現役選手が1.4億円相当の覚醒剤密輸容疑で日本で逮捕…過去には逮捕されながら現役続行した選手も

2019.12.16 22:16 Mon
Getty Images
オーストリア4部のWAFブリギッテナウに所属するアンドレアス・シモネール(25)が16日、覚醒剤取締法違反と関税法違反の疑いで逮捕されていた。

報道によると、シモネール容疑者は11月28日、オーストリアから中部国際空港に覚醒剤約2.3キログラム(末端価格約1億4000万円相当)をスーツケースに入れて密輸入しようとした疑いがもたれている。

日本代表FW北川航也も所属するオーストリアの名門クラブであるラピド・ウィーンの下部組織に所属していたこともあるシモネール容疑者は、デビューからオーストリアのクラブを転々としており、2019年2月からWAFブリギッテナウに所属していた。
今回のケースは、現役の選手が日本で逮捕されたため衝撃も大きいが、過去には何人かのサッカー選手が似たような容疑で逮捕されている。今回は過去に密輸容疑で逮捕された選手たちを紹介していく。


◆ディエゴ・オソリオ氏(49)
現役時代にインデペンディエンテ・メデジンやアトレティコ・ナシオナルでプレーしたオソリオ氏は、1991年から1995年までコロンビア代表として通算17試合に出場。当時のチームメートには、カルロス・バルデラマ氏などがいた。

だが、現役引退後に道を踏み外したオソリオ氏は、2002年にアメリカのマイアミでコカイン密輸容疑で逮捕されると、2016年にはコロンビアからスペインに1145キログラムのコカインを密輸しようとした疑いで母国コロンビアで再び逮捕されている。

なお、オソリオ氏は空港で逮捕された際に「借金の返済のために密輸を行った」と、供述していた。


◆ジョン・エデュイス・ビアファラ氏(41)

現役時代にはポーツマスやサウサンプトン、レアル・ソシエダなど欧州クラブでも活躍したビアファラ氏は、2003年から2010年までコロンビア代表として通算43試合に出場。Jリーグで活躍するFWビクトル・イバルボやナポリのGKダビド・オスビナらと共にプレーした。

2015年に現役を引退したビアファラ氏だったが、現役時代も含む2008年から2018年にかけ、船を利用してコカインをコロンビアから米国まで輸送した疑いで母国コロンビアで今年3月に逮捕された。

コロンビアの検察当局はビアファラ氏がいるグループからコカイン2.5トン(当時の末端価格で約31億円相当)コカインを2017年と2018年に押収したと明かしている。


◆マクシム・モロコエドフ氏(32)

母国ロシア2部のプスコフ747でプレーしていたモロコエドフ氏は、2010年の旅行中にチリのサンティアゴで児童書のなかに隠したコカイン6キログラムを密輸しようとしたとして逮捕された。

だが、刑務所内でその技術がたちまち話題に。監視付きで特別にチリ2部のサンティアゴ・モルニンでプレーすることが許され、刑期が残っている中で“塀”の中から通ってサッカーをしていた。

その後、2013年3月に3年の刑期を終えて出所したモロコエドフ氏はロシアに戻らずそのままチリでのプレーを続けた。

ここまで紹介してきた選手たちはいずれもコカインの密輸で逮捕されている。また、元コロンビア代表の選手が二人もいるのは南米でこうしたケースが多いことを連想させる。

次に紹介する選手は薬物ではなく大量のあるものを空港に持ち込んで押収されてしまった人物だ。あくまで押収されただけで逮捕されたわけではないので参考までに。


◆マリオ・ジャルデウ氏(46)

“スーパー・マリオ”の愛称を持つジャルデウ氏は、現役時代にポルトやガラタサライ、スポルティングでゴールを量産してきたワールドクラスのストライカー。現役時代にポルトガル・プリメイラ・リーガで5度の得点王に輝き、ブラジル代表としても活躍した。現役引退後の2014年からは母国のブラジルで議員として活躍している。

そんなジャルデウ氏は、2015年10月にポルトガルからブラジルのサルガード・フィリオ空港に到着した際、荷物検査に引っかかってしまったという。現役時代には精神的に不安定だったこともあり、麻薬や覚醒剤などが見つかったのかと周囲の人々は危惧したが、今回同氏が押収されたのは10キロのタラとチーズやナッツという大量の食品だった。

ブラジル農業省の発表によると、現在ブラジルでは前述した食品などを国外から持ち込む際、原産国の健康証明書を交付してもらう必要があるとのことだ。そして、ジャルデウ氏が持ち込んだ食品には健康証明書が交付されていなかったため、検疫の問題であえなく空港内で焼却処分されてしまったそうだ。

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