そろそろバケーション気分を切り替えないと…/原ゆみこのマドリッド
2019.12.31 13:40 Tue
「ちょっと余裕ありすぎかも」そんな風に私が驚いていたのは月曜日、もうほとんどのチームがクリスマス休暇を終え、年明けのリーガ戦に向けて練習を再開している中、マドリッドの弟分ヘタフェだけが大晦日に最初のセッションをすると知った時のことでした。いやあ、お隣さんのレガネスなど、2020年の口火を切る18節のトップバッターとして、1月3日の金曜試合に当たったこともありますが、何より降格圏にいるせいでしょうかね。お相手のバジャドリー同様、日曜にはシュダッド・デポルティーボ・ブタルケでトレーニングを始め、元旦ですら休まないのとはかなり対照的では?
そして土曜には、2019年最終戦こそ、ビジャレアルに遅れを取ってしまったものの、5位で終わった昨季に負けずと劣らず。CL出場圏4位にいる兄貴分、アトレティコからたった勝ち点差2の6位という高みにいるヘタフェがもう1つの兄貴分、レアル・マドリーと対戦することに。いやあ、相手を考えれば、もう少し早く練習を開始しても良かったんじゃないかと思いますが、何せ今季の彼らはELグループリーグもあったため、とにかくハードスケジュールでしたからね。ボルダラス監督にも選手たちにできるだけ、休みを与えたいという親心があった?
そんなヘタフェでは前節、ラ・セラミカで2枚イエローカードをもらって退場したオリベイラが出場停止になりますが、幸い左SBはヒザのじん帯断裂で長期欠場していたアントゥネスも戻ったため、ニヨム、ラウール・カルネロ、さらには一列前で使われることの多いククレジャも実は本職はこちらという激戦区。加えてケネディとジェイソンも回復したため、メンバー的に不足はないんですが、これまで兄弟ダービーではあまり分が良くありませんからね。むしろリーガでは次のレガネスとのミニダービーの方が勝ち点を稼ぎやすいかもしれません。
バケーションでNBAのマイアミ・ヒートの応援に出かけたついでにマルカ(スポーツ紙)のインタビューを受け、自慢の2メートルの長身から繰り出すショットを披露したりしていたんですが(https://bit.ly/36bxRgh)、まあそれはそれ。ジダン監督もシーズン途中での補強は考えていないため、ヘタフェ戦でもベンゼマ、ベイル、ロドリゴ、ビニシウス、イスコといった面々にゴール力が戻ることを期待しているようです。ちなみに負傷者ではハメス・ロドリゲスが回復、マルセロ、ルーカス・バスケスは1月8日のスペイン・スーパーカップ準決勝バレンシア戦に向けての復活を目指すようなんですが、足首の骨にヒビの入ったアザールはもっと時間がかかるという予想も。
守備陣ではセルヒオ・ラモスが累積警告で出場停止になりますが、最近はミリタオも立派にバランの相方を務められることを証明していますからね。前節の引き分けで、勝ち点差2をつけた首位バルサも今週末は一応、エスパニョールとのダービーではあるものの、相手は最下位。前節にレガネスに負けた後、マチン監督が解任となり、今季3人目の指揮官としてアベラルド監督が引き継いだばかりとあって、援護射撃を望むのも酷でしょうし、土曜午後4時(日本時間翌午前0時)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスではやっぱり勝っておかないとマズいですよね。
え、それで日曜夕方からマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に再集合したアトレティコには何か、変化はあったのかって? いやあ、ビトロ、ジエゴ・コスタはまだリハビリ中で、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、ワンダ・メトロポリターノにレバンテを迎える試合には復帰予定というコケもまだ個人練習といった具合だったんですが、ジョアン・フェリクスが不在だったのは当人がドバイでグローブ・サッカー・アワードの表彰式に出席。先日のゴールデンボーイ(イタリアのスポーツ紙が選ぶ21才以下の最優秀選手賞)に続き、こちらでも新人賞も獲得し、6年連続で最優秀選手に選ばれたポルトガル代表の大先輩、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)とご一緒していたから。
まあ、ジョアンがイロイロ賞をもらって世間の注目を浴びるのは嬉しいんですが、今のところはほとんど昨季、ベンフィカでポルトガルリーガ優勝をした賜物。早いところ、アトレティコでの活躍で個人タイトルを獲れる機会が巡ってきてほしいと思ってしまうのはきっと、私だけではないかと。実際、チームは休暇前、ベティスに1-2で勝利と、ようやくリーガ戦アウェイ5試合連続引き分けの汚名を返上したものの、今のところまだ、冬の移籍市場でのCF獲得はできていないため、このレバンテ戦もモラタ、ジョアン、コレアにゴールを頼ることになりますからねえ。
ただ、その補強候補なんですが、ここ数日はカバーニ(PSG)一点押しから、だんだん人数が増えてきて、クアトロ(スペインの民放)では2018年冬にビジャレアルから北京国安へ移ったバカンブ、マルカでは昨季からドルトムントでプレーしている元バルサのパコ・アルカセルの名が挙がり、AS(スポーツ紙)に至ってはその2人に加え、ピョンテク(ミラン)、メルテンス(ナポリ)、クトローネ(ウルバーハンプトン)と数え上げているぐらい。どちらにせよ、誰か選手を売らない限り、サラリーキャップの関係で補強ができないアトレティコとあって、ジョアンと一緒にグローブ・サッカー・アワードのスポーツディレクター賞をもらっていたバルタ氏がウルトラC級のやりくりを見せてくれるのに期待するしかないんですが、こればっかりはねえ。
とてもじゃないですが、レバンテ戦の後、お隣さん同様、サウジアラビアのジェッダで開かれるスペイン・スーパーカップで9日の木曜、バルサに挑む準決勝までに新戦力が加入できるとは思えませんが、ようやく3位のセビージャとは勝ち点2差になったとはいえ、リーガでは首位と7差。CL16強対決の相手もリバプールとあって、見通しは芳しくないため、せめてこの、たった2試合でゲットできるタイトルで先日、就任8周年を迎えたシメオネ監督の記念ビデオ(https://bit.ly/2F66CrO)をさらに華やかなものにできたらいいのですが…。そうそう、スペイン・スーパーカップの決勝は12日の日曜日なんですが、その週末はリーガがない代わりに土曜にはレガネスがレアル・ムルシア(2部B)、ヘタフェがバラドーナ(2部B)とのコパ・デル・レイ2回戦をプレー。どこも新年からはまた、試合が目白押しで大変ですよね。
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え、このバケーション中にはあまりに話題がなさすぎて、すっかりparon(パロン/リーガの休止期間)前のリーガがどうだったか、忘れてしまったって? そうですね、とりあえず、試合の始まる順にマドリッド勢の様子を見ていくことにすると、やっぱり一番心配なのは19位で年を越すレガネスで、いえ、アギーレ監督が就任してから、12月にはブタルケで迎えたセルタ、エスパニョールとの降格圏仲間対決に勝利し、アウェイのアラベス戦でも引き分けたため、3試合で勝ち点7を積むことができたんですけどね。休暇を挟んだおかげで、レシオ、シオバス、マルク・ナバロがケガから回復して戻って来るのも朗報なんですが、この金曜のホセ・ソリージャ遠征にはクラブも一肌脱ぐことに。そう、バジャドリーはマドリッドから日帰り圏内とあって、レガネスのabonado(アボナードー/年間指定席保有者)に35ユーロ(約4300円)のチケットを25ユーロ(約3000円)に割引して販売。ちょうど、レジェス・マゴス(1月6日、東方の三博士の祝日)までの連休に入る前の夜とあり、500人余りのファンが応援に向かうとなれば、選手たちも心強いかと。直近のエスパニョール戦ではブライトワイテとエン・ネシリのレギュラー2トップがゴールと調子を上げていますし、ここで勝利すれば、あと勝ち点2と迫った17位のマジョルカ、同1差の18位のセルタも日曜試合とあって、今季はほとんど定位置だった降格圏を1日だけでも抜けられるのも励みになるかもしれません。そんなヘタフェでは前節、ラ・セラミカで2枚イエローカードをもらって退場したオリベイラが出場停止になりますが、幸い左SBはヒザのじん帯断裂で長期欠場していたアントゥネスも戻ったため、ニヨム、ラウール・カルネロ、さらには一列前で使われることの多いククレジャも実は本職はこちらという激戦区。加えてケネディとジェイソンも回復したため、メンバー的に不足はないんですが、これまで兄弟ダービーではあまり分が良くありませんからね。むしろリーガでは次のレガネスとのミニダービーの方が勝ち点を稼ぎやすいかもしれません。
一方、月曜のバケーション明けにはエスタディオ・ディ・ステファノ(バルデベバスの練習場内あるRMカスティージャのホーム)にソシオ(協賛会員)を迎え、年1回の恒例公開練習を行ったマドリーはというと。うーん、12月にはどういう因果か、お隣さんのゴール日照りが伝染したようで、バレンシア、バルサ、アスレティックとの3試合で1点しか取れず。結果、3連続ドローという冴えない終わり方をした彼らだったんですが、その唯一の、土壇場でバレンシア戦を1-1に持ち込んだベンゼマのゴールに全員攻撃のCKで貢献したGKクルトワなど、完封が続いているだけで満足できるんでしょうか。
バケーションでNBAのマイアミ・ヒートの応援に出かけたついでにマルカ(スポーツ紙)のインタビューを受け、自慢の2メートルの長身から繰り出すショットを披露したりしていたんですが(https://bit.ly/36bxRgh)、まあそれはそれ。ジダン監督もシーズン途中での補強は考えていないため、ヘタフェ戦でもベンゼマ、ベイル、ロドリゴ、ビニシウス、イスコといった面々にゴール力が戻ることを期待しているようです。ちなみに負傷者ではハメス・ロドリゲスが回復、マルセロ、ルーカス・バスケスは1月8日のスペイン・スーパーカップ準決勝バレンシア戦に向けての復活を目指すようなんですが、足首の骨にヒビの入ったアザールはもっと時間がかかるという予想も。
守備陣ではセルヒオ・ラモスが累積警告で出場停止になりますが、最近はミリタオも立派にバランの相方を務められることを証明していますからね。前節の引き分けで、勝ち点差2をつけた首位バルサも今週末は一応、エスパニョールとのダービーではあるものの、相手は最下位。前節にレガネスに負けた後、マチン監督が解任となり、今季3人目の指揮官としてアベラルド監督が引き継いだばかりとあって、援護射撃を望むのも酷でしょうし、土曜午後4時(日本時間翌午前0時)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスではやっぱり勝っておかないとマズいですよね。
え、それで日曜夕方からマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に再集合したアトレティコには何か、変化はあったのかって? いやあ、ビトロ、ジエゴ・コスタはまだリハビリ中で、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、ワンダ・メトロポリターノにレバンテを迎える試合には復帰予定というコケもまだ個人練習といった具合だったんですが、ジョアン・フェリクスが不在だったのは当人がドバイでグローブ・サッカー・アワードの表彰式に出席。先日のゴールデンボーイ(イタリアのスポーツ紙が選ぶ21才以下の最優秀選手賞)に続き、こちらでも新人賞も獲得し、6年連続で最優秀選手に選ばれたポルトガル代表の大先輩、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)とご一緒していたから。
まあ、ジョアンがイロイロ賞をもらって世間の注目を浴びるのは嬉しいんですが、今のところはほとんど昨季、ベンフィカでポルトガルリーガ優勝をした賜物。早いところ、アトレティコでの活躍で個人タイトルを獲れる機会が巡ってきてほしいと思ってしまうのはきっと、私だけではないかと。実際、チームは休暇前、ベティスに1-2で勝利と、ようやくリーガ戦アウェイ5試合連続引き分けの汚名を返上したものの、今のところまだ、冬の移籍市場でのCF獲得はできていないため、このレバンテ戦もモラタ、ジョアン、コレアにゴールを頼ることになりますからねえ。
ただ、その補強候補なんですが、ここ数日はカバーニ(PSG)一点押しから、だんだん人数が増えてきて、クアトロ(スペインの民放)では2018年冬にビジャレアルから北京国安へ移ったバカンブ、マルカでは昨季からドルトムントでプレーしている元バルサのパコ・アルカセルの名が挙がり、AS(スポーツ紙)に至ってはその2人に加え、ピョンテク(ミラン)、メルテンス(ナポリ)、クトローネ(ウルバーハンプトン)と数え上げているぐらい。どちらにせよ、誰か選手を売らない限り、サラリーキャップの関係で補強ができないアトレティコとあって、ジョアンと一緒にグローブ・サッカー・アワードのスポーツディレクター賞をもらっていたバルタ氏がウルトラC級のやりくりを見せてくれるのに期待するしかないんですが、こればっかりはねえ。
とてもじゃないですが、レバンテ戦の後、お隣さん同様、サウジアラビアのジェッダで開かれるスペイン・スーパーカップで9日の木曜、バルサに挑む準決勝までに新戦力が加入できるとは思えませんが、ようやく3位のセビージャとは勝ち点2差になったとはいえ、リーガでは首位と7差。CL16強対決の相手もリバプールとあって、見通しは芳しくないため、せめてこの、たった2試合でゲットできるタイトルで先日、就任8周年を迎えたシメオネ監督の記念ビデオ(https://bit.ly/2F66CrO)をさらに華やかなものにできたらいいのですが…。そうそう、スペイン・スーパーカップの決勝は12日の日曜日なんですが、その週末はリーガがない代わりに土曜にはレガネスがレアル・ムルシア(2部B)、ヘタフェがバラドーナ(2部B)とのコパ・デル・レイ2回戦をプレー。どこも新年からはまた、試合が目白押しで大変ですよね。
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