未来のなでしこジャパンを育成せよ!80歳になったサッカー小僧・小幡忠義の飽くなき挑戦
2019.07.10 12:00 Wed
6月23日(日)に都立飛鳥高校女子サッカー部にて、『小幡塾』が開催された。
この『小幡塾』を開催する小幡氏は、宮城県サッカー協会会長も務めた人物。人口わずか5万6千人の宮城県塩釜市から、昨年のアジアチャンピオンである鹿島アントラーズで活躍するMF遠藤康や、モンテディオ山形、ガンバ大阪などJリーグで活躍した佐々木勇人氏ら、多くのJリーガーを輩出してきた。
その指導は、単なるサッカーの技術だけにとどまらず、小幡氏が会得している古武術から学んだ体の使い方や姿勢など人間の行動原理に関わるような部分まで活用し、パフォーマンスの向上を図る。
今回の講座は、正確にボールが蹴られる『パラレルキック』とサッカーでの「認知・判断・処理」能力をアップする『Exerlights』を実際に体験してもらい、未来のなでしこたちを指導するという内容で行われた。なお、今回の『小幡塾』には飛鳥高校女子サッカー部の1年生に加え、数名の男子サッカープレイヤーも参加している。『パラレルキック』、『Exerlights』の詳細については後述したい。
小幡氏による指導が始まる前から自然とボールを蹴りだす生徒たち、朝から降り続いていた雨も上がり、迎えた16時、いよいよ小幡氏がグラウンドにやってきた。
小幡氏は、グラウンドに集合した女子生徒たちに向かって、あいさつを早々に済ませると、一本の”ひも”を取り出す。
ひもの効果を実感してもらうために、小幡氏は一人の女子生徒と正対する。女子生徒には、ひもをつけていない通常の状態で、手のひらを前に出してもらい、小幡氏が上から押すのを耐えてもらう。
小幡氏は御年80歳とは言え、空手道などの経験もあり、非常に力は強い。いくら鍛えている女子サッカー部の生徒でも、あっさり力負けしてしまう。当然だろう。
すると、「じゃあ、これつけてみて」と小幡氏が先程のひもを手渡し、同じ女子生徒に、腰のあたりにゆるく巻いてもらう。巻いたところで、同じように手のひらを前に出し、小幡氏が上から押すのを耐えてもらった。
するとどうだろうか、あっけなく小幡氏の力に押し負けていた女子生徒の手がビクともしないのだ。実際にひもを巻いている生徒も何がなんだから分からない様子。あまりの驚きに言葉を失ってしまっていた。
動揺している女子生徒たちに追い打ちをかけるかのように、小幡氏は他の女子生徒にも実践していく。結果は先程の生徒と同様に、ひもを巻いた途端、ビクともしなくなったのだ。
この"魔法"のひもは、私も小幡氏が居を構える塩釜にお邪魔した際に体験したことがあるのだが、本当に不思議だ。ひもを体に巻くことで、余計な力が抜け、正しく筋肉が使われることで体のバランスが整うそうだが、何度経験しても毎度驚かされる。
ひも効果はてきめんで、女子生徒たちはいつのまにか小幡氏の話に目を輝かせ、食い入るように聞くようになっていた。
小幡氏のサプライズは、ひもだけに止まらない。古武術的な観点からの指導を披露し、かかとをあげながら数メートル歩くだけで、体に軸が出来上がり、押されても簡単にはバランスを崩さなくなることを示した。
女子生徒たちはこれらをただ見るだけでなく、ペアを組んで実際に体験。普段気付くことのない体の不思議に驚いていた。
この時点で、まだ小幡氏がグラウンドに入ってから10分程度であったが、すでに女子生徒たちからは小幡氏が醸し出す"只者ではない感"を感じている様子が見て取れた。そして、続く指導で一気に虜になる。
体の仕組みを体感させたところで、サッカーの指導に移っていった講座だが、まだサッカーボールは使わない。小幡氏は、「全員スパイクを脱いで」と驚きの発言をした。
さすがの生徒たちもややぽかんとしながらも、素直にスパイクを脱ぎ出し、横一列に並ぶ。そして小幡氏は、生徒たちに「靴飛ばし」をさせたのだ。
一斉に生徒たちが利き足のスパイクを、ひもを緩めた状態で履き、シュートモーションで思い切り飛ばしていく。生徒たちのスパイクは、遠慮もあったのかもしれないが、思ったより遠くには飛ばず、中には真上に上げてしまい、ほとんど距離が出ない生徒もいた。
この「靴飛ばし」の狙いはそこにある。正しいフォームであればスパイクはしっかりと前に飛んでいくはずで、真上に飛んでしまうということはフォームが正しくない可能性が高いのだ。
具体的には、体重移動が最も重要な要素となる。蹴るタイミングでしっかり前に体重を移動できれば、靴は前に飛んでいく。逆に体重が後ろに残ってしまい、足だけの力で蹴ることになってしまうと、腰が下がり、体がやや上を向くために、靴が真上に飛びやすくなる。足だけの力で蹴るため、当然威力も弱まってしまうのだ。
コツとしては、蹴った直後に一度宙に浮くイメージだろうか。利き足の逆に当たる足も、"軸"として意識するのではなく、体重移動の一連の流れの一部でしかない。
実際、小幡氏は今回の講座の中で幾度となく、「軸足は置くな」と強く指導していた。日頃から軸足を置くのが当然だと思っている生徒にとって、軸足を置かないことは相当の違和感を覚えるだろう。踏ん張らないと強いボールを蹴れないという固定概念が覆される瞬間だ。
それぞれの女子生徒たちが小幡氏の指導を受けていく中で、徐々に飛距離が伸びていく。最初は遠慮がちだったフォームもダイナミックになっていき、スパイクは美しい放物線を描いていく。気づけばグラウンドの反対側にある柵にスパイクがぶつかる「ガシャン」という音がひっきりなしに聞こえてくるようになった。
後はボールを置いてもやることは同じだ。「靴飛ばし」の時と同様のフォームでボールを捉えていく。これまで、しっかり軸足を作って蹴っていた生徒にとっては、ボールを芯で捉えることがやや難しくなり、いざボールを蹴るとなると、蹴るポイントがずれ、軌道が左右にずれてしまうことが最初は多かった。
しかし、綺麗にヒットした際の、飛距離は見違えるほど伸びており、飛鳥高校女子サッカー部の顧問である金澤先生からも「すげー」という驚きの声があがっていた。このキックこそ、今回小幡氏が教えようとしていた『パラレルキック』の正体である。
さらに、講座の難易度は上がり、次は動いているボールを捉えていく。ゴール正面からドリブルで持ち上がり、相手をかわしてシュートを打つ練習だ。ここで大事なのは、相手を抜き切るのではなく、シュートコースを作って打つということだ。ここで、これまでの練習やフォームが活きてくる。
どうしてもしっかりと軸足を置いて、シュートという流れだと、シュートまでにワンテンポ遅れるために相手ディフェンダーに時間を与えてしまうのと、靴飛ばしの時と同様に軸足でない方の足の力に頼るため、腰が下がり、シュートをふかしてしまいやすくなる。
一番の模範解答はバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシなのではないだろうか。振りが小さいために相手ディフェンダーを抜いてからすぐにシュートが打て、しっかり体重移動ができているためにシュートスピードは落ちない。
小幡氏は“サッカーの王様”ペレのシュートモーションからこの『パラレルキック』の着想を得たと言っていた。その時、小幡氏が「一流」を見るべき、知るべきと常々言っていたことを思い出した。それは単なる口先だけの言葉ではなく、小幡氏の指導の根幹にあるものだ。
実際、小幡氏は1970年当時ほとんど見ることができなかったペレのプレーを見るために、大卒の初任給が4万円前後だった時代に、50万円の「ビデオデッキ」を購入し、「一流のプレー」を目に焼き付けた。
女子生徒たちが、入れ替わり立ち替わりシュートを撃っていく中、「腰が下がったー」、「ワンステップ余計」、「軸足置かないよー」という小幡氏の厳しい声が飛んでいく。それと同時に、綺麗なフォームでシュートを撃てた生徒には「いいねー!」、「キレイ!」という賞賛の声も惜しまなかった。生徒が理想のフォームでシュートを撃てた時は、生徒本人よりも小幡氏の方が喜んでいるようにも見えた。
最後に、サイドからカットインで切れ込んでからのシュート練習を行い、小幡氏の『パラレルキック』の指導は終了した。
小幡氏の指導を受けた生徒たちは、自身の成長を実感したのか、講座が終了しても自ずとゴールに向かってシュートを蹴りこんでいく。そのシュートは未来のなでしこジャパンへの道となっていくのだろう。
今回の講座を通し、小幡氏は「日本の指導は凝り固まっている」「自分自身でなぜこうなるのかを考えてほしい」ということを生徒だけでなく保護者に対しても伝えていた。「育成」の強化が叫ばれる昨今のサッカー界。そんな中、自身の信念をブラさずに育成指導に長年携わってきた小幡氏の、本気で未来のなでしこジャパンを育てたいという想いを強く感じさせられた。
ちょうどこの『小幡塾』が開催された前後、サッカー日本代表は招待国枠として南米王者を決める戦い、「コパ・アメリカ」に参加していた。結果は、2分1敗でグループステージ敗退であったが、「小幡氏の指導を受けていれば…」と思わせるシーンも多く見られた。
現在の日本のサッカー界、特に育成の分野の現状に疑問を呈する小幡氏。だが、現状をどうにもならないと見限り、ただ手をこまねいて黙り込む、あるいは遠くから批判の言葉を投げかける、そんな諦めに近いようなことはせず、小幡氏は、日本サッカー界の未来を真剣に見つめている。
御年80歳になった小幡氏だが、その挑戦はまだまだ続いていく。
この『小幡塾』を開催する小幡氏は、宮城県サッカー協会会長も務めた人物。人口わずか5万6千人の宮城県塩釜市から、昨年のアジアチャンピオンである鹿島アントラーズで活躍するMF遠藤康や、モンテディオ山形、ガンバ大阪などJリーグで活躍した佐々木勇人氏ら、多くのJリーガーを輩出してきた。
その指導は、単なるサッカーの技術だけにとどまらず、小幡氏が会得している古武術から学んだ体の使い方や姿勢など人間の行動原理に関わるような部分まで活用し、パフォーマンスの向上を図る。
©︎CWS Brains, LTD.
小幡氏による指導が始まる前から自然とボールを蹴りだす生徒たち、朝から降り続いていた雨も上がり、迎えた16時、いよいよ小幡氏がグラウンドにやってきた。
特別コーチがやってくると事前に聞いているとはいえ、15、6歳の女子高生からすれば小幡氏はただの”おじいちゃん”。やや怪訝そうな表情でチームメイトと顔を合わせている。
小幡氏は、グラウンドに集合した女子生徒たちに向かって、あいさつを早々に済ませると、一本の”ひも”を取り出す。
©︎CWS Brains, LTD.
ひもの効果を実感してもらうために、小幡氏は一人の女子生徒と正対する。女子生徒には、ひもをつけていない通常の状態で、手のひらを前に出してもらい、小幡氏が上から押すのを耐えてもらう。
小幡氏は御年80歳とは言え、空手道などの経験もあり、非常に力は強い。いくら鍛えている女子サッカー部の生徒でも、あっさり力負けしてしまう。当然だろう。
すると、「じゃあ、これつけてみて」と小幡氏が先程のひもを手渡し、同じ女子生徒に、腰のあたりにゆるく巻いてもらう。巻いたところで、同じように手のひらを前に出し、小幡氏が上から押すのを耐えてもらった。
するとどうだろうか、あっけなく小幡氏の力に押し負けていた女子生徒の手がビクともしないのだ。実際にひもを巻いている生徒も何がなんだから分からない様子。あまりの驚きに言葉を失ってしまっていた。
動揺している女子生徒たちに追い打ちをかけるかのように、小幡氏は他の女子生徒にも実践していく。結果は先程の生徒と同様に、ひもを巻いた途端、ビクともしなくなったのだ。
©︎CWS Brains, LTD.
この"魔法"のひもは、私も小幡氏が居を構える塩釜にお邪魔した際に体験したことがあるのだが、本当に不思議だ。ひもを体に巻くことで、余計な力が抜け、正しく筋肉が使われることで体のバランスが整うそうだが、何度経験しても毎度驚かされる。
ひも効果はてきめんで、女子生徒たちはいつのまにか小幡氏の話に目を輝かせ、食い入るように聞くようになっていた。
小幡氏のサプライズは、ひもだけに止まらない。古武術的な観点からの指導を披露し、かかとをあげながら数メートル歩くだけで、体に軸が出来上がり、押されても簡単にはバランスを崩さなくなることを示した。
©︎CWS Brains, LTD.
女子生徒たちはこれらをただ見るだけでなく、ペアを組んで実際に体験。普段気付くことのない体の不思議に驚いていた。
この時点で、まだ小幡氏がグラウンドに入ってから10分程度であったが、すでに女子生徒たちからは小幡氏が醸し出す"只者ではない感"を感じている様子が見て取れた。そして、続く指導で一気に虜になる。
©︎CWS Brains, LTD.
体の仕組みを体感させたところで、サッカーの指導に移っていった講座だが、まだサッカーボールは使わない。小幡氏は、「全員スパイクを脱いで」と驚きの発言をした。
さすがの生徒たちもややぽかんとしながらも、素直にスパイクを脱ぎ出し、横一列に並ぶ。そして小幡氏は、生徒たちに「靴飛ばし」をさせたのだ。
一斉に生徒たちが利き足のスパイクを、ひもを緩めた状態で履き、シュートモーションで思い切り飛ばしていく。生徒たちのスパイクは、遠慮もあったのかもしれないが、思ったより遠くには飛ばず、中には真上に上げてしまい、ほとんど距離が出ない生徒もいた。
©︎CWS Brains, LTD.
©︎CWS Brains, LTD.
この「靴飛ばし」の狙いはそこにある。正しいフォームであればスパイクはしっかりと前に飛んでいくはずで、真上に飛んでしまうということはフォームが正しくない可能性が高いのだ。
具体的には、体重移動が最も重要な要素となる。蹴るタイミングでしっかり前に体重を移動できれば、靴は前に飛んでいく。逆に体重が後ろに残ってしまい、足だけの力で蹴ることになってしまうと、腰が下がり、体がやや上を向くために、靴が真上に飛びやすくなる。足だけの力で蹴るため、当然威力も弱まってしまうのだ。
コツとしては、蹴った直後に一度宙に浮くイメージだろうか。利き足の逆に当たる足も、"軸"として意識するのではなく、体重移動の一連の流れの一部でしかない。
実際、小幡氏は今回の講座の中で幾度となく、「軸足は置くな」と強く指導していた。日頃から軸足を置くのが当然だと思っている生徒にとって、軸足を置かないことは相当の違和感を覚えるだろう。踏ん張らないと強いボールを蹴れないという固定概念が覆される瞬間だ。
それぞれの女子生徒たちが小幡氏の指導を受けていく中で、徐々に飛距離が伸びていく。最初は遠慮がちだったフォームもダイナミックになっていき、スパイクは美しい放物線を描いていく。気づけばグラウンドの反対側にある柵にスパイクがぶつかる「ガシャン」という音がひっきりなしに聞こえてくるようになった。
後はボールを置いてもやることは同じだ。「靴飛ばし」の時と同様のフォームでボールを捉えていく。これまで、しっかり軸足を作って蹴っていた生徒にとっては、ボールを芯で捉えることがやや難しくなり、いざボールを蹴るとなると、蹴るポイントがずれ、軌道が左右にずれてしまうことが最初は多かった。
しかし、綺麗にヒットした際の、飛距離は見違えるほど伸びており、飛鳥高校女子サッカー部の顧問である金澤先生からも「すげー」という驚きの声があがっていた。このキックこそ、今回小幡氏が教えようとしていた『パラレルキック』の正体である。
©︎CWS Brains, LTD.
さらに、講座の難易度は上がり、次は動いているボールを捉えていく。ゴール正面からドリブルで持ち上がり、相手をかわしてシュートを打つ練習だ。ここで大事なのは、相手を抜き切るのではなく、シュートコースを作って打つということだ。ここで、これまでの練習やフォームが活きてくる。
どうしてもしっかりと軸足を置いて、シュートという流れだと、シュートまでにワンテンポ遅れるために相手ディフェンダーに時間を与えてしまうのと、靴飛ばしの時と同様に軸足でない方の足の力に頼るため、腰が下がり、シュートをふかしてしまいやすくなる。
©︎CWS Brains, LTD.
一番の模範解答はバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシなのではないだろうか。振りが小さいために相手ディフェンダーを抜いてからすぐにシュートが打て、しっかり体重移動ができているためにシュートスピードは落ちない。
小幡氏は“サッカーの王様”ペレのシュートモーションからこの『パラレルキック』の着想を得たと言っていた。その時、小幡氏が「一流」を見るべき、知るべきと常々言っていたことを思い出した。それは単なる口先だけの言葉ではなく、小幡氏の指導の根幹にあるものだ。
実際、小幡氏は1970年当時ほとんど見ることができなかったペレのプレーを見るために、大卒の初任給が4万円前後だった時代に、50万円の「ビデオデッキ」を購入し、「一流のプレー」を目に焼き付けた。
女子生徒たちが、入れ替わり立ち替わりシュートを撃っていく中、「腰が下がったー」、「ワンステップ余計」、「軸足置かないよー」という小幡氏の厳しい声が飛んでいく。それと同時に、綺麗なフォームでシュートを撃てた生徒には「いいねー!」、「キレイ!」という賞賛の声も惜しまなかった。生徒が理想のフォームでシュートを撃てた時は、生徒本人よりも小幡氏の方が喜んでいるようにも見えた。
©︎CWS Brains, LTD.
最後に、サイドからカットインで切れ込んでからのシュート練習を行い、小幡氏の『パラレルキック』の指導は終了した。
小幡氏の指導を受けた生徒たちは、自身の成長を実感したのか、講座が終了しても自ずとゴールに向かってシュートを蹴りこんでいく。そのシュートは未来のなでしこジャパンへの道となっていくのだろう。
今回の講座を通し、小幡氏は「日本の指導は凝り固まっている」「自分自身でなぜこうなるのかを考えてほしい」ということを生徒だけでなく保護者に対しても伝えていた。「育成」の強化が叫ばれる昨今のサッカー界。そんな中、自身の信念をブラさずに育成指導に長年携わってきた小幡氏の、本気で未来のなでしこジャパンを育てたいという想いを強く感じさせられた。
ちょうどこの『小幡塾』が開催された前後、サッカー日本代表は招待国枠として南米王者を決める戦い、「コパ・アメリカ」に参加していた。結果は、2分1敗でグループステージ敗退であったが、「小幡氏の指導を受けていれば…」と思わせるシーンも多く見られた。
Getty Images
現在の日本のサッカー界、特に育成の分野の現状に疑問を呈する小幡氏。だが、現状をどうにもならないと見限り、ただ手をこまねいて黙り込む、あるいは遠くから批判の言葉を投げかける、そんな諦めに近いようなことはせず、小幡氏は、日本サッカー界の未来を真剣に見つめている。
御年80歳になった小幡氏だが、その挑戦はまだまだ続いていく。
|