厳密すぎるVARの運用…ミリ単位のオフサイド判定にIFABの事務総長が苦言「今後いくつかの更新事項を伝える」

2019.12.31 09:30 Tue
Getty Images
IFAB(国際サッカー評議会)は、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるオフサイドの判定について見解を示した。イギリス『BBC』が伝えた。

今シーズンからVARが導入されたプレミアリーグでは、シーズンの前半戦が終了。しかし、VARの運用について様々な方面から批判の声が挙がっている。

先週末の試合では、5つのゴールがVARによって取り消させることとなったが、その判定は肉眼では到底不可能な判断であり、VARによる緻密なミリ単位での判定を受け、選手や監督から批判の声が大きくなっていた。
そんな中、IFABの事務総長を務めるルーカス・ブラッド氏は「それがオフサイドであるかどうかを特定するために数分を費やす場合、それは明白なものではなく、元の決定が尊重されるべきだ」とコメント。あまりにも時間がかかるVAR判定を問題視した。

実際、明確に最終ラインの足元に線を引き、その延長にラインを引いて選手の体がラインにかかっているかどうかを判定している場面を見る。しかし、画面上でもミリ単位であり、肉眼で判定できるレベルではない。また、映像のコマ数の問題も最近は指摘されており、本来は出ていないものがズレて出ているのではとも言われている。
ブラッド氏は「理論上、1ミリのオフサイドはオフサイドだ。選手がオフサイドではなく、VARが5台、6台、7台、10台、12台のカメラを見てオフサイドかどうかを確認しようとするならば、元の決定が有効となる」とあまりにも細かい判定となるならば、主審の判定を尊重すべきだとコメントした。

また、VARが判定すべきは明らかな見逃しだとも主張。「選手がオフサイドポジションにいることをビデオの証拠が示している場合、それはオフサイドだ。明らかでない場合は、ジャッジを変更することはできない。元のジャッジのままだ」と語り、改めて明らかな誤審の場合の修正にのみ使われるべきだとコメントした。

加えて「VARを使用している全てのコンペティションに、今後数週間のうちにいくつかの更新事項を伝える。なぜなら、特にそうあるべきでないいくつかの発展を見ているからだ」とし、運用方法の変更を伝えるとも語っている。

元来は試合が止まってダイナミックさや流れが損なわれるという懸念があったVAR。しかし、厳密すぎる判定がサッカーの魅力を損なう場面が特にプレミアリーグでは目立っている。この先の改善がなされるかに注目だ。

プレミアリーグの関連記事

【プレミアリーグ】ボーンマス 2-1 ブライトン(日本時間9月14日/ディーン・コート) 待望の今季リーグ戦初ゴール 右の大外 #ミンテー が上げたクロス 飛び込んできたのは左の大外 #三笘薫 代表ウィーク明け初戦で同点ゴールの大仕事プレミアリーグ第4節#ボーンマス v #ブライトンhttps://t.co/Xm 2025.09.14 06:00 Sun
【プレミアリーグ】アストン・ヴィラ 0-3 クリスタルパレス(日本時間8月31日/ヴィラ・パーク) #マテタ からのスルーパスに抜け出した #鎌田大地 BOX内でキーパーに倒されPKを誘発そのPKをマテタが沈めクリスタル・パレスが先制#アストンヴィラ v #クリスタル・パレスhttps://t.co/3sBXiD 2025.09.01 20:00 Mon
【プレミアリーグ】ブライトン 2-1 マンチェスター・シティ(日本時間8月31日/アメリカンエクスプレス・スタジアム) 速攻劇的決勝弾#三笘薫 のスルーパスを受けた #グルダ華麗な切り返しでエリア内の相手を躱しきりボールをゴールに流し込むプレミアリーグ 第3節#ブライトン v #マンチェスター・Chttps:// 2025.09.01 06:30 Mon
リーズ・ユナイテッドのMF田中碧が、プレミアリーグデビューを飾った。チームメイトの決勝ゴール後にはサポーターに肩を掴まれながら喜びを爆発させており、その姿にファンが注目している。 3年ぶりにプレミアリーグに戻ってきたリーズは、第1節でエヴァートンと対戦。在籍2年目の日本代表MFは、[4-3-3]の右インサ 2025.08.19 19:00 Tue
リヴァプールの日本代表MF遠藤航が、プレミアリーグ開幕節のボーンマス戦に途中出場。ダメ押しゴールをアシストするなどチームの勝利に貢献した。初戦からの活躍ぶりにファンたちが歓喜した。なお遠藤はこの試合でプレミアリーグ通算50試合出場を達成している。 昨季のプレミアリーグ王者であるリヴァプールは、開幕節でボー 2025.08.16 10:44 Sat

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly