吉凶が分かれてしまった…/原ゆみこのマドリッド

2020.06.23 20:00 Tue
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「一体、何考えているんだか」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、マドリッドの弟分ヘタフェのケネディとデイベルソンが6月末で終わるレンタル契約を延長せず、クラブもそれぞれチェルシーとパルメイラスに対し、買い取りオプションを行使しないことにしたため、もう今季の試合に出ずにチームを離れるという記事をマルカ(スポーツ紙)で見つけた時のことでした。いやあ、先日、契約満了となるアントゥネスが退団すると聞いた時には33歳のベテランですし、長期負傷をして以来、あまり出番に恵まれず、オリベイラとククレジャ、ニヨムもいて不自由していない左SBの選手だけに仕方ないかなという感じはしたんですけどね。それがアタッカーの2人なると、何せ新型コロナウィルス流行によるparon(パロン/リーガの中断期間)が終わった後、再開してからの3試合を2分1敗と、3月までの快進撃をどこかに置き忘れてしまったようなチームですからね。ボルダラス監督は「結果を出していないのはウチだけじゃない。例えば、レアル・ソシエダなんて、再開後の勝ち点は私たちより1少ないのに、parece que el equipo que no se está adaptando es el Getafe/パレセ・ケ・エル・エキポ・ケ・ノー・セ・エスタ・アダプタンドー・エス・エル・ヘタフェ(ヘタフェが適応できていないように見られる)」と反論していましたが、いや、中断前、4位だったチームは1分け2敗で勝ち点1というだけですし、あまり低次元な比較はしないでほしいかと。

実際、デイベルソンは初戦のグラナダ戦に先発、ケネディは3試合に途中出場しただけなんですが、2カ月間のconfinaiento(コンフィナミエントー/外出禁止令)による自宅トレの後、約1カ月間の厳しいプレシーズン練習をこなしながら、あとはもういいよというのもねえ。だってえ、幸いヘタフェはまだ5位のままとはいえ、クラブ史上初のCL出場という夢を叶えるための4位まで、いつの間にか、勝ち点差4がついているんですよ。

この先、リーガではまだレアル・ソシエダとの直接対決、そして兄貴分のレアル・マドリー、アトレティコとの難しい対戦が控えている上、先週UEFAの会合で再開予定が出たELでも1stレグが延期された16強対決、インテル戦が中立地のドイツで8月5or6日に一発勝負で開催されるとか。それがわかっていながら、戦力を削っているなんて、とうとうこの月曜にはスペイン全土で解除されたEstado de Alarma/エスタードー・デ・アラルマ(警戒事態)中、唯一、ERTE(不況時の雇用調整法)や選手の給料カットをしないクラブであることをアンヘル・トーレス会長は自慢していたものの、財政の内実は結構、厳しかった?

いやまあ、ここで前節のヘタフェの試合を伝えておくことにすると、土曜にコリセウム・アルフォンソ・ペレスでエイバルと戦った彼らは前半30分、ククレジャのクロスをアンヘルがエリア内で繋ぎ、エテボがゴール前から撃ち込んで先制。そこまでは良かったんですが、なかなか追加点が取れずにいるうち、ハーフタイム直前にはFKから、エンリッチ、チャルレスと連続ヘッドで同点に追いつかれてしまうのですから、まったく中断前の堅守はどこへ行ってしまったのやら。

幸い、後半40分に再び、FKからビガスのヘッドがGKダビド・ソリアを破った際にはVAR(ビデオ審判)がヘルプ、オフサイドを取ってくれたため、試合は1-1の引き分けで終了。先制しながら、逆転負けを喰らったグラナダ戦の二の舞は避けられましたが、その次のエスパニョール戦でも前半早い時間から、相手が退場者を出して10人になったのを利用できず、勝利のゴールを誰も挙げてくれませんでしたからね。前述の2人に加え、エテボ、カバコも負傷欠場となるヘタフェの31節は火曜にバジャドリーとのアウェイ戦。降格圏まで勝ち点差7と程々に余裕のあるチーム相手ですが、結構しぶといのは土曜の遅い時間、ワンダ・メトロポリターノで戦った兄貴分が証明してくれています。

そう、100日以上ぶりにホームに戻ったアトレティコでしたが、連戦3試合目ともあって、シメオネ監督はローテーションを実施。皆勤常連のコケ、サウール、ロディ、そしてジエゴ・コスタとサビッチをベンチスタートにしていましたが、おかげでキックオフ前に余裕があったんですかね。ビセンテ・カルデロン時代から、fondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏席)側のコーナーには長年のファンであるマルガリータさんが毎試合、1996年のdoblete(ドブレテ/リーガとコパ・デル・レイの2冠のこと)達成時、セットプレーのキッカーとして数々のゴールに貢献したヒーロー、パンティッチを称えるための花束を置いているんですが、今は観客を入れられないため、もちろん彼女もワンダに来ることはできず。

そこでキャプテンのコケが代わりに花束を置く役を仰せつかったんですが、携帯でマルガリータさんに指示を受けていたのはともかく、まさか「これで運が向いて勝てますように。Y metemos un gol del balon parado/イ・メテモス・ウン・ゴル・デル・バロン・バラードー(セットプレーでゴールを入れるよ)」という彼の言葉がまさか、現実になるとは!

ただ、ベンチには4月に亡くなったアンティッチ監督の、スタンドにもペイロ、ジョーンズ、カポンら、この中断期間中に他界したアトレティコOBの名を記したユニフォームを飾り、コロナ禍の犠牲となった大勢のソシオ(協賛会員)のユニも各人のシートに用意。イムノ(クラブ歌)のバイオリン生演奏を聴きながら、選手たちが黙祷を捧げた後、ゴールが入るまではかなり辛抱の時間があって、開始3分にはワルドの強烈シュートをGKオブラクがジャンピングセーブ、29分にもマテウスにフリーで撃たれ、枠スレスレを外れていくという、ヒヤリとさせられるシーンも。ジョアン・フェリックスのシュートも決まらず、前半が無得点で終わった時、「だからオサスナ戦で5点も取らないで、節約しておけば良かったのよ」と呟いていたのはきっと、私だけではなかったかと。

後半になると、リーガ再開後の新機軸、5人交代枠をいたく気にいったようなシメオネ監督は11分から、早速フレッシュな戦力を投入。まずはエレーラとレマルをコケとカラスコに、続いてジョアンとモラタをコレアとコスタに、そして最後にマルコス・ジョレンテをビトロへとチェンジします。すると35分、トマスの弾丸シュートはマシップに代わり、先発GKに抜擢されたカロにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたものの、それでゲットしたCKをコケがまさに自身が花束を置いたコーナーから蹴ったところ…カロがパンチングしたボールをビトロが1人、悠々とヘッド。オリバスがヘッドでクリアしたものの、その位置がすでにゴール内だったため、値千金の1点がスコアボードに挙がることに。

いやあ、これにはどうやら「Estábamos celebrando una parada/エスタバモス・セレブランドー・ウナ・パラダ(ウチはセーブを祝っていて)、うっかりマークが甘くなっていた」(セルヒオ監督)と、バジャドリーサイドの油断のおかげもあったようですけどね。少なくともTVで見る分には、局が挿入するイメージ音声の応援歌がずっと聞こえていて、大体、こういうじれったい展開はアトレティコの十八番ですし、何より今は「El mejor plan es ganar/エル・メホール・プラン・エス・ガナール(一番のプランは勝つこと)。そこから全てのビジョンが楽観的に、ポジティブになってくる」(シメオネ監督)のは本当ですからね。

再開後ホーム初戦を得意の1-0で勝利して、前節にようやく戻ったCL出場圏でもセビージャを抜いて3位に上昇してくれたため(月曜の31節でセビージャはビジャレアルと引分けて、また3位に)、ファンはかなり満足しているんじゃないかと思いますが、さて。アトレティコの次戦は火曜午後7時30分(日本時間翌午前2時30分)からレバンテとのアウェイ戦。あまり得意な相手ではありませんが、パコ・ロペス監督のチームもシュタット・デ・バレンシアの改修工事のため、今季の残りは100キロ離れたアリカンテのラ・ヌシア(スペイン南部)にあるエスタディオ・オリンピコ・カミーロ・カロでプレー。前節はエスパニョールに勝って、勝ち点38と目標の1部残留にもかなり近づいてきたため、ゆったり構えてくれているとありがたいかと。ちなみに月曜には現地入りしたアトレティコではリハビリ中のベルサイコとフェリペ以外、負傷欠場も出場停止者もいません。

え、先週末、ランクアップを果たしたのはお隣さんも同じだろうって?その通りで、日曜にレアル・ソシエダに勝ったマドリーもアトレティコ同様、勝ち点でバルサに並び、直接対決の結果で首位に立ったんですが、実はその結果を招くことになった原因となる前節のセビージャvsバルサ戦のスコアレスドローの後から、彼らにはVAR判定でひいきされているんじゃないかという疑惑が投げかけられることに。

そのキッカケとなったのは、お馴染みのピケのお騒がせ発言で、いやまあ、当人もマスコミが深読みすることを知っていて、「Viendo las dos últimas jornadas será complicado que el Real Madrid pierda puntos/ビエンドー・ラス・ドス・ウルティマス・ホルナーダス・セラ・コンプリカードー・ケ・エル・レアル・マドリッド・ピエルダ・プントス(直近の2節を見ると、レアル・マドリーが勝ち点を取りこぼすのは難しいだろう)」とコメントしたんだと思うんですけどね。もちろん、ベルデベバス(バラハス空港の近く)にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノで行われたエイバル戦、バレンシア戦どちらにも、ホームチームに有利なオフサイドのVAR判定もあったりはしたんですが、いやあ。

その件に関しては、「ピッチ外で別の方法で戦うこともできるが、nosotros no lo hacemos porque somos el Madrid y sabemos de nuestra fuerza/ノソトロス・ノー・ロ・アセモス・ポルケ・ソモス・エル・マドリッド・イ・サベモス・デ・ヌエストラ・フエルサ(私たちはやらない。何故なら、ウチはマドリーで、自分たちの実力を知っているから)」とジダン監督が前日記者会見で一蹴していたのが、ファン的にはスカッとしましたが、やっぱり起きたんですよ。レアル・アレナでの一戦でもVARの有利判定が。

それはアザールをベンチ置き、久々にスタメンに入ったものの、やはりハメス・ロドリゲスは光らず、唯一、レアル・ソシエダの選手たちにパニックを巻き起こしていたビニシウスも決定力不足で、どちらのチームも無得点のまま始まった後半のことでした。5分にはゴール右前からまた、シュートが外れたんですが、審判は後ろからディエゴ・ジョレンテがビニシウスを倒したとして、PKを宣告してくれたから、ビックリしたの何のって。私的にもちょっと軽めな感じはしましたが、ここはセルヒオ・ラモスが決めて、マドリーが先制点をゲットします。

おまけに22分にはオジャルサバルと交代で出て来たヤヌザイがエリア外から放ったシュートが決まったんですが、GKクルトワの視界を遮る位置にいたミケル・メリーノがオフサイドだったとして、得点にならず。うーん、バレンシア戦でもマキシ・ゴメスがバランの前にいたため、ロドリゴのゴールが認められなかったんですけどね。こちらは「Entre el portero y yo había mucha distancia, tiene tiempo para ver la trayectoria del balón/エントレ・エル・ポルテーロ・イ・ジョ・アビア・ムーチャ・ディスタンシア、ティエネ・ティエンポ・パラ・ベル・ラ・トラジェクトリア・デル・バロン(GKとボクの間にはかなり距離があったから、ボールの軌道を見る時間はあったはず)」(メリーノ)状態でしたからね。

クルトワ自身もその後、ベルギー代表の同僚ヤヌザイに「邪魔された」と言っていたようですが、まあそれは彼の立場なら、そう主張するしかないので、ほっておくことにして。その3分後、バルベルデのクロスをゴール前でベンゼマがトラップしたのが肩だったか、腕だったかも議論の的になりました。何せ、ボールをコントロールした彼はいい位置まで移動して、チームの2点目を決めてしまいましたからね。VAR判定でハンドではないとされたんですが、それがなければ、38分にはミリーノが名誉挽回の1点を返していただけに、レアル・ソシエダもヘタフェと同じく、再開後の獲得勝ち点2となっていたはずですが…。

いや、だからってリーガ中断中に足首の長期負傷が治りながら、プレシーズン練習で左太ももを痛め、やっぱり今季絶望となってしまった元マドリーのイジャラメンディが試合後、ロッカールームへのトンネルで審判に「Sois un desastre/ソイス・ウン・デサストレ(あんたたちは災厄だ)」と悪態をつき、どうせ出られないため、結果は同じですが、出場停止処分2試合を喰らっていいってことにはなりませんけどね。ジダン監督も「皆が審判のことばかり話して、ウチがピッチで何もしなかったように思わるのは迷惑だ」と言っていたように、マドリーが3連勝したのは選手たちの頑張りに負うところも多かったかと。

実際、バルサだって、セビージャ戦で削られまくって怒ったメッシがディエゴ・カルロスをド突いてもイエローカードすら出なかったり、カンプ・ノウで弟分レガネスが彼を倒して献上したペナルティだって、怪しいと言えなくもないですしね。要は審判の解釈次第なんですが、いよいよマドリーが首位を守る立場となって挑む次戦は水曜午後10時(日本時間翌午前5時)からのマジョルカ戦。ええ、月曜にブタルケにグラナダを迎えたレガネスが後半、アサレが受けたペナルティで先制するチャンスを得たにも関わらず、前半カリージョのケガで急遽、途中出場したチーム唯一のゴールの持ち主、オスカルが筋肉痛でハーフタイムに交代。PKを蹴ったゲレーロがGKルイ・シウバに止められてしまい、結局0-0で勝ち点1しか稼げませんでしたしね。

ここはマジョルカ1部残留に尽力している久保建英選手には悪いんですが、自身のため、そしてセビージャからノリート緊急補強でアラベスに6-0と大勝、勢いに乗って16位に上がったセルタに代わり、17位の残留境界線となったエイバルと勝ち点差4ありながら、まだ決して諦めていない弟分のためにもマドリーには勝ってもらいたいところ。懸念はカセミロが累積警告で出場停止になること、レアル・ソシエダ戦で太ももに打撲を受けたラモスが回復するかどうかわからないこと、再開後2試合に先発したアザールが日曜に出番がなかっただけでなく、翌日も練習に参加しなかったことと、幾つかあるんですが、火曜にアスレティックと対戦するバルサ共々、目が離せないのは間違いありません。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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ところ変われば…/原ゆみこのマドリッド

「歓迎されてるんだ」そんな風に私が驚いていたのは金曜日、ロンドン郊外にあるトッテナムの練習場に到着したベイルの車を待ち受けている大勢のファンの映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、ウェールズ代表戦から帰還後、ずっとバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場のジムに閉じこもっていた彼については毎日、クアトロ(スペインの民放)のカメラが施設の出入り口を張っていたため、こんなご時世とあって、最近は数もめっきり減った選手の出待ちをするレアル・マドリーファンから、罵声を浴びているシーンなども出回っていたんですけどね。 おかげで試合に出ずとも契約のある、あと2年間、マドリッドで快適なゴルフ三昧ライフを楽しむ予定だった当人も気を変えたか、今週の始め頃はマンチェスター・ユナイテッドの名前も出ていたものの、木曜には、かつてマドリーを率いたモウリーニョ監督のいるトッテナムに7年ぶりの古巣帰還を果たすことに。ただ、これはレンタル移籍で、しかも税抜きで3000万ユーロ(約37億円)という高額年棒の半分をマドリーが払うという条件らしいんですが、え、ということは同時にトッテナム入団の決まったレギロンの移籍金は丸々、ベイルの2年分の給料補填に充てられるってこと? ま、マドリーのカンテラーノ(ユース組織出身の選手)が優秀なのは今に始まったことではないんですが、この夏は特に大収穫で、昨季、レンタル移籍先のセビージャでEL優勝に貢献し、市場価値を高めたこのレギロンだけでなく、その前にはアクラフが2年間のドルトムント修行を終え、インテルに4000万ユーロ(約50億円)で移籍。レガネスにいたオスカルもセビージャに1500万ユーロ(約19億円)で買い取られ、更にRMカスティージャ(2部BでプレーするマドリーのBチーム)から放出された数人分を合わせて、計9550万ユーロ(約120億円)を弾き出しているんですが、何せ、クラブも3月以降はサンティアゴ・ベルナベウの入場料収入に加え、スタジアムにあるミュージアム、オフィシャルショップからの売上もなくなり、コロナ不況の真っ最中ですからね。 ベイル同様、先週、エバートンでアンチェロッティ監督と再会することになったハメス・ロドリゲスも移籍金はもらわなかったというのはちょっと、経営戦略としては如何なものかと思わないではないですが、とりあえず、今はカンテラーノで稼いでおいて、いよいよ、PSGに来年の夏には退団することを通告したというエムバペ獲得の資金を堅実に貯めるといった感じでしょうか。いやあ。この日曜午後9時(日本時間翌午前4時)には、2節のレアル・ソシエダ戦でリーガ開幕となるマドリーだというのに、新しい顔はウーデゴール(昨季はレアル・ソシエダにレンタル)と控えGKのレニン(同オビエド)ら、出戻りしかいないというのはいささか、寂しい気がしなくもありませんが…。 え、それでジダン監督のチームの準備状況はどんな感じなのかって?そうですね、先週にプレシーズンマッチ第1弾として予定されていた2部のマドリッドの弟分、ラージョとの対戦が、相手にコロナ疑似陽性の選手がいたために中止となった後、今週火曜には無事にヘタフェとエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でpartido de entrenamiento/パルティードー・デ・エントレナミエントー(練習試合)を行うことができたんですが、何せ、TV中継もなく、マスコミの入場も禁じられていたため、とにかく情報がなくてねえ。 結局、ベンゼマが前半に決めた4ゴールを含め、6-0の大勝をしたことは伝わってきたんですが、マドリーのオフィシャルページにハイライトビデオが上がることもなく、その日の練習レポートのギャラリーに両チームのキャプテン、セルヒオ・ラモスとティモルがキックオフ前に審判と並んでいる写真しかないという、徹底した秘密主義ぶり。度を超えたgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らったためか、ヘタフェの方も試合の詳細を載せていなかったんですが、ちょっと不思議だったのは他のカンテラーノ同様、レンタル帰りで行き先が決まるのを待っているはずだったボルハ・マジョラル(昨季はレバンテでプレー)も出場していたこと。 うーん、金曜の練習では筋肉系のケガでルーカス・バスケスとミリトンはジム、リハビリ中のアセンシオ、アザール、イスコもグラウンドで別メニューと、いささか、レアル・ソシエダ戦では攻撃陣が手薄になるマドリーですからね。ベイル程ではありませんが、高額年棒がネックで移籍先が決まらないマリアーノは、当人が扁桃腺の手術をしたばかりなのはともかく、ジダン監督の構想には入っていないため、とりあえず、マジョラルを10月5日に市場が閉まる直前まで、FWの控え要員として活用するつもりなのかも。そうそう、ヘタフェ戦にはまだ、ヒザのリハビリで出場していなかったウーデゴーアもここ数日で調子を上げたため、レアル・アレーナで昨季の恩返しをする機会がありそうですよ。 一方、先週末の1節でバジャドリーと1-1で引き分けたレアル・ソシエダでは、8月末に入団プレゼンをした直後、コロナ感染が発覚。2週間、ホテルで隔離生活を送っていたダビド・シルバ(マンチェスター・シティとの契約を満了して移籍)のデビューが待たれるところなんですが、実はこのチーム、オジャルサバルもコロナで9月初旬のスペイン代表招集を辞退した後、何とか、開幕戦に間に合ったり、ウィリアム・ホセも自宅隔離していたりと結構、感染者が多いよう。とはいえ、最近はもう、スペイン全土で再び、感染者数がどんどん増えていますからね。 先日、私がブタルケでレガネスの選手たちがピッチの隅で着替えていたのを目撃したのも実はそのせいで、いえ、昨季のparon(パロン/リーガの中断期間)後、再開した試合では、優勝を決めたマドリーの選手たちが喜ぶ映像もあったため、使えていたはずなんですけどね。今季になって、ラ・リーガがスタジアムのロッカールームを15分以上は使用禁止に。もちろん、密室に大勢が集まるとクラスター発生の危険があるからですが、それには6、7月は週2節の開催で選手たちもほとんど社交活動の時間がなかったのに比べ、新シーズンはまだ週末だけしか試合がないため、外出してウィルスに感染してくる危険性がより高いからなのだとか。 それでもまだ、すぐ自宅に戻れるホームゲームの時はいいでしょうが、ビジターチームなど、ホテルで着替えてスタジアム入り。試合後もそのままの恰好でホテルに戻ってからでないとシャワーも浴びられない上、通常はロッカールームでやっていた監督の訓話もオープンエアーのピッチでやることに。当分の間、無観客試合は続くため、別に選手たちに聞こえづらいということはありませんが、そのうち、TVのマイクが音を拾ったりするようになるんでしょうかね。 そしてマドリッド勢では今節、ヘタフェもオサスナ戦で開幕するんですが、まさか、先週、レガネスが受けた仕打ちを彼らも受けることになるとは!ええ、スペイン・サッカー協会の反対により、金曜開催予定だった試合を土曜に振り替えると、水曜になってから通知されたんですが、せめてもの慰めはこちらもホームのコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの試合だったことかと。いやあ、最後のプレシーズンマッチでは兄貴分に痛い目に遭わされたヘタフェですが、それ以外、2部の弟分、フエンラブラダと昨季2部3位ながら、昇格プレーオフで敗退したサラゴサには勝っていますからね。 今となってはこの木曜、グラナダが、今季から河岸を変えたホルヘ・モリーナとケネディ(チェルシーから今季もレンタル移籍)を伴って遥々、アルバニアまで移動。テウタとのEL予選2回戦には0-4と大勝したものの、グループリーグに出場するには来週木曜、ジョージアのロコモティブ・トビリシとの3回戦、そしてプレーオフと、まだ2試合もあることを考えると、ボルダラス監督のチームがリーガ7位のEL出場権を手に入れ損なったのは逆にラッキーだった?とはいえ、オサスナも1節で昇格組のカディスに0-2と勝利と白星スタートしているため、ここは気を引き締めて、今季も上の方の順位で争えるよう、頑張ってほしいところです。 え、それで3節からの開幕となるアトレティコはどうしているのかって?いやあ、先週はヘルプスタッフに陽性者が出たため、急遽、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)での地獄のミニキャンプを金曜に切り上げ、帰京したチームだったんですが、翌日には何と、シメオネ監督も感染していたことが発覚。幸い、当人は無症状で自宅隔離、その後は1人も陽性結果はなく、プレシーズン開始直前に隔離されたジエゴ・コスタとアリアスも陰性になって、練習に合流しているんですが、来週のグラナダ戦でシメオネ監督が復帰できるのかは微妙なところだとか。 実際、これまでも退場処分で開幕戦やスーパーカップの決勝など、ベンチ入り禁止だったことが多々ある彼ですから、別にそれ自体は問題ないんですけどね。ただ、ちょっと心配なのは、今季はもう、”モノ”・ブルゴス第2監督が自身でチームを率いたいと退団しておらず、今週のマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションはネルソン・ビバス新第2監督が指揮。それをフィジカルコーチのプロフェ・オルテガや新任のスタッフが手伝っているようで、いくらシメオネ監督が自宅から、ネット経由で見守っているとはいえ、選手たちが手を抜いてしまわないかどうか。 おまけにこの土曜には、どうやらワンダ・メトロポリターノに2部のアルメリアを迎えて、こちらも「練習試合」をマスコミ非公開でやるようなんですが、この一連のコロナ騒動のせいで、今週火曜に予定されていたカランサ杯(カディス主催の夏の親善大会)が延期となったため、そちらが唯一のテストマッチになってしまいましたからね。同じ3節開幕のバルサなど、メッシの退団騒ぎや、バルトメウ会長への不信任動議提出のため、規定の数以上のソシオ(協賛会員)票が集まるなど、ゴタゴタ続きなのは相変わらずですが、すでにジムナスティック・タラゴナ(2部B)とジローナ(2部)とのプレシーズンマッチにどちらも3-1で勝利。あまつさえ、土曜にはカンプ・ノウに1部に昇格したエルチェを招いてガンペル杯を開催って、いえ、全てカタルーニャTV(スペインのローカル局)で中継され、映像があるのが羨ましいのもありますけどね。 本当にアトレティコは開幕前に1試合しかやらなくて、1節にはアスレティックに勝利、2節のアラベス戦も含め、公式戦4試合をこなした後のグラナダと対戦して大丈夫なのかと、その辺はプランニングに少々、不安を感じてしまうんですが、こればっかりはねえ。とりあえず、今はマンチェスター・シティが8900万ユーロ(約110億円)の移籍金を提示したヒメネスへのオファーには1憶2000万ユーロ(約150億円)の契約解除金以外は受け付けないと、ヒル・マリン筆頭株主が突っぱねてくれたため、選手の出入りの方にも動きはないんですが、平日開催を巡るラ・リーガとサッカー協会の争いのせいか、未だに時間割の出てない3節が終わった後、急に戦力不足に気づいても移籍市場終了まで、1週間しかないのは大変かもしれません。 そして最後に一応、気になる日本人選手のいるチームの試合について、今週末の予定を告げておくと、水曜にはニューキャッスルから武藤嘉紀のレンタル移籍も決まり、お喋り相手ができた乾貴士選手のいるエイバルは土曜午後4時(日本時間午後11時)から、久保建英選手のいるビジャレアルと対戦。開幕は岡崎慎司選手のいる、再昇格したばかりのウエスカと1-1で引き分けと、2試合連続で日本人対決というのも珍しいですが、エイバルも初戦はセルタとスコアレスドローでしたからね。日曜午後4時にカディス戦に挑むウエスカも含め、今季初勝利を祝えるのはどの選手になるのか、気になるところかと。武藤選手も早速、エイバルの招集リストに入ったんですが、まだグループ練習は1度ぐらいしかしていないため、デビューはちょっと、難しいかもしれませんね。 柴崎岳選手のいるレガネスも日曜正午から、今度はアウェイでのルーゴ戦で1部復帰に向けて、2連勝を狙うんですが…いや、開幕に合わせて、セントロ(市内中央部)には今季のリーガ公式球のオブジェを展示、ファンに少しでも盛り上がってもらおうとしているリーガなんですが、金曜にはマドリッドの一部地域を対象にコロナ再流行抑制のため、バル(スペインの喫茶店兼バー)やレストランのキャパを50%に、営業も午後10時までという、自治体による制限が復活。一応、私の住んでいる地区は大丈夫なようですが、もうこんな話を聞くと、バルで試合をTV観戦するのがまた怖くなっちゃいますよ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.19 19:50 Sat
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あっという間にリーガが戻って来た…/原ゆみこのマドリッド

「文句が出るのは当然よね」そんな風に私が同意していたのは金曜日、ベティスのペレグリーニ新監督が、今週末の開幕アラベス戦の日程が月曜から、日曜に変更になったことについて、手厳しく批判しているのを聞いた時のことでした。いやあ、まさに彼が「no puede ser que a tres días del primer partido cambien la hora y el día/ノー・プエデ・セル・ケ・ア・トレス・ディアス・デル・プリメール・パルティードー・カンビエン・ラ・オラ・イ・エル・ディア(開幕戦の3日前に日付と時間を変えることなどあり得ない)」と言っていた通り、水曜に競技委員会がサッカー協会の「週末のリーガ戦は金曜と月曜には開催しない」という主張を支持し、ラ・リーガが用意した1節、2節の時間割から、平日予定だったカードが急遽、土日に押し込まれることになったんですけどね。 といってもマドリッドの1部3チームは8月にCL、ELの1試合があったために開幕が遅れ、どこもこの1節はプレーせず、金曜予定だったグラナダvsアスレティック戦が土曜になったのも含め、あまり関係ないかなと思ったものですが、それは私の早とちり。実は今季は2部のマドリッド勢にも注目で、それはもちろん、昨季はデポルティーボでプレーしていた柴崎岳選手がレガネスに入団したから。ええ、彼らも金曜午後9時からに設定されていたラス・パルマス戦を土曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)に変えられてしまったんですよ。 まあ、こちらは準備の時間が増えたのだから、別にいいじゃないかという見方もできますけどね。前日記者会見で話したマルティ新監督も「理解できない。とにかく気温32度の中、プレーするというのはいい選択とは言えない」と、いや、私も先日、この夕刻の時間帯、ブタルケの正面スタンドをモロに直撃する西日の中、マスク着用でラージョとのプレシーズンマッチを観戦するという苦行を経験していたため、その心配もわからなくもないんですけどね。ただ、ピッチは日影でしたし、新型コロナウィルスによるparon(パロン/リーガの中断期間)の後、恒例になった前、後半30分にあるお水休憩、交代枠5人というのも続くため、その辺は許容範囲じゃないでしょうか。 そしてこの月曜に入団プレゼンしたばかりの柴崎選手がベンチ入りできるのかという点に関しては、監督はとりあえず、全員がプレー可能であることを保証。ただ、筋肉痛などを抱えている選手もいるため、招集リストは試合当日に出す予定だそうですが、いい機会なので、ここでちょっと、あまり馴染みのない日本のファンにレガネスのことを紹介しておくと。私がこのチームの存在を知ったのは2004年頃のコパ・デル・レイで、マドリッド勢の総大将であるレアル・マドリーとの対戦をブタルケに見に行ったんですが、その頃の彼らは2部B所属。 当然のようにマドリーが勝った後、別にレガネスがお隣さんのヘタフェ同様、移民や工場労働者の多い衛星都市だからという訳ではないでしょうが、帰り道、ガラの悪い地元のファンに絡まれるという嫌な思い出も。おかげで2013年に就任したアシエル・ガリターノ監督(昨季はアラベス率いて、シーズン終盤に解任)の下、2部Bから2部へ、2部から1部へと3年間で躍進し、2016-17シーズンから、晴れてマドリッド勢1部の弟分となった時には最初、ちょっと試合を見に行くのが怖かったりしたんですが、全然、大丈夫。 ええ、メトロのアルーチェ駅から、491、492、493、482番のバスに乗り、Centro commercial Plaza Nueva(セントロ・コメルシアル・プラサ・ヌエバ)で下車すれば、セルカニアス(国鉄近郊路線)C-5線のZaraquemada(サラケマダ)駅から歩くより、楽にブタルケに着けることを発見したのも大きかったんですが、今ではレガネスのサポーターもクラブの格に合わせて、リーガでも模範的なレベルになっていますしね。ガリターノ監督下の1部、1年目と2年目は17位での残留達成だったものの、リーガの放映権料のおかげもあり、ブタルケも正面入り口やオフィシャルショップなどをキレイに改装しています。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 近隣の市営総合スポーツ施設内にあった、古株の選手によると、夜には野ウサギの遊び場と化していたらしい練習用グラウンドも、いやあ、初めて私が訪れた時など、すぐ横の区画で市民のテニスサークルがプレーしていて、驚かされたんですけどね。ロッカールームのある建物も、今にも倒れそうなぐらいボロボロだったんですが、2017年夏には敷地を区切って、ジムや個室も完備されている快適なクラブハウスと2面のピッチを備えたインスタラシオン・デポルティーボ・ブタルケがオープン。柴崎選手もこれなら、1年前までの2シーズン、在籍した車で10分のお隣さん、ヘタフェのようにコリセウム・アルフォンソ・ペレスのロッカールームで着替え、公道を通って練習場入りと、時にはファンに呼び止められながら、行き来することがないため、却って気が楽かも。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div> その2017-18シーズンは再びコパでマドリーと対戦し、今度は準々決勝1stレグのブタルケで0-1と負けながら、サンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグで1-2と勝利。逆転勝ち抜けで準決勝に進出したことで、マドリッド第4のチームとしての名を高めたレガネスですが、翌シーズンはペレグリーノ監督が就任し、13位でフィニッシュと急成長することに。1部では10年以上、先行されているお隣さんへのライバル意識の強いファンもEurogeta/エウロヘタ(ヨーロッパの大会に出場するヘタフェのこと)に続いて、いよいよEurolega/エウロレガの時代も近いに違いないと期待していたんですが…。 昨季は開幕から不振が続き、2年目を迎えたペレグリーノ監督は10月に解任、その後、アギーレ監督が来てくれたんですが、冬にビッグクラブが契約解除金を払って、2人のエースを奪っていくとは、血も涙もない仕打ちとはまさにこのこと!ええ、1月の移籍市場ではレガネス2年目で、成長著しかった22才のエン・ネシリをセビージャが2000万ユーロ(約25億円)払って獲得。更に2月にも、今度はデンベレを長期負傷で失ったバルサがスペイン・サッカー協会の特例条項を利用して、1800万ユーロ(約23億円)でブライトワイテをさらっていくって、こんな不条理がどうして許されるんでしょう。おかげで元々、ゴール不足だったレガネスの困窮ぶりに拍車がかかり、いえ、リーガ再開後は健闘して、最終節に勝利すれば、残留できるところまで迫ったんですけどね。 すでに前節にはリーガ優勝を決めていたとて、相手が兄貴分のマドリーだったのが運の尽き。ええ、セルヒオ・ラモスの先制点にはブライアン・ヒル(レンタルを終えてセビージャに帰還)、アセンシオの勝ち越し点にはアサレ(同ヤング・ボーイズ)のゴールで追いついたものの、そこが限界でした。先日、スペイン代表でデビューした後、今では堂々、セビージャの一員となっている、マドリーから2年のレンタル移籍をしていたオスカル・ロドリゲスの最後のシュートも外れ、2-2で引き分けた彼らは17位のセルタに勝ち点1及ばず、5年ぶりの2部に戻ることに。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div> まあ、柴崎選手が加入したのはこういうチームなんですが、残念なのは今季もおそらく、年内は無観客試合が続くこと。というのも、マドリッドにはセルカニアスの路線は違うものの、郊外南部に横に並ぶ2部のチームが他にもあって、1つはすでに10年間、このカテゴリーで揉まれているアルコルコン。もう1つは昨季、初めての2部での戦いでありながら、最終節まで1部昇格プレーオフ出場権を争ったフエンラブラダで、ここに1部復帰を目指して2年目のシーズンに入るラージョを加えれば、計4チームになりますからね。つまりブタルケでのホームゲームだけでなく、ダービーのアウェイ戦でも柴崎選手を応援する機会がマドリッドを訪れるファンにはあったはずだったんですが、はあ。 嘆いていても仕方ないので、とりあえず、昨季から、18人が退団し、8人の補強選手が入った新生レガネスの開幕戦はTVで見てもらうことにして、ええ、今週末の1部では日曜午後6時30分から、いきなり久保建英選手と岡崎慎司選手の日本人対決となる、ビジャレアルvsウエスカというカードもありますからね。ちなみにレスターシティから移籍した昨季はチームの1部最昇格という目的を見事に果たし、このプレシーズンマッチでも2得点と好調が続いている岡崎選手は、クラブのオフィシャルサイトに出た記者会見ビデオで、「日本人対決とか、開幕戦とかは結構、相性がいいんで、ゴールを挙げて勝てたらと思う」と意欲をアピール。果たしてどちらに軍配が挙がるのか、ちょっと楽しみですよね。 え、それでマドリッドの1部勢は今週、どうしていたのかって?いやあ、水曜にはエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)にラージョを迎え、マドリーがこのプレシーズン最初の親善試合、というか、クラブによると、非公開の練習試合をやる予定だったんですが、相手に前日、コロナ陽性疑いの選手がいることが発覚して中止に。その間に各国代表に招集されていた選手たちも新シーズンが始まって初めて、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に出勤してきたんですが、いえ、ウェールズ代表のネーションズリーグの2試合目で90分プレーした後、ベイルがジムに籠ってしまったのは、どこかに打撲を受けたという情報はあるものの、いつものことですから、別にいいんですけどね。 心配なのはアザールで、合宿初日にベルギー代表に顔を出し、挨拶だけですぐ戻ってきたクルトワとは違い、ネーションズリーグの2試合に帯同したものの、結局、ピッチには1度も立たず。「彼はまだセッションを14回しかしていなくて、90分プレーするには60回、こなす必要がある」という、ロベルト・マルティネス代表監督の言葉も何か、謎めいていて、気になりますが、もう巷では胴体周りがふくよかな当人の写真も出回っており、昨夏、バケーション中に理想体重を8キロオーバーしたまま、マドリーにやって来るという過ちを再び犯している恐れもなきにしろあらず。 それがなくても昨季は足首の負傷が祟り、コロナによる中断で時間を稼いだものの、最後までチェルシー時代の卓越したプレーを披露することはできず、ええ、アザールは移籍金1憶ユーロ(約126億円)のギャラクティコ補強ですからね。とにかく今季は違いを見せてもらわないといけないんですが、こちらもスペイン代表のウクライナ戦でネンザしたレギロン(昨季はセビージャにレンタル、今も移籍先を探している)、昨年手術したヒザを腫らして早々に代表離脱したアセンシオ、セッション中にネンザしたイスコらと一緒にジムでリハビリしているって、やっぱりまだ足首の調子が良くない? そんな彼らは来週火曜にヘタフェをディ・ステファノに迎え、いよいよ、プレシーズン最初で最後の練習試合を行い、20日のレアル・ソシエダ戦で開幕となるんですが、ボルダラス監督のチームも練習再開が遅かったため、まだプレシーズンマッチは水曜にご近所さんのフエンラブラダと相まみえた一戦だけ。ただ、こちらは前半にファンマのロングシュートで先制されながら、後半にククレジャとマタがゴールを挙げて逆転勝利と、いやもう、昨季のリーガ再開後は8月のEL16強対決インテル戦を含め、12試合で1勝しかできなかった彼らですからね。終盤、マジョルカから移籍したクチョのcodazo(コダソ/肘打ち)が原因でtangana(タンガナ/小競り合い)が始まった時には、「これ、本当に親善試合?」と目が丸くなったりもしたものの、敵の倍の数のファールをして、ガツガツ勝ちに行くヘタフェが戻って来たのはある意味、朗報ですよね。 そしてマドリッドのもう1つの兄貴分、アトレティコは今週、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で恒例、真夏の地獄キャンプの縮小版をやっていたんですが、金曜になって、コロナ陽性者が1人発生。いえ、選手やコーチ陣ではなく、外部の練習補助要員だったらしんですが、チームのメンバーと接触があったことから、急遽、土曜までの予定を1日切り上げて、マハダオンダ(マドリッド近郊)に戻ることに。今は新たに受けたPCR検査の結果を待っているところだとか。まあ、ジエゴ・コスタとアリアスもまだ自宅隔離中ですし、最近は陽性者が出ても、他の選手たちはすぐ練習に戻りますからね。 リーガも新シーズンを始めるにあたって、コロナ感染で選手を失っても13人、うちトップチームの選手5人が健康であれば、試合の開催を認めていますし、逆に被害がそれ以上になって、延期を許されるのは各チーム1試合のみという規定を導入。以降は放棄試合で敗戦扱いになるそうで、まあ、昨季最終節で感染者28人というクラスターに見舞われたフエンラブラダとデポルティーボの試合など、8月に入って、ようやく開かれましたからね。その轍は2度と踏まないということでしょうが、ホント、リーガの金曜開幕がズレたのは関係ないとはいえ、何かとコロナ時代は予定が立てにくいのが欠点でしょうか。 そんな調子なので、アトレティコも検査をパスした選手たちだけ連れて、来週火曜にはプレシーズン最初の親善試合、久々に1部復帰を果たしたカディスとのカランサ杯に挑むはずですが、最近、完全なる混迷状態に入ってしまったようなのが、ファンも期待して待っているストライカーの補強。いやあ、どうやら候補の1人だったチミ・アビラ(オサスナ)が先日、昨季の半分を棒に振ったのとは反対のヒザの靭帯断裂を起こし、移籍ができなくなってしまったせいもあるんでしょうが、それぞれのマスコミがカバーニ(PSGを退団してフリー)だの、ルイス・スアレル(バルサのクーマン監督から戦力外通告を受けた)だの、果てはラウール・デ・トマス(昨季の冬にベンフィカからエスパニョールに移籍もチームは2部降格)だのと、好き勝手な名前を挙げているんですから、もう何がなにやら。モラタのユベントス移籍疑惑もまだ解消していませんしね。3節までリーガに参戦しないシメオネ監督のチームだけに当分、こういった補強関連話題は続くんでしょうね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.12 17:00 Sat
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根性があるのは確かみたい…/原ゆみこのマドリッド

「残念、ニアミスだったわね」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、今季は2部で戦うことになったマドリッドの弟分、レガネスに柴崎岳選手が加入したという報を聞いた時のことでした。いやあ、水曜には半年ぶりにブタルケに赴き、ラージョとのプレシーズンマッチを見てきたばかりだったんですけどね。もうちょっと早ければ、コロナ感染防止策の一環でロッカールームが使えない折り、柴崎選手もチームメートに混じって、ピッチの隅で着替えていたかもしれないというのはともかく、まさか、昨季プレーしたデポルティーボが2部B降格となった後、その前の2年間、在籍したヘタフェから、車で10分のお隣さんにやって来るとは一体、誰が想像した? まあ、聞くと、アギーレ監督を引き継いで今季からレガネスを率いることになったマルティ監督は2017年1月、初めて彼がスペインでプレーしたテネリフェ(2部)時代の知り合いで、実はそのシーズン、昇格プレーオフ決勝でそれこそ、当人がその夏、入団することになったヘタフェに負け、1部には上がれなかったんですけどね。11日のラス・パルマスとの2部開幕戦前、プレシーズン最後となる土曜のアルバセテ戦でもスコアレスドローとまだまだ、攻撃力が発揮できてない感のあるレガネスなだけに、柴崎選手の力を借りて、1部最短Uターンを果たすことができるといいのですが、さて。とりあえず、プレゼンの方は週明けらしいので、今は奥さん同伴でブタルケやインスタラシオン・デポルティーボ・ブタルケ(練習場)を見学する当人の姿を楽しんでもらえればいいかと思います。 え、それよりスペイン代表の試合はどうだったのかって?いやあ、このネーションズリーグの初戦、シュツットガルトでのドイツ戦はクロースとセルヒオ・ラモス、レアル・マドリーの2人がキャプテン対決となったんですが、前半に目を引いたのはGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)のparadon(パラドン/スーパーセーブ)連発。ケーレン(PSG)、ドラクスラー(PSG)、レロイ・サネ(マンチェスター・シティから今季バイエルンに移籍)らのシュートを弾いてくれたため、バケーションから直接出向した選手が7人も先発し、今イチ、攻撃に精彩を欠いていたスペインも0-0のまま、ハーフタイムを迎えることに。 後半頭からはカルバハル(マドリー)、ヘスス・ナバス(セビージャ)と、まるでヘタフェのように、右サイドをダブルSB固めしていたルイス・エンリケ監督が考えを改め、34才のナバスから、17才の新鋭、これが代表デビューとなるアンス・ファティ(バルサ)に代えたんですが、先手を取ったのはドイツでした。ええ、ギュンドアン(マンチェスター・シティ)の大きなパスをエリア内左でゴセンス(アタランタ)がベルナー(チェルシー)に送ったところ、そのシュートがDF陣の間を抜けて、ゴールになってしまうんですから、まったく。8月のCL準々決勝時に彼がすでにライプツィヒにいなかったのは本当にアトレティコにとって、恩恵のはずだったのに…というのは置いておいて。 実際、後でレーブ監督も「ネーションズリーグだけ、交代枠3人のままなのは理解できない。ウチにはまだほんの少ししか、練習していない選手もいたのに90分間、プレーしなければならなかった」と文句を言っていたんですけどね。そのせいもあってか、リードを奪ったドイツは、どこぞのお馴染みのチームのように一歩引いて、カウンターを狙うように。それでもスピードのあるベルナーやレロイ・サネのせいで、時折、ピンチを迎えていたスペインですが、そこはデ・ヘアがとことん死守。 ええ、ルイス・エンリケ監督も「あの見事な試合ぶりには、deberíamos estar diciendo vaya porterazo que temenos/デビアモス・エスタル・ディシエンドー・バジャ・ポルテラソ・ケ・テネモス(ウチには最高のGKがいると言うべきだ)」と、カシージャス(この夏、ポルトで引退)の後を継いで代表正GKになってから、ユーロやW杯での大チョンボのせいで、昨今ではスペインが試合をする度、スタメンを疑問視されている当人に自信をつけたかったんでしょうかね。大袈裟な程、褒めなくっていましたが、確かに彼らが1点差を保ったまま、後半ロスタイムに入れたのはデ・ヘアのおかげと言っていいかと。 そして46分、フェラン・トーレス(バレンシアから今季マンチェスター・シティに移籍)のクロスからヘッドでゴールが決まった時には、「またしてもnoventa y Ramos/ノベンタ・イ・ラモス(90分とラモス)弾が出たか」と思った私でしたが、それは単なる勘違い。実はアンス・ファティが決めていたんですが、その前で敵DFと戦っていたラモスがファールを取られ、スペインの得点が認められないって、あんまりじゃないですか。まあ、相手はバイエルン勢が何人も欠けているとはいえ、強豪ドイツですし、後半にはブスケツからミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ)、ファビアン・ルイス(ナポリ)に代わって、セビージャ入団が決まったばかりのオスカル(マドリーからのレンタルで2シーズン、レガネスでプレー)も代表デビューができましたし、来年に延期されたユーロの出場権は得ているとなれば、別に負けても構わなかったんですが…。 やはり若い新人のメンバーが増えたからでしょうか、このスペインはネーションズリーグの試合でも最後まで諦めず。ロスタイム4分を越えた後、50分にまさかの同点ゴールが生まれたんですから、私も驚いたの何のって。ええ、ミケル・メリーノが落としたボールを再び、フェラン・トーレスが右奥から上げたところ、ロドリゴ(バレンシアから今季リーズに移籍)が頭でゴール前にいたガヤ(バレンシア)送り、そこからvolea(ボレア/ボレーシュート)が炸裂。いやあ、明らかにガヤはオフサイドの位置にいましたから、ゴールが決まるやいなや、ドイツの選手たちは揃って手を挙げ、審判にアピールしたものの…いやもう、フェランを止めに行ったゴセンスがゴールラインの外で倒れているのを発見した時のクロースの表情には、私もつくづく、この世の不条理さを感じましたっけ。 おかげで1-1と引分け、ルイス・エンリケ監督の復帰初戦を黒星にしないで済んだスペインだったんですが、ラモスも「Hay cosas que seguir mejorando/アイ・コーサス・ケ・セギール・メホランドー(改善し続けないといけないことがある)。シーズンが始まったばかりで、ボクらはフィジカル的に最高の状態にはない」と言っていましたしね。ただ、私見では彼を始め、バケーション中も筋トレや坂道ダッシュなど、体を鍛えるのに熱心な選手が多いこともあり、むしろ課題はパスなどのチームプレー。ルイス・エンリケ監督も「Hoy a nivel futbolístico me habría gustado no perder tantos balones/オイ・ア・ニベル・フトボリスティコ・メ・アブリア・グスタードー・ノー・ペルデル・タントス・バロネス(今日のサッカー的なレベルとしては、あれ程のボールロストはない方が好ましかったろう)」という意見でしたし、こればっかりは集団で練習しないと上達しませんからね。 そして彼らは金曜早朝にはラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に戻り、ネーションズリーグの2節、初戦でスイスに2-1と勝って現在、グループ首位に立つウクライナとの試合に備えて練習を始めたんですが、同日、2度目のPCR検査をクリアしたアダム・トラオレ(ウォルバーハンプトン)がイギリスを離れ、チームに合流するという嬉しいニュースも。ただねえ、飛行機に乗るには問題のなかったこの検査結果なんですが、UEFAに言わせると、完全に陰性という訳ではなかったようで、土曜夜になってから、当人の試合会場入りは勧められないって、まったくもって、コロナ検査は一筋縄ではいかない。 まだそれを知る前、その日午前中のセッションでは、当人は「小さい頃はよく練習したけど、最近はほとんどしない」と言っているものの、昨季もレガネスで圧巻のFKゴール4本を決めているオスカルに蹴り方の秘訣を訊いていたルイス・エンリケ監督は記者会見で、「自分は全員が満足して帰れるよう、気遣ったりしない。Veremos cuantos repiten/ベレモス・クアントス・レピテン(何人、リピートするか、見てみよう)」と、日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、今度はどの選手がエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)のピッチにスタメンとして立つのか、明言してませんけどね。 せっかく、コロナ陽性で来られなくなったオジャルサバル(レアル・ソシエダ)の代わりに昨季のスペイン人選手のピチチ(得点王)、ジェラール・モレノ(ビジャレアル)を呼んだのですから、今度はもっとガンガン、ゴールを決める代表チームを見たいというファンの期待が叶えられるといいかと。会場が会場なだけに、懐かしい古巣でプレーできる、オスカルやレギロン(マドリーからのレンタルで昨季はセビージャでプレー)、そして今季はマドリーに戻ることが決まったウクライナのGKルニン(昨季はバジャドリー、オビエドにレンタル移籍)などは、とりわけ張り切っていると思いますよ。 そして同じバルデベバス(バラハス空港の近く)の敷地内で今週月曜から、ずっとプレシーズン練習に励んできたマドリーはというと。いやあ、金曜には立て続けにセバージョスが2年連続アーセナル、ブライムもミランへのレンタル移籍が決まり、放出要員の整理がつき始めた彼らだったんですが、一番の問題児、ベイルには相変わらず、オファーがまったく来ないという状況は変わらず。木曜にはウェールズのフィンランド戦前半だけプレーした当人は、「自分はサッカーをしたいが、マドリーが全てコントロールしている。昨年も移籍しようとしたんだけど、最後の最後までクラブが邪魔して、行かせてもらえなかった」と、1500万ユーロ(約19億円)x2年分の高給を一銭も諦めず、マドリッドでのゴルフ三昧生活を満喫しているという世間の批判をかわそうとしていましたけどね。いやだって、いくら太っ腹のマドリーとはいえ、1憶ユーロ(約126億円)の移籍金で獲った選手をタダで中国に行かす訳にはいかないのでは? まあ、この夏の市場は10月5日まで開いているため、その辺は代表戦週間が終わってからでも何とかなるんですけどね。ちなみに金曜にはベルギー代表でのPCR検査で陽性を疑われ、結局、ロベルト・マルティネス監督は感染してないと断言したものの、試合に出ずにクルトワが帰って来るという不思議な現象も。いよいよ、来週水曜にはラージョと、15日にはヘタフェと、ディ・ステファノで親善試合をすることが決まったマドリーなので、クルトワも異常がないのであれば、その辺りで姿を見ることができるんじゃないでしょうか。 そしてこの木曜にはようやく、お隣さんのアトレティコもマハダオンダ(マドリッド近郊)でプレシーズンをスタートさせたんですが、前日の全員一斉PCR検査とは別に、バケーション先で検査をしたジエゴ・コスタとアリアスの2人が陽性となり、自宅隔離に。他は8人程の各国代表選手以外、全員揃って、お馴染みのフィジカルトレーニングを始めていますが、何よりの朗報はネーションズリーグ、土曜のクロアチア戦でジョアン・フェリックスがエリア外から弾丸シュートを決めて、ポルトガルの4-1の勝利に貢献したことでしょうか。いあや、何せ昨季のゴール不足から、FWの補強が囁かれて止まないシメオネ監督のチームですが、まだ、折しもクロアチアのベンチで、クリスチーノ・ロナウド抜きのポルトガルにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)されるのを見守っていたGKゲルビッチしか、新規加入選手いない状態ですからね。 2年目となるジョアンには大いにゴール増の期待が懸かっているだけに、幸先がいい代表戦でしたが、来週から、チームは恒例のロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で地獄の1週間ミニキャンプに入ることに。今回はバケーションも3週間弱と例年より短いため、それ程、体調を整えるのに苦労はないんじゃないかと思いますけどね。こちらの親善試合の予定はまず、15日にカランサ杯(カディス主催の夏の親善大会)、そしてアルメリア(2部)ともプレーするようなことを聞いていますが、さすがリーガ3節目からの参戦とあって、予定がはっきりするのにもちょっと、他より時間がかかっているようです。 一方、マドリーと同じ2節からのスタートとなる弟分のヘタフェはこの木曜から土曜の3日間、カンポアモール(スペイン南西部)でキャンプをしているため、あまり様子がわからないんですが、木曜には今季、RMカスティージャにレンタル移籍することが決まったカンテラーノ(ヘタフェBの選手)、ウーゴ・ドゥーロが初招集されたスペインU21代表のユーロ予選、マケドニア戦でPKによる初ゴールを挙げ、チームを0-1の勝利に導いたなんてことも。 いやあ、昨季のヘタフェは、リーガ最終戦のレバンテ戦ではマタのPK失敗で2季連続EL出場の夢が絶たれ、EL16強対決インテル戦ではホルヘ・モリーナ(グラナダに移籍)のPK失敗で準々決勝進出の望みが絶たれるという悲劇は彼にもトラウマになったかと思うんですけどね。「Pedi al mister el penalti, me vi con confianza y nadie puso pegas/ペディ・アル・ミステル・エル・ペナルティ、メ・ビ・コン・コンフィアンサ・イ・ナディエ・プソ・ペガス(監督にPKを蹴るのを頼んだ。自信があったし、誰も文句を言わなかったから)」(ウーゴ・ドゥーロ)とはかなりの度胸。できれば、ラウール監督の下で大きく成長してヘタフェに戻って来てもらいたいものですが、あちらもカテゴリーは2部Bなんですよ。今季開幕も10月18日と遅いため、ドゥーロも今年はU21代表に再び、呼ばれる可能性があるのかどうか…正直、これは目的がよくわからないレンタル移籍だったのは否定できないですねえ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.06 20:02 Sun
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あまり期待はされてはいないけれど…/原ゆみこのマドリッド

「リーガもまだ始まってないのにねえ」そんな風に私が違和感を覚えていたのは水曜日、いよいよ翌日には昨年11月以来となる、スペイン代表の公式戦があることに気づいた時のことでした。いやあ、記憶を紐解けば、最後に彼らを見たのは今や、こちらも懐かしいワンダ・メトロポリターノでのユーロ2020予選ルーマニア戦。直後に娘さんの病気で職を離れていたルイス・エンリケ監督が復帰することになり、彼の不在の間、チームを率いていた元アシスタントのロベール・モレノ監督とのゴタゴタがあったのもすでに大昔のように感じられるんですけどね。 年が変わってみれば、ヨーロッパでも新型コロナウィルスが猛威を振るい、ルイス・エンリケ監督の再デビューとなるはずだった3月の親善試合は中止に。そうこうするうち、6月開催予定だったユーロまで来年に延期となってしまったというのに、その状況で第2回ネーションズリーグが開幕って、ちょっとついていけないファンの方も多いかと。おまけに昨季は関係各位の努力もあり、6月に再開したリーガ、8月にはCL、ELも何とか終えることができたんですが、各国リーグのコロナ対応がバラバラだったため、国ごと、チームごとに現在、シーズンのフェーズがバラバラなんですよ。 そう、実際、月曜にラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で合宿を始めたスペイン代表だけ見たって、バケーション明けほやほや、まだクラブでのプレシーズン練習に参加していない選手(レアル・マドリー、バルサ、セビージャ勢etc.)がゴロゴロいますし、河岸を変えたばかりの選手(バレンシアからマンチェスター・シティに行ったフェラン・トーレス、同リーズに行ったロゴリド)、まだ先行きが決まっていない選手(セビージャへのレンタルからマドリーに戻るレギロン、バルサ移籍を待っているマンチェスター・シティのエリック・ガルシア)等、普通にプレシーズンマッチをこなしていたのはたった6人しかいないって、一体、どういうレベルのサッカーを期待したらいい? 加えて、月曜午後、火曜のダブルセッションにはファンや取材陣の立ち入りが一切、認められず、その間にあった選手の記者会見も全てビデオコンフェレンス形式で、いえ、世間もあまりこの大会に興味がなかったせいもあったんでしょうね。ロドリゴはクラブの財政悪化による移籍の経緯を説明するのに利用したり、ヘスス・ハバスなど、「Le he dado la enhorabuena doble por la selección y por el Sevilla/レ・エ・ダードー・ラ・エンオラブエナ・ドブレ・ポル・ラ・セレクシオン・イ・ポル・エル・セビージャ(彼には代表初招集とセビージャ入りでダブルのお祝いを言ったよ)」と折しも、今季はクラブの同僚となることが決まったオスカル(昨季までマドリーからのレンタルでレガネスでプレー)に頼りになる先輩ぶりをアピール。やはり初招集のエリック・ガルシアに至っては昨今、リーガを揺るがす騒ぎとなっている、メッシのマンチェスター・シティ入りについて訊かれたりと、あまり代表戦関連の話は出なかったような。 それは水曜に会場となるシュツットガルトのメルセデス・ベンツ・アレーナで会見した、ドイツのレーブ監督の「あまり代表戦をするにはいい時期ではないかもしれない。ネーションズリーグもある意味、大事だが、一番重要なのはユーロだからね」という言葉にも象徴されていましたけどね。何せ、あちらは8月23日にCL優勝を決めたバイエルンのメンバーから、常連のGKノイアー、キミッヒ、ナブリ、ゴレツカ、準決勝に出たライプツィヒからもハルシュテルンベルク、クロスターマンを招集免除。それでも決勝の相手だったPSGのケーレンとドラクスラーを呼んでいるのは不思議ではありますが、更にはGKトラップ(フランクフルト)、ズーレとサネ(バイエルン)の予告先発までするとは、これってもしや余裕? 何せ、スペインの方はセビージャとのEL準決勝で負けたデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)とシーズン終盤にレギュラーの座を失ったケパ(チェルシー)、2人のプレミアリーグGKに不安があるばかりか、日曜にはオジャルサバル(レアル・ソシエダ)のコロナ陽性が発覚。幸い、その前日に彼がプレーした親善試合の相手、岡崎慎司のいるウエスカからも、クラブの同僚からも、月曜に入団プレゼンをレアル・アレナで行ったダビド・シルバを除き、それ以上、陽性者が現れなかったのは幸いですが、代表の方は急遽、ジェラール・モレノ(ビジャレアル)が入ることに。 おまけにアダム・トラオレ(ウォルバーハンプトン)も疑似陽性が疑われ、イギリスから出ることができずにいる上、火曜にはアセンシオ(マドリー)まで、こちらは去年、靭帯を手術した左ヒザに浮腫が出て、代表離脱となれば、ルイス・エンリケ監督にとって結構、ハンデとなりそうですが、さて。そんなドイツvsスペイン戦は木曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)キックオフ、これまで代表とは趣きが変わって、新たに抜擢された若い選手たちを知るにはいい機会になるかと思います。 え、代表戦はともかく、今週は月曜にリーガの組み合わせ日程も決まったんじゃないのかって?その通りなんですが、マドリッドの1部勢は3チーム共、8月にヨーロッパの大会を戦っているため、といっても皆、1試合だけなんですが、ラ・リーガが11日金曜、グラナダvsアスレティック戦をこけら落としとした1節ではどこもまだ、プレーをせず。上手い具合に兄弟分ダービーとなったマドリーvsヘタフェ戦、アトレティコとEL王者セビージャの試合は2月か3月に先送りにされることに。それまでにメッシ騒動が片づいているかわからないバルサも昇格プレーオフの最後の最後に決まったエルチェとの対戦が飛ばされるため、開幕節の見どころは13日、日曜のビジャレアルvsウエスカ戦、久保建英選手と岡崎選手の日本人対決一択になるでしょうか。 そして2節には引き続き、ビジャレアルと乾貴士選手のエイバルによる日本人対決の他、ヘタフェがホームにオサスナを迎えて、マドリーはレアル・ソシエダとのアウェイ戦でスタートとなるんですが、どちらも本格的にプレシーズン練習を始めたのがこの月曜からと、対戦相手に比べると少々、準備不足の感は否めず。ええ、今週はこの夏、3人目のFWとして、アトレティコBからポベダを獲得、マンチェスター・シティからボランチのパラベルサも加入と、兄貴分たちに比べると積極的に補強をしているヘタフェもプレシーズンマッチは9日に2部のお隣さんフエンラブラダ、12日にサラゴサとの2試合しか組まれていませんしね。とはいえ、それどころではないのはこのインターナショナルウィーク、12人を各国代表に借り出されているジダン監督のチームの方かも。 だってえ、プレシーズン恒例のアメリカツアーもない、バルデベバス(バラハス空港の近く)での練習では新顔として、ウーデゴール(昨季はレアル・ソシエダにレンタル)こそ、注目を集めているものの、セバージョス(アーセナルに再レンタルが濃厚)、ブライム(同ミラン)、マリアーノ(同ベンフィカ)らは交渉がまとまるまでのとりあえず参加状態ですし、アンチェロッティ監督の推しでエバートン行きとなりそうなハメス・ロドリゲスなどは顔も見せず。もちろんこの状態ではプレシーズンマッチなどする余裕がないのも当然で、今はひたすら、すでに帰還したアセンシオ以外、ベイルに関してはわかりませんが、残りの代表組がケガせず戻ってくれるのを祈るしかないんですよ。 おまけにようやく、コロナによる中断期間を利用して、絶賛大改装中だったサンティアゴ・ベルナベウにようやく芝が敷かれだしたと聞いて喜んだのも束の間。当面は無観客試合が続くとあって、3節目は再び、アウェイのベティス戦ですが、今季初ホーム開催となる4節のバジャドリー戦以降も、マドリーは昨季のリーガ逆転優勝を果たしたゲンのいいエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(バルデベバス内にあるRMカスティージャのホーム)の使用を続けるのだとか。 ちなみにこの2節のレバンテ戦も来年回しになるアトレティコは木曜から、ようやくプレシーズン練習を開始するそうで、来週月曜からは1週間、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でミニ地獄の真夏キャンプ。その近隣のセゴビア(ローマ水道橋で有名な街)で、お約束のcochinillo(コチニージョ/子豚の丸焼き)ディナーの後、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場にあるミニスタジアムで、そこをホームとしているラージョ・マハダオンダ(2部B、ラージョ・バジェカーノと兄弟関係はない)と親善試合をすると聞きましたが…彼らの開幕戦となる3節のグラナダ戦はしっかり、ワンダ・メトロポリターノでプレーすることになっています。 それより今はアトレティコが15日に予定していたカランサ杯(夏の親善大会)の主催クラブ、今季は久々に1部に戻って来たカディスから、ここ数日、コロナ陽性者が続出。今週、プレーするはずだったプレシーズンマッチを2件、キャンセルしたと聞いて、もしかしたら、遅めの夏休みでカディス(スペイン南部)のビーチを楽しむ機会があるかもしれないとワクワクしていた私も心配で仕方ないんですが、水曜にはやっぱり無観客試合は淋しいことを実感することに。ええ、先週末に続き、2部に降格した弟分、レガネスが今度は練習場ではなく、ブタルケでプレシーズンマッチを開催、今季は昇格を目指して共に戦うラージョが相手と聞いたため、見に行ってみたんですが、いやあ。 時間が夕方だったため、正面スタンドのプレス席を西日が直撃。この夏はほとんど外出していないため、腕に日焼け止めを塗り忘れていたのは自分が悪かったんですけどね。インスタラシオン・デポルティボ・ブタルケとは違い、高さのあるスタンドで囲まれているせいか、試合の最初から最後まで、プレーしている選手たち、涼しいバックスタンド側をベンチとした両チームの監督、スタッフ、観客席に座って出番を待っている控え選手たちの声が響くわ、響くわ。サッカーをプレーする間、あんなにも皆、大声を出していたとは私も知りませんでしたが、逆に選手たちがこの状態に慣れてしまうと、いざ、観客が戻ったら、チームメート間の意思疎通に困るかも。 ちなみに試合の方は終始、ピンクの練習着でプレーしたラージョが押し気味で、いえ、レガネスも昨季のリーガ再開後、嬉しい初ゴールを挙げていたカンテラーノ(レガネスBの選手)のアビレスのラストパスから、フアン・ムニョスのヘッドがゴール枠を直撃するなんてこともあったんですけどね。そのままスコアレスドローで終わるかと思われた後半ロスタイム、最後のFKをジョニー・モンティエルが直接決めて、0-1でイラオラ監督のチームが勝利することに。まあ、先日はエイバルに3-1で勝ったとて、レガネスはまだ前線の補強をしていませんからね。 それ程、決定力がなくても仕方ないんですが、ああ、本当にコロナ禍は深刻。というのも試合が終わった後、ブタルケのロッカールームを使ったらいけないらしく、レガネスの選手たちはピッチの隅で汗に濡れたユニフォームを脱いでいるし、早めに交代した数人も外に簡易ベッドを置いてマッサージを受けている始末で、ラージョの選手たちなんて、練習着のまま、スタジアム前に止めてあった自家用車に乗って、個々に帰って行くんですよお。 ええ、今季の2部にはレガネス、ラージョ、アルコルコン、フエンラブラダと4チームもマドリッド勢いますからね。早い節にはないんですが、彼らのダービーが始まる前にスペインでのコロナ流行が下火になって、衛生規則が緩んでくれないと、リーガでも同じ光景が繰り返される恐れがなきにしろあらず。何はともあれ、どのチームもあと10日間、クラスターを発生させず、無事に開幕を迎えられるといいのですが。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.03 18:50 Thu
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スタジアム観戦はまだ無理でも…/原ゆみこのマドリッド

「シャワーも使わせてもらえないなんて」そんな風に私が気の毒がっていたのは土曜日、予定表をめくってみれば、何と6カ月ぶりとなる生観戦となったレガネスvsエイバルのプレシーズンマッチ終了後、乾貴士選手も含めて、ビジターチームがユニフォームのまま、インスタラシオン・デポルティーボ・ブタルケ(レガネスの練習場)の駐車場に止まっているチームバスに乗り込む姿を見た時のことでした。いやあ、確かにマドリッドを筆頭に、現在のスペインは新型コロナウィルス再流行の真っ只中ではあるんですけどね。折しもその日はそれまで40度近くあった気温がいきなり20度以下に下がるという、物凄い気候変動に襲われていたんですが、いくら感染防止のために施設の使用が制限されているとはいえ、これじゃホテルに着く前に風邪を引く選手が出ても不思議はない? ちなみにその、まだ肌寒い午前10時という早朝開催となった試合はアギーレ監督から、ホセ・ルイス・マルティ監督に代わり、気持ちも新たに1部再昇格を目指すレガネスが序盤から敵を圧倒。開始3分にはCKから、オメルオがヘッドで先制点を叩き込んだかと思えば、12分にもロサレスがエリア前からの一撃で2点目をゲットすると、40分にはカウンター攻撃からアルナイスが3点目と、うーん、昨季後半に失ったエン・ネシリ(セビージャに移籍)、ブライトワイテ(同バルサ)、そしてレンタル期間の終わったカリージョ、ゲレーロ、アサーレ、オスカルもいなくなった後、サビン・メリーノがデポルティーボへのレンタルから戻って来ただけで、まだまだ攻撃陣の補強はできてないはずなんですけどね。 この猛攻に前半のエイバルは手も足も出ず、メンディリバル監督の怒声が無観客のスタンドの隅々まで一際、よく聞こえた後半には丁度、記者たちが座っていた側の前、左サイドでプレーする乾選手がシュートを撃つシーンも間近で見られたんですけどね。前日は同じマドリッドの2部の弟分、イラオラ新監督が率いるラージョにエスタディオ・デ・バジェカスで0-1と勝った相手にペドロ・レオンがピッチに入った後半ロスタイム、PKによる1点を与えただけで3-1の勝利とはもしや、4年前のお隣さん、ヘタフェのようにレガネスの1部最短Uターンも決して夢ではない? いえまあ、去年のプレシーズンマッチでも彼らは負けなしと好調だったんですが、結果はあの通り、最終節ですでに優勝決定済みだった兄貴分のレアル・マドリーから、残留を決める勝ち越し点が取れず、4年間を過ごした1部から、おさらばすることになったんですけどね。この夏も最初の親善試合、カルタヘナ(2部)戦から2連勝と言ってもまだまだ先のあることですし、とりあえず、GKクエジェルを始め、ブスティンサ、ルーベン・ペレス、シオバスといったベテランたちがチームに残留してくれたことを幸いとして、精進を続けて欲しいかと。 そんなレガネスは再び来週、火曜にラージョをブタルケに迎えて親善試合をするんですが、実はこの試合、相手にコロナ陽性者が現れたため、1度は延期になったといういわく付き。昨今、その手の事情によるスケジュール変更が多々あるのもこの国の感染状況を反映していると言っていいかもしれません。 そして今季はオレジャナがバジャドリーに移籍したため、より出番が増えることが期待される乾選手のいるエイバルは来週金曜にオサスナと対戦するんですが、もしや昨季のリーガ再開以来、無観客試合が続いているお詫びの意味もあるんですかね。この夏のプレシーズンマッチはクラブがストリーミング中継することが多いんですよ。ええ、この日もレガネスがライブ放送していましたし、とりわけ、最寄りに大都市もないムルシア州(スペイン南東部)のサン・ペドロ・デル・ピナタルまで、ビジャレアルの親善試合を見に行くこともできない私などにとってはそれが何よりの味方に。 まあ、初戦のカルタヘナ戦など、途中で中継が切れてしまったりと少々、難がなくもないんですけどね。続いて彼らはテネリフェ(2部)に2-3で負けた後、お昼のTVニュースでは合宿先ホテルでnovatada(ノバタダ/新人の通過儀礼)を受け、チームメートの見守る中、ドラえもんの歌を披露する姿の方が注目されていた久保建英選手が途中出場した金曜もハビ・ガルシア新監督率いるバレンシアに1-2で連敗。とはいえ、まだ来週水曜午後7時(日本時間翌午前2時)にはレアル・ソシエダ戦も控えているため、夜更かしのできるファンはその時間、ビジャレアルのオフィシャルページやツィッターをチェックしてみるといいかと。 実際、私も水曜、たまたまマルカ(スポーツ紙)をネットで見ていて、アラベスvsウエスカ戦のライブ中継が始まったこと知り、おかげで今季からは晴れて1部でもっと多くのスペイン人ファンに、その雄姿を披露できることになった岡崎慎司選手の見事なtaconazo(タコナソ/ヒールキック)による同点ゴールを見れたりしたため、興味のあるチームの試合日程は気に留めておくのがお勧めです。ちなみにウエスカは土曜にレアル・ソシエタと2-2で引き分けた後、日曜にもサダベル(2部)と対戦することになっているんですが、何と言ってやっぱり、一番気になるのはリーガの新シーズンの予定かと。 いやあ、先週の日曜に1部昇格プレーオフ2ndレグでジローナを下し、エルチェがウエスカ、カディスに続く、最後の1席を掴むかなり以前から、開幕は9月12日の週末という話がまことしやかに流れていたため、私もそうなんだと思っていたんですけどね。実はこの月曜にはサッカー協会がそのラ・リーガ案にストップをかけるという出来事が。それも2部B降格が決まったデポルティーボやヌマンシアが衛生規定違反により、フエンラブラダの強制降格を訴えている件やサッカー協会自体も2部24チーム制を提案していたせいで、ラ・リーガが木曜に予定していた組み合わせ抽選会を違法として、中止を求めたから、ビックリしたの何のって。 でも大丈夫、お隣のフランスではもう今季が始まっていますし、ブンデスリーガやプレミアリーグも9月からのスタートが決まっているとなれば、スペインのGDPの1.3%を占めるラ・リーガも遅れを取ることはできないと焦ったか、木曜にはCSD(スポーツ上級委員会)の仲裁で正式に9月の第2週末開幕が決定。丁度、その日にはTAD(スポーツ調停法廷)から、フエンラが2部に留まる裁定も出ましたしね。週明けには1部20チーム、2部22チームによる組み合わせ抽選も実施され、来年5月30日に終了(2部はその1週間後)することになりましたっけ。 ただし、これには例外があって、8月にヨーロッパの大会を戦ったチームは遅れてスタート。ええ、16強対決で敗退したヘタフェとマドリーは1週間後の2節から、準々決勝で敗退したアトレティコとバルサ、ELに優勝したセビージャは9月24日にブダペストで定員の3割、観客が入れることになったUEFAスーパーカップでCL王者のバイエルンと戦わないといけないせいもありますが、3節目に当たる26日の週末からリーガ戦を始めます。昇格プレーオフ決勝を終えたばかりのエルチェとジローナもこの最後の組に入りました。 よって、プレシーズン開始もマドリッド1部勢ではヘタフェがこの火曜に先陣を切ることになり、今や恒例となったPCR検査から始まったんですが、1週間前に陽性報道があったダミアンとは別に複数人、感染者がいたため、キャンプ地への移動が遅れるなんていう話も。ただ、ファンにとってもっとショックだったのは38才のエース、ホルヘ・モリーナがグラナダに電撃移籍してしまったことで、うーん、EL16強対決インテル戦前には「ベティス時代、16強は体験しているから、今度は8強に入りたい」と言っていた彼ですが、痛恨のPK失敗が響いて敗退。今度は昨季の最終節でヘタフェをかわして出場権を手に入れたグラナダで再び、EL準々決勝進出を狙うというのも凄いですが、この4年間、マドリッドの弟分の1部復帰と残留争いに関わらずに済むチーム作りに貢献してくれた大恩は絶対、忘れられませんって。 実際、彼の移籍はウナル・エネル(ビジャレアルから移籍)とクーチョ・エルナンデス(ワトフォードからレンタル)の加入により、前線が定員オーバーになってしまったせいでもあるんですが、その余波はカンテラーノ(ヘタフェBの選手)のウード・ドゥーロにも及ぶことに。こちらは同じ2部BのRMカスティージャ(マドリーの下部チーム)にレンタルで出ることになり、ラウール監督の下、火曜にはUEFAユースリーグ決勝でベンフィカを破り、初優勝を遂げたフベニルA(カスティージャの1つ下のカテゴリー)から昇格する選手たちに混じって、更なる成長を目指すことに。 そうそう、その優勝メンバーは2部Bの開幕日がまだ決まっていないこともあり、10人程がこの日曜にはPCR検査、月曜からバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でプレシーズンのトレーニングを開始するジダン監督のトップチームのヘルプ要員として選ばれるそうなんですが、来週はスペイン代表U21代表のお勤めに行かないといけないドゥーロはちょっとハンデがありますかね。 え、月曜にはネーションズリーグのドイツ、ウクライナ戦に備え、スペインA代表もラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に集合するように、どの国も代表戦週間に入るため、マドリーもあまり人数が揃わないんだろうって?その通りで、セルヒオ・ラモス、カルバハル、アセンシオに加え、それぞれレンタル移籍が終わり、次の行き先を探しているレギロン(今季はセビージャでプレー)、オスカル(同レガネス、セビージャ行きが濃厚に)の2人もスペイン代表に呼ばれていますしね。他にもクルトワ、アザール(ベルギー)、バラン、メンディ(フランス)、クロース(ドイツ)、ヨビッチ(セルビア)、レニン(ウクライナ)、昨季終盤はベンチ入りを遠慮していたベイルも移籍先がまったく決まらないまま、ウェールズ代表に行ってしまうんですが、今回は中南米勢がヨーロッパに留まるため、マルセロ、カセミロ、ビニシウス、バルベルデらを含め、13人は確実にいるよう。 その中にはレアル・ソシエダでのレンタル期間を1年に切り上げて帰還、ヒザの治療をするため、ノルウェイ代表に行かないウーデゴール、体調を整えるため、クロアチア代表招集を辞退したモドリッチもいるんですが、すでに移籍先がほぼ決まっているマリアーノ(ベンフィカ)、ブライム(ミラン)、ハメス・ロドリゲス(エバートン)らが参加するのかは微妙。更にはセバージョス(アーセナルへのレンタルが終了)、マジョラル(同レバンテ、バレンシア加入が濃厚)、オドリオソラ(同バイエルン)といった名前もありますが、まずは誰もPCR陽性にならないといいですよね。 え、それでプレシーズン開始が最も遅く、来週木曜になるアトレティコなんて、せいぜい故郷のブラジルにレンタルに出ていたカンテラーノ(Bチームの選手)のカイオ・エンリケがロディの控えとして戻りながら、お財布事情優先でモナコに売却。代わりにオサスナにレンタルが決まりかけていたマヌ・サンチェスが残ることになったぐらいで、とうとう最近はマルカも1ページしか割いてくれないぐらい、トップチームには動きがないとなれば、私も今、スペイン中が大騒ぎになっているメッシのバルサ退団の件に触れない訳にはいかないんじゃないかって? いやまあ、月曜にクーマン新監督から、同じカステルデフェルス(バルセロナ近郊)の歩いて行ける距離に住む大親友、ルイス・スアレスが戦力外通告を受けたことが最後の一押しとなって、CL準々決勝でバイエルンに2-8と大敗したせいで傷心だった彼がコロナ禍で昨季が8月まで続いたことを利用。契約では6月末日までに申し出ないといけなかった自由移籍の権利を行使するというFAXをクラブに送り、7億ユーロ(約882億円)の契約破棄金額を払わずに出て行こうとしていることから、バルトメウ会長の辞任を求めるファンがカンプ・ノウ前に詰めかけたり、当の会長がメッシの残留と引き換えに辞任を示唆したり、今ではもう、マンチェスター・シティ、PSG、マンチェスター・ユナイテッドといった移籍先候補に話題が移っていたりするんですが、何と言っても対岸の火事ですからね。 ただ、その関連で金曜にはマルカに「バイエルン戦より前から、メッシ退団を予感したバルトメウ会長がグリーズマンとジョアン・フェリックスのトレードをヒル・マリン筆頭株主に持ちかけていた」なんて記事が出てきたのには呆気に取られたの何のって。だってえ、1年前、1憶2000万ユーロ(約151億円)の契約解除金を払って河岸を変えたグリーズマンと1憶2700万ユーロ(約160億円)の移籍金をベンフィカに払って獲得したジョアンは、値段的には大体、同じですが、あまりにも今更すぎじゃあないですか。もちろん、ヒル・マリン氏はノーと即答、後日、レマルとジエゴ・コスタとのトレードならとこちらも凄い調子のいいオファーを出したそうですが、結局、金曜にはクーマン監督がグリーズマンに直接、今季のチーム構想の軸になる旨を伝えていたことがわかるって、やっぱりこのトレード話はガセだったのかも。 何にしろ、昨季途中から、ボランチ改め、FWとなったマルコス・ジョレンテはバケーション中も体を鍛えるのに余念がないものの、もっと高みを目指すにはゴールを量産してくれるストライカーが必要なのがアトレティコ。その割にはコロナ禍による緊縮財政のせいもありますが、なかなか前線を強化する選手が決まらないじれったさもありますが、今季の市場は10月5日まで開いていますからね。焦らず、いい選択をすれば、いよいよシメオネ監督のリーガのバルサ戦初勝利も近づく気がするんですが…。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.08.31 11:35 Mon
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