎えたんですが、ジダン監督は0-3と快勝したカディス戦の3CB制をこの日は定番の4-3-3に変更。カランサで足慣らしを終えたカルバハルと万能DFナチョが左右のSBを務めたんですが、イベントの少なかった前半が0-0で終わった後、またしてもバルデベバス(バラハス空港の近く)には豪雨が襲来することに。ここ最近、エイバル戦、バルサ戦と、彼らのホームゲームはドシャ降りばかりなんですが、この日、得点できなかったのはそのせいというより、頼みの綱のベンゼマがゴールを挙げられなかったから。 いえ、後半にはロドリゴのクロス気味のシュートがゴールバーを直撃するなんてことはあったんですけどね。GKクルトワもボルハ・イグレシアスの1対1のシュートを弾くなど、失点を防いでいたんですが、やっぱり一番悔やまれるのは、ベティスの2連続シュートの後に始まったカウンターで、ビニシウスが敵ゴールに迫りながら、GKクラウディオ・ブラボを破れなかった19分のシーンかと。鉄壁の決定力は一朝一夕では身につかないものなのかと実感させられたものですが、まあ同じ悩みを抱えるFWはどこぞのチームにもいますからね。 32分にはようやく負傷が治って戻ってきたアザールもピッチに入ったんですが、実はあとで以前はチェルシーで、ベルギー代表でも一緒と、彼をよく知るクルトワも「Me da pena que no haya intntado chutar ahi/メ・ダ・ペナ・ケ・ノー・アジャ・インテンタードー・チュタール・アイー(あそこでシュートしようとしなかったのは残念だったね)」と言っていたように、得意の左サイドからエリア前中央に切り込んでいくプレーで当人はビニシウスへのパスを選択。それがチャンスに繋がらなかったため、復帰早々で自信がなかったのか、何なのか、世間で議論の的になっていましたが、ジダン監督にとって、チェルシー戦前にアザールの試運転ができたのは良かったかと。 そう、最後の10分にフアンミとローレンを投入してきたベティスも点は奪えなかったため、試合はスコアレスドローで終わったんですが、何せ、次は火曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、トゥヘル監督になって以来、堅い守備で快進撃を続けているチェルシーと対戦しないといけませんからね。一応、カディス戦だけ休んで、すぐに戻ってきたモドリッチに加え、クロースも招集リストに入ったため、中盤はコロナ感染による自宅隔離中のバルベルデが欠けるだけですが、やはり大事なのは準々決勝のリバプール戦のようにゴールを挙げて、先手必勝を狙うことになりますか。それこそ、このベティス戦のように「No estuvimos muy finos arriba/ノー・エルテゥビモス・ムイ・フィノス・アリバ(あまり攻撃が冴えてなかった)」(ジダン監督)という状態は避けたいところですが、さて。 あとはメンディとセルヒオ・ラモスがまだ合流できないのと、ナチョの左SBはベティス新進気鋭の20才、ライネスに遅れを取る場面が多かったこともあって、また3CB制に戻すんじゃないかという気がしますが、何はなくても決勝トーナメントに入ってからはアタランタ、リバプール相手にまったく引けを取っていないマドリーですからね。チェルシーとCLで対戦するのは初めてとはいえ、あまり心配はしていないんですが、とにかく、痛かったのはリーガの方。引き分けでは首位との勝ち点差が1しか縮まらず、日曜にアトレティコが勝てば、5まで拡大してしまいますからね。それだけにジダン監督も「No creo que ganen todo. Ojalá/ノー・クレオ・ケ・ガネン・トードー。オハラ(他のチームが残り全部勝つとは思わない。願わくばね)」と藁にもすがるようなことを言っていたところ…。 叶っちゃんですよ、その願いが。翌日はお昼の試合でマドリッドの弟分、ヘタフェが前節のバルサ戦で大規模ローテーションを敢行した甲斐あって、やはりアトレティコ戦で主力を温存したウエスカ相手にエネス・ウナルが前後半に得点し、0-2で勝利。5-2と大敗したとはいえ、カンプ・ノウでPKを決めていたのが、当人も自信になったか、いい具合にゴール感覚を取り戻してくれたんですが、やっぱり久保建英選手、岡崎慎司選手は共にベンチスタートすることに。少なくとも後者には終盤、出番があったんですけどね。ウナル以外、昨季の好調時のメンバーに戻して貴重な8試合ぶりの勝利を掴んだともなると、この先、ボルダラス監督が久保選手を先発で使ってくれるのかは、ちょっと怪しいところかと。対照的に昨季までバジャドリーで毎年、残留争いで揉まれてきたウナルは残り5試合、とりわけ次は日曜に古巣のビジャレアルとの試合ですし、相手は木曜のEL準決勝アーセナル戦1stレグ後で疲れているとなれば、かなり頼りにされるんじゃないでしょうか。 そして日曜の午後は続く試合でバルサがビジャレアルに1-2で勝ち、セビージャもグラナダに2-1の勝利と、ジダン監督の祈りも空しく、優勝候補が白星を挙げた後、いよいよ、アトレティコがサン・マメスでのアスレティック戦に挑んだんですが、もう理解不能です。こんな重要な試合で伝説の悪癖、「眠ったままピッチに入る」をしでかすって、彼らには本気で優勝を目指す気がない?そう、前半8分、右サイドを駆け上がるカパを止められず、そのクロスがフェリペに当たって軌道が変わったところをベレンゲルがジャスミート。あっという間に先制点を奪われているとなれば、一体、どうしたらいいって言うんでしょう。 え、それでも前2試合での功績を買われ、ルイス・スアレスとジョアン・フェリックス、レマルのケガが治って戻ってきているこの試合でもリピートしたコレア、カラスコ、マルコス・ジョレンテのtridente(トリデンテ/アタッカートリオ)はゴールを挙げようと奮闘したんだろうって?そうですね、前半の大半はアスレティックのカウンターを防ぐだけで精一杯だった彼らも丁度、ハーフタイム直前のプレーでカパがヒザを負傷して、後半頭からレクエと交代。そのおかげか、しばらく攻勢の続いた時間帯もあったんですが、3人揃って、シュートをゴールの外に流していてはねえ。シメオネ監督もいよいよ、これはマズいと悟ったか、14分にはエレーラ、サウール、トリピアーを一気に復帰組に代えたんですが、だからって、そう簡単にゴールが入る訳、ありませんって。 それどころか、その5分後には、エイバル、ウエスカ戦で3ゴールを挙げ、今季7得点という、自身の1シーズン平均に達していたコレアを下げ、ボランチのトレイラを入れて、バランスを取る破目になっていましたけどね。いよいよ32分、カラスコのCKから、サビッチのヘッドが決まって、同点となった時はどんなにホッとできたことか。どうやら最近、猛特訓していたという噂のセットプレーの成果が実ったようでしたが、ちょっと待って。この日はやたらアトレティコのCKが多く、計11回もあった末の成功というのはともかく、その練習、もしかして攻撃サイドしか、やっていなかった? いえ、その後、引き気味になってしまったのが一番の敗因という見方もできますけどね。何と41分、今度はアスレティックのCKで、「Sé dónde las pone Ibai y cómo lo hace, aproveché el despiste de ellos para marcar/セ・ドンデ・ラス・ポネ・イバイ・イ・コモ・ロ・アセ、アプロベチェ・エル・デスピステ・デ・エジョス・パラ・マルカル(イバイ・ゴメスがどこに、どんな風に蹴るかはわかっていたから、相手の油断を得点するのに利用したんだ)」というイニゴ・マルティネスにノーマークで決められてしまったから、さあ大変。その直後、彼のマークを担当していたコケなど、思わずゴール前につっぷしていましたが、後悔先に立たずとはまさにこのことで、結局、アトレティコはこの1点が返せず、2-1で負けてしまいましたっけ。 うーん、シメオネ監督は、彼らが腑抜けた前半をプレーしたのも「Está claro que si esto se repite es más problema del entrenador que del equipo/エスタ・クラーロ・ケ・シー・エストー・セ・レピテ・エス・マス・プロウレマ・デル・エントレナドール・ケ・デル・エキポ(こういうことが繰り返されるなら、それはチームより、監督の責任なのは明らかだ)」と自身の指導が至らなかったせいにしていたんですけどね。いくら相手が昨季と今季のコパ決勝に連敗し、失意のどん底からなかなか立ち直れていなかったチームとはいえ、この優勝戦線の山場に本性が出てしまうとは、いかにもアトレティコらしいというか、何と言うか。 結果、2月の絶対首位時代には勝ち点12近くもあったライバルたちとの差は完全に消滅し、あろうことか、現在、勝ち点2差のバルサがこの木曜、コパ決勝により、先送りされたグラナダ戦に勝利すれば、首位陥落って、いえ、今週末土曜のエルチェ戦でアトレティコが勝って、その差をキープしたままなら、再来週、カンプ・ノウでの直接対決で返り咲きも可能なんですけどね。正直、GKテア・シュテーゲンがエリアから飛び出してカラスコを取り逃がしたミスで1点を挙げ、1-0で勝利したシーズン前半の試合が、7年ぶりか何かの白星だったことを思い出すと、もう不安しか沸いてこないんですが…やはりここは私もジダン監督を見習って、ライバルたちも残り試合全勝はできないと信じるしかないんでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.27 21:00 Tue
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まだ首位にいる…/原ゆみこのマドリッド

「自分たちが躓かなきゃいいってことよね」そんな風に私が少し楽観的になっていたのは金曜日、ミッドウィーク開催のリーガ節を終えても、アトレティコが一番上にいる順位表を眺めていた時のことでした。いやあ、今週はのっけから、レアル・マドリーが先陣を切って創設を発表した、ヨーロッパのエリート12クラブによるスーパーリーグ構想に振り回されていたんですけどね。だからといって、リーガが止まる訳ではなく、トップ4は全チーム滞りなく、白星で対戦を終えたため、それぞれの勝ち点差は変化せず。首位と2位マドリーの差は2、3位のバルサは5ですが、先週末のコパ・デル・レイ決勝で先送りにされたグラナダ戦が来週のミッドウィークにあるため、実質2と思っておいた方が良くて、4位のセビージャとは6差と、要は残り試合を勝ち切れば、アトレティコが2014年以来の栄光を掴めるっていうこと? まあ、取らぬ狸の皮算用をしていても仕方ないので、マドリッド勢の試合がどうだったか、お話ししていくことにしましょうか。すでにスーパーリーグ創設メンバーのうち、イギリスの6チームを皮切りにアトレティコ、イタリアの3チームも続いて撤退を表明していた水曜、マドリーはアウェイでカディスと対戦。ヘタフェとの先週末の兄弟分ダービー同様、欠場の選手は多かったものの、ナチョの出場停止処分が済み、バランもコロナ陰性となって復帰したため、ジダン監督はミリトンと併せて、3CB制を敷くことに。カセミロも処分から戻っていたため、守備面では両翼のオドリオソラ、マルセロにもあまり負担がかからず、いい感じだったんですが、ゴールは前半30分まで待たされることになりました。 それもキッカケはビニシウスがエリア内でイサに後ろから足を踏まれながら、主審にスルーされ、しばらくプレーが続いていたんですが、ボールを奪ったカディスがマドリー陣内に着いた頃になって、VAR(ビデオ審判)からご注進があったおかげだったんですけどね。昨年10月のクラシコ(伝統の一戦)以来、27試合ぶりとなるPKはベンゼマがしっかり決め、マドリーは先制点をゲット。これで勢いがついたか、その3分後、今度はベンゼマのクロスをオドリオソラが本人、プロ入り初体験となるヘッドでのゴールを入れ、点差は2点に。それどころか、40分にもカセミロが送ったボールをベンゼマが頭で流し込み、あっという間に3点も取っているって、こんなに簡単でいいんでしょうか? うーん、これにはカディスのセルベーラ監督も後で、「Hemos hecho todo lo posible porque ellos lo tuvieran más fácil/エモス・エッチョ・トードー・ロ・ポシーブレ・ポルケ・エジョス・ロ・トウビエラン・マス・ファシル(相手が楽に得点できるよう、ウチはできる限りの全てをしてしまった)」と嘆いていたんですけどね。後半にはエースのネグレドがピッチに戻ってこないなど、残留ラインの目安となる勝ち点40まであと4と迫っている彼らだけに、シャカリキになって、追いつこうとする必要もないと判断したんでしょうか。おかげでマドリーも2月半ばのバレンシア戦で右脚のケガをリピートして、ようやく戻って来られたカルバハルの慣らし運転ができたのは良かったかと。 そして中盤の両輪、クロース、モドリッチがいなくても、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のブランコが立派にカセミロのお手伝いができることがわかったのは朗報ですが、正直、後半は特に見どころもなし。未だにマドリッドの飲食店、私が試合を見ていたバル(スペインの喫茶店兼バー)も午後11時までの時短営業規制のある中、マスターの厚意に甘えて、12時近くまで居座っていた価値があったかどうか、ちょっと疑問は残るものの、そのままマドリーは0-3で快勝と、優勝争いのライバルたちにプレッシャーをかけることに成功しましたっけ。 といっても彼らにノンビリする暇はなく、もう土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのベティス戦が迫っているんですが、金曜には嬉しいニュースも。ええ、CL準々決勝リバプール戦2ndレグでケガをしたクロース、コロナ陽性が水曜に確定したバルベルデはまだとはいえ、前日のセッションでは背筋痛でカディス戦をお休みしたモドリッチが復活。ここ3週間余り、チーム練習に加わっていたアザールも満を持して、招集リストに入ったのは喜ばしいかと。一方、直近4試合で引き分けながら、6位と高い位置をキープしているペジェグリーニ監督のチームではフェキルがアスレティック戦でのレッドカードで出場停止。アトレティコ相手に殊勲の同点ゴールを挙げたテジョも負傷でいないというのが試合前情報ですが、やっぱりそろそろ、気になりますよね。来週火曜に控えたCL準決勝チェルシー戦1stレグが。 一応、バルサ共々、未だにスーパーリーグ構想撤退を表明していないマドリーに大会参加資格剥奪などのリベンジは、少なくとも今季分のCLに関しては、規約的にムリなため、UEFAから課される心配はないんですけどね。実際、この永久出場権が保証された、CLの向こうを張る大会に反感を覚えたファンは多く、中でもイギリスのサポーターたちはかなり行動的だったようで、チェルシーなど、火曜にはスタンフォード・ブリッジ前でチームバスが群衆に囲まれ、ブライトン戦のキックオフが15分遅れる始末。それに動揺したか、試合もスコアレスドローに終わってしまったそうで、いえ、マドリーのバスもカランサ到着時には大量のカディスファンによる、抗議のお出迎えに遭ったんですけどね。そこまでの大々的な騒ぎにはなりませんでしたし、おそらく、このエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で連戦前にサポーターが集結するということもないと思うんですが…。 いやあ、というのも実は木曜日には久々にワンダ・メトロポリターノでの試合に行くことができた私だったんですが、チームバスの到着を待つファンの数が、先日のブタルケで見かけたレガネスファンとあまり大差がなかったから。ただ、アトレティコは参加しないと、スーパーリーグにセビージャを招待するとお隣さんの会長に言われ、スペイン3番目のチームのステータスを脅かされるのにビビって、名前を連ねただけだそうで、火曜にはヒル・マリン筆頭株主がマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場をセレソ会長と共に訪れ、チームに状況を説明。そうこうするうち、イギリスのチームがどんどん、離脱していったため、これ幸いと抜けることにしたみたいですけどね。 早めにカタが付いていたため、まだ明るい午後7時にウエスカを迎えた試合でも選手たちは気を散らせることなく…前半3分から、シオバスの至近距離シュートをGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)って、ちょっと大丈夫?とはいえ、先日のエイバルより、3人CB制で守備的だった相手からはそれ程、攻撃は受けず、30分にはカラスコ、サウールが連続して、GKアルバロ・フェルナンデスに弾かれるなど、そこそこ押していたんですが、待望の先制点が入ったのは39分になってから。まるで前節をなぞるかのように、マルコス・ジョレンテからパスを受けたコレアがエリア前から、敵を縫ってシュート。これがアトレティコ育ちのプリドに当たり、ネットに入ってくれたとなれば、いよいよ彼の時代がやって来た? そのまま1-0とリードして後半に入ったアトレティコは追加点を挙げようと、序盤にはコケが2度程、狙って、失敗していたんですけどね。1部残留争いの渦中にあるウエスカもどちらかというと、次節のヘタフェ戦を考えていたか、5試合ぶりに岡崎慎司選手が先発で出場するなど、ローテーションをかけており、更に18分にはエースのラファ・ミールも含め、3人が交代。逆にシメオネ監督はどうしてもあと1点が欲しかったか、最近、中盤でしっかりチームを支えてくれているエレーラを下げ、FWのデンベレを入れていましたが、勝負をつけてくれたのはやはり、ルイス・スアレスとジョアン・フェリックスの負傷離脱中、コレアと共に前線を任されているジョレンテでした。 ええ、36分、それまでも何度か、エリア内右奥まで切り込んでいた彼ですが、まさか、こんな終盤になってもエネルギーが尽きず、シオバスからボールを奪ってしまうとは。そのラストパスをゴール前で受けたカラスコがかろうじてオフサイドを免れ、止めとなる2点目を挙げてくれたとなれば、もう安心です。5点を取ったエイバル戦程のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)ではありませんでしたが、カラスコも「Cuando el equipo está bien siempre es más fácil jugar y sacar el talent/クアンドー・エル・エキポ・エスタ・ビエン・シエンプレ・エス・マス・ファシル・フガール・イ・サカール・エル・タレントー(チームがいい状態の時はいつも、プレーするのも才能を示すのも容易い)」と言っていた通り、このホーム連戦でマストだった2勝をゲットできたのは何よりでしたっけ(最終結果2-0)。 そう、この先は日曜午後9時からのアスレティック戦を皮切りに、週1ペースとはいえ、エルチェ、バルサとアウェイゲームが3試合も続きますからね。ちなみに外遊スタートとなるサン・マメスでは丁度、累積警告となったヒメネスが出場停止。まあ、CBはサビッチに加え、フェリペもエルモーソも元気ですから、今季ケガに祟られている当人にはいい骨休みになるかと。そして心強いのはいよいよ、スアレスとジョアンが戻ってこれそうなことで、ただ、そうすると、シメオネ監督にゴールづいてきたコレア、ジョレンテの前線コンビをここで代えちゃってもいいのかというジレンマが生まれるかも。 とにかくもう、残りは6試合しかありませんからね。折しも相手のアスレティクは昨季と今季のコパ決勝に2連敗、リーガでは現在、5連続引き分けというスランプにどっぷりはまっているため、またしても1日早く試合をするお隣さんに暫定首位に立たれても、決して挫けず、トップを奪い返してくれたらと思います。 そしてこのコロナ禍では記者会見も画面越し、以前は選手がインタビューを受けていたミッスゾーンもなく、ワンダではそれこそ、拡大ロッカールームとして利用されていると、コケの投稿で知ったのはともかく、試合後はすぐにスタジアムから追い出されるため、私も午後10時からのバルサvsヘタフェ戦直前に近所のバルに行くことができたんですが、おやおや。どうやら、ウエスカのパチェタ監督同様、ボルダラス監督も照準は次節の残留直接ライバルとの対決にあったようで、こちらもローテーション真っ盛り。おかげで久保建英選手がカンプ・ノウで先発に抜擢されるという、ラッキーもあったんですが、いきなり開始3分でメッシにゴールバー直撃のシュートを浴びていてはねえ。 もう不安しかなかったんですが、それが現実になったのは8分、ブスケツが自陣から送ったパスに抜け出したメッシに先制点を決められてしまったとなれば、もうゴールラッシュを覚悟するしかない?ただ、その時はヘタフェも意地を見せて、11分にはククレジャが入れたクロスをアンヘルがシュート。これがレングレに当たり、オウンゴールで同点となったため、もしやこの日の弟分は真剣にマドリッドの兄貴分たちの援護射撃をしてくれるのかと期待もしたんですが…いやあ、カディスのイサといい、ウエスカのシオバスといい、時々、大殺界にでもいるんじゃないかと思われる選手が現れる試合があるんですが、いたんですよ、ヘタフェにも。 だってえ、同点となってから、何とかメッシのシュートは凌いでいたというのに、27分にはCBチャクラがGKダビド・ソリアの位置を確かめずにバックパス。まったくもって、この無観客でよく声が通る中、そんな行き違いがどうして起こるのか、不思議でたまりませんが、その緩々したボールがオウンゴールとなり、勝ち越し点を贈っているとなれば、もうどうしたらいいものやら。すると今度は33分、またしてもシュートが枠に弾かれながら、戻って来たボールを角度のないところから撃ち直したメッシに決められ、前半でスコアは3-1に。この日はバルに居座らず、外出禁止時間帯が始まる前に家に帰ろうかと迷った私だったんですが…。 つい見ちゃったんです、後半も。おかげで24分には、ビニシウスと同じ形で後追いVAR判定が出て、アラウホがエネス・ウナルを踏んでいたのが発覚。PKもウナルが決め、ヘタフェが1点差に追い上げた時には、兄弟分ダービー2試合でスコアレルドローを勝ち取った穴埋めまで、あと一歩に見えたんですけどね。それもハーフタイムでアレニャ、ククレジャ、マクシモビッチのレギュラー3人を温存し、アランバリと2人のカンテラーノ(ヘタフェBの選手)に代えていながらでのことだったため、素直に感心していたんですが、やっぱり厄日というのは怖い。ええ、41分にはメッシの蹴ったFKでチャクラがアラウホをマークしきれず、ヘッドで4点目を奪われたかと思えば、ロスタイムには空中でグリーズマンの足を蹴って、PKを献上。 結局、メッシにキッカーを譲られたグリーズマンに5点目を挙げられ、5-2の大敗となってしまいましたが、どんまい。降格圏と勝ち点差4で15位と、残留目安ゾーンまであと9ポイント必要なヘタフェの真の戦いはこの日曜午後2時(日本時間午後9時)からのウエスカ戦。丁度、岡崎選手も久保選手も谷間先発してしまったため、日本人選手対決がピッチで見られるかは微妙ですけどね。スーパーリーグにはまったく縁のないチーム同士でも1部の座を懸けた、これぞラ・リーガという白熱したゲームを見せてくれるんじゃないでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.24 23:00 Sat
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熱い首位争いはどこに行った…/原ゆみこのマドリッド

「本来なら、今週もリーガ優勝戦線の行方で盛り上がるはずだったのに」そんな風に私が気分を害していたのは火曜日、マスコミの話題がスーパーリーグの創設宣言と、それに入らないクラブやサッカー諸団体、とりわけUEFAと利権争いの方に集中しているのを見た時のことでした。いやあ、CLに代わる大会として、15の永久出場エリートチームの中には一応、レアル・マドリー、バルサだけでなく、創設メンバーに加わらないと他のクラブを選ぶと脅されたアトレティコも名を連ねているんですけどね。もしこれが実現すれば、サポーターの夢を掻き立てたEurogeta(エウロヘタ/ヨーロッパの大会に出場するヘタフェ)なんて、もう2度とお目にかかれないだけでなく、予め出場権を保証されたりしたら、毎季CL出場権獲得が目標だったアトレティコなど、マジメにリーガをプレーしなくなる危険すらあるのでは? うーん、月曜にはUEFAから、次期CL新フォーマットの発表があって、それも出場チームが32から36に増加。グループ分けがなくなり、規定に沿って、各チームが10試合戦い、8位以上が決勝トーナメント16強対決に直接進出、残りは9位から24位の間でプレーオフという案も何だか、意味不明のバトルロイヤルみたいで、あまり魅力は感じないんですけどね。スーパーリーグ初代会長に任命されたマドリーのペレス会長も月曜にTVのインタビューを受け、「コロナ禍でクラブの財政が悪化しているのに、CLの新フォーマットが2024年からなんて、その頃には皆、息が絶えている」と発言。どうやらこの夏、8月にでもスーパーリーグを開催したいようでしたが、え、それまでに現在、絶賛大改装中のサンティアゴ・ベルナベウは使用可能になるですかあ。 他にもUEFAが創設メンバーに入っているマドリー、チェルシー、マンチェスター・シティを今季のCLから失格にしたがっている(準決勝に残るのはPSGだけ。戦わずして初優勝?)とか、それらのクラブにいる選手はユーロやW杯に参加させないとか、ラ・リーガもこの3チームを除外する(優勝するのはセビージャ?ビジャレアル、ベティス、レアル・ソシエダがCL出場?)とか、債務が途方もなく超過しているバルサはスーパーリーグからの収入でネイマール(PSG)やハーランド(ドルトムント)の獲得が可能になるとか、もう際限なく、色んな話が派生しているんですが、いやあ。えりにえって、アトレティコが元気を取り戻した日にこんな騒ぎが始まるとは、ホント、いい迷惑だったかと。 そう、先週末は土曜に今季のコパ・デル・レイ決勝でバルサが0-4と大勝して戴冠。またしてもガバラ(ビルバオの運河を航行した木材運搬船、1984年のリーガ優勝パレードに使われて以来、格納されている)に乗る機会を失ったアスレティックには同情を禁じ得ませんが、おかげでファイナリストのカード以外、残り8試合のリーガ戦の方は日曜に集中開催されることに。先にプレーしたのはアトレティコだったんですが、どうにも最近の成績不振の影響か、序盤から強いプレスをかけてくるエイバルになかなか反撃ができず、また今日もパスが3度も繋がらない日なのかと、私も半ば達観して見ていたところ、何と、40分過ぎに奇跡が起きたんですよ! それもエースのルイス・スアレスが負傷で欠場の折り、得点オプションを増やそうと、このところシメオネ監督が入念に特訓させていたセットプレーからで、いえ、42分のCKはこの試合初めてではなく、それまでショートで出してはセンターまで後退とか、いわゆるgiricorner(ヒリコルネル/最低のCK)を連発していた彼らだったんですが、おそらくそれで敵も油断したんでしょうね。トリッピアーの蹴ったボールをエレーラが頭で流し、ファーサイドでゴールに押し込んだのがコレアだったから、ビックリしたの何のって!それどころか、その2分後にも彼はエレーラのロングパスから始まったプレーでカラスコからラストパスを受け、ゴール前で敵を背に1回転してシュート。またしてもネットを揺らし、あっという間に2-0になってしまったって、丁度、ランチの後のシエスタ(お昼寝)の時間帯だけに、もしや私は夢を見てる? 違うんです。うーん、コレアと言えば、ここずっと決定力改善の取り組みを続けていながら、2週間続けて、チームに勝ち点を与える絶好機に敵GKに弾かれるという有り様。そのせいで、どんなに努力しても1シーズン、5得点レベルの選手なんだろうと、自分もひどいことを言ってしまったりしたんですが、すみません。シメオネ監督も「Me pone muy contento lo de Correa y revalida lo que pienso del trabajo, de insister/メ・ポネ・ムイ・コンテントー・ロ・デ・コレア・イ・レバリダ・ロ・ケ・ピエンソ・デル・トラバッホ、デ・インシスティル(コレアのゴールにはとても満足している。努力や粘り続けることに対しての私の考えを裏付けるものだからね)」と試合後に話していたんですけどね。 実はコレアは努力が報われる運の持ち主だったというのは本当に喜ばしい限りですが、この日のアトレティコはそれだけでは気が済まず。ええ、前日のコパ決勝を見て、たまにはgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を真似してみたくなったのか、後半4分にはサウールが自陣から出したパスにカラスコが抜け出すと、エリア外に飛び出して来たGKドミトロビッチをかわして3点目をゲットしてくれます。そして8分にも、今度はコレアが駆け込んで来たマルコス・ジョレンテにアシストして、とうとう4点目って、いやあ、この辺から、アトレティコのパス運びがやけにスムースに。まるで勝ち点57のうち、7しか取りこぼさず、絶対首位に輝いていたシーズン折り返しの頃のような、いいプレーを見せていたんですが、これって、やっぱり、ゴールのおかげ? ええ、シメオネ監督もゴールは、「Generan entusiasmo, ilusión, energía/ヘネラン・エントゥシアスモ、イルシオン、エネルヒア(熱狂や夢、エネルギーを生む)。後半のウチはパスがより正確で、動きもあって、生き生きしていた」と言っていたんですが、ううん。となると、ベティス戦の後、コケが「全てはメンタル次第」と主張していたのも、あながちウソではなかったのかと納得してしまいますが、その日の最後の仕上げは、キャプテンと殊勲のコレアがデンベレとビトロに代わり、お休みをもらった後の23分。今度はカラスコがラストパスを供給し、前節出場停止だった間にガソリンを再チャージしたジョレンテが自身2点目を決めて、とうとうスコアは5-0になってしまいましたっけ。 さすがにここまで来ると、シメオネ監督も心にゆとりができて、カラスコとヘレーラもさくさく、トレイラとコンドグビアに代えていましたが、え、後半の3点、上手くセビージャ戦とベティス戦に分散させられていれば、勝ち点6が取れていたのにと思ってしまう私はちょっとせこすぎですか?いえまあ、コレアも「Los atléticos estamos más acostumbrados a sufrir/ロス・アトレティコス・ノー・エスタン・アコンストゥンブラードス・ア・エストー、エスタモス・マス・アコストクンブラードス・ア・スフリル(アトレティコは苦しむ方に慣れている)」と言っていたように、こんな盆と正月が一緒にやってきたような大勝は滅多にありませんからね。これでまた、もう1節、首位でいられることを素直に喜んでおかないと。 その一方で、後半に入った乾貴士選手も奮闘しながら、「ウチが抵抗を止めてしまったから、相手は2点取った後も攻め続けていた」とメンディリバル監督が嘆いていたように、これで14試合白星なし。最下位のままとなってしまったエイバルもちょっと気の毒でしたが、残留ライン17位にいるウエスカとの差は勝ち点4と変わっていませんからね。それこそ、アトレティコが今週木曜午後7時(日本時間翌午前2時)から、ワンダ・メトロポリターノにその相手を迎えるのが、少しは心の慰めになるのでは? ちなみに日曜にはアラベスに1-0で負けているウエスカも、その16位アラベス、18位バジャドリーと同じ勝ち点で並ぶ残留争い真っ最中のチーム。まだスアレスの復帰はなく、ネンザ中のジョアン・フェリックス、2試合連続で直前に招集リスト落ちしているレマルが間に合うのかもわからないアトレティコなんですが、先週などは、サポーターも心配になったんでしょうね。マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場の柵に連日、「Contra todo y contra todos, adelante campeón/コントラ・トードー・イ・コントラ・トードス、アデランテ・カンペオン(全てに対して、全ての相手に対して、前に進め、チャンピン)」、「Quien no crea, que no venga/キエン・ノー・クレア、ケ・ノー・ベンガ(信じない者はここに来るな)」、「Morid por el Atlético de Madrid/マドリッド・ポル・エル・アトレティコ・デ・マドリッド(アトレティコ・マドリーに命を捧げよ)」といった横断幕を日替わりで掲げていた程でしたが、選手たちがこの大量点で回復した自信を失わなければ、きっといいプレーを見せてくれるんじゃないでしょうか。 え、それでその降格圏ギリギリの3チームのすぐ上、勝ち点差4で15位にいるヘタフェの兄弟分ダービーはどうだったのかって?いや、これがまた、兄貴分が欠場者の嵐で、とりわけカルバハル、セルヒオ・ラモス、バラン、ナチョ、メンディ、更にカセミロまでいない守備陣が大変なことになっていたんですけどね。そこへジダン監督がベンゼマ、クロースを温存したせいもあって、これでヘタフェが勝てなければ、一生、マドリーには勝てないんじゃないかとさえ、思ったぐらいだったんですが、とんでもない。前半7分にはミリトンが自陣から送ったパスから、マリアーノがGKダビド・ソリアをかわしてシュート。これがVAR(ビデオ審判)により、ミリ単位のオフサイドを取られていなければ、先制されるところだったんですから、いやはや、勝負とはわからないもの。 マリアーノはその後にもシュートをゴールライン上でティモルにクリアされるなど、この日はツキがありませんでしたが、ゴール運の悪さでは比類ないのが今季のヘタフェ。前半はマタのヘッドがゴールポストを直撃したり、後半もマクシモビッチのシュートがカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のチュストに当たり、軌道が変わったボールをGKクルトワにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されるなど、チャンスは作ったものの、こうも点が取れないのではねえ。CL準々決勝リバプール戦、クラシコ(伝統の一戦)とハードな3試合の後、体力的にも人員的にも限界にあったマドリーもベンゼマが後半19分にマリアーノに代わった以外、前日、2部Bの試合でフル出場していたブランコとアリバスを入れるぐらいしか、ジダン監督にも打つ手がなく、そのままスコアレスドローで終わってしまいましたっけ。 まあ、これで首位とマドリーの差は勝ち点3に、試合をしていない3位のバルサとの差は2になったんですが、ミッドウィーク開催のリーガがある今週はもう、水曜午後10時(日本時間翌午前5時)から、シーズン前半には0-1で負けているカディスに挑みますからね。順位なんて、日替わりで変わってしまいそうですが、実はジダン監督のチームには更なる逆境が発生しているんですよ。というのも火曜の練習で、ヘタフェ戦を含め、この2週間の4試合に皆勤していた35才のモドリッチが背筋を痛めてしまったから。アンフィールドで打撲を受けたクロースも招集リストに入れず、コロナ感染者との濃厚接触で隔離されていたバルベルデも欠場リピートなんですが、それでもバランがコロナ陰性に、ナチョ、カセミロも出場停止処分が終わり、とうとうカルバハルも復帰と朗報もなくはないんですけどね。 こちらは土曜にベティス戦、来週はいよいよCL準決勝チェルシー戦1stレグと、またしばらく週2試合ペースが続くため、早く使える戦力を増やさないと、出ずっぱりの選手がケガで脱落するという悪循環に陥ってしまいかねないんですが、さて。ちなみにヘタフェの次戦は木曜午後10時から、カンプ・ノウでのバルサ戦。実は今季の不調ぶりとは対照的に彼ら、シーズン前半の対戦ではクーマン監督のチームにコリセウム・アルフォンソ・ペレスで1-0と勝利しており、先日はアトレティコともスコアレスドロー。そして直近のマドリー戦でも勝ち点1を稼いでいるとなれば、マドリッドの両雄もちょっとは援護射撃を期待していいかと思いますが…どちらの兄弟分ダービーでも出番のなかった久保建英選手も今度はプレーする機会がもらえるといいですよね。 そして月曜にはまた、ブタルケにレガネスの試合を見に行った私だったんですが、どうも彼らも最近は足踏み状態。前節、首位のエスパニョールにアウェイで2-1と負けてしまったのは仕方ないところもありましたが、この日の相手、8位のポンフェデラディーナにも前半31分にCKから、セルヒオ・ゴンサレスのゴールで先制しながら、後半にシエルバの直接FKで追いつかれてしまうとは。それもオメロウが2枚目のイエローカードで退場となったファールが元凶ともなると、自業自得の感がなくもありませんが、残り7試合で1部にそのまま昇格となる2位のマジョルカとの差は勝ち点10。今となってはもう、プレーオフ出場圏の4位の座を死守することを考えた方がいいかもしれません。 ただ、そうなると現在、6位のラージョとマドリッド勢同士で争うことになるのが、難点ですけどね。ちなみにこのポンフェデラディーナ戦では、柴崎岳選手の出場はなく、せっかく私もレガネスの試合に行かせてもらいながら、あまりプレーする姿を見ることができないのがちょっと残念。当人にしても無観客のブタルケしか、まだ知らないというのは不幸なことですが、何だか、やっぱり今季はこのまま、ファンはスタジアムに入れずに終わってしまいそうな予感が最近、ひしひしとしています。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.21 19:30 Wed
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