今更、戻れない…/原ゆみこのマドリッド
2019.07.08 13:30 Mon
「強いチームはあまり練習しなくていいってことかしら」そんな風に私が首を振っていたのは日曜日、スポーツ紙に載っているリーガ20チームのプレシーズン予定表でバルサとマジョルカだけ、あと1週間、バケーションを楽しめるのに気づいた時のことでした。いえ、昨季、2部で5位となり、2ラウンドのプレーオフでアルバセテとデポルティーボを倒して、6月23日にオサスナ、グラナダに続く、1部昇格最後の1枠を獲得した後者のスタートが他より遅いのは当然なんですけどね。リーガ2連覇の余裕なのか、メッシやルイス・スアレス、コウチーニョといった主力がコパ・アメリカのせいで合流が遅れるせいか、これまで8月開催だったスペイン・スーパーカップも今季は冬に行われるからか、ほとんどのチームがこの月曜には新シーズンに向けての練習を始めている中、バルサだけが出遅れているように見えたから。
折しも金曜の夕方にはカンプ・ノウでデ・ヨング(アヤックスから移籍)のプレゼンがあり、2万人のファンに迎えられたなんて聞くと、レアル・マドリーだって、サンティアゴ・ベルナベウに5万人を集めたアザールのスーパープレゼンがありましたしね。この月曜午後1時に予定されているサッカー史上、ネイマール、エムバペ(PSG)に次ぐ3番目に高額となる移籍金1憶2700万ユーロ(約150億円)をベンフィカに払い、スペインではバルサのコウチーニョやデンベレ以上、お隣さんがベイルやクリスチアーノ・ロナウド獲得に使った金額も超えているという、ジョアン・フェリックスのプレゼンの際にもスタンド解放がなかったら、アトレティコファンがあまりに可哀そうな気がしないでもないんですが、まさか、そのデ・ヨングのプレゼン前にあったバルトメウ会長の記者会見がとんでもない騒ぎに発展しようとは!
そう、すでに昨季中、ヒル・マリン筆頭株主、スポーツディレクターのベルタ氏、シメオネ監督との会談を持った後、5月14日にはアトレティコを退団する旨のお別れビデオを公開したグリーズマンだったため、契約破棄金額が2億ユーロ(約250億円)から、1憶2000万ユーロに下がる7月1日から、マスコミもバルサが小切手を持って来るのを待って、リーガ協会前にずっと張り付いている状態だったんですけどね。
更にその怒りに油を注いだのは、そのバルトメウ会長の言っていた交渉でバルサが1億2000万ユーロの分割払いを求めてきたことで、大体がして、交渉せずに獲得するための契約破棄金なんですから、これはもう本末転倒もいいところ。「FCバルセロナはアトレティコとその全てのファンにリスペクトを欠いている」と、まだデ・ヨングのプレゼンが終わる前に出された緊急公式声明で、グリーズマンとの合意が昨季、ユベントスに敗退したCL16強対戦2ndレグの数日後にはもうできていたこと、まだリーガ優勝を争っていた2月には接触が始まっていたことを指摘すると、まるで八つ当たりのように「グリーズマンにはアトレティコとの契約による義務を果たすため、日曜にクラブ施設に出頭し、プレシーズン練習を始めることを求める」って、え、地獄のLAキャンプへ行かせるんですか?
いやあ、こんな騒ぎになったとなれば、私も落ち着いてはいられず、とうとう土曜は朝7時30分のバスに乗って、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で8時からのセッションを見学することにしたんですが、仕方ないですかね。あんなに走らされるのでは、少しでも涼しい時間にやらないと選手たちの体が持ちませんって。ええ、その日は10名程のカンテラーノ(アトレティコBの選手)を含め、コケ、サウール、ビトロ、コレア、ジエゴ・コスタ、カリニッチら、6月の代表戦に呼ばれていなかった先行スタート組、来季にはチェルシーから完全移籍となることが決まり、自主的に早出していたモラタ、そしてジョレンテ、フェリペ、エレラの新加入選手ら、およそ20名程でのセッションだったんですが、とにかく最初のエクササイズのえぐいことといったら、もう。
うーん、初見はただ並んで20メートルぐらいの距離をそこそこのスピードで往復するだけだったんですが、これが延々と続くんですよ。不慣れなフェリペが80回ぐらいこなしたところで脱落したのを皮切りに、90回を過ぎる頃にはどんどん人数が減っていき、ビトロやサウールがギブアップしたのは120回ぐらいでしたかね。最後、130回目まで完走したのはカンテラーノのサナブリアだけといった具合で、休みなしで5キロも走らせるなんて恐ろしい。その後は普通にロンド(中に選手が入ってボールを奪うゲーム)やpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)をやっていましたが、最後はまた2グループに分かれて、ペースをコントロールしながら、15分間のランニング。
そんな感じでこの日は2時間弱の午前中だけの練習でしたが、これが日曜夜に移動、月曜から始まるロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でのキャンプになると、ダブル、トリプルセッションで選手たちはしごかれますからねえ。このプレシーズンは初めて見る程、引き締まった体型で現れたコスタはともかく、イビサのクルーザー船上で撮られた写真ではお腹周りが心持ち、柔らかくなっていたグリーズマンではレアル・ソシエダから5年前、移籍した最初の年のようにまた、途中リタイアしてしまうかも。
いえ、実際、もうワンダにあるオフィシャルショップで背番号7にはジョアン・フェリックスの名前が入って爆売りされているような現状で、グリーズマンがのこのこ戻って来られる訳もないんですけどね。結局、日曜の夜、チームバスは彼抜きでキャンプに出発しましたが、どうやらクラブはバルサが違約金を満額払い、移籍が完了するまでは練習不参加という理由で選手に罰金を科すのだとか。とはいえ、それまで当人も昨年、トップチームの選手数を20名にまで絞って倹約し、2100万ユーロ(約26億円)という破格の昇給を果たした年棒の日割り分はもらえるはずですし、別に大した負担ではないと思いますが、シーズン終了間際、退団宣言した後も練習後に車で出てきた彼に悪口の1つもなかったファンたちの姿を見ているだけにちょっと、この件に関しては私もあまり後味がよくありませんね。
え、それでマドリーも月曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に集合するんだろうって?そうなんですが、この夏は新加入選手がもう何人もいるため、危機感を覚えた選手が多かったんでしょうか。すでに先週から、オドリオソラ、ブライム、ナチョ、ロドリゴ(サントスから移籍)らがトレーニングに通っているそうで、ルーカス・バスケスはマジョルカ(地中海のリゾートアイランド)にあるテニス選手のラファ・ナダルの経営するスポーツ施設で始動していたり、バケーションの大半をアメリカで過ごしたベンゼマも汗を流しているビデオを定期的にSNSにアップするなど、あれ?もしやコスタリカだ、エジプトだ、どこぞのプールの巨大滑り台だと最後の最後まで休暇を満喫している動画を公開(https://bit.ly/2S1XCJM)していたのは新婚さんのセルヒオ・ラモスだけかも。
おまけに日曜夕方には久保建英選手(東京FCから移籍)もバラハス空港に到着(https://bit.ly/2NCixV7)。契約はRMカスティージャとしているものの、火曜にカナダに出発するトップチームのプレシーズンキャンプに参加するため、コパ・アメリカ参加後、バケーション日数を削って、30人もいる大所帯の一員となるようですが、いや、それでもジダン監督はある程度、人数を絞れたんですよ。ええ、マルコス・ジョレンテ、コバチッチ(チェルシーに移籍)、テオ(同ミラン)、ラウール・デ・トマス(同とベンフィカ)、ウーデゴール(レアル・ソシエダにレンタル)、レギロン(同セビージャ)ともう、行き先が決まった選手が何人もいますし、スペインU21でユーロ優勝を果たしたセバージョス、バジェホ、マジョラルはまだバケーション中。その上、皆、移籍の可能性が高いとあって、当面はチームの帰りをマドリッドで待つことに。
キャンプに加わってもベイルのようにガチの放出候補がいたり、先週木曜にあった新ユニフォームお披露目会でアンヘル・トーレス会長も言っていたように、セバージョスやブライムの手近なレンタル先として立候補しているヘタフェのようなクラブもありますからね。話が早々にまとまれば、マドリッドに戻って来る頃には人数が減っているか、もしくはポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)やエリクセン(トッテナム)など、更なる獲得が噂されている選手が加わって増えているか、それは天ののみぞ知るといったところなんですが…。
まあ、それはともかく、一応、夏休みでたまたま北米にいるファンと予定が合った場合を考えて、マドリーの日程を伝えておくと、火曜からはモントリオールのリッツ・カールトンに宿泊してMLSのモントリオール・インパクトの施設で19日まで練習。私は行ったことがないので適当で悪いんですが、ホテル内やゴルフカートでセッションのため移動する際は結構、選手たちを間近で見るいい機会になっているかと。
インターナショナル・チャンピオンズ・カップ(夏の親善大会)は20日のヒューストンでのバイエルン戦から始まり、23日にはメリーランドでアーセナル戦、そして27日にニュージャージーでアトレティコ戦となります。その後、ミュンヘンに移動して30、31日にアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)をこなし、ようやく帰京となりますが、久保選手だけでなく、アザール(チェルシーから移籍)、ヨビッチ(同フランクフルト)、メンディ(同オリンピック・リヨン)といった新戦力を早くピッチで見てみたいですよね。
え、先週は乾貴士選手も参加してベティスのプレシーズンも始まったし、一応、今のところは柴崎岳選手も戻って来そうな弟分、ヘタフェはいつプレシーズンを始めるのかって?いやあ、それが新ユニのプレゼンを見に行った際、プレスの人に訊いたところ、月曜からメディカルチェックが始まり、11日にはコリセウム・アルフォンソ・ペレスの側にある練習場で初セッションとなるんですが、一般のファンが見学できるかどうかはまだわからないとか。柴崎選手の合流時期についてもはっきりしていないようでしたが、その辺はまた週明けに情報招集に努めたいかと。
一方、アトレティコと同じ木曜に早朝セッションでスタートしたレガネスは順調に進んでいるようで、とはいえ、時間と場所が場所だけになかなか私も足を運べず。早くも来週の土曜、13日にはラージョとの初プレシーズンマッチもありますし、彼らはほとんどマドリッドから出ずに練習するようなので、まあ焦ることはありませんって。
そうそう、最後に先週決まった8月第3週末、リーガ1節のマドリッド勢のカードをお伝えしておくと、アトレティコがワンダにヘタフェを迎えての兄弟分ダービーでスタート。サンティアゴ・ベルナベウの改装工事が終わらないマドリーはアウェイでセルタ戦、レガネスはブタルケに3年ぶりに1部に戻ってきたオサスナを迎えます。8月中はスペイン人ファンもバケーション中でチケットが取りやすいこともありますしねえ。キックオフ時間はまだ決まっていませんが、暑さが気にならなければ、現地観戦を計画してみるのも楽しいかもしれませんよ。
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なるほど、それでグリーズマンはまだ呑気にイビサ(地中海のリゾートアイランド)で海三昧していたのかって?まあ、そうなんですけど、先週はアトレティコが木曜、金曜と連続してワンダ・メトロポリターノで新入団選手をプレゼン。まずはインテルに行ってしまったゴディンの後釜となる予定の30才のブラジル人CB、フェリペが紹介され、翌日には同じポルトから移籍。メキシコのマスコミが大挙して駆けつけ、母国にライブ配信までされていると聞いて、ようやくその、エクトル・エレラが代表キャプテンも務める大物MFだったと私も知ることになったんですけどね。すでに午前中のセッションでチームメートと顔を合わせていた当人が、今季、ポジション争いをすることになる「コケは愛想良く迎えてくれたよ。Me dio un abrazo que no esperaba/メ・ディオ・ウン・アブラソ・ケ・ノー・エスペラバ(予想もしていなかったハグをしてくれた)」と言うのを聞いて、いきなり抱きつかれてビックリしたんだろうかと笑えたりもしたんですが、スタジアムはまだ夏のコンサート仕様でピッチにスタージがあるせいか、この両人もマルコス・ジョレンテ(レアル・マドリーから移籍)同様、ユニフォーム姿でファンに挨拶する機会はもらえず。そう、すでに昨季中、ヒル・マリン筆頭株主、スポーツディレクターのベルタ氏、シメオネ監督との会談を持った後、5月14日にはアトレティコを退団する旨のお別れビデオを公開したグリーズマンだったため、契約破棄金額が2億ユーロ(約250億円)から、1憶2000万ユーロに下がる7月1日から、マスコミもバルサが小切手を持って来るのを待って、リーガ協会前にずっと張り付いている状態だったんですけどね。
ところがロドリの7000万ユーロ(約85億円)を持ってマンチェスター・シティの代理人は先日、来たんですが、バルサの方は一向に現れず。それどころか、バルトメウ会長が「グリーズマンの件でアトレティコと昨日、話を始めた。Es el primer contacto/エス・エル・プリメール・コンタクトー(これが最初の接触だった)」といけしゃあしゃあと言い放ったせいで、アトレティコ側が完全にキレてしまうことに。だってえ、5月にグリーズマンが「7月に違約金を払いに来るクラブがある」と言ったとなれば、もうその時にはすでにバルサと選手の間で話がついていたってことじゃないですか。
更にその怒りに油を注いだのは、そのバルトメウ会長の言っていた交渉でバルサが1億2000万ユーロの分割払いを求めてきたことで、大体がして、交渉せずに獲得するための契約破棄金なんですから、これはもう本末転倒もいいところ。「FCバルセロナはアトレティコとその全てのファンにリスペクトを欠いている」と、まだデ・ヨングのプレゼンが終わる前に出された緊急公式声明で、グリーズマンとの合意が昨季、ユベントスに敗退したCL16強対戦2ndレグの数日後にはもうできていたこと、まだリーガ優勝を争っていた2月には接触が始まっていたことを指摘すると、まるで八つ当たりのように「グリーズマンにはアトレティコとの契約による義務を果たすため、日曜にクラブ施設に出頭し、プレシーズン練習を始めることを求める」って、え、地獄のLAキャンプへ行かせるんですか?
いやあ、こんな騒ぎになったとなれば、私も落ち着いてはいられず、とうとう土曜は朝7時30分のバスに乗って、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で8時からのセッションを見学することにしたんですが、仕方ないですかね。あんなに走らされるのでは、少しでも涼しい時間にやらないと選手たちの体が持ちませんって。ええ、その日は10名程のカンテラーノ(アトレティコBの選手)を含め、コケ、サウール、ビトロ、コレア、ジエゴ・コスタ、カリニッチら、6月の代表戦に呼ばれていなかった先行スタート組、来季にはチェルシーから完全移籍となることが決まり、自主的に早出していたモラタ、そしてジョレンテ、フェリペ、エレラの新加入選手ら、およそ20名程でのセッションだったんですが、とにかく最初のエクササイズのえぐいことといったら、もう。
うーん、初見はただ並んで20メートルぐらいの距離をそこそこのスピードで往復するだけだったんですが、これが延々と続くんですよ。不慣れなフェリペが80回ぐらいこなしたところで脱落したのを皮切りに、90回を過ぎる頃にはどんどん人数が減っていき、ビトロやサウールがギブアップしたのは120回ぐらいでしたかね。最後、130回目まで完走したのはカンテラーノのサナブリアだけといった具合で、休みなしで5キロも走らせるなんて恐ろしい。その後は普通にロンド(中に選手が入ってボールを奪うゲーム)やpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)をやっていましたが、最後はまた2グループに分かれて、ペースをコントロールしながら、15分間のランニング。
そんな感じでこの日は2時間弱の午前中だけの練習でしたが、これが日曜夜に移動、月曜から始まるロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でのキャンプになると、ダブル、トリプルセッションで選手たちはしごかれますからねえ。このプレシーズンは初めて見る程、引き締まった体型で現れたコスタはともかく、イビサのクルーザー船上で撮られた写真ではお腹周りが心持ち、柔らかくなっていたグリーズマンではレアル・ソシエダから5年前、移籍した最初の年のようにまた、途中リタイアしてしまうかも。
いえ、実際、もうワンダにあるオフィシャルショップで背番号7にはジョアン・フェリックスの名前が入って爆売りされているような現状で、グリーズマンがのこのこ戻って来られる訳もないんですけどね。結局、日曜の夜、チームバスは彼抜きでキャンプに出発しましたが、どうやらクラブはバルサが違約金を満額払い、移籍が完了するまでは練習不参加という理由で選手に罰金を科すのだとか。とはいえ、それまで当人も昨年、トップチームの選手数を20名にまで絞って倹約し、2100万ユーロ(約26億円)という破格の昇給を果たした年棒の日割り分はもらえるはずですし、別に大した負担ではないと思いますが、シーズン終了間際、退団宣言した後も練習後に車で出てきた彼に悪口の1つもなかったファンたちの姿を見ているだけにちょっと、この件に関しては私もあまり後味がよくありませんね。
え、それでマドリーも月曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に集合するんだろうって?そうなんですが、この夏は新加入選手がもう何人もいるため、危機感を覚えた選手が多かったんでしょうか。すでに先週から、オドリオソラ、ブライム、ナチョ、ロドリゴ(サントスから移籍)らがトレーニングに通っているそうで、ルーカス・バスケスはマジョルカ(地中海のリゾートアイランド)にあるテニス選手のラファ・ナダルの経営するスポーツ施設で始動していたり、バケーションの大半をアメリカで過ごしたベンゼマも汗を流しているビデオを定期的にSNSにアップするなど、あれ?もしやコスタリカだ、エジプトだ、どこぞのプールの巨大滑り台だと最後の最後まで休暇を満喫している動画を公開(https://bit.ly/2S1XCJM)していたのは新婚さんのセルヒオ・ラモスだけかも。
おまけに日曜夕方には久保建英選手(東京FCから移籍)もバラハス空港に到着(https://bit.ly/2NCixV7)。契約はRMカスティージャとしているものの、火曜にカナダに出発するトップチームのプレシーズンキャンプに参加するため、コパ・アメリカ参加後、バケーション日数を削って、30人もいる大所帯の一員となるようですが、いや、それでもジダン監督はある程度、人数を絞れたんですよ。ええ、マルコス・ジョレンテ、コバチッチ(チェルシーに移籍)、テオ(同ミラン)、ラウール・デ・トマス(同とベンフィカ)、ウーデゴール(レアル・ソシエダにレンタル)、レギロン(同セビージャ)ともう、行き先が決まった選手が何人もいますし、スペインU21でユーロ優勝を果たしたセバージョス、バジェホ、マジョラルはまだバケーション中。その上、皆、移籍の可能性が高いとあって、当面はチームの帰りをマドリッドで待つことに。
キャンプに加わってもベイルのようにガチの放出候補がいたり、先週木曜にあった新ユニフォームお披露目会でアンヘル・トーレス会長も言っていたように、セバージョスやブライムの手近なレンタル先として立候補しているヘタフェのようなクラブもありますからね。話が早々にまとまれば、マドリッドに戻って来る頃には人数が減っているか、もしくはポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)やエリクセン(トッテナム)など、更なる獲得が噂されている選手が加わって増えているか、それは天ののみぞ知るといったところなんですが…。
まあ、それはともかく、一応、夏休みでたまたま北米にいるファンと予定が合った場合を考えて、マドリーの日程を伝えておくと、火曜からはモントリオールのリッツ・カールトンに宿泊してMLSのモントリオール・インパクトの施設で19日まで練習。私は行ったことがないので適当で悪いんですが、ホテル内やゴルフカートでセッションのため移動する際は結構、選手たちを間近で見るいい機会になっているかと。
インターナショナル・チャンピオンズ・カップ(夏の親善大会)は20日のヒューストンでのバイエルン戦から始まり、23日にはメリーランドでアーセナル戦、そして27日にニュージャージーでアトレティコ戦となります。その後、ミュンヘンに移動して30、31日にアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)をこなし、ようやく帰京となりますが、久保選手だけでなく、アザール(チェルシーから移籍)、ヨビッチ(同フランクフルト)、メンディ(同オリンピック・リヨン)といった新戦力を早くピッチで見てみたいですよね。
え、先週は乾貴士選手も参加してベティスのプレシーズンも始まったし、一応、今のところは柴崎岳選手も戻って来そうな弟分、ヘタフェはいつプレシーズンを始めるのかって?いやあ、それが新ユニのプレゼンを見に行った際、プレスの人に訊いたところ、月曜からメディカルチェックが始まり、11日にはコリセウム・アルフォンソ・ペレスの側にある練習場で初セッションとなるんですが、一般のファンが見学できるかどうかはまだわからないとか。柴崎選手の合流時期についてもはっきりしていないようでしたが、その辺はまた週明けに情報招集に努めたいかと。
一方、アトレティコと同じ木曜に早朝セッションでスタートしたレガネスは順調に進んでいるようで、とはいえ、時間と場所が場所だけになかなか私も足を運べず。早くも来週の土曜、13日にはラージョとの初プレシーズンマッチもありますし、彼らはほとんどマドリッドから出ずに練習するようなので、まあ焦ることはありませんって。
そうそう、最後に先週決まった8月第3週末、リーガ1節のマドリッド勢のカードをお伝えしておくと、アトレティコがワンダにヘタフェを迎えての兄弟分ダービーでスタート。サンティアゴ・ベルナベウの改装工事が終わらないマドリーはアウェイでセルタ戦、レガネスはブタルケに3年ぶりに1部に戻ってきたオサスナを迎えます。8月中はスペイン人ファンもバケーション中でチケットが取りやすいこともありますしねえ。キックオフ時間はまだ決まっていませんが、暑さが気にならなければ、現地観戦を計画してみるのも楽しいかもしれませんよ。
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