リーガ再開にゴーサインは出たものの…/原ゆみこのマドリッド

2020.05.24 17:00 Sun
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©Atlético de Madrid
「意外と早かったわね」そんな風に私が驚いていたのはようやく来週から、マドリッドもEstado de Alarma/エスタードー・デ・アラルマ(警戒事態)緩和エーズ1に移行できることが決まった翌日の土曜日、ペドロ・サンチェス首相が記者会見で「A partir del 8 de junio volverá LaLiga de fútbol/ア・パルティル・デル・オチョ・デ・フニオ・ボルベラ・ラ・リーガ・デ・フトボル(6月8日以降にサッカーのリーガは再開される)」と発言したのを知った時のことでした。いやあ、ずっとラ・リーガのテバス会長などは12日金曜の週末からと主張していたため、日付が一桁だったのには当惑したものだったんですけどね。それも各チームの監督や選手からは12日ではチーム全体での練習期間が短すぎ、もう1週間は必要という声も結構、聞こえてきていたため、私も心の準備ができていなかったんですが、どうやらこれって、去年の12月、ウクライナ人選手のゾズリャをナチ扱いする野次がエスタディオ・デ・バジェカスのスタンドで発生。0-0の前半終了時点で中断されていた2部のラージョvsアルバセテ戦の後半をまず9日にやってから、1部2部の残り11節を金曜からの週末で一斉スタートというテバス会長の思惑通りになったよう。

ただ、災難だったのはその再開トップバッターを担うことになるマドリッドの弟分、ラージョが今週頭に揉めていて、練習場でのセッションが1週間経過してもクラブがERTE(不況時の雇用調整法)適応を解除せず、減給待遇が続いていたことに不満を持っていた選手たちが実力行使。月曜火曜と出勤を拒否したため、パコ・ヘメス監督の練習計画が狂ってしまったことですが、大丈夫。一説によると、父親を新型コロナウィルスで失ったラウール・マルティン・プレサ会長が失意の余り、業務遂行不可能になり、なかなか手続きが進まなかったそうですが、水曜にはERTEを取り下げ、選手たちも練習場でのグループセッションに復帰することに。まだまだ現在の10位から、勝ち点差6ある昇格プレーオフ圏の6位まで、追い込み体制を整えるのには時間がありますって。

ちなみに10人までのグループ練習が許可された今週、1部のマドリッドのチームが何をしていたのかを見ていくと、勝ち点差2で首位バルサを追うレアル・マドリーは月曜から土曜までみっちりバルデベバス(バラハス空港の近く)の施設で練習。水曜にはリーガ中断となった3月半ば、ベニト・ビジャマリンで2-1とベティスに負けた後の記者会見以来、初めてオフィシャルウェブでコメントしたジダン監督も「選手たちもあと11試合あるのを意識していて、タイトルを獲るため、力強い終わり方を望んでいる。Está en el ADN del club/エスタ・エン・エル・アーデーエネ・デル・クルブ(クラブのDNAにそれがあるんだ)」と楽観的でしたが、確かにねえ。

だってえ、彼らはこの思わぬparon(パロン/リーガの中断期間)のおかげで長期リハビリ中だったアセンシオ、3月に足首を手術したアザールも完治し、出場可能に。結果、ビニシウスとロドリゴのブラジル人ティーンエイジャーのアタッカーコンビとポジション争いをすることになるとはいえ、一旦、シーズンが再開されれば、週末は7連続、その間にミッドウィークの試合が4回入るという強行スケジュールになりますからね。順調にリーガが7月26日に終わっても、8月には1stレグで1-2とマンチェスター・シティに敗戦。しかも退場したセルヒオ・ラモスが出られない、エティハド・スタジアムでの16強対決2ndレグから始まるCLでのremontada(レモンターダ/逆転勝利)大作戦が待っているとなれば、とにかく頭数は大いに越したことない?

そんな中、練習再開直前にヨビッチに踵の骨折が発覚したのもあり、気になるのは手薄なCFのポジションで、ベンゼマは元気なんですが、マリアーノがまだ1度もグラウンドに姿を見せておらず。マルカ(スポーツ紙)によると、どうやら足の指にできた血豆が治らず、ずっとジムごもりをしているのだとか。冬に加入したトップ下のブラジル人、18才のヘイニエルも今季プレーする予定だったRMカスティージャが2部B4位までのプレーオフ圏に届かず、今季は営業終了。PCR検査こそ受けたものの、ジダン監督のセッションには参加せず、バケーション状態になってしまったのも不思議ですが、もしやこれは再開後のリーガ戦の交代枠が5人に、ベンチ入りが23人に増員されたにも関わらず、EU圏外出身選手枠は3人で変わらなかったのが影響しているのかも。

まあ、木曜にはペレス会長の激励訪問もあったバルデベバスでの練習の様子は毎日、オフィシャルウェブにビデオが上がるため、そちらで楽しんでもらえばいいんですが、いやあ、藪蛇なこともあるもんですね。先日はロンド(輪の中に選手が入ってボールを奪うゲーム)に現役時代の足捌きがまったく衰えていないジダン監督絶賛参加中のシーンが映っていたためか、「リーガのお目付け役から注意があった。8人、9人のグループだと選手の負担が大きくなるため、スタッフが演習に入って助けていただけなのに」とバジャドリーのセルヒオ監督が愚痴をこぼすなんてことも。とはいえ、この辺は練習期間が進むにつれ、どんどん緩くなっていくんじゃないでしょうか。

え、それでも一足早く先週末から再開したブンデスリーガ同様、ゴールが入っても選手たちが団子になって祝うことはできないんだろうって?その通りで、お隣さんのサウールなども「veo muy raro que en un córner puedas defender al lado de un compañero y luego no puedas abrazarlo en un gol/ベオ・ムイ・ラーロ・ケ・エン・ウン・コルネル・プエデス・デフェンデール・アル・ラードー・デ・ウン・コンパニェロ・イ・ルエゴ・ノー・プエダス・アブラサールロ・エン・ウン・ゴル(CKの時には同僚の側で守ることができるのに、その後、ゴールで抱き合えないなんて変だよね)」と納得していないようでしたが、実際、今週に入って強度が上がったマハダオンダ(マドリッド郊外)でのセッションビデオを見ると、まったく容赦なしですからね。

これじゃゴール祝いだけ禁じても意味はないだろうと、私なども思うんですが、まあそれはそれ。とにかくリーガでは勝ち点13差の首位の高みなどはもう他人事、まずはCL出場圏4位レアル・ソシエダとの1差を引っくり返すことに集中しないといけないアトレティコでは、今年になって、ヒザの靭帯断裂から回復してきたベルサイコが手術箇所から補強材を取り出すために内視鏡手術を受け、しばらく練習に参加できないんですが、再開初戦のアスレティックとの試合には間に合う予定。CL16強対決リバプール戦2ndレグで負傷したモラタもすでに完治と、メンバー的に不足はないんですが、逆に相手にはこのコロナ災禍で間接的な犠牲者が発生しているんですよ。

それは水曜に今季の残り試合には戻らず、前倒しの引退を発表した39才のベテランFWアドゥリツで、うーん、世が世なら、4月に行われていたはずのコパ・デル・レイ決勝で花道を飾る予定だったんですけどね。ずっと患っていた腰のケガが悪化し、医者に手術を勧められたことから、「Por mucho que quieras a veces hay un límite. Es mejor que yo no esté/ポル・ムーチョ・ケ・キエラス・ア・ベセス・アイ・ウン・リミテ。エス・メホール・ケ・ジョ・ノー・エステ(どんなに望んでも時には限界がある。自分はいない方がいい)」と身を引くことに。そこで、若い時分はバジャドリー、マジョルカ、バレンシアと他のチームでも活躍したものの、アスレティックでも172ゴールを挙げているレジェンドとして、金曜には当局の許可を得て、サン・マメスでセレモニーが行われたんですが…。

うーん、この先しばらくはこういうのがテンプレになるんでしょうかね。もちろんファンをスタンドに入れることはできず、見送るチームメートやマスコミはピッチに2メートル間隔の椅子を置いて座らされるという不思議な光景が展開。同僚のイバイ・ゴメスなどは、「ボクらは絶対、コパに優勝してガバラ(アスレティックが優勝パレードに使うビルバオの運河で使われた木材運搬船)を出すよ。その船首にはアドゥがいなきゃいけない」とお別れの言葉を送っていましたが、そのお祝いも込みでサポーターと共に祝うため、レアル・ソシエダとのコパ決勝が来年まで延期になってしまったというのは皮肉な巡り合わせではありますね。

そして1部の弟分たち、兄貴分を勝ち点差1で上回っての5位につけ、今季こそ初のCL出場権獲得の夢を果たしたいヘタフェ、残留圏と3差の19位の現状を覆し、残り試合で降格を阻止したいレガネスも今週は順調にグループ練習を続けていたんですが、さすが後者は切羽詰まっているせいでしょうかね。アギーレ監督はダブルセッションの日を2度設ける程の張り切りよう。いやあ、この週中からマドリッドでも日中の気温がとうとう30度を突破、合わせて嫌がらせのようにお店のような屋内だけでなく、往来でもマスクが義務化(しないと罰金)されたため、私も外出するたび、熱中症になるんじゃないかとヒヤヒヤしているんですが、それだけにとりわけ午後の炎天下でマスク、手袋装備で指導に当たっているコーチングスタッフの体調が気遣われるところ。

ますます気温が上がるであろう6月からの試合では一応、週末は最初の時間帯が午後6時(日本時間翌午前1時)、平日は午後7時半(同午前2時半)スタートと、これまでのような昼間の開催は避けるようですが、セビージャなど南部の都市では夜になっても涼しくならなかったりしますからね。かといって、最終時間帯午後11時(同午前6時)キックオフというのもゾッとしないんですが、実はバル(スペインの喫茶店兼バー)で試合を見るファンも大変なんですよ。というのもペドロ・サンチェス首相は6月第2週にはスペイン中が緩和フェーズ3になっているはずとは言うものの、マドリッドなどようやく月曜からフェーズ1に入ったばかりですからね。

そんな首都のチームも全国と歩調を合わせ、週明けは全員練習に移行すると見込まれているものの、まだまだ街中のお店はテラス席の半分だけしかオープンできず。フェーズ2でようやく店内の席4割が解放されるとはいえ、果たして行きつけのバルでTVを見られる位置が確保できるものかどうか。メニュー(定食)の提供やグループで大皿料理をつついたりも禁じられているとあって、もしやひたすらビールを飲むだけになるんじゃないかと、私も恐れているんですが、こればっかりはねえ。何はともあれ、今は早くマドリッドのフェーズが2になって、好きな時間に街を歩き回れる日を待つしかありません。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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今週末で開幕戦も終了…/原ゆみこのマドリッド

「これでもう、ゴール日照りと無縁になれるのかしら」そんな風に私が喜び半分、懐疑心半分でいたのは金曜日、とうとうルイス・スアレスがバルセロナからマドリッドに朝一で到着し、慣例のメディカルチェックを昨季、手術したヒザにも異常なく、無事に通過。ワンダ・メトロポリターノのオフィスで2年間の契約書類にサイン、背番号9のユニフォームを掲げてポースした後、夕方にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で他の選手たちと一緒に汗を流している一連の写真を見た時のことでした。いやあ、モラタのトリノ行きから始まった今週のアトレティコはずっとバタバタしていて、火曜には当人が1年半過ごしたチームに別れを告げ、前回いた時は同僚だったピルロ監督率いるユベントスにレンタル移籍することが決定。 これでモラタの年棒900万ユーロ(約11億円)のコストカットとそのレンタル料、1000万ユーロ(約12億円)を手に入れたクラブは、いえ、スアレスの自由移籍を最初は認めていたバルサの上層部が、相手がアトレティコと知った途端、グダグダ言い出して、すったもんだしていたなんてこともあったんですけどね。最後はアトレティコがCLで準々決勝以上に進んだ時のみ、成功報酬オプションとして700万ユーロ(約9億円)を払うという形で火曜が終わる頃、決着したようですが、翌日は6シーズンの在籍で計198ゴール、1試合平均0.70得点という素晴らしい成績で13タイトルの獲得に貢献したチームにスアレスがお別れするセレモニーがカンプ・ノウで開催。その後、マスコミ各社は夜遅くまでエル・プラッツ空港を張って、選手がマドリッド行きの飛行機に乗る姿を捉えようとしたんですが、結局は翌朝まで肩透かしを喰わされる破目に。 ただ、新チームに合流してもスアレスはウルグアイ代表の後輩、ヒメネスに会うことはできなくて、ええ、彼は今週始めのPCR検査で新型コロナウィスル陽性が発覚し、自宅隔離になってしまったからですが、ラッキーだったのは丁度、ロスアンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)キャンプ明けから、隔離期間を過ごしていたシメオネ監督がとうとう、陰性となって、この日からセッションに復帰したこと。もちろん、代表キャプテンのゴディン(インテル)や元同僚となったグリーズマンから、情報はたっぷり得ていたはずですが、自分をアトレティコに誘ってくれた指揮官と直接、顔を合わせることができたのは良かったかと。 ちなみにバルサのプレシーズン練習開始時から、クーマン監督に戦力外通告を受け、親善試合にも招集されなかったスアレスなんですが、火曜まで律儀にバルサのセッションに参加。よって、この日曜、午後4時(日本時間午後11時)から、アトレティコのリーガ開幕となるグラナダ戦に出場することも体調的にはできそうですが、まるで正反対のようなサッカーカルチャーを持つチームのプレーにそんなすぐに適応することができるのかどうか。今季はジャンプアップが期待されるジョアン・フェリックスはいるとはいえ、メッシ並みのアシスト力はまだ見せていませんし、大体がして、バルサ程、タレントのある選手がいる訳じゃないですからね。何はともあれ、決定力の高い選手が加入してくれたのは嬉しい限りではあるんですが…。 それというのも相手のグラナダはすでに今季、リーガのどのチームより多い公式戦4試合をすでに消化。しかもリーガではアスレティック、アラベスに連勝して首位にいる上、EL予選2回戦でテウタ(アルメニア)、この木曜にも3回戦でロコモティブ・トビリシ(ジョージア)を撃破し、4連勝と絶好調だから。ええ、昨季はマドリッドの弟分、ヘタフェにいたホルヘ・モリーナとケネディ(チェルシーからレンタル)もすでに新天地での初ゴールを挙げていて、現在、向かうところ、敵なし状態なんですよ。 ただ、いきなり昨季のリーガ再開後と同様、1週間に2試合というのを続けていくのは、グラナダとしても難しいはずなので、来週木曜にいよいよ、ELグループリーグに出場できるかどうかの最終関門、プレーオフのマルメ(スウェーデン)戦を控えていますしね。このアトレティコ戦はもしかしたら、メンバーを落としてくれるかもしれませんが、さて。ちなみにそのELの試合があるため、彼らの来週ミッドウィークのリーガ、オサスナ戦は来年に延期されています。 え、同じ木曜には昨季EL王者のセビージャがCL王者のバイエルンに挑むUEFAスーパーカップもあったんだろうって?その通りで、私もつい、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)まで、足を伸ばしてしまったんですが、8月のファイナルエイトで続いた流れと真逆になってしまったのが、ロペテギ監督のチームのツキを奪いましたかね。というのも、ハンガリーのブタペストで両チームのファン、3000人がスタジアム入場を許されたこの試合、ウォルバーハンプトン、マンチェスター・ユナイテッド、インテル戦とは違い、序盤にペナルティを犯したのはディエゴ・カルロスではなく、バイエルンのアラバだったから。ええ、前半12分、ヘスス・ナバスのクロスをデ・ヨングが頭で落としたとこに駆けつけた、出戻りホヤホヤながら、セビージャのユニにまったく違和感のないラキティッチを突き飛ばしてPKを献上。これをオカンポスがしっかり決めて、先制点が入ります。 といってもやはり、そこはCL準々決勝で、その時はラキティッチもまだいたバルサを8ゴールで叩きのめし、ブンデスリーガ開幕のシャルケ戦でも8得点のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)づいている相手。その程度ではまったく動じず、33分にはミュラー、レバンドフスキの連携から、ゴレツカが同点ゴールをゲットすると、その後はセビージャがあまりに圧倒されまくっていたため、これはいつ大量得点が始まるのかと、私もドキドキしながら、見ていたんですけどね。幸い、後半のレバンドフスキとザネのゴールはVAR(ビデオ審判)により、認められず、それどころか、後半43分にはキャプテンのナバスが34才の全英知を振り絞ったかのような絶妙なスルーパスを送り、去年まではレガネスにいたエン・ネシリが抜け出したんですが…エリア内から1対1で放ったシュートをGKノイアーに逸らされてしまってはねえ。 勝負はそのまま延長戦にもつれ込み、とうとうバイエルンが勝ち越し点を挙げたのは前半14分のこと。それもセビージャが得意だったはずのCKから、1度はEL優勝の立役者、GKボノが弾きながら、古巣アスレティックへの移籍を待っているハビ・マルティネスにヘッドを決められてしまうというのは皮肉。いえ、もちろん、2-1と僅差、しかも天下のバイエルンに120分間、戦うことを余儀なくさせた点は評価に値しますけどね。前人未到のEL6回優勝をしているセビージャは、これでUEFAスーパーカップ5敗目。彼らが勝てたのは最初に出場した2006年のバルサ戦だけと聞くと、EL制覇は3回と回数では及ばないものの、その3度共、スーパーカップで優勝(相手はインテル、チェルシー、レアル・マドリー)しているアトレティコって、結構、偉いのかもしれない? そこへ、今季のスタートから3節目、平日開催予定試合がスペイン・サッカー協会の反対により、いやあ、もう恒例になりかけているとも言っていいんですけどね。水曜になって、土日にズラされたため、セビージャには月曜だったはずのカディス戦を日曜にプレーしないといけないという、とりわけ延長戦を戦った身には辛い開幕戦が待ち受けているんですが、同時に金曜予定だったエイバルvsアスレティック戦も日曜午後2時(日本時間午後9時)に変更。乾貴士選手の活躍や武藤嘉紀選手(ニューキャッスルから移籍)のデビュー戦を楽しみにしている日本のファンはちょっと、気をつけておきたいところです。 え、今週末の土曜には昨季の最終戦でグラナダに今季のEL参加権を奪われたばかりか、4シーズン、チームを支えてくれた38才のエースも奪われたヘタフェもリーガ2戦目を迎えるんだろうって?はい、こちらは午後1時(日本時間午後8時)から、アラベスとのアウェイゲームに挑むんですが、まだ選手補強が済んでいないのが、ボルダラス監督の悩みの種のよう。前日記者会見でも「han salido nueve futbolistas y han llegado tres/アン・サリードー・ヌエベ・フトボリスタス・イ・アン・ジェガードー・トレス(9人の選手が退団して、3人しか入っていない)」とこぼしていましたが、更にGKチチソラとポルティージョの2人が放出要員という事情もあって、今季もリーガはベンチ入り23人が可能なところ、18人しか遠征に連れて行かないとは、はて。 まあ、マチン監督が就任したアラベスも開幕からベティス、グラナダに2連敗とスタートダッシュに失敗していますから、前節のオサスナ戦のようにマタがゴール力を発揮してくれれば、何とかなるとは思いますけどね。一応、FW陣には他にもアンヘル、新加入のクーチョ(マジョルカから移籍)、ウナル・エネル(同ビジャレアル)と頭数は揃っていますし、今季はヨーロッパの大会で体力を消耗することはない彼らだけに、1試合、1試合、リーガで勝ち点を積み上げていってほしいものです。 そして前節の開幕レアル・ソシエダ戦がスコアレスドローだったせいで、一気にゴール不足論が浮上してきたマドリーはというと。いやあ、こちらも火曜にはウーデゴールがPCR検査で陽性を出し、それこそ彼が昨季レンタルでお世話になり、レアル・アレナでの試合前に親しく挨拶を交わしていたソシエダの選手たちからはここ昨今、何人も感染者が出ているとあって、ジダン監督のチームにも緊張が走ったんですが、大丈夫。2度目の検査で陰性が確認されたため、当人の自宅隔離にも、バルデベバス(バラハス空港の近く)でのチーム練習が個人練習にもならず、無事に今週のセッションをこなすことができましたっけ。 何せ、この土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの彼らの相手はグラナダと並び、先行組2チームだけ2連勝と調子に乗っているベティスですからね。ハメス・ロドリゲス(エバートンに移籍)やベイル(同トッテナム)がいなくなったのは元々、昨季終盤から戦力外にされていたため、影響はないものの、金曜に出たセビージャ行きの遠征リストにはまだ、アザールもアセンシオも含まれず。攻撃陣ではイスコとルーカス・バスケスが増えただけと、もちろん、ジダン監督の信頼を受ける唯一のCFであるベンゼマが当たってくれれば問題はないとはいえ、それも常にとはいかないのが辛いところかと。 ただ、そんな世間の心配とは無縁なのか、ジダン監督はクラブにCFの補強を頼むことはしないそうで、今節もヨビッチとボルハ・マジョラル(昨季はレバンテにレンタル移籍)を連れて行くんですが、移籍市場が閉まる10月5日までは何かが起きる可能性を否定せず。いや、まあ、昨季のリーガ再開後のマドリーも得点力が凄かった訳ではなく、固い守備がモノを言って、最後は優勝を掴んだ感もありましたからね。 その流れのままは言っても、ゴールラッシュに慣れているファンにしてみれば、「Yo firmaría ganar siempre por la mínima y no encajar goles/ジョ・フィルマリア・ガナール・シエンプレ・ポル・ラ・ミニマ・イ・ノー・エンカハール・ゴーレス(自分は最小得点差で勝って、失点しないことで満足する)」(ジダン監督)とはいかないんじゃないかと思いますが…どちらにしろ、沢山、ゴールを挙げてもスタジアムでファンが喜べる日は当分、来なさそうなのが今季のリーガです。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.26 17:00 Sat
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ゴールはどこも不足している…/原ゆみこのマドリッド

「開幕戦で悔やむよりはいいけど」そんな風に私が複雑な気持ちになっていたのは月曜日、お昼のニュースでルイス・スアレルのバルサとの契約解消が成立し、アトレティコへの移籍が秒読みになったと報じられているのを見た時のことでした。いやあ、昨季はもう、ゴール日照りで悔しい思いをすることの多かった彼らですから、実績のある一流FWが加入してくれるのは有難いんですけどね。ただ、これまではジエゴ・コスタの放出が決まらない限り、人件費の関係で補強はできないと言われていたんですが、どうやら当人のたっての願いもあって、モラタのユベントス行きが決まりかけているのだとか。 え、モラタって、アトレティコに来たのは2018-19シーズンの1月だったとはいえ、チェルシーに5500万ユーロ(約68億円)払って、レンタルから完全移籍になったのはこの夏じゃなかったかって?そうなんですが、一説によると、彼は昨季終盤、リーガやCLの大事な試合でスタメン起用されず、チーム内で一番多い16得点を挙げながら、シメオネ監督にコスタより信頼されていないと感じていたそうで、ついでに言うと、奥さんのアリス・カンペッロさんがイタリア人であることも2014年から16年の2シーズン、在籍したセリエAのクラブ復帰を後押ししているらしいんですけどね。でも、ちょっと前まで、お隣さんのカンテラ(ユース組織)に河岸を変える前にいたアトレティコは、「プレーするのを望んでいた場所だ」とか、「アトレティコで引退したい」とかいう台詞を耳にした覚えがあるのは私だけですかあ? いやまあ、前回、ユーベで活躍した後、買い戻されたレアル・マドリーで1シーズン過ごしたものの、やはり主役にはなれないと、チェルシーに移籍した彼ですから、奇しくもまた、クリスチアーノ・ロナウドとご一緒することになって、どうなるかはわかりませんけどね。月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)での練習にはもう、現れなかったモラタのレンタル料は1000万ユーロ(約12億円)、今季末には4500ユーロ(約56億円)での強制買い取りオプションがついての移籍となるため、別にアトレィコの損にはならないようですが、いやまったく。 ルイス・スアレスに関しては先週、イタリアに日帰り旅行をして、国籍取得に必要なイタリア語会話の10分間テストを受け、見事合格したというニュースもあり、まさか、シメオネ監督の経営陣へのお願いが実現するとは、かなり意外な展開。もっとも移籍金なしで来るとしても、年棒8000万ユーロ(約100億円)のルイス・スアレスはここ数年、負傷勝ちで、33才という年齢を考えると、ちょっと高い買い物とあって、こちらもまだ正式には決まっていないんですけどね。 といっても他に残っているCF補強候補もPSGを退団してフリーのカバーニ(33歳)、ルイス・スアレスと並行してユーベが交渉していたジェコ(34才)とベテランばかり。それもこれも20才前後で獲得しながら、早々に見限られ、今ではリバプールに5000万ユーロ(約62億円)で入団するまでになったディオゴ・ジョタ(ウルバーハンプトンから移籍)や、その同僚として昨季、17得点を挙げたラウール・ヒメネスなど、アトレティコを出た後、大成したFWが少なからず、世間にはいるのを見ると、残念な気がしないでもないですが、ま、それも天の巡り合わせでしょうか。何はともあれ、ルイス・スアレスが本決まりになって、かつてバルサから31才で移籍し、在籍した1シーズンに見事、リーガ優勝を果たしたビジャの例に倣ってくれたら、嬉しい限りではあるんですが…。 まあ、移籍云々は実際、選手がユニを着てプレゼンされるまで、報道を信用することはできないため、今はとりあえず、先週末のリーガの様子をお伝えしていくことにすると。2節ではいよいよ、8月にヨーロッパの大会があったため、スタートが遅れていたマドリッドの1部勢も2チームが参戦したんですが、土曜に一足先にプレーしたのは弟分のヘタフェ。エイバルの乾貴士選手が先発しながら、後半39分にピッチに入ったビジャレアルの久保建英選手とはニアミスに留まり、勝負も後者が2-1で逆転してすでに決着していたという、日本人選手対決第2弾の試合が終わった後、ホームのコリセウム・アルフォンソ・ペレスにオサスナを迎えたんですが、やはりマドリッドがコロナ再流行期に入ったのが影響しているんでしょうか。 行きつけだったバル(スペインの喫茶店兼バー)が店内のキャパ制限があるうちは元が取れないと、今季もリーガのTV中継を契約しないことにしたせいで、最近、違うお店に行くようになった私でしたが、そこもお客さんは少なく、3密を心配しないで観戦できたのはラッキーだったんですけどね。マジョルカから加入したFWクーチョ以外、昨季とまったく同じメンバーでスタートしたボルダラス監督のチームも、1節にはカディスに勝っていたオサスナも前半はほとんどチャンスがなく、0-0で終了。昨季のリーガ再開後は白星が1つだけというヘタフェだったため、まだ流れは変わってないのかと心配になったものでしたが…。 大丈夫、確実にツキが戻って来ました。というのも後半9分、ククレジャの折り返したボールをマクシモビッチがマタへ送ったところ、いえ、volea(ボレア/ボレーシュート)で決まったゴールは最初、オフサイドで認められなかったんですけどね。2年連続のEL出場権ゲットを目指していた昨季終盤はこれに何度も泣かされたものでしたが、この日はVAR(ビデオ審判)が彼らの味方に。ほんの数ミリの差でマタのオフサイドではなかったとして、貴重な先制点がスコアボードに上がってくれたから、助かったの何のって。 そのまま1-0でヘタフェは今季初勝利を挙げたんですが、ボルダラス監督も「Después de no jugar la primera jornada era vital conseguir una victoria/デスプエス・デ・ノー・フガール・ラ・プリメラ・ホルナーダ・エラ・ビタル・コンセギール・ウナ・ビクトリア(1節をプレーしなかった後、勝ち星を得るのはとても重要だった)。そうじゃなかったら、順位表のかなり下の方に留まることになるからね」と言っていましたしね。最初から勝ち点6がハンデとなるアトレティコやバルサはそう簡単にはいかないでしょうが、ヘタッフェのように初っ端から7位となって、次戦のアラベス戦を迎えられるというのは選手たちも気分がいいんと思いますよ。 そんなヘタフェはまだ、ワトフォードから右サイドにキケ・フェメミア、ジェノアからCBエル・ヤンク(昨季はサラゴサにレンタル)を獲る予定になっているようですが、いやあ、翌日には、これは絶対、補強した方がいいんじゃないかと疑われる兄貴分チームが出現したから、さあ大変。ええ、それは土曜にはワンダ・メトロポリターノでアルメリア(2部)と完全非公開の30分x4パートの変型練習試合を実施。モラタ、コスタ、サポンジッチ、モジェホがゴールを挙げ、4-0で完勝したのはともかく、チームの足りない部分を目撃した外部の人もいないため、もちろんアトレティコではなく、レアル・アレーナでレアル・ソシエダとの開幕戦を迎えたマドリーの方でした。 だってえ、いつまで経ってもゴールが入らないんですよ。まだアザールとアセンシオが調整中だったため、ベンゼマをトップにロドリゴとビニシウスのブラジル人若輩コンビを左右に、やはり21才と若い出戻りのウーデゴールをトップ下に配置して、カセミロ抜きで珍しく、4-2-3-1というシステムを採用したジダン監督だったんですが、前半など、速いリズムで敵を圧倒しながら、なかなかフィニッシュまでに至らないのは如何なものかと。 それどころか、前半終了間際など、GKクルトワがイサクのシュートを長い足でparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれていなかったら、逆にリードされていたはずですが、昨季、アトレティコの後輩、オブラクの5年連続ゲットを阻み、6年ぶりにサモラ(リーガで一番失点率の少ないGKに与えられる賞)を取り戻したクルトワは今季も健在のよう。おかげでスコアレスのまま、後半が始まったんですが、ゴールが遠いのはまったく変わらないんですよ。早めにイナモル監督が新加入のダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)を投入し、相手が活気づいたせいもありますが、それに対して、ジダン監督は一気に3人を交代。ウーデゴール、モドリッチ、ロドリゴをバルベルデ、カセミロ…え、マルビンって一体、誰? いやあ、彼は先日、UEFAユースリーグで優勝したフベニル(2番目のユースカテゴリー)チームのメンバーで、今季からはラウール監督率いるRMカスティージャ(2部B)でプレーすることが決まっている20才なんですが、コパ・デル・レイの初戦じゃあるまいし、ましてや、コロナクラスターが発生して、猫の手も借りないといけないチームでもないのに、この、どうしても1点が欲しい場面でカンテラーノをデビューさせるのは果たしてセオリーと言っていいのかどうか。かてて加えて、ロスタイムにビニシウスの代わりに入ったアリバスも18歳のフベニル仲間となれば、アップの指示もなく、スタンドで見守っていた2人のFW、ヨビッチとマジョラル(昨季はレバンテにレンタル)が何を感じたかは想像に難くありませんって。 いえ、0-0のまま、試合は終わった後、ジダン監督は「No quería cambiar el dibujo, había que meter a jugadores en las bandas/ノー・ケリア・カンビアール・エル・ディブーホ、アビア・ケ・メテール・ア・フガドーレス・エン・ラス・バンダス(システムを変えたくなかったから、サイドに選手を入れる必要があった)」と言っていましたけどね。確かにこの日、マドリッドでお留守番となったアタッカーはサイドの選手ばかりでしたが、ううん。チーム2位の得点者がセルヒオ・ラモスだった昨季もそうでしたが、先週、エスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でやったヘタフェとの練習試合で4ゴール挙げたベンゼマがいても、そこは人間、当たらない日もありますからね。そんな時、ゴールを補ってくれるFWが他にいないというのはやっぱり、シーズンは長いだけに大きな懸念になるかと。 まあ、その辺は、今は緊縮財政に励み、来夏、改装が大幅に進んだサンティアゴ・ベルナベウでエムバペ(PSG)のメガプレゼンを行うことが目標のペレス会長の意向もありますし、昨季だって、先日、トッテナムへのレンタル移籍が決まったベイルはほとんど戦力外で、ベンゼマ1人だったにも関わらず、リーガ優勝はできてしまったマドリーですからね。マスコミが言うように、この選手起用がジダン監督のFW不足を訴えるアピールだったとも思えませんが、ただ、早いところ、アザールやアセンシオが戻って来てくれないと、とりわけ次節、開幕から2連勝と、ペジェグリーニ監督の招聘でイメチェンに成功したベティスとの対戦など、かなり心配になりますよね。 そして今週は木曜にブタペストでCL王者のバイエルンとEL王者のセビージャが戦うUEFAスーパーカップなどもあって、平日にもサッカーが楽しめるのは嬉しいんですが、よくわからないのが週末の3節の時間割。一応、マドリッド勢は土曜午後1時からアラベスvsヘタフェを皮切りに午後9時にベティスvsマドリー、日曜午後4時からグラナダvsアトレティコとなっているんですが、ここ2節、サッカー協会の反対により、週中に水曜に土日へと変更された金曜、月曜試合が性懲りもなくあるのは何故?今回、被害を受けるとしたら、金曜のエイバルvsアスレティック戦、月曜のカディスvsセビージャ戦ですが、どちらも近い距離でのバス移動になるため、融通が利きやすいのは救いでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.22 19:30 Tue
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ところ変われば…/原ゆみこのマドリッド

「歓迎されてるんだ」そんな風に私が驚いていたのは金曜日、ロンドン郊外にあるトッテナムの練習場に到着したベイルの車を待ち受けている大勢のファンの映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、ウェールズ代表戦から帰還後、ずっとバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場のジムに閉じこもっていた彼については毎日、クアトロ(スペインの民放)のカメラが施設の出入り口を張っていたため、こんなご時世とあって、最近は数もめっきり減った選手の出待ちをするレアル・マドリーファンから、罵声を浴びているシーンなども出回っていたんですけどね。 おかげで試合に出ずとも契約のある、あと2年間、マドリッドで快適なゴルフ三昧ライフを楽しむ予定だった当人も気を変えたか、今週の始め頃はマンチェスター・ユナイテッドの名前も出ていたものの、木曜には、かつてマドリーを率いたモウリーニョ監督のいるトッテナムに7年ぶりの古巣帰還を果たすことに。ただ、これはレンタル移籍で、しかも税抜きで3000万ユーロ(約37億円)という高額年棒の半分をマドリーが払うという条件らしいんですが、え、ということは同時にトッテナム入団の決まったレギロンの移籍金は丸々、ベイルの2年分の給料補填に充てられるってこと? ま、マドリーのカンテラーノ(ユース組織出身の選手)が優秀なのは今に始まったことではないんですが、この夏は特に大収穫で、昨季、レンタル移籍先のセビージャでEL優勝に貢献し、市場価値を高めたこのレギロンだけでなく、その前にはアクラフが2年間のドルトムント修行を終え、インテルに4000万ユーロ(約50億円)で移籍。レガネスにいたオスカルもセビージャに1500万ユーロ(約19億円)で買い取られ、更にRMカスティージャ(2部BでプレーするマドリーのBチーム)から放出された数人分を合わせて、計9550万ユーロ(約120億円)を弾き出しているんですが、何せ、クラブも3月以降はサンティアゴ・ベルナベウの入場料収入に加え、スタジアムにあるミュージアム、オフィシャルショップからの売上もなくなり、コロナ不況の真っ最中ですからね。 ベイル同様、先週、エバートンでアンチェロッティ監督と再会することになったハメス・ロドリゲスも移籍金はもらわなかったというのはちょっと、経営戦略としては如何なものかと思わないではないですが、とりあえず、今はカンテラーノで稼いでおいて、いよいよ、PSGに来年の夏には退団することを通告したというエムバペ獲得の資金を堅実に貯めるといった感じでしょうか。いやあ。この日曜午後9時(日本時間翌午前4時)には、2節のレアル・ソシエダ戦でリーガ開幕となるマドリーだというのに、新しい顔はウーデゴール(昨季はレアル・ソシエダにレンタル)と控えGKのレニン(同オビエド)ら、出戻りしかいないというのはいささか、寂しい気がしなくもありませんが…。 え、それでジダン監督のチームの準備状況はどんな感じなのかって?そうですね、先週にプレシーズンマッチ第1弾として予定されていた2部のマドリッドの弟分、ラージョとの対戦が、相手にコロナ疑似陽性の選手がいたために中止となった後、今週火曜には無事にヘタフェとエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でpartido de entrenamiento/パルティードー・デ・エントレナミエントー(練習試合)を行うことができたんですが、何せ、TV中継もなく、マスコミの入場も禁じられていたため、とにかく情報がなくてねえ。 結局、ベンゼマが前半に決めた4ゴールを含め、6-0の大勝をしたことは伝わってきたんですが、マドリーのオフィシャルページにハイライトビデオが上がることもなく、その日の練習レポートのギャラリーに両チームのキャプテン、セルヒオ・ラモスとティモルがキックオフ前に審判と並んでいる写真しかないという、徹底した秘密主義ぶり。度を超えたgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らったためか、ヘタフェの方も試合の詳細を載せていなかったんですが、ちょっと不思議だったのは他のカンテラーノ同様、レンタル帰りで行き先が決まるのを待っているはずだったボルハ・マジョラル(昨季はレバンテでプレー)も出場していたこと。 うーん、金曜の練習では筋肉系のケガでルーカス・バスケスとミリトンはジム、リハビリ中のアセンシオ、アザール、イスコもグラウンドで別メニューと、いささか、レアル・ソシエダ戦では攻撃陣が手薄になるマドリーですからね。ベイル程ではありませんが、高額年棒がネックで移籍先が決まらないマリアーノは、当人が扁桃腺の手術をしたばかりなのはともかく、ジダン監督の構想には入っていないため、とりあえず、マジョラルを10月5日に市場が閉まる直前まで、FWの控え要員として活用するつもりなのかも。そうそう、ヘタフェ戦にはまだ、ヒザのリハビリで出場していなかったウーデゴーアもここ数日で調子を上げたため、レアル・アレーナで昨季の恩返しをする機会がありそうですよ。 一方、先週末の1節でバジャドリーと1-1で引き分けたレアル・ソシエダでは、8月末に入団プレゼンをした直後、コロナ感染が発覚。2週間、ホテルで隔離生活を送っていたダビド・シルバ(マンチェスター・シティとの契約を満了して移籍)のデビューが待たれるところなんですが、実はこのチーム、オジャルサバルもコロナで9月初旬のスペイン代表招集を辞退した後、何とか、開幕戦に間に合ったり、ウィリアム・ホセも自宅隔離していたりと結構、感染者が多いよう。とはいえ、最近はもう、スペイン全土で再び、感染者数がどんどん増えていますからね。 先日、私がブタルケでレガネスの選手たちがピッチの隅で着替えていたのを目撃したのも実はそのせいで、いえ、昨季のparon(パロン/リーガの中断期間)後、再開した試合では、優勝を決めたマドリーの選手たちが喜ぶ映像もあったため、使えていたはずなんですけどね。今季になって、ラ・リーガがスタジアムのロッカールームを15分以上は使用禁止に。もちろん、密室に大勢が集まるとクラスター発生の危険があるからですが、それには6、7月は週2節の開催で選手たちもほとんど社交活動の時間がなかったのに比べ、新シーズンはまだ週末だけしか試合がないため、外出してウィルスに感染してくる危険性がより高いからなのだとか。 それでもまだ、すぐ自宅に戻れるホームゲームの時はいいでしょうが、ビジターチームなど、ホテルで着替えてスタジアム入り。試合後もそのままの恰好でホテルに戻ってからでないとシャワーも浴びられない上、通常はロッカールームでやっていた監督の訓話もオープンエアーのピッチでやることに。当分の間、無観客試合は続くため、別に選手たちに聞こえづらいということはありませんが、そのうち、TVのマイクが音を拾ったりするようになるんでしょうかね。 そしてマドリッド勢では今節、ヘタフェもオサスナ戦で開幕するんですが、まさか、先週、レガネスが受けた仕打ちを彼らも受けることになるとは!ええ、スペイン・サッカー協会の反対により、金曜開催予定だった試合を土曜に振り替えると、水曜になってから通知されたんですが、せめてもの慰めはこちらもホームのコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの試合だったことかと。いやあ、最後のプレシーズンマッチでは兄貴分に痛い目に遭わされたヘタフェですが、それ以外、2部の弟分、フエンラブラダと昨季2部3位ながら、昇格プレーオフで敗退したサラゴサには勝っていますからね。 今となってはこの木曜、グラナダが、今季から河岸を変えたホルヘ・モリーナとケネディ(チェルシーから今季もレンタル移籍)を伴って遥々、アルバニアまで移動。テウタとのEL予選2回戦には0-4と大勝したものの、グループリーグに出場するには来週木曜、ジョージアのロコモティブ・トビリシとの3回戦、そしてプレーオフと、まだ2試合もあることを考えると、ボルダラス監督のチームがリーガ7位のEL出場権を手に入れ損なったのは逆にラッキーだった?とはいえ、オサスナも1節で昇格組のカディスに0-2と勝利と白星スタートしているため、ここは気を引き締めて、今季も上の方の順位で争えるよう、頑張ってほしいところです。 え、それで3節からの開幕となるアトレティコはどうしているのかって?いやあ、先週はヘルプスタッフに陽性者が出たため、急遽、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)での地獄のミニキャンプを金曜に切り上げ、帰京したチームだったんですが、翌日には何と、シメオネ監督も感染していたことが発覚。幸い、当人は無症状で自宅隔離、その後は1人も陽性結果はなく、プレシーズン開始直前に隔離されたジエゴ・コスタとアリアスも陰性になって、練習に合流しているんですが、来週のグラナダ戦でシメオネ監督が復帰できるのかは微妙なところだとか。 実際、これまでも退場処分で開幕戦やスーパーカップの決勝など、ベンチ入り禁止だったことが多々ある彼ですから、別にそれ自体は問題ないんですけどね。ただ、ちょっと心配なのは、今季はもう、”モノ”・ブルゴス第2監督が自身でチームを率いたいと退団しておらず、今週のマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションはネルソン・ビバス新第2監督が指揮。それをフィジカルコーチのプロフェ・オルテガや新任のスタッフが手伝っているようで、いくらシメオネ監督が自宅から、ネット経由で見守っているとはいえ、選手たちが手を抜いてしまわないかどうか。 おまけにこの土曜には、どうやらワンダ・メトロポリターノに2部のアルメリアを迎えて、こちらも「練習試合」をマスコミ非公開でやるようなんですが、この一連のコロナ騒動のせいで、今週火曜に予定されていたカランサ杯(カディス主催の夏の親善大会)が延期となったため、そちらが唯一のテストマッチになってしまいましたからね。同じ3節開幕のバルサなど、メッシの退団騒ぎや、バルトメウ会長への不信任動議提出のため、規定の数以上のソシオ(協賛会員)票が集まるなど、ゴタゴタ続きなのは相変わらずですが、すでにジムナスティック・タラゴナ(2部B)とジローナ(2部)とのプレシーズンマッチにどちらも3-1で勝利。あまつさえ、土曜にはカンプ・ノウに1部に昇格したエルチェを招いてガンペル杯を開催って、いえ、全てカタルーニャTV(スペインのローカル局)で中継され、映像があるのが羨ましいのもありますけどね。 本当にアトレティコは開幕前に1試合しかやらなくて、1節にはアスレティックに勝利、2節のアラベス戦も含め、公式戦4試合をこなした後のグラナダと対戦して大丈夫なのかと、その辺はプランニングに少々、不安を感じてしまうんですが、こればっかりはねえ。とりあえず、今はマンチェスター・シティが8900万ユーロ(約110億円)の移籍金を提示したヒメネスへのオファーには1憶2000万ユーロ(約150億円)の契約解除金以外は受け付けないと、ヒル・マリン筆頭株主が突っぱねてくれたため、選手の出入りの方にも動きはないんですが、平日開催を巡るラ・リーガとサッカー協会の争いのせいか、未だに時間割の出てない3節が終わった後、急に戦力不足に気づいても移籍市場終了まで、1週間しかないのは大変かもしれません。 そして最後に一応、気になる日本人選手のいるチームの試合について、今週末の予定を告げておくと、水曜にはニューキャッスルから武藤嘉紀のレンタル移籍も決まり、お喋り相手ができた乾貴士選手のいるエイバルは土曜午後4時(日本時間午後11時)から、久保建英選手のいるビジャレアルと対戦。開幕は岡崎慎司選手のいる、再昇格したばかりのウエスカと1-1で引き分けと、2試合連続で日本人対決というのも珍しいですが、エイバルも初戦はセルタとスコアレスドローでしたからね。日曜午後4時にカディス戦に挑むウエスカも含め、今季初勝利を祝えるのはどの選手になるのか、気になるところかと。武藤選手も早速、エイバルの招集リストに入ったんですが、まだグループ練習は1度ぐらいしかしていないため、デビューはちょっと、難しいかもしれませんね。 柴崎岳選手のいるレガネスも日曜正午から、今度はアウェイでのルーゴ戦で1部復帰に向けて、2連勝を狙うんですが…いや、開幕に合わせて、セントロ(市内中央部)には今季のリーガ公式球のオブジェを展示、ファンに少しでも盛り上がってもらおうとしているリーガなんですが、金曜にはマドリッドの一部地域を対象にコロナ再流行抑制のため、バル(スペインの喫茶店兼バー)やレストランのキャパを50%に、営業も午後10時までという、自治体による制限が復活。一応、私の住んでいる地区は大丈夫なようですが、もうこんな話を聞くと、バルで試合をTV観戦するのがまた怖くなっちゃいますよ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.19 19:50 Sat
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あっという間にリーガが戻って来た…/原ゆみこのマドリッド

「文句が出るのは当然よね」そんな風に私が同意していたのは金曜日、ベティスのペレグリーニ新監督が、今週末の開幕アラベス戦の日程が月曜から、日曜に変更になったことについて、手厳しく批判しているのを聞いた時のことでした。いやあ、まさに彼が「no puede ser que a tres días del primer partido cambien la hora y el día/ノー・プエデ・セル・ケ・ア・トレス・ディアス・デル・プリメール・パルティードー・カンビエン・ラ・オラ・イ・エル・ディア(開幕戦の3日前に日付と時間を変えることなどあり得ない)」と言っていた通り、水曜に競技委員会がサッカー協会の「週末のリーガ戦は金曜と月曜には開催しない」という主張を支持し、ラ・リーガが用意した1節、2節の時間割から、平日予定だったカードが急遽、土日に押し込まれることになったんですけどね。 といってもマドリッドの1部3チームは8月にCL、ELの1試合があったために開幕が遅れ、どこもこの1節はプレーせず、金曜予定だったグラナダvsアスレティック戦が土曜になったのも含め、あまり関係ないかなと思ったものですが、それは私の早とちり。実は今季は2部のマドリッド勢にも注目で、それはもちろん、昨季はデポルティーボでプレーしていた柴崎岳選手がレガネスに入団したから。ええ、彼らも金曜午後9時からに設定されていたラス・パルマス戦を土曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)に変えられてしまったんですよ。 まあ、こちらは準備の時間が増えたのだから、別にいいじゃないかという見方もできますけどね。前日記者会見で話したマルティ新監督も「理解できない。とにかく気温32度の中、プレーするというのはいい選択とは言えない」と、いや、私も先日、この夕刻の時間帯、ブタルケの正面スタンドをモロに直撃する西日の中、マスク着用でラージョとのプレシーズンマッチを観戦するという苦行を経験していたため、その心配もわからなくもないんですけどね。ただ、ピッチは日影でしたし、新型コロナウィルスによるparon(パロン/リーガの中断期間)の後、恒例になった前、後半30分にあるお水休憩、交代枠5人というのも続くため、その辺は許容範囲じゃないでしょうか。 そしてこの月曜に入団プレゼンしたばかりの柴崎選手がベンチ入りできるのかという点に関しては、監督はとりあえず、全員がプレー可能であることを保証。ただ、筋肉痛などを抱えている選手もいるため、招集リストは試合当日に出す予定だそうですが、いい機会なので、ここでちょっと、あまり馴染みのない日本のファンにレガネスのことを紹介しておくと。私がこのチームの存在を知ったのは2004年頃のコパ・デル・レイで、マドリッド勢の総大将であるレアル・マドリーとの対戦をブタルケに見に行ったんですが、その頃の彼らは2部B所属。 当然のようにマドリーが勝った後、別にレガネスがお隣さんのヘタフェ同様、移民や工場労働者の多い衛星都市だからという訳ではないでしょうが、帰り道、ガラの悪い地元のファンに絡まれるという嫌な思い出も。おかげで2013年に就任したアシエル・ガリターノ監督(昨季はアラベス率いて、シーズン終盤に解任)の下、2部Bから2部へ、2部から1部へと3年間で躍進し、2016-17シーズンから、晴れてマドリッド勢1部の弟分となった時には最初、ちょっと試合を見に行くのが怖かったりしたんですが、全然、大丈夫。 ええ、メトロのアルーチェ駅から、491、492、493、482番のバスに乗り、Centro commercial Plaza Nueva(セントロ・コメルシアル・プラサ・ヌエバ)で下車すれば、セルカニアス(国鉄近郊路線)C-5線のZaraquemada(サラケマダ)駅から歩くより、楽にブタルケに着けることを発見したのも大きかったんですが、今ではレガネスのサポーターもクラブの格に合わせて、リーガでも模範的なレベルになっていますしね。ガリターノ監督下の1部、1年目と2年目は17位での残留達成だったものの、リーガの放映権料のおかげもあり、ブタルケも正面入り口やオフィシャルショップなどをキレイに改装しています。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 近隣の市営総合スポーツ施設内にあった、古株の選手によると、夜には野ウサギの遊び場と化していたらしい練習用グラウンドも、いやあ、初めて私が訪れた時など、すぐ横の区画で市民のテニスサークルがプレーしていて、驚かされたんですけどね。ロッカールームのある建物も、今にも倒れそうなぐらいボロボロだったんですが、2017年夏には敷地を区切って、ジムや個室も完備されている快適なクラブハウスと2面のピッチを備えたインスタラシオン・デポルティーボ・ブタルケがオープン。柴崎選手もこれなら、1年前までの2シーズン、在籍した車で10分のお隣さん、ヘタフェのようにコリセウム・アルフォンソ・ペレスのロッカールームで着替え、公道を通って練習場入りと、時にはファンに呼び止められながら、行き来することがないため、却って気が楽かも。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div> その2017-18シーズンは再びコパでマドリーと対戦し、今度は準々決勝1stレグのブタルケで0-1と負けながら、サンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグで1-2と勝利。逆転勝ち抜けで準決勝に進出したことで、マドリッド第4のチームとしての名を高めたレガネスですが、翌シーズンはペレグリーノ監督が就任し、13位でフィニッシュと急成長することに。1部では10年以上、先行されているお隣さんへのライバル意識の強いファンもEurogeta/エウロヘタ(ヨーロッパの大会に出場するヘタフェのこと)に続いて、いよいよEurolega/エウロレガの時代も近いに違いないと期待していたんですが…。 昨季は開幕から不振が続き、2年目を迎えたペレグリーノ監督は10月に解任、その後、アギーレ監督が来てくれたんですが、冬にビッグクラブが契約解除金を払って、2人のエースを奪っていくとは、血も涙もない仕打ちとはまさにこのこと!ええ、1月の移籍市場ではレガネス2年目で、成長著しかった22才のエン・ネシリをセビージャが2000万ユーロ(約25億円)払って獲得。更に2月にも、今度はデンベレを長期負傷で失ったバルサがスペイン・サッカー協会の特例条項を利用して、1800万ユーロ(約23億円)でブライトワイテをさらっていくって、こんな不条理がどうして許されるんでしょう。おかげで元々、ゴール不足だったレガネスの困窮ぶりに拍車がかかり、いえ、リーガ再開後は健闘して、最終節に勝利すれば、残留できるところまで迫ったんですけどね。 すでに前節にはリーガ優勝を決めていたとて、相手が兄貴分のマドリーだったのが運の尽き。ええ、セルヒオ・ラモスの先制点にはブライアン・ヒル(レンタルを終えてセビージャに帰還)、アセンシオの勝ち越し点にはアサレ(同ヤング・ボーイズ)のゴールで追いついたものの、そこが限界でした。先日、スペイン代表でデビューした後、今では堂々、セビージャの一員となっている、マドリーから2年のレンタル移籍をしていたオスカル・ロドリゲスの最後のシュートも外れ、2-2で引き分けた彼らは17位のセルタに勝ち点1及ばず、5年ぶりの2部に戻ることに。 <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/hara20200912_1_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div> まあ、柴崎選手が加入したのはこういうチームなんですが、残念なのは今季もおそらく、年内は無観客試合が続くこと。というのも、マドリッドにはセルカニアスの路線は違うものの、郊外南部に横に並ぶ2部のチームが他にもあって、1つはすでに10年間、このカテゴリーで揉まれているアルコルコン。もう1つは昨季、初めての2部での戦いでありながら、最終節まで1部昇格プレーオフ出場権を争ったフエンラブラダで、ここに1部復帰を目指して2年目のシーズンに入るラージョを加えれば、計4チームになりますからね。つまりブタルケでのホームゲームだけでなく、ダービーのアウェイ戦でも柴崎選手を応援する機会がマドリッドを訪れるファンにはあったはずだったんですが、はあ。 嘆いていても仕方ないので、とりあえず、昨季から、18人が退団し、8人の補強選手が入った新生レガネスの開幕戦はTVで見てもらうことにして、ええ、今週末の1部では日曜午後6時30分から、いきなり久保建英選手と岡崎慎司選手の日本人対決となる、ビジャレアルvsウエスカというカードもありますからね。ちなみにレスターシティから移籍した昨季はチームの1部最昇格という目的を見事に果たし、このプレシーズンマッチでも2得点と好調が続いている岡崎選手は、クラブのオフィシャルサイトに出た記者会見ビデオで、「日本人対決とか、開幕戦とかは結構、相性がいいんで、ゴールを挙げて勝てたらと思う」と意欲をアピール。果たしてどちらに軍配が挙がるのか、ちょっと楽しみですよね。 え、それでマドリッドの1部勢は今週、どうしていたのかって?いやあ、水曜にはエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)にラージョを迎え、マドリーがこのプレシーズン最初の親善試合、というか、クラブによると、非公開の練習試合をやる予定だったんですが、相手に前日、コロナ陽性疑いの選手がいることが発覚して中止に。その間に各国代表に招集されていた選手たちも新シーズンが始まって初めて、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に出勤してきたんですが、いえ、ウェールズ代表のネーションズリーグの2試合目で90分プレーした後、ベイルがジムに籠ってしまったのは、どこかに打撲を受けたという情報はあるものの、いつものことですから、別にいいんですけどね。 心配なのはアザールで、合宿初日にベルギー代表に顔を出し、挨拶だけですぐ戻ってきたクルトワとは違い、ネーションズリーグの2試合に帯同したものの、結局、ピッチには1度も立たず。「彼はまだセッションを14回しかしていなくて、90分プレーするには60回、こなす必要がある」という、ロベルト・マルティネス代表監督の言葉も何か、謎めいていて、気になりますが、もう巷では胴体周りがふくよかな当人の写真も出回っており、昨夏、バケーション中に理想体重を8キロオーバーしたまま、マドリーにやって来るという過ちを再び犯している恐れもなきにしろあらず。 それがなくても昨季は足首の負傷が祟り、コロナによる中断で時間を稼いだものの、最後までチェルシー時代の卓越したプレーを披露することはできず、ええ、アザールは移籍金1憶ユーロ(約126億円)のギャラクティコ補強ですからね。とにかく今季は違いを見せてもらわないといけないんですが、こちらもスペイン代表のウクライナ戦でネンザしたレギロン(昨季はセビージャにレンタル、今も移籍先を探している)、昨年手術したヒザを腫らして早々に代表離脱したアセンシオ、セッション中にネンザしたイスコらと一緒にジムでリハビリしているって、やっぱりまだ足首の調子が良くない? そんな彼らは来週火曜にヘタフェをディ・ステファノに迎え、いよいよ、プレシーズン最初で最後の練習試合を行い、20日のレアル・ソシエダ戦で開幕となるんですが、ボルダラス監督のチームも練習再開が遅かったため、まだプレシーズンマッチは水曜にご近所さんのフエンラブラダと相まみえた一戦だけ。ただ、こちらは前半にファンマのロングシュートで先制されながら、後半にククレジャとマタがゴールを挙げて逆転勝利と、いやもう、昨季のリーガ再開後は8月のEL16強対決インテル戦を含め、12試合で1勝しかできなかった彼らですからね。終盤、マジョルカから移籍したクチョのcodazo(コダソ/肘打ち)が原因でtangana(タンガナ/小競り合い)が始まった時には、「これ、本当に親善試合?」と目が丸くなったりもしたものの、敵の倍の数のファールをして、ガツガツ勝ちに行くヘタフェが戻って来たのはある意味、朗報ですよね。 そしてマドリッドのもう1つの兄貴分、アトレティコは今週、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で恒例、真夏の地獄キャンプの縮小版をやっていたんですが、金曜になって、コロナ陽性者が1人発生。いえ、選手やコーチ陣ではなく、外部の練習補助要員だったらしんですが、チームのメンバーと接触があったことから、急遽、土曜までの予定を1日切り上げて、マハダオンダ(マドリッド近郊)に戻ることに。今は新たに受けたPCR検査の結果を待っているところだとか。まあ、ジエゴ・コスタとアリアスもまだ自宅隔離中ですし、最近は陽性者が出ても、他の選手たちはすぐ練習に戻りますからね。 リーガも新シーズンを始めるにあたって、コロナ感染で選手を失っても13人、うちトップチームの選手5人が健康であれば、試合の開催を認めていますし、逆に被害がそれ以上になって、延期を許されるのは各チーム1試合のみという規定を導入。以降は放棄試合で敗戦扱いになるそうで、まあ、昨季最終節で感染者28人というクラスターに見舞われたフエンラブラダとデポルティーボの試合など、8月に入って、ようやく開かれましたからね。その轍は2度と踏まないということでしょうが、ホント、リーガの金曜開幕がズレたのは関係ないとはいえ、何かとコロナ時代は予定が立てにくいのが欠点でしょうか。 そんな調子なので、アトレティコも検査をパスした選手たちだけ連れて、来週火曜にはプレシーズン最初の親善試合、久々に1部復帰を果たしたカディスとのカランサ杯に挑むはずですが、最近、完全なる混迷状態に入ってしまったようなのが、ファンも期待して待っているストライカーの補強。いやあ、どうやら候補の1人だったチミ・アビラ(オサスナ)が先日、昨季の半分を棒に振ったのとは反対のヒザの靭帯断裂を起こし、移籍ができなくなってしまったせいもあるんでしょうが、それぞれのマスコミがカバーニ(PSGを退団してフリー)だの、ルイス・スアレル(バルサのクーマン監督から戦力外通告を受けた)だの、果てはラウール・デ・トマス(昨季の冬にベンフィカからエスパニョールに移籍もチームは2部降格)だのと、好き勝手な名前を挙げているんですから、もう何がなにやら。モラタのユベントス移籍疑惑もまだ解消していませんしね。3節までリーガに参戦しないシメオネ監督のチームだけに当分、こういった補強関連話題は続くんでしょうね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.12 17:00 Sat
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根性があるのは確かみたい…/原ゆみこのマドリッド

「残念、ニアミスだったわね」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、今季は2部で戦うことになったマドリッドの弟分、レガネスに柴崎岳選手が加入したという報を聞いた時のことでした。いやあ、水曜には半年ぶりにブタルケに赴き、ラージョとのプレシーズンマッチを見てきたばかりだったんですけどね。もうちょっと早ければ、コロナ感染防止策の一環でロッカールームが使えない折り、柴崎選手もチームメートに混じって、ピッチの隅で着替えていたかもしれないというのはともかく、まさか、昨季プレーしたデポルティーボが2部B降格となった後、その前の2年間、在籍したヘタフェから、車で10分のお隣さんにやって来るとは一体、誰が想像した? まあ、聞くと、アギーレ監督を引き継いで今季からレガネスを率いることになったマルティ監督は2017年1月、初めて彼がスペインでプレーしたテネリフェ(2部)時代の知り合いで、実はそのシーズン、昇格プレーオフ決勝でそれこそ、当人がその夏、入団することになったヘタフェに負け、1部には上がれなかったんですけどね。11日のラス・パルマスとの2部開幕戦前、プレシーズン最後となる土曜のアルバセテ戦でもスコアレスドローとまだまだ、攻撃力が発揮できてない感のあるレガネスなだけに、柴崎選手の力を借りて、1部最短Uターンを果たすことができるといいのですが、さて。とりあえず、プレゼンの方は週明けらしいので、今は奥さん同伴でブタルケやインスタラシオン・デポルティーボ・ブタルケ(練習場)を見学する当人の姿を楽しんでもらえればいいかと思います。 え、それよりスペイン代表の試合はどうだったのかって?いやあ、このネーションズリーグの初戦、シュツットガルトでのドイツ戦はクロースとセルヒオ・ラモス、レアル・マドリーの2人がキャプテン対決となったんですが、前半に目を引いたのはGKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)のparadon(パラドン/スーパーセーブ)連発。ケーレン(PSG)、ドラクスラー(PSG)、レロイ・サネ(マンチェスター・シティから今季バイエルンに移籍)らのシュートを弾いてくれたため、バケーションから直接出向した選手が7人も先発し、今イチ、攻撃に精彩を欠いていたスペインも0-0のまま、ハーフタイムを迎えることに。 後半頭からはカルバハル(マドリー)、ヘスス・ナバス(セビージャ)と、まるでヘタフェのように、右サイドをダブルSB固めしていたルイス・エンリケ監督が考えを改め、34才のナバスから、17才の新鋭、これが代表デビューとなるアンス・ファティ(バルサ)に代えたんですが、先手を取ったのはドイツでした。ええ、ギュンドアン(マンチェスター・シティ)の大きなパスをエリア内左でゴセンス(アタランタ)がベルナー(チェルシー)に送ったところ、そのシュートがDF陣の間を抜けて、ゴールになってしまうんですから、まったく。8月のCL準々決勝時に彼がすでにライプツィヒにいなかったのは本当にアトレティコにとって、恩恵のはずだったのに…というのは置いておいて。 実際、後でレーブ監督も「ネーションズリーグだけ、交代枠3人のままなのは理解できない。ウチにはまだほんの少ししか、練習していない選手もいたのに90分間、プレーしなければならなかった」と文句を言っていたんですけどね。そのせいもあってか、リードを奪ったドイツは、どこぞのお馴染みのチームのように一歩引いて、カウンターを狙うように。それでもスピードのあるベルナーやレロイ・サネのせいで、時折、ピンチを迎えていたスペインですが、そこはデ・ヘアがとことん死守。 ええ、ルイス・エンリケ監督も「あの見事な試合ぶりには、deberíamos estar diciendo vaya porterazo que temenos/デビアモス・エスタル・ディシエンドー・バジャ・ポルテラソ・ケ・テネモス(ウチには最高のGKがいると言うべきだ)」と、カシージャス(この夏、ポルトで引退)の後を継いで代表正GKになってから、ユーロやW杯での大チョンボのせいで、昨今ではスペインが試合をする度、スタメンを疑問視されている当人に自信をつけたかったんでしょうかね。大袈裟な程、褒めなくっていましたが、確かに彼らが1点差を保ったまま、後半ロスタイムに入れたのはデ・ヘアのおかげと言っていいかと。 そして46分、フェラン・トーレス(バレンシアから今季マンチェスター・シティに移籍)のクロスからヘッドでゴールが決まった時には、「またしてもnoventa y Ramos/ノベンタ・イ・ラモス(90分とラモス)弾が出たか」と思った私でしたが、それは単なる勘違い。実はアンス・ファティが決めていたんですが、その前で敵DFと戦っていたラモスがファールを取られ、スペインの得点が認められないって、あんまりじゃないですか。まあ、相手はバイエルン勢が何人も欠けているとはいえ、強豪ドイツですし、後半にはブスケツからミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ)、ファビアン・ルイス(ナポリ)に代わって、セビージャ入団が決まったばかりのオスカル(マドリーからのレンタルで2シーズン、レガネスでプレー)も代表デビューができましたし、来年に延期されたユーロの出場権は得ているとなれば、別に負けても構わなかったんですが…。 やはり若い新人のメンバーが増えたからでしょうか、このスペインはネーションズリーグの試合でも最後まで諦めず。ロスタイム4分を越えた後、50分にまさかの同点ゴールが生まれたんですから、私も驚いたの何のって。ええ、ミケル・メリーノが落としたボールを再び、フェラン・トーレスが右奥から上げたところ、ロドリゴ(バレンシアから今季リーズに移籍)が頭でゴール前にいたガヤ(バレンシア)送り、そこからvolea(ボレア/ボレーシュート)が炸裂。いやあ、明らかにガヤはオフサイドの位置にいましたから、ゴールが決まるやいなや、ドイツの選手たちは揃って手を挙げ、審判にアピールしたものの…いやもう、フェランを止めに行ったゴセンスがゴールラインの外で倒れているのを発見した時のクロースの表情には、私もつくづく、この世の不条理さを感じましたっけ。 おかげで1-1と引分け、ルイス・エンリケ監督の復帰初戦を黒星にしないで済んだスペインだったんですが、ラモスも「Hay cosas que seguir mejorando/アイ・コーサス・ケ・セギール・メホランドー(改善し続けないといけないことがある)。シーズンが始まったばかりで、ボクらはフィジカル的に最高の状態にはない」と言っていましたしね。ただ、私見では彼を始め、バケーション中も筋トレや坂道ダッシュなど、体を鍛えるのに熱心な選手が多いこともあり、むしろ課題はパスなどのチームプレー。ルイス・エンリケ監督も「Hoy a nivel futbolístico me habría gustado no perder tantos balones/オイ・ア・ニベル・フトボリスティコ・メ・アブリア・グスタードー・ノー・ペルデル・タントス・バロネス(今日のサッカー的なレベルとしては、あれ程のボールロストはない方が好ましかったろう)」という意見でしたし、こればっかりは集団で練習しないと上達しませんからね。 そして彼らは金曜早朝にはラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に戻り、ネーションズリーグの2節、初戦でスイスに2-1と勝って現在、グループ首位に立つウクライナとの試合に備えて練習を始めたんですが、同日、2度目のPCR検査をクリアしたアダム・トラオレ(ウォルバーハンプトン)がイギリスを離れ、チームに合流するという嬉しいニュースも。ただねえ、飛行機に乗るには問題のなかったこの検査結果なんですが、UEFAに言わせると、完全に陰性という訳ではなかったようで、土曜夜になってから、当人の試合会場入りは勧められないって、まったくもって、コロナ検査は一筋縄ではいかない。 まだそれを知る前、その日午前中のセッションでは、当人は「小さい頃はよく練習したけど、最近はほとんどしない」と言っているものの、昨季もレガネスで圧巻のFKゴール4本を決めているオスカルに蹴り方の秘訣を訊いていたルイス・エンリケ監督は記者会見で、「自分は全員が満足して帰れるよう、気遣ったりしない。Veremos cuantos repiten/ベレモス・クアントス・レピテン(何人、リピートするか、見てみよう)」と、日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、今度はどの選手がエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)のピッチにスタメンとして立つのか、明言してませんけどね。 せっかく、コロナ陽性で来られなくなったオジャルサバル(レアル・ソシエダ)の代わりに昨季のスペイン人選手のピチチ(得点王)、ジェラール・モレノ(ビジャレアル)を呼んだのですから、今度はもっとガンガン、ゴールを決める代表チームを見たいというファンの期待が叶えられるといいかと。会場が会場なだけに、懐かしい古巣でプレーできる、オスカルやレギロン(マドリーからのレンタルで昨季はセビージャでプレー)、そして今季はマドリーに戻ることが決まったウクライナのGKルニン(昨季はバジャドリー、オビエドにレンタル移籍)などは、とりわけ張り切っていると思いますよ。 そして同じバルデベバス(バラハス空港の近く)の敷地内で今週月曜から、ずっとプレシーズン練習に励んできたマドリーはというと。いやあ、金曜には立て続けにセバージョスが2年連続アーセナル、ブライムもミランへのレンタル移籍が決まり、放出要員の整理がつき始めた彼らだったんですが、一番の問題児、ベイルには相変わらず、オファーがまったく来ないという状況は変わらず。木曜にはウェールズのフィンランド戦前半だけプレーした当人は、「自分はサッカーをしたいが、マドリーが全てコントロールしている。昨年も移籍しようとしたんだけど、最後の最後までクラブが邪魔して、行かせてもらえなかった」と、1500万ユーロ(約19億円)x2年分の高給を一銭も諦めず、マドリッドでのゴルフ三昧生活を満喫しているという世間の批判をかわそうとしていましたけどね。いやだって、いくら太っ腹のマドリーとはいえ、1憶ユーロ(約126億円)の移籍金で獲った選手をタダで中国に行かす訳にはいかないのでは? まあ、この夏の市場は10月5日まで開いているため、その辺は代表戦週間が終わってからでも何とかなるんですけどね。ちなみに金曜にはベルギー代表でのPCR検査で陽性を疑われ、結局、ロベルト・マルティネス監督は感染してないと断言したものの、試合に出ずにクルトワが帰って来るという不思議な現象も。いよいよ、来週水曜にはラージョと、15日にはヘタフェと、ディ・ステファノで親善試合をすることが決まったマドリーなので、クルトワも異常がないのであれば、その辺りで姿を見ることができるんじゃないでしょうか。 そしてこの木曜にはようやく、お隣さんのアトレティコもマハダオンダ(マドリッド近郊)でプレシーズンをスタートさせたんですが、前日の全員一斉PCR検査とは別に、バケーション先で検査をしたジエゴ・コスタとアリアスの2人が陽性となり、自宅隔離に。他は8人程の各国代表選手以外、全員揃って、お馴染みのフィジカルトレーニングを始めていますが、何よりの朗報はネーションズリーグ、土曜のクロアチア戦でジョアン・フェリックスがエリア外から弾丸シュートを決めて、ポルトガルの4-1の勝利に貢献したことでしょうか。いあや、何せ昨季のゴール不足から、FWの補強が囁かれて止まないシメオネ監督のチームですが、まだ、折しもクロアチアのベンチで、クリスチーノ・ロナウド抜きのポルトガルにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)されるのを見守っていたGKゲルビッチしか、新規加入選手いない状態ですからね。 2年目となるジョアンには大いにゴール増の期待が懸かっているだけに、幸先がいい代表戦でしたが、来週から、チームは恒例のロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で地獄の1週間ミニキャンプに入ることに。今回はバケーションも3週間弱と例年より短いため、それ程、体調を整えるのに苦労はないんじゃないかと思いますけどね。こちらの親善試合の予定はまず、15日にカランサ杯(カディス主催の夏の親善大会)、そしてアルメリア(2部)ともプレーするようなことを聞いていますが、さすがリーガ3節目からの参戦とあって、予定がはっきりするのにもちょっと、他より時間がかかっているようです。 一方、マドリーと同じ2節からのスタートとなる弟分のヘタフェはこの木曜から土曜の3日間、カンポアモール(スペイン南西部)でキャンプをしているため、あまり様子がわからないんですが、木曜には今季、RMカスティージャにレンタル移籍することが決まったカンテラーノ(ヘタフェBの選手)、ウーゴ・ドゥーロが初招集されたスペインU21代表のユーロ予選、マケドニア戦でPKによる初ゴールを挙げ、チームを0-1の勝利に導いたなんてことも。 いやあ、昨季のヘタフェは、リーガ最終戦のレバンテ戦ではマタのPK失敗で2季連続EL出場の夢が絶たれ、EL16強対決インテル戦ではホルヘ・モリーナ(グラナダに移籍)のPK失敗で準々決勝進出の望みが絶たれるという悲劇は彼にもトラウマになったかと思うんですけどね。「Pedi al mister el penalti, me vi con confianza y nadie puso pegas/ペディ・アル・ミステル・エル・ペナルティ、メ・ビ・コン・コンフィアンサ・イ・ナディエ・プソ・ペガス(監督にPKを蹴るのを頼んだ。自信があったし、誰も文句を言わなかったから)」(ウーゴ・ドゥーロ)とはかなりの度胸。できれば、ラウール監督の下で大きく成長してヘタフェに戻って来てもらいたいものですが、あちらもカテゴリーは2部Bなんですよ。今季開幕も10月18日と遅いため、ドゥーロも今年はU21代表に再び、呼ばれる可能性があるのかどうか…正直、これは目的がよくわからないレンタル移籍だったのは否定できないですねえ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2020.09.06 20:02 Sun
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