とりあえず、来週末の予定は決まった…/原ゆみこのマドリッド

2019.08.10 16:30 Sat
「悪くない判定だわ」そんな風に私が頷いていたのは金曜日、スペイン・サッカー協会がリーガ平日開催試合の廃止を求めた訴訟に商業裁判所の判事が回答、来週末の開幕を控え、一時的な措置として、金曜試合は可、月曜試合は不可になったと知った時のことでした。いやあ、この件についてはずっとゴタゴタ続きで、各節の個々の試合の日程と時間を決める権利を争って、サッカー協会とプロ・リーガ協会がというか、ルビアレス、テバスの両会長がいがみ合っていたんですが、ラージョ・バジェカーノのように平日をあてがわれがちな小さなクラブなど、試合中にファンが抗議の声を上げているシーンは決して珍しいものではなし。
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ところが金曜から月曜までの開催でTV放映権による収入が増えたリーガのクラブ各経営陣が揃って、プロ・リーガ協会を支持したため、何だか、ややこしいことになっていたんですが、そうなんですよ。本当に問題だったのは月曜試合で、金曜なら結構、観客も来ていましたし、翌日が土曜で仕事休みとなるファンも午後11時に試合が終わった後、夜遊びに出るのに丁度、良かった感もありましたからね。私としてもラージョにしろ、レガネス、ヘタフェといった弟分チームと兄貴分たちの試合日がズレてくれて、有難かったため、今回の措置は願ったり叶ったりだった?つまり、具体的に1節の予定がどうなったのかというと、金曜の開幕試合アスレティックvsバルサ戦はそのままで、月曜に予定されていたマジョルカと乾貴士選手のUターン移籍で注目のエイバルの試合が土曜午後8時に移動。もう1つのカード、ベティスvsバジャドリー戦は日曜9時となったんですが、それまでに久保建英選手がブラジル人のロナウドがオーナーであるチームにレンタル移籍しているかどうかはまだ不明です。おかげでワンダ・メトロポリターノでのアトレティコvsヘタフェの兄弟ダービーのキックオフが1時間遅れ、午後10時になってしまったなんてことはありますが、地下鉄は午前1時過ぎまで動いていますから、大丈夫。
一方、この金曜にもサラゴサに香川真司選手(ドルトムントから移籍)の入団が決まり、柴崎岳選手がヘタフェから移ったデポルティボ、まだアラブ系のクラブオーナーのせいで今季の新規選手登録ができるかどうか、定かではないという不安はありますが、岡崎慎司選手(同レスター)が加入したマラガ、そして加藤恒平選手がテスト中のフエンラブラダと一気に日本人選手が増える可能性のある2部は、そのフエンラブラダの月曜試合が土曜に変わることに。一応、それぞれのチームの開幕カードと時間をお伝えしておくと、土曜には午後6時からラシン・サンタンデールvsマラガ、午後9時からサラゴサvsテネリフェ、デポルティボは日曜午後6時からオビエド戦でスタートとなっています。

え、それよりプレシーズンの成績もパッとせず、結局、木曜にプレミアリーグの移籍市場が閉じてしまったため、ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)獲得の可能性がほぼ無くなってしまったマドリーがどうなっちゃうのかの方が気になるって?そうですね、とりあえず、水曜のレッドブル・ザルツブルクとの親善試合は無事に勝っています。いやあ、ミリタオ(ポルトから移籍)がデビューとなったのはともかく、それにプラス、セルヒオ・ラモス、バランの3人CB制だったのを見た時には私も目が???となってしまったんですが、どうやらジダン監督はここまで5試合で16失点という出血大サービス状態をなり振り構わず、止めたかったよう。
うーん、それでも前半9分、レッドブルの南野拓実選手がゴール前でフリーのシュートを外してなければ、どうなったかはわからないんですけどね。そのおかげもあって、先制されなかったマドリーは19分に敵のCKをキャッチしたGKクルトワが速攻カウンターを始動。ええ、素早くベンゼマにボールを出すと、これがアザールに繋がり、その彼がペナルティエリア前からゴールを決めてくれたんですよ。まさに昨年のW杯16強対決、日本を敗退に追い込んだ3点目の決勝ゴールもかくやという、ベルギー代表コンビのナイスプレーでしたが、38分、再びカウンターでアザールが掴んだGKと1対1のチャンスでは弾かれてしまい、マドリー移籍後、2点目はお預けに。

後半はやはり、この試合でこのプレシーズンデビューをしたミリタオと同じ、コパ・アメリカ優勝のブラジル代表帰りのカセミロも一緒に交代してしまったため、レッドブルに結構、攻められていたマドリーでしたが、相手はもうリーグが開幕して、公式戦をプレーしているチームですからね。それでも何とか、最後まで無失点に抑え、0-1の勝利を祝うことができましたが、「もうリーガを始めたい気分だね。そのためにボクらはここにいるんだ。練習して、試合をしてね。だから上手くいくだろう」(アザール)というのはちょっと楽観的すぎなくない?

それとは逆に大きく今季は期待できそうなのは兄貴分の試合の直後、バルデベバス(バラハス空港の近く)にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノでこのプレシーズン、ホームで唯一の試合をしたRMカスティージャで、いえ、まさかそれまでずっとトップチームで練習していた久保選手がいきなり先発するとは思っておらず、私は自宅でレアル・マドリーTVをずっと見ていたんですけどね。マドリッドの2部のチーム、アルコルコンから先制点を挙げたのは同じく、ザルツブルク遠征には加わらず、弟分の試合に出ることになったロドリゴ(サントスから移籍)。39分、敵DFからエリア前でボールを奪い、GKが弾いたパブロのシュートを押し込んでしまったとなれば、金曜に更新されたトップチームのメンバー表(https://bit.ly/2KFEWwh)に背番号28のビニシウスと並んで、彼が27で載っていたのも納得できるかと。

その後、カスティージャは後半にもバエサとペドロがゴールを挙げ、先週、格上の弟分、レガネスに3-0で負けたのは仕方ないんですけどね。2部Bの相手にも同スコアで負けるという、ちょっと心配な状態にアルコルコンを追い込んでいたんですが、久保選手とロドリゴは20分には交代。トップチームとのツアー中、一緒だったカンテラーノ(RMカスティージャの選手)がフィダルゴとハビ・エルナンデスだけだったという不慣れな中では頑張ったと思いますが、うーん、こればっかりはねえ。

丁度、この週末もカスティージャは土曜午後10時(日本時間翌午前5時)からテネリフェ(2部)戦、トップチームは日曜午後8時(同翌午前3時)からローマ戦とあって、木曜の練習休みの後、金曜も久保選手はジダン監督の下で練習。それにも関わらず、試合はラウール監督の指揮するチームの方に出ると言われていますが、以前、16歳で入団したウーデゴール(今季はレアル・ソシエダにレンタル移籍)などもその形で2年間程過ごし、なかなか芽が出なかった上、彼にはEU圏外選手枠の壁もあることを考えると、本当にバジャドリーでもどこでも1部のチームにレンタルに出た方がいいかも。ただ、来週早々に決まったとしてもきっと、8月24日、サンティアゴ・ベルナベウにバジャドリーが来る2節の試合なんて、契約条項でプレーできないんでしょうね。

そしてその背番号表ではアザールが7番を着けることも判明して、昨季の持ち主、マリアーノは24番に。放出予定のベイルもプレミアリーグ復帰の道が閉ざされたとあって、11番のまま、ハメス・ロドリゲスも16番で載っていましたが、その辺は移籍が決まるまでは他の選手と同じ待遇をしないと、労働法違反になるという事情もあるため、近日中にユニフォームを購入しようとしているファンは気をつけた方がいいかと。いきなり浮上したネイマール(PSG)獲得の噂も彼らを売却できない限り、実現が難しいのはポグバと同じですし、もう1人の補強候補だったアヤックスのバン・デ・ビークも現在、PAOKとのCL予選3回戦に絶賛参加中ですからね。イギリス以外の市場が閉まるのは9月2日のため、すぐには解決しないじゃないんでしょうか。

そんな感じで今週は試合をTVで見ていただけの私でしたが、早起きして火曜にはヘタフェの、木曜にはアトレティコの練習を見学に。まだプレシーズン中とあって、15分で追い出されることがなく、どちらも最後までずっと見てられたのは良かったんですが、グラウンドに出てきた10時頃から、12時半までボルダラス監督がカンカン照りの中、延々とセッションを続けていたのにはかなり閉口。だってえ、その日は出戻りとなったファジル(カーンから移籍)のプレゼンが11時半に予定されていた上、夕方にも練習するダブルセッションの日だったんですよ。

もちろん予算的に兄貴分たちのような一流の選手を取れないヘタフェが今季はリーガ、コパ・デル・レイに加え、ヨーロッパリーグでも戦っていくにはマスターしなければならないことが沢山、あるのはわかりますが、これでは自慢の30代FWカルテットも練習で疲れてしまって、水曜にはマルベージャ(スペイン南部のビーチリゾート)まで遠征。今季1部に復帰したマジョルカとの親善試合が0-0に終わったのも仕方なかったかと。

この調子では土曜の午後9時、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにイタリアの今季CL初出場チーム、アタランタを迎えてのホームプレゼン試合もゴールが入るのか、ちょっと心配ですが、そのヘタフェとの開幕戦を見据え、今週はずっとマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で汗を流していたアトレティコはというと。こちらはまあ、いつも通り、半球型のクッションやミニトランポリンを使った不思議なバランス感覚向上エクササイズが30分程あった後、シメオネ監督が選手たちをポジションにつけて、プレスや動き方の徹底を図っていたんですが、すでにその日は1節に昨季からの出場停止処分が残っているジエゴ・コスタが出られないことを想定してチームを編成。

折しもコスタは土曜午後6時(日本時間翌午前1時)からのインターナショナル・チャンピオンズ・カップ(夏の国際親善大会)最後の試合でも、ニュージャージーでのマドリーダービーで退場していたのが祟り、出場停止というのも丁度、良かったか、モラタとジョアン・フェリックスの2トップを試していましたが、最後にレギュラー、控え組が順番にセットプレーの守備、攻撃練習を行ってもトータル1時間半で終了。この1時間の違いが選手たちの才能とレベルの差によるものかどうかはわかりませんが、この夏は8人が退団して、7人補強したチームには総勢21人しかいませんからね。

練習でうっかりケガをされても困るという感じかもしれませんが、その日の午後にはコスタの出場停止が撤回されたと連絡があったため、金曜には彼もチームの一員として、ストックホルム行きの飛行機に乗ることに。最近はBチームの親善試合も始まったため、同行するカンテラーノもリケルメとマヌ・サンチェスだけと、お隣さん同様、公式戦開幕を意識した試合が見られると思いますが、何せ相手は昨季のCL16強対決2ndレグで赤っ恥の逆転敗退を喰らったユベントスですからね。ワンダ・メトロポリターノでの1stレグでの強さを再現してくれるか、またしてもクリスチアーノ・ロナウドの一人舞台となるのかは見てのお楽しみといったところ。

そして最後に土曜にはもう1つの弟分、レガネスもブタルケでアルバセテ(2部)相手に新チームプレゼン試合を午後8時から行うんですが、むしろ嬉しいお知らせは来週土曜、午後9時からのリーガ開幕戦がファンサービス価格の入場料10ユーロ(約1200円)になったことかも。いえ、相手は3年ぶりに1部に戻って来たオサスナとあって、馴染みの選手もあまりおらず、ちょっと物足らないところはあるかもしれませんけどね。8月中はどのスタジアムもアボナードー(年間チケット購入者)がバケーションでおらず、チケット売り出し枚数が増えるため、丁度、マドリッド観光に来ているファンの方々には現地観戦を体験するいい機会になるんじゃないでしょうか。

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