【インタビュー】日本サッカー史に残る伝説の守護神、川口能活のサッカーへの想い

2019.01.31 19:30 Thu
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2018年12月2日、1人の偉大なるレジェンドが現役生活に幕を下ろした。日本サッカー史に名を残す伝説的なGK、川口能活だ。

1994年に横浜マリノス(現横浜F・マリノス)に入団し、プロ2年目にデビューを果たすと、そこからは一気に飛躍。ワールドカップには日本が初出場した1998年のフランス大会から4大会連続で選出され、イングランド、デンマークと欧州でのプレーも経験。国内でも横浜FMを始め、ジュビロ磐田、FC岐阜、SC相模原とJ1からJ3まで、3つのリーグでプレーした。

記憶に残るシーンも多い。1996年のアトランタ・オリンピックでの“マイアミの奇跡”や、2004年のアジアカップでのPKストップを始め、数々の名場面に川口能活ありという印象が強い。

25年に渡る現役生活で川口能活が見て来たものとは。日本で最も多くの経験を積んできた守護神のサッカーに対するひたむきな想いに迫った。

取材・文・写真:菅野剛史

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◆ワールドカップは観るものだと思っていた

──J1からJ3、海外クラブ、日本代表と様々な舞台で活躍されて来ましたが、改めて現役生活を振り返っていかがでしたか

川口能活さん(以下、敬称略):全てにおいて、サッカーのために全てを懸けて来ました。そこに楽しみもありましたけど、プレッシャーもあったり、大変な時もあったので、現時点ではプレッシャーから解放された安堵感がありますね

──川口さんと同世代ということで、山田プロデューサーの中で一番印象に残っている川口さんのシーンはどこでしょうか?

山田理一郎プロデューサー(以下、山田P):やっぱりアジアカップですね。PK戦の(2004年)。楢崎(正剛)選手とポジション争いが結構ある中で、日本代表のGKと言えば、タイプが違う楢崎、川口といて、僕的には大事なというか、とんでもない逆境の中で止めて勝ったというのは、日本代表のGKは川口となりましたね。あんなことされたら、しょうがないじゃんというか(笑)俺が監督だったら、使わざるを得ないよねという感じのインパクトでした

ただ、その前からPKのイメージはありました。高校サッカーの時から。同世代の同級生で、あんなGKでめっちゃPKを止めて、女の子にモテるわけじゃないですか。ムカつきますよね(笑)

ムカつきますけど、やむを得ないです。カッコいいですし。GKにとってはPKは見せ場じゃないですか。PKを止める川口選手。メンタルの強さを感じますね

宮崎伸周ディレクター:僕は清商(清水商業高校)で出て来たときのキャプテンシーですね。キャプテンでGKというのを高校サッカーで見ていて、後ろでキャプテンシーを発揮していたので、そこから夢中でしたね

Jリーグに入っていって、松永(成立)選手の下で、GKのイズムとかを学んでいるのかなと。そんな中で短い時間でスタメンに入って、気がつけば日本代表というサクセスストーリーの階段を上る早さ。見ている側も一緒に成長しているなという感じですね

山田P:あの時の監督はソラーリさん(※レアル・マドリーのサンティアゴ・ソラーリ監督の叔父)ですよね?外国の監督が見るとフラットなんだなという印象でしたね。松永さんがいて、川口さんがいて。中々日本人の監督だと、そういったこと(GKの世代交代)はできないですよね

──川口さんの中で最も印象的な試合やシーンは

川口:1つは難しいですね。アトランタ・オリンピックのブラジル戦やアジアカップのヨルダン戦はそうですが、その間に2000年のアジアカップのファイナルがありました。レバノンでやったサウジアラビアとの決勝だったんですが。その試合は自分の中で印象に残っています

決勝まで、実はそれほど出番がなかったんですが、決勝のサウジアラビア戦は1点獲ってから猛攻を受けました。その猛攻を凌いで、自分がセーブを繰り返してタイトルを獲れた。自分の中では忘れられないゲームの1つですね

──日本代表として初めてワールドカップに出られた時の初戦はいかがでしたか

川口:自分は若かったので、日本代表でプレーすること、選ばれるために必死のアピールを続けてトレーニングを続けていました。ワールドカップの出場を決めた直後は興奮があったんですが、そこから先はワールドカップに選ばれるためにとにかく必死でしたので、あまりワールドカップを迎えるという気持ちの整理はできていませんでした

そして初戦、アルゼンチンの選手たちとグラウンドに入って行くじゃないですか。左を見ると、水色と白の縦縞のユニフォームを見て、これがアルゼンチンだと。しかもワールドカップという舞台で、アルゼンチンが横にいるということで、初めて実感しました。夢のようでしたね

ワールドカップって正直観るものだと思っていました。雲の上の存在でしたから、自分がやるとは夢にも思っていなかったです。アルゼンチンのユニフォームを見たときに、初めてワールドカップに出てると実感して感動しました

──そこを含めて4度ワールドカップのメンバーに選ばれています。4度のワールドカップで大きく変わったものはありますか

川口:自分が出場したフランス大会(1998年)、ドイツ大会(2006年)というのは、もちろん自分がプレーしたということに対しての思い入れはありますが、代表チームとしては結果が残せなかったです。ただ、自分がピッチに立っていない大会、日韓大会(2002年)、南アフリカ大会(2010年)。特に南アフリカ大会は、自分が出場機会を得るというより、チーム全体を見る立場として、臨むにあたってはモチベーションは非常に難しかったです

ただ、過去のワールドカップの歴史を見た時に、自分がやらなければいけないことをしっかり整理して、ワールドカップに臨んで、チーム全体の雰囲気を戦う集団にするために努力し、選手たちは感じてくれました。選手なのでプレーできない悔しさはありましたが、サッカー人として新しい引き出しを増やせたのは、収穫ある大会でしたね

──その経験は、J2でのFC岐阜やJ3でのSC相模原でプレーする際も活きてきましたか

川口:非常に難しいのは、選手ですからピッチに立てないのは非常に悔しいんですよ。ピッチに立っている瞬間が一番幸せですし、勝利の瞬間をピッチで過ごすのが一番幸せですが、サッカーはそれだけではないです。出る選手、出ない選手、メンバー外になる選手も含めて、サッカーです。それは代表チームで学びましたので、J2の岐阜やJ3の相模原でも活かせましたね

◆勝てないと思った唯一の日本人GKは前川和也さん

──現役時代はストイックな生活を送られてきたと思います。最も意識していたことはなんでしょうか

川口:食事の面は特に油分は気にしていましたね。甘いものをなるべく取らない食事の節制。3食しっかりとって、休養もしっかりとって、サッカー中心の生活をすることは常に心掛けていました

──その生活が、長い現役生活に繋がったのでしょうか

川口:長く続けるためという風には思っていませんでしたが、自分がしっかりとしたコンディションを維持するには、サッカー中心の生活をしないといけないです。しっかりとコンディションを維持しないと、トレーニング、試合に臨めないと思っていました。そんなに甘い世界じゃないので、そこは意識していましたね

──現代のサッカー界ではGKの役割が大きく変わってきましたが

川口:自分のプレースタイル、これだけは負けないということはしっかり求めながら、現代サッカーや監督に求められるプレーの質は常に追求してきました。ただ、やっぱり自分の中でこれは負けないというものを持ってなくてはいけない。Jリーグでも代表でも、海外でプレーするにしても、そこは揺るぎない自信を持つことが大事だと思います

──川口さんのイメージと言われると何を思い浮かべますか?

山田P:PKのイメージですけど、ちょうどGKに足元の技術や攻撃の起点といった、GKを使ったプレーを求められ始めたところかなと。それまでは、バックパスをキャッチして良かったんですからね

川口:そうなんですよ。若い選手に言っても「は?」っという感じなんですよね

山田P:GKそうやって変わっていく境目だったのかなと思います。川口さんも観ていると今までのGKと違って、そういったプレーができるスタートかなと。PKストップのイメージは大きいですが、Jリーグが始まってGKが近代的になっていくところの人かなと思います。僕はサンフレッチェ広島ファンなので、前川(和也)さんを思い出しますけど、やっぱり前時代的だったと思います。止めるのは止めますが、オールラウンダーという感じではないですよね

川口:唯一、この人に敵わないと思った選手は、前川さんなんです。初めて日本代表の合宿に行った時に、前川さん、下川(健一)さん、僕だったんです。もちろん下川さんも凄いGKなんですが、前川さんの一対一の圧力とセービングの迫力を観た時に、まともに勝負しても勝てないなと思った唯一の日本人のGKです
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──若いGKの選手と一緒にプレーするとGK像の変化を感じることはありますか

川口:GKに求められることが増えているので、どうしてもミスが起こってしまう。GKに求めるものが少なかった時より、リスクを負わなければいけないので、失点に繋がるミスがどうしても増えてしまうことは否めないです。選手たちの能力だけでなく、サッカーのスタイルもそうなって来ています

でも、GKは最後の砦ですし、そういったミスをなるべくしないような。仮にミスをしたとしても、平然としていられるような振る舞いは大事かなと思います。ただ、以前よりも失点に繋がるミスは増えてしまっていますね

山田P:守っていればいいということではないですからね。(マヌエル・)ノイアーだって、前に出てミスしますからね

川口:でもGKは最後の砦なので、失点しないことはまずは大事ですね

山田P:『サカつく』シリーズでもそうですけど、結局FWとGKをまずは獲るというところからスタートするんですよね。ゲームっぽいなと思うんですけど、現実でもやっぱりそうだなと思います。最後は個人でなんとかするということですね。個人の力でなんとかなっちゃう、なんとかするという感じは特殊ですよね。メンタル的にもFWやGKは特殊じゃないとできないのかなって思うこともあります

川口:いくら組織的なディフェンスを敷いても、最後の一対一はGKでしか防げないんですよね。そこはGK個人の能力と、俺が守ってやるという強さですね。GKは点を取られてもなんだよっていうか…

山田P:川口さんは、何かの試合で明らかに自分のミスなのに、怒ってボールを返していて、それが大事なんだろうなと

◆理想は地域に愛されるクラブ

──『サカつく』はチームを経営するというゲームですが、相模原では高校の先輩でもある望月重良さんが代表を務め、日本代表で一緒にプレーした高原直泰さんが沖縄でチームの代表を務めています。指導者という道に興味があると引退会見でおっしゃっていましたが、クラブ経営に興味があったりはしますか

川口:現場をまずはやりたいんですが、クラブを作る、フロント側になって、選手を集めたり、クラブ経営をしてみたいというのはありますね。それはサッカーの専門分野とは違う専門分野なので、いちから勉強しなくてはいけないんですけど。クラブを作って、選手たちを集めて、そのチームが強くなっていくというのは楽しいですよね

山田P:JFLからJ3に参入するだけでもかなり大変ですもんね。岡田(武史)さんも試行錯誤されているのを見ますしね。『サカつく』というゲームがあってという訳でないですが、Jリーグに合わせてゲームを作っていたので、何もないところにクラブにできてJリーグに参加する。みんなが夢見てやっていますもんね

今だと、J3があったとしても、それに参入することも大変ですし、維持することも大変ですし、上に行くということも大変ですね。『サカつく』も割と大変なゲームですけど、現実はたくさんやらなければいけないことがあるので、大変だなと思いますね

川口:やっぱりお金が必要ですし、そのためには行政の方の協力、スポンサーの方々に挨拶回りをするとか。地域に根付くために選手を派遣して活動するとか。観客動員を増やすとかスポンサーを獲得するとか、色々なものを全てやらないとクラブ経営は上手くいかないですね

山田P:長続きしないですよね

川口:お金があるだけでは長続きしないですね。地域に密着しないと、クラブは長続きしないですね

──『サカつく』もその辺りを結構考えさせられるゲームですよね

山田P:Jリーグのコンセプトがあって、それを体現しているゲームなので、『サカつく』が特殊というよりは、Jリーグがそういったものを目指しているというのがあります。逆に海外の方は、『サカつく』みたいなゲームの面白さがわからないみたいなんですよね

海外にはすでにクラブがもうあって、誰もが自分のクラブがある感じなんですよね。オリジナルクラブができて、世界を目指すというロマンがわからないんですよね。アジアの方々は、そういったものがないので、ロマンや夢と言ってくれますけどね。そう言った意味で、Jリーグの思想は素晴らしいですよね

『Jリーグ百年構想』というのがあって、草の根からサッカーを盛り上げていって、上を目指すというのはお金がいくらあってもできないことです

川口:下のカテゴリに行けば行くほど、そういった活動の大切さを痛感しますね

山田P:僕らはJリーグ世代ですが、その子供たちが中間的な層で、Jリーグがよく分からないなっていう感じなんですが、その下になるとクラブの練習に関わってたりするんですよね。あるいは、父親がどこかのファンで一緒に観ているとか。Jリーグもそういったサイクルが繰り返されていって、ファン層が大きく広がるんだろうなと思います
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──海外クラブからJ3クラブまで、様々なタイプのクラブでプレーされてきましたが、理想のクラブ像はありますか?

川口:やっぱり地域に根付いて、地域に愛されるクラブ。そして、クラブの生え抜き選手は絶対に大切にしなければいけないなと思います。そのクラブの象徴でもある選手は絶対に必要だと思います。生え抜きで地元出身の選手というのが、クラブに対する忠誠心も一番ありますし、そういった選手がいれば、クラブがまとまるんですよね

──『サカつく』は施設なども作れますが、こういった施設がほしかったというものはありましたか?

川口:スタジアムとトレーニング場とクラブの事務所。これが1つになっていることが一番ですよね。日本の場合は土地の問題もあって、なかなか1つにすることは難しいです。ただ、それが1つになれば全てのことが迅速になりますし、現場とフロントの一体感も生まれてきます。常にコミュニケーションが取りやすくなる。その一体感はクラブが成長して行く上で大事だなと思います

山田P:やっぱりヨーロッパでの経験がそう思うところですか?

川口:僕がいたノアシェランは歴史は浅いんですが、スタジアム、トレーニング施設、それからクラブ事務所が1つのところにまとまっています。スタジアムの中にホテルがあって、アウェイのチームや旅行に来ている方々が泊まって試合を観る。全てのことが1つのコミュニティで成立するんですね

山田P:ビジネス的にみても、総合型スタジアムみたいな

川口:駅からでもノアシェランの場合は歩いて10分ぐらいなので、駅からの移動も可能ですね

山田P:(広島)ビッグアーチなんかは、登山かみたいな感じですからね(笑)

川口:アクセスも良くて、1つになっているのはハード面においては理想ですね。クラブハウスがあることが前提ですけど。クラブハウスがないクラブも経験しているので、まずはクラブハウスですね

◆中田英寿は別格だった

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──『サカつく』では選手を集めてチームを作ることができますが、川口さんが選ぶ“現役Jリーガーベストイレブン”を教えてください

川口:難しいですね…(笑)

──絶対にチームに入れたい選手はいらっしゃいますか?

川口:一緒にプレーしていた(中澤)佑二とか、中村俊輔、中村憲剛、小野伸二…この辺りは今もJ1でプレーしていて、絶対に入れたいですね

──引退されている方を含めても良いです

川口:フォワードでいったら…やっぱり自分が一緒に戦った選手になりますね。クボタツ(久保竜彦)とか、タカ(高原直泰)もそうですね。たくさんいすぎますね(笑)。森岡隆三もすごく代表で一緒にプレーしていて楽しかったし、ツネ(宮本恒靖)とかタナカマコ(田中誠)もそうですね。たくさんいすぎて11人を選べないですね

──それだけ素晴らしい選手たちとプレーされて来たんですね。今まで一緒にプレーして“別格だったな”と感じた選手はいらっしゃいますか?

川口:それもたくさんいますね。僕はみんなに頼っていましたから。でもやっぱり、最初に代表で一緒にプレーしたこれも同世代になりますが、中田英寿は別格でしたね

強烈なパーソナリティと試合での絶対的な安心感というか。ヒデにボールを預ければ何とかしてくれるという期待感もありました。ジョホールバルの戦いで、ワールドカップを決めなければいけないあのプレッシャーの中で、ヒデが別次元に行ってしまう瞬間を後ろから見ていました。あの残像は忘れられないですね

あの試合は全ての選手たちが素晴らしいパフォーマンスを見せていましたが、日本とイランを含めて1人だけプレーレベルが超越していました。あれを観た時は、ヒデは別の世界に行ってしまったなという感じがしました。それぐらい彼は、日本のサッカー界にインパクトを与えたんじゃないかなと思います。

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齊藤未月が求めた“タイトル争い”という環境、復活目指すG大阪で「気持ちや、熱いプレーを」魅せ日本代表へ

川崎フロンターレの連覇で終わった2021シーズン。3年目を迎えるコロナ禍でのシーズンとなるが、各クラブが3連覇は許すまいと気合いを新たにしている。 昨シーズンに引き続き、Jリーグ全試合を配信する「DAZN」とパートナーメディアで構成する「DAZN Jリーグ推進委員会」が2022シーズンの開幕を告げる特別企画として明治安田生命J1リーグを戦う全18クラブの選手へインタビューを実施した。 今シーズン終了後には、カタール・ワールドカップ(W杯)が開催。日本代表は3月の最終予選に出場を懸けて臨む中、選手たちにとっては夢の舞台に立つためにもクラブでのパフォーマンスが重要となる。 今年は各クラブ新加入選手をピックアップしてインタビューを実施。超ワールドサッカーでは、ガンバ大阪に期限付き移籍で加入したMF齊藤未月にインタビューを実施した。 ロシアでのプレーを終えて日本へと戻った齊藤。新たな環境への挑戦や、ロシアでの経験、そして新シーズンとその後のW杯に向けた想いを語ってもらった。(インタビューは2月10日に実施) <span class="paragraph-title">◆「違うメンタリティを感じている」</span> ー沖縄でのキャンプも終え、ホームに戻ってのトレーニングとなっていますが、コンディションはいかがですか 「遅れて合流したこともありましたし、隔離だったり、昨年手術したりと色々ありましたが、コンディションは段々上向いています」 「シーズンは長いので、初めからやって最後まで試合に出続けて、チームに貢献し続けることが大事だと思います。どんどん良いコンディションになっていると思います」 ールビン・カザンに加入後にケガをしてしまったが、そのケガの影響や違和感は? 「ほとんどないです。日本に帰ってきて、コミュニケーションも取れて、自分も馴染みやすいようなトレーナーさん、しっかり見てくれるトレーナーさんがチームにいるので、しっかり強化できているのを見せられると思います」 ー日本では湘南以外で初のプレーとなります。環境の部分だったり違いを感じる部分は? 「ガンバ大阪はJリーグの中でもトップクラブの環境で、スタジアム、クラブハウスもトップクラスだと思います。海外と比較してもレベルが高いところにあると思うので、そこで選手はプレーで表現して、良い成績を残し続けることが大事かなと思います」 ー合流してそこまで時間は経っていないですが、チームに馴染んでいる感触は? 「まだ馴染んでいるかわからないですが、1人でロシアに行ってプレーしていたこともあるので、どうこうというのはあまり気にならないですかね。選手ともコミュニケーション取れていますし、良い立ち位置にいるかなと思います」 ー改めてチームに入ってみて、ガンバ大阪のイメージの印象は今までと変わりましたか? 「あまり印象は変わらないというか、昔からビッグクラブという印象が僕の中で凄く強くて、ここに来ても上を目指す、タイトルを獲るということにフォーカスしているのは、湘南にいるときより格段に高いと思いますし、そこのプライドというのは感じます」 ー残留を争っていた湘南時代とはチーム内のメンタリティも違いますか? 「僕自身は湘南でも上を目指してタイトルを獲りたいとか、実際に(2018年の)ルヴァンカップを獲ったりというのはありましたけど、1試合に懸ける思いだったり、どこか湘南にいる時はシーズン終盤は現実的に残留争いに絡んでいたので、そこでは違うメンタリティを感じています」 <span class="paragraph-title">◆「片さんは僕がここに来る理由の1つ」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/gamba220216_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">©︎GAMBA OSAKA<hr></div> ーチームは新たに片野坂知宏監督を迎えました。指導を受けた印象はいかがですか? 「熱い監督ですし、片さん(片野坂監督)がやりたいビジョンがあるので、それに向けてまずはチームとして取り組んでいると思います。サッカーがハマれば勝ち点をどんどん奪って積み上げていけると思うので、楽しみです」 ー大分トリニータを指揮していた時に対戦した経験もあると思います。細かい戦術を落とし込む監督としても知られていますが、その印象は? 「対戦した時もそうでしたけど、相手にとって嫌なことをしてくる印象があります。その監督から指導を受けられることは、僕にとってもプラスになることだと思いますし、僕の課題である部分、もっと成長したい部分にもポイントを当ててやってくれると思うので、吸収していければと思います」 ーこれまで指導を受けた監督も様々な戦い方を持っていたと思います。比較しても細かい部分にこだわる印象はありますか? 「攻撃に関しては、細かさを感じるというか、今までは湘南であれば縦に早いサッカー、奪ったら速攻というものでした。片さんもそういうサッカー、早く攻めて決めることは一番楽だと思っていると思います」 「プラスアルファ、ボールをしっかり握るということは僕はこれまでどこでも指導を受けてこなかったので、僕にとっては良いことだと思います」 ーその点では、新たなサッカーに挑戦することになり、自身のプレースタイルを変えなければいけない部分も出てくると思います 「環境を変えて、違う監督の下でプレーするというのにマイナスの部分は基本的になくて、プラスの部分しかないと思います。片さんがガンバ大阪の監督に就任するというのも、僕がここに来る理由の1つでもあったので、一緒に高め合えたらと思います」 ーこれまでの世代別代表、湘南時代もキャプテンシーは求められていたと思います。ガンバ大阪でも出していきたい部分でしょうか 「僕自身は守備のスイッチの部分もそうですし、単純にもっとこうして欲しいと言う意見も、意識的にやっていると言うよりは、感覚的、本能的に出ている部分です。それを良い方向に向けられる声掛けをしたいと思います」 <span class="paragraph-title">◆「ゴールに直結するプレーをしたい」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/gamba220216_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">©︎GAMBA OSAKA<hr></div> ーロシアではケガもありなかなか試合には絡めませんでした。ただ、トレーニングでも強度の部分ではロシアは全然違うと思いますが、感じたことは 「強度に関しては、引いて守るとかということは基本的にしなくて、一対一の局面が多い。どこのポジションでも一対一の競り合いや、球際のところ、ガチャンとぶつかるシーンが多くて、強度は高いと感じました」 ー日本では遅らせる守備が多く、奪いに行かないというのもある。ヨーロッパは逆ですが 「そこは感じましたね。僕のプレースタイル的には遅らせて守備をするというよりは、自分たち主導で奪いにいくということは多かったので、あまりギャップは感じなかったですけど、監督はそういうのを求めてきました」 「懐に飛び込めるタイミングがあれば、飛び込めと練習から常に言われていました」 ーレオニード・スルツキー監督の指導を受けて感じたこと、自分の変化というのはありますか 「あんまり変わったなということは正直ないです。でも、若い選手とかにとっては凄くプラスになる練習が多く、対人の部分だったりの練習の強度は1週間通して落とさず、ゲーム形式で3vs3やスモールサイドのものを多くやる監督でした」 「チームとしての成長もあるかもしれないですが、個人個人で築ける部分は多いかなと思います。1人で何かしなければいけない部分が練習で多くなったりしましたし、それは良かったと思います」 ーその中で、ケガをしてしまった。その当時の心境は 「ケガをしたときはしょうがないなというか、ある意味予期していた部分はあったし、ケガをしたときはキツいなと思いましたが、次の日から切り替えていたというか」 「僕が40歳だったらわからないですけど、22歳でしたし、すぐに決断して前を向くという意識のチェンジはできました」 ー大きなケガはこれまでしていなかったと思います 「今までケガはしたことはほぼないぐらいです。初めて手術もしましたし、初めて2カ月休みました。今までなら休んでも1週間ぐらいで、自分にとっては初めての大ケガでした」 「体のバランスが変わったり、色々な部分で初めてなことばかりで変わったかなと思います」 ーロシア・プレミアリーグでも2試合プレー。Jリーグの違いも多かったと思いますが何か持ち帰れそうなことはありますか 「ゴールへの意識、練習から自分がゴールを決めるとか、決定的なパスを出すというのは、海外の選手は頑固で、何を言っても自分が感じたことをやるし、自分もその部分を意識して、あえて自分で何かを全部やろうとしました」 「日本では味方に合わせることを意識して、それも大事なことはわかっているんですけど、どうせなら自分のレベルを上げるために自分でやれることを増やすというのを意識して練習からやっていたので、ゴールへの意識ということ、ボールを運ぶこと、推進力を持って前に進むことは意識的にも得られたと思います」 ーそのあたりのプレー選択や、攻守のバランスについて湘南の頃から変化が見られると? 「今まで以上にゴールに近くなった時に、何か自分で仕掛けたり、もっとゴールに向かうプレー、縦パスを入れるというようなプレーは、以前よりも増やせるのかなという予感はあります」 「勝つためにはゴールやアシストが必要だと思うので、全部そこに直結するプレーをしたいと思います」 <span class="paragraph-title">◆「ビッグクラブという環境に身を置きたかった」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/gamba220216_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">©︎GAMBA OSAKA<hr></div> ーその中で、もう一度ヨーロッパという想いもあると思います。この1年、ガンバ大阪で何を磨きたいですか? 「海外に行った時に、ロシアのチームから海外に残ろうとした時に凄く言われたのは、身長の部分を言われました。中盤の選手で、小さくてもやっている選手はいますけど、やっぱりロシアでプレーできていなかった分、あまり自分がどういう選手かを見られていないことに加えて、強い屈強なリーグになればなるほど、身長がそんなに大きくない選手で中盤の真ん中をやるというのは、難しいしいです」 「だったらそれを凌駕するような自分のストロングを上げるのもそうだし、攻撃の部分で得点、アシストなど前線で関わることが必要なのかなと思います」 ー世界で見ればフランス代表のMFエンゴロ・カンテ(チェルシー)などはいますが、特徴を持っていますね 「自分も似た部分があって、特徴を試合で出し続ければ、目について良いかもしれないとなると思います。ただ、どちらにしても身長が大きくない分、攻撃の関わりを増やして欲しいと思われるのは当然だと思うので、両方できて当たり前の選手になりたいです」 ーその中で移籍先をガンバ大阪に決めた理由というのは 「1つはケガをして自分のバランスを崩れているという自覚があって、しっかり海外で見てもらうことが難しいというのがあり、日本に帰ってきてやろうというのと、バランスを整えるという部分もそうです」 「あとはビッグクラブを経験したことがなかったので、ビッグクラブでタイトル争いをしなければいけないチームでのプレッシャー、メンタリティのあるクラブ、サポーターの人を含めて、そういう環境に身を置きたかったというのはあります」 ー“勝者のメンタリティ”とはよく言われます。U-20W杯(2019年)は同じアジアの韓国に敗れて敗退した経験もある。メンタリティの部分は、より成長させたいところでしょうか? 「そこは凄く強いです。今まで強いチーム、勝つチームは、試合内容が悪くても、結果1-0で勝つとか、2-1で勝つというのが、シーズン中に10試合ぐらいはあると思います。そこは勝者のメンタリティや雰囲気で持っていける部分があると思います」 「今まで僕自身は、負けて当たり前と言ったら変ですが、どちらかといえば対戦する時に湘南が負けるんじゃないかと思われてプレーしていました。それをひっくり返すのが好きで、憧れて湘南にいたというのもありますけど、自分のレベルアップのためには勝って当たり前のチームに身を置いて勝ち続けることも大事かなと思います」 <span class="paragraph-title">◆「日本を勝たせられる選手になる」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/gamba220216_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">©︎GAMBA OSAKA<hr></div> ー2022年はW杯もある。2021年はケガもあり東京オリンピックには出られなかった。実際にどう見ていたか 「出れなかったことは悔しいですし、嫉妬ではないですが、自分自身も出たかったです。あそこに出ていた選手がA代表でも活躍しているので、そこを感じている部分はあります」 「ただ、悔しいと感じていればいるほど、僕的には良いと思いますし、まだまだ成長できると思います。ジェラシーなどがなくなったときはもう成長できないと思うので、そういった選手が試合に出て活躍すれば、もっと自分もやらないと、もっと上に行きたいという気持ちがあるので、刺激にはなっています。今後に向けてという感じです」 ー同世代の選手はその後にA代表でも活躍している。そして、シーズン後にはカタールW杯もある。ガンバでの活躍次第で出場の可能性もあるが 「今まで最終予選に何も呼ばれていないからといって選ばれないわけではないですし、サッカー選手をやっている以上、ワールドカップに出て日本代表として日本を背負ってプレーしたいと思うのは誰でも一緒だと思いますし、その気持ちはブレていないです」 「日本のためにプレーして、日本を勝たせられる選手になるというのは変わらず持っているので、しっかり目指してやりたいと思います」 ーその点では、ガンバ大阪には日本代表経験者が多く所属している 「近々で代表の活動に選ばれて世界と戦っている選手が近くにいることは、僕にとって非常に重要だと思います。話を聞くというよりは、プレーを一緒にしながら、そのレベルであったり、雰囲気であったり、流れを感じ取らなければいけないと思います」 <span class="paragraph-title">◆「しっかりとタイトルを獲りたい」</span> ーガンバ大阪のファンは、セルティックへ移籍した井手口陽介選手のような活躍を期待すると思います。同じポジションで意識する部分だったりはありますか 「似ているとは思うんですが、あまり凄く似ていると自分では思っていないです。僕自身が井手口選手を意識して、盗もう、映像を見て自分のものにしようというのは湘南の頃からありました」 「井手口選手の映像を見た方が良いと湘南でも分析の人に言われたりして、参考にする部分はありました。ただ自分には自分のスタイルがあって、さらに良くできると僕自身は思っているので、期待して欲しいなと思います」 ー具体的にここを見てもらいたいという部分は 「ボールを奪う迫力、奪い切る力、縦への推進力と言うのは見てもらいたいと思います」 ーそして背番号は、その井手口選手がつけていた「15」ですが理由はありますか? 「特に理由はないですね。チームが決まったのも遅くて、あまり番号も空いていなくて (笑)」 「と言ったら失礼かもしれないですが、今まで16番をつけていて、同じタイプの井手口さんが15番をつけていてという意味でも、15番をつけたいと思ってつけました」 ー開幕戦はホームで鹿島アントラーズを迎えます。大事な初戦ですが意気込みは 「開幕戦で勝つかどうかは、シーズンを占うとどこも言いますし、やっぱりガンバは今まで4バックでプレーしていて、片さんの下で3バックでもプレーするかもしれないです。色々サッカーが変わっているので、熟成度がどこまで来ているかと言われたら、100%ではないです」 「ただ、チームとしての雰囲気だったり、状況は悪くないと思うので、まずは勝って流れを作っていくことが大事ですし、勝ちながら修正していければ、ベストかなと思います」 ーシステムに関しては、「3バック」、「4バック」と片野坂監督もどちらもあると話していた。システムの違いはプレーに影響するのか 「あんまりないですけど、攻撃的なポジションは3バックや4バックのシステム次第で生まれるので、2列目、3列目、どこでも使われる可能性はあります。より良さを磨けるんじゃないかなと思います」 ー攻撃的なポジションでも、しっかりパフォーマンスを見せたいということになると思うが 「どこでプレーしてもそんなに自分の役割は大きく変わらないですけど、チームとしてやれることは少し変わってくると思うので、そこは楽しみです」 ー今シーズンの目標。チームとして、どこを目指して戦っていくか 「ガンバ大阪としてタイトルを獲るというのは、僕もそうですし、クラブも目指しているところです。それを達成できるだけの選手の実力、サポーターの雰囲気含めて環境はあると思います。環境に甘えず、成績を残していく必要があると思うので、しっかりとタイトルを獲りたいと思います」 ー個人としての目標は 「今シーズンは明確に数字やアシストいくつというのは決めていないです。ただ、数多くそういう場面に関わること、試合にもケガなく多く1年間出場するというのは目標です」 ー最後に、ファンに見せたいところを 「僕は自分の気持ちだったり、熱いプレーというのを全面に出してプレーする選手なので、そういう選手がガンバ大阪に今まで多く居たかというと、そうではないと思います」 「そこは僕の特徴の1つなので、1年目で出てきて、勢い持ってプレーできるのが僕の良さですし、そういうことを続けていきたいと思っているので、そこを見てもらいたいと思います」 2022明治安田生命J1リーグ開幕戦 ガンバ大阪 vs 鹿島アントラーズ(パナソニック スタジアム 吹田) 2022年2月19日(土)14時キックオフ DAZNにて独占ライブ配信 文・インタビュー:菅野剛史 2022.02.16 19:30 Wed
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横浜FMを愛するキャプテン・喜田拓也、新たな“相棒”と共に目指す“良い景色”

横浜F・マリノスのキャプテンとして3シーズン目を迎え、これまでは3人体制だった中で、2021シーズンは初の単独キャプテンとなった喜田拓也。今シーズンもチームを支える活躍が期待されている。 小学生の頃から横浜FMのアカデミーで育ち、ここまで一筋でプレーしている喜田。新たな“相棒”とともに、愛する横浜FMを高みに導くための決意を語ってくれた。 <span class="paragraph-title">◆「マリノスの価値をより上げていきたい」</span> ー2019年は明治安田生命J1リーグで王者に輝いて臨んだ2020シーズンは、今までに体験したことのないシーズンとなりました 「昨シーズンは色々な気づきが得られたシーズンだなと思っています。たくさんの悔しい気持ちをさせられましたし、色々な景色が見えた中で思うのは、昨シーズンをただの悔しい1シーズンで終わらせないことが大事だと思います」 「それが今シーズンに繋がっている部分もありますし、まだまだ始まったばかりですけど、長いシーズンを通して、これまでもそうですけど、昨年得た悔しい思いや経験をぶつけられれば、必ず良い結果が得られると思います」 「そういったところで、ただの悔しい1シーズンだったで終わらせないように、今いるみんなでハードワークして頑張っています。プレーや結果で、マリノスの価値をみんなで示して行きたいなと思っています」 ー昨シーズンはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)にも出場し、クラブとして初めて決勝トーナメントに進みました。敗退後のコメントは非常に重みのあるものでしたが、改めてアジアでの経験を振り返ってください 「ACLという舞台は率直に素晴らしいものだなと感じました。ただそこで、行っただけじゃなく、結果を残すことが一番大事。マリノスの歴史上は決勝トーナメントに行ったことがなかったので、決勝トーナメントまで進むことはできて歴史を変えることはできましたけど、その先というものは自分たちの力不足で掴めませんでした」 「そこはまた出直してこいということだと思うので、僕自身としてはマリノスの歴史や、今いるチームでは在籍年数も長くなってきていますけど、ただいるだけでは意味ないですし、クラブへの思いというものは当然特別なものを持っていますが、それを示せなければ何も意味はないです」 「マリノスの価値をより上げていきたい気持ちは当然あります。また、裏を返せば僕1人のチームではないですし、サッカーは1人ではできないです。マリノスの価値を上げていくにはみんなの力が必要なので、そういったところは素晴らしい選手、スタッフ、クラブの人も揃っているので、ここでマリノスの価値を上げていくしかないですし、そういった気持ちで今シーズンは望んでいるので、結果で示していきたいなと思っています」 <span class="paragraph-title">◆「コパを履いて頑張りたい」</span> <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/adidas20210428kida_2_tw.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©︎CWS Brains,LTD.<hr></div> 2020シーズンで経験したこと、そして心に刻んだものを示したい2021シーズン。決意を新たにしたシーズン、喜田は新たな“相棒”を手にして戦うことになる。 それはアディダスが発表した新スパイク『COPA SENSE(コパ センス)』だ。これまでにも存在した『COPA(コパ)』を全面リーニューアルした『コパ センス』。「優雅なタッチで、魅せつけろ。」というコピーがついているスパイクだが、喜田は自分を支えるスパイクについても語った。 ー『コパ センス』を履いた感触や手応えはいかがですか 「ボールタッチのところは凄く良い感触がありますし、パスだったりトラップだったりのところで、非常に相性の良い感覚もあります」 「履いた時にも良い感触はありましたし、そういったところで練習や試合に臨むにあたって1つモチベーションを上げてくれるものでもあるので、非常に大切なスパイクだなと思っています」 ー喜田選手にとってボールタッチの重要度は高いですか 「ポジション柄もそうですけど、ボールを触る回数も多いですし、パスやコントロールは非常に重要なポジションでもあるので、そういったところは大切にやってきています」 「そういった部分で、スパイクの役割も当然大きいですし、自分の能力や力を引き出してくれるものでもあるので、練習からパスやコントロールを意識してやっています」 「パスやコントロールなどのボールタッチで力を発揮してくれるものでもあるので、日々の練習の積み重ねで能力をまだまだ向上させていけるものだと思います。これからもコパと共に頑張っていければと思います」 ースパイクは履いていくことでフィット感も増すと思いますが、スパイクの特性はプレーに影響を与えますか 「スパイクはダイレクトに影響を与えるものだと思うので、言ってしまえば“相棒”みたいなもので、自分のプレーの力を引き出してくれますし、直接的に関わるものなので、やはり自分でも大切にする気持ちはあります。また、一緒になって成長するための大切なアイテムでもあります」 「そういったところで、コパだと僕が大切にしているパスやコントロールでの力を引き出してくれるので、良い感覚もありますし、自分次第でもっと成長していけると思うので、その気持ちはこれからももっと大切にしていきたいと思います」 ー今回の『コパ センス』は、「センスポッド」という足首へのフィット感をより高めている工夫もされています 「歴代のコパも履かせてもらっているんですが、フィット感というところでは良いですし、履けば履くほど馴染んでいくという感覚もあります。タッチの感覚も研ぎ澄まされていきますし、何より足に馴染んでいく感じがあって、自分仕様になっていく感じがあるので、ずっと履かせてもらっています」 ースパイクの特徴でこだわりはありますか? 「大切にしているのはフィット感と、足への負担が少ないものが、嬉しいです。軽さもそうですし、履いた時や、走った時の感覚というのもあります」 ー実際に新しいスパイクを履いて、どれぐらいでフィットするものでしょうか? 「コパは結構履いてすぐに良い感覚になるというのが自分の中にあって、もちろん何回も履けばよりフィットしていくと思うんですが、革のなじみとか含めて。最初からそこまで足に負担がないのは凄く大きいです」 「今試合で履いているスパイクは、2、3回履けば仕上がる感じでいます。感覚的にはそれぐらいですね」 ー新しい『コパ センス』を初めて履いた時の感触はいかがでしたか? 「多少型が変わっているというのがあると思うので、一番最初に履いたタッチの感覚は多少ありましたけど、それはマイナスな違いではなくて、よりキックやコントロールというところを引き出してくれる感じもありました」 「良さはそれぞれあるというか、より進化したコパになったと思うので、そういったスパイクを履いて、自分が魅せることで、より説得力を持たせられると思うので、僕自身の能力もしっかり上げていけるように、コパを履いて頑張りたいという気持ちです」 <div id="cws_ad"><blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">ボールタッチに大切なこととは <br><br>アスリートが日本のプレーヤーに語った <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%84%AA%E9%9B%85%E3%81%AA%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86%E3%81%AB%E8%BF%AB%E3%82%8C?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#優雅なタッチの秘密に迫れ</a> <a href="https://twitter.com/sakai_go1123?ref_src=twsrc%5Etfw">@sakai_go1123</a> <a href="https://twitter.com/maybe10_?ref_src=twsrc%5Etfw">@maybe10_</a> <a href="https://twitter.com/takekazunoko0?ref_src=twsrc%5Etfw">@takekazunoko0</a> <a href="https://twitter.com/takuya_kida0823?ref_src=twsrc%5Etfw">@takuya_kida0823</a> <a href="https://twitter.com/hikaru_naomoto?ref_src=twsrc%5Etfw">@hikaru_naomoto</a> <a href="https://twitter.com/nagasaman1216?ref_src=twsrc%5Etfw">@nagasaman1216</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B3%E3%83%91?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#コパ</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/COPA?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#COPA</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/adidasFootballJP?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#adidasFootballJP</a><a href="https://t.co/iiujy8V01g">https://t.co/iiujy8V01g</a> <a href="https://t.co/qiDBLopK8D">pic.twitter.com/qiDBLopK8D</a></p>&mdash; アディダス ジャパン (@adidasJP) <a href="https://twitter.com/adidasJP/status/1384099724190388228?ref_src=twsrc%5Etfw">April 19, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></div> <span class="paragraph-title">◆「最後にはみんなで良い景色を見たい」</span> <div style="text-align:center;" id="cws_ad"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/adidas20210428kida_3_tw.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©︎CWS Brains,LTD.<hr></div> 新たなスパイク『コパ センス』を手にして戦う喜田。横浜FMは、開幕戦でこそ敗れたものの、その後は無敗を継続している。 チームとして、やはり一番上に立つことが目標となる今シーズン。キャプテンとして、ここまでの戦いぶり、そしてこの難しい状況下でもチームを支えてくれるファン・サポーターへメッセージを送った。 ー開幕からは1敗となっている状況です。現在の成績はどう捉えていますか?(※2021年4月7日現在) 「まだまだできるなというのがあります。今、順位に囚われすぎている訳ではないです。ただ、結果を残していくことは大事なので、先を見過ぎずに一戦必勝というところで、言葉にするのは簡単ですけど、チーム全員で取り組んでいくということは難しいことです」 「ただ、それをやれる選手やチームでもあるので、目の前の試合に全員が全てを懸けて挑む必要があると思いますし、そういった先に自分たちが望む結果というものが待っていると思います」 「マリノスのために全員がやれる集団でもあるので、それをちゃんと自分たちのプレー内容と結果で示していくことをみんな思っているので、しっかりやり切りたいなと思います」 ー横浜FMのファン・サポーターからは、今シーズンも大きな期待が寄せられると思います。この先のシーズンへ改めて意気込みをお願いします 「マリノスのファン・サポーターは本当に特別な存在ですし、僕自身もストレートな表現をすると本当に“大好き”なので、そういった人たちに良い思いをして欲しいです」 「そのためには自分たちが結果で示していくしかないので、マリノスを支えてくれている全ての人に良い思いをしてもらうために、自分たちが責任を持って、ピッチで表現していきたいです」 「今いるみんなで、マリノスの価値を上げていけるようなものを見せていきたいと思っているので、今まで通り良い準備を続けて、目の前の試合を必ず勝っていくことに全精力を注いで、最後にはみんなで良い景色を見たいなと思っています」 取材・文・写真:菅野剛史 取材協力:アディダスジャパン 2021.04.28 17:00 Wed
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【開幕特集】“11番”に憧れた江坂任が“10”を背負い柏の新たな攻撃を創る「チームとして点を取りに行く」

新型コロナウイルス(COVID-19)による影響受けながらも1年間戦い抜いた2020シーズン。2021シーズンもまだその影響が残る中、いよいよ開幕を迎える。 昨シーズンに引き続き、Jリーグ全試合を配信する「DAZN」とパートナーメディアで構成する「DAZN Jリーグ推進委員会」が2021シーズンの開幕を告げる特別企画として明治安田生命J1リーグを戦う全20クラブの選手へインタビューを実施した。 超ワールドサッカーでは、柏レイソルの「10番」を背負うMF江坂任にインタビューを実施。リーグ最優秀選手賞に輝いたケニア代表FWオルンガが去ったシーズンで、チームの攻撃を牽引していく役割を担うだろう。 その江坂には、新たな一歩を踏み出すチームの現状、そして今シーズンに懸ける思いを語ってもらった。(インタビューは2月16日に実施) <span class="paragraph-title">◆「コミュニケーションをどう取るか」</span> ──鹿児島でキャンプを行っている中ですが、現在のコンディションはいかがですか 「キャンプをスタートして、まだ2週間も経っていないところですが、徐々に体は仕上がっていると思います。練習試合などでもう少しコンディションの確認ができればと思います」 ──キャンプ最初の実戦として、テゲバジャーロ宮崎との練習試合で0-0の引き分けでした。新戦力もピッチに立った中での感触は? 「まだまだ擦り合わせないといけない部分がありますし、コンディションの部分もまだまだ上げないといけないと感じました」 「今年の課題も見つかりましたし、新しく入った選手とも去年からの積み上げてきた部分を共有しないといけないなと感じました」 ──コロナ禍における初めてのキャンプ。感染対策など今までとは大きく異なる部分が多いと思いますが 「部屋は1人部屋なので、自分の時間は取れますが、コミュニケーションはなかなか取りづらい環境なので、そこはサッカーをする中でどれだけ合わせられるかが大事かなと思います」 「食事会場でも会話の制限があり、あまりコミュニケーションを取る機会がないので、サッカーをしているところで多くコミュニケーションを取らないといけないと思います」 ──新加入選手を含めて、やはりコミュケーションを頻繁に取れないことは大きな影響を感じていますか? 「選手の性格などサッカーだけではわからない部分があると思います。こちらの要求を伝えたり、向こうの要求も聞いたり、そういったところはサッカーをしていないときに共有することが重要です。そこに制限がかかっているので、うまく工夫していかないといけないと思います」 <span class="paragraph-title">◆「去年はもう少し上の順位に行きたかった」</span> <div id="cws_ad"><script src="//player.daznservices.com/player.js#44a12140e3dda008f998a5a1a9.1tybkqliqmgvi1ndbmyxnzxqc3$videoid=wa5x59dc3obs1u3trfu5inej8" async></script></div> ──2020シーズンについてふりかえってください。昇格して臨んだシーズンで7位という成績でした。J2で優勝して戻ってきた昨シーズンの手応えや印象は 「昨シーズンは北海道コンサドーレ札幌戦で良いスタートを切れましたが、そのあとコロナで中断に入って、(再開後に)3連敗をしたり、クラスターが発生してしまったりで、コンディションが戻らずに敗戦した試合がありました。もう少し勝ち点を積み上げれば、上の順位に行けたと思います」 「イレギュラーなシーズンでしたが、手応えがある試合も何試合かありましたし、逆に自分たちが攻め込まれる試合もありました。結果こそ勝っていたりしましたが、自分たちが優位に進めて勝てた試合というのは多くはなかったかなとも思います」 「昨シーズンは難しい試合を1-0で勝てたことには自信がつきましたが、常に自分たちのサッカーを貫き通せたかというと、カウンター一辺倒の試合もあったので、そこには課題も感じました」 ──J2を戦ったシーズンから積み上げた部分というのはあったと思います。コンディション面を含めて難しさを感じたんですね 「コロナの中断の時も感染防止のために自分たちは対外試合を控えながらリーグ再開を迎えたというところで、コンディションが上がりきる前の段階で3連敗してしまうなど、やはり難しさはありました」 「試合勘のところと体力のところがベストではなかった状態での試合での結果は、勿体なかったなという印象があります」 <span class="paragraph-title">◆「今年はチームとして点を取りに行かなければいけない」</span> ──2021シーズンに関してですが、やはり注目されてしまうのがオルンガ選手の退団です。抜けた穴は大きいでしょうか? 「去年は攻め込まれる試合もあった中で、ミカ(オルンガ選手の愛称)のカウンターやセットプレーで点を取って勝てた試合というのもありました。そういった部分ではすごく助けられた去年に対して、今年はチームとして点を取りに行かなければいけない部分があります」 「あれだけタメを作れる選手が抜けたので、各ポジションでそれぞれの選手がタメを作って、攻撃につなげないといけないというところでは、去年と今年はかなり自分たちが変わらないといけない部分です。あれだけ点を取ってくれる選手が抜けたのは、凄く大きな違いかなと思います」 ──高さという点でも減る部分があると思います。江坂選手自身は空中戦が得意だと思いますが、より意識したりということはありますか 「ミカの高さのおかげで、攻撃でも守備でもいい結果につながっていました。そういった部分では(高さは)低くはなりますけど、自分もヘディングは得意としているので、2列目からの飛び出しやクロスに合わせていくという点では、今年はもう少し増やして、そこで得点に絡めていければと思います」 ──トップ下でプレーしてゴールとアシストで得点に絡んだ昨シーズンと比べて、より得点を求められるシーズンになると思いますが 「ミカが1人であれだけ得点数を稼いでくれた結果もあって、チームは7位でした。ただ、今年は自分も含めて、前線の選手がみんな二桁得点を取れるぐらいの活躍をしないと、去年以上の順位にはいけないと思います」 「前のポジションの選手がそれぞれしっかりゴールという結果を残さないといけないと、みんな感じていると思います」 ──シーズン後半戦はクリスティアーノ選手がケガから復帰したことで、タメの作れる場所やバリエーションが増えたと思います。今季はそういったシーンをより増やしていくイメージでしょうか 「各ポジションでタメを作れれば攻撃に厚みも出ると思うので、カウンター一辺倒にならないようなタメの作り方やサポートの仕方を工夫して攻撃を作っていきたいですし、そこは自分も凄く意識しています」 <span class="paragraph-title">◆「得点を取ることに集中させてあげたい」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/20210224esaka_tw2.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©KASHIWA REYSOL<hr></div> ──ザスパクサツ群馬や大宮アルディージャ時代はサイドやトップの位置をやっていましたが、柏でプレーするトップ下というポジションはどう感じていますか 「一番自分がやりやすく、輝けるポジションだと思うので、周りを生かしながら、自分もゴール前に絡んでいければと思いますし、自分を起点に点を取れるシーンを数多く作れるように心がけてプレーしています」 ──マークという部分では、トップ下ではより厳しさが増すと思います。昨シーズンのプレーを受けて更に厳しさが増すと思いますが 「去年活躍できたのも、ミカにマークが集中して自分のところが空いたり、ミカが背後にランニングしてラインが下がったところで自分が空くこともあったので、助けられていた部分があります」 「今年に関しては、そういうところもFWや前線の選手と共有しながら、スペースをどう上手く使っていくか。厳しくなるマークを上手く掻い潜れたらと思っています」 ──ゲームを作るという部分では、今の攻撃陣の特徴を生かす部分ではどういった意識をされますか 「前にはクリスティアーノや呉屋(大翔)とか、ゴールを強く意識している選手もいるので、自分としては彼らがそこに専念できるようなポジショニングやパスを考えて、ミカの時のように得点を取ることに集中させてあげられるような配球ができればと思っています」 「そこが一番、自分がボールを持った時や後ろがボールを持った時に意識しているところですね」 ──ポジション取りに関しても、そこがベースとなっているでしょうか 「一番はチームとしてゴールを取ることが目的なので、良いスペースの取り方と、味方のためのスペースの空け方を意識して、今年もやらないといけないと思います」 ──そのポジショニングを取る上で気をつけていることやポイントなどはありますか? 「自分が受ける時に関しては、捕まらないポジションをとるというのもありますし、逆に引きつけてスペースを他の選手に空けたり、ワンタッチパスで空いたスペースを使ったりということを意識しています」 「どちらかというと、スペースをどう上手く使うか、相手をどう引きつけるかを意識していますね」 ──その意識というのは、元々あったんでしょうか?それともネルシーニョ監督の下で変わった部分でしょうか 「元からそういった意識を持ってはいましたが、ネルシーニョ監督はよりスペースの使い方について伝えてくれるので、意識付けとしては強くなったかなと思います」 <span class="paragraph-title">◆「崩れないことが大事」</span> ──今シーズンは下位4チームが自動降格するというシーズンとなり、1試合ごとの重みや勝ち点1でも重要になってくると思います。今シーズンをどう感じていますか? 「試合数も増えますし、過密日程で1試合1試合がすぐに来るので、1勝や勝ち点1が大きく左右すると思います。シーズンを通して崩れないことが大事かなと思います」 ──1週間に2試合というペースが続くと体力面だけでなく、メンタル面でもかなり負担がありましたか? 「連敗だったり、連勝だったりで雰囲気は良くも悪くも変わると思うので、まずは連敗をしないように、そして連敗した時にもその後に崩れないように意識しないといけないです。チームとしてブレないようにして、崩れないようにしないといけないです」 「自分たちは降格を経験しているので、チームとして崩れるとなかなか立て直せないということも身をもって知っています。崩れないように1試合ずつ区切ってやっていかないといけないと思います」 ──昨シーズンも連敗が続くことはなかったが、降格したシーズン(2018シーズン)の経験というのが生きた部分はありますか? 「チームの体制が違うので一概には言えませんが、降格の経験をしている選手がいることで、チームとしては変わると思います。ネルシーニョ監督の元で去年はあまり連敗するようなチームではなかったと思いますが、連敗した時にも降格した時の教訓がありますし、チームとしては崩れ切らなかった一因かなと思います」 <span class="paragraph-title">◆ヒーローは「カズさん」</span> ──江坂選手にとって、子供の頃ヒーローだった選手はどなたでしょうか? 「僕はカズさん(三浦知良/横浜FC)ですね。僕は兵庫県出身で、その時にカズさんはヴィッセル神戸にいたので、一番最初に好きになりました」 「カズさんを好きになってプロを目指したというか、プロになりたいと思いました。小学校の時は10番より11番をつけたかったぐらいでした」 ──これまでも対戦経験はあると思いますが、今シーズンもカズさんと対戦する、同じピッチに立てる状況です。一緒のピッチに立つという気持ちはいかがですか? 「小さい頃見ていた人と同じところに立てているという不思議な感じですね。そこに嬉しさが凄くあります」 「群馬時代のプロ初めての試合(2015年3月8日のJ2第1節)がカズさんとの試合でした。カズさんがスタメンで、初めてのピッチで戦えたこともあって、その時の嬉しさは今も強く残っています」 ──何かお話をされたりというのは? 「そんなのはおこがましいんで(笑)握手したぐらいでした」 ──カズさんのどのようなところを見てヒーローになったのでしょうか 「自分はサッカーを始めたころからFWをやっていて、点を取りたいという意識が強かったです。カズさんはゴールも多く決めていたので、そういった選手になりたいという憧れがありました」 ──江坂選手が考えるヒーローになる選手というのはどういった選手でしょうか? 「その憧れる人によると思いますけど、こうなりたいとか、かっこいいと感じられる部分があることだと思います。思わず真似したくなるような選手がヒーローかなと思っています」 ──江坂選手が、今シーズンもヒーローになっていく上ではどういったことを魅せていきたいでしょうか 「攻撃のところで常に顔を出しながら、チャンスメイク、ゴール、アシストというところで違いを見せられるような選手になりたいと思っています <span class="paragraph-title">◆「チームとして攻撃でも守備でもアグレッシブに」</span> ──2021シーズンの開幕戦はセレッソ大阪が相手です。昨シーズンはリーグ戦で勝てていない相手ですが、セレッソの印象というのは 「監督が代わりましたが、クオリティの高い選手が多い印象です。キヨくん(清武弘嗣選手)を中心に、足元の技術がある選手が多く、多彩な攻撃をしかけてくると思うので、自分たちはしっかりと組織で守らないといけないと思います」 ──昨シーズンは4位のセレッソですが、手強い相手という印象でしょうか 「去年は守備がかなり堅かったです。堅い守備からカウンターも早かったですし、技術の高い選手も多かったので、そこでうまく守られて、相手のペースで攻撃されてしまった印象があります」 ──マテイ・ヨニッチ選手、木本恭生選手などディフェンスラインのメンバーは入れ替わっていますが、その堅い守備を崩すポイントは? 「個人としてはどれだけ自分が前を向いてプレーできるかというところと、相手はゴール前での堅さがあったので、センターバックをどうやって上手く釣り出すか、剥がしていくかがポイントだと思います」 ──対戦するにあたって警戒する選手はどなたでしょうか 「やっぱりキヨくんのクオリティが凄く高いので、そこからの配球だったり、チャンスメイク、ゴールに向かうプレーは一番セレッソがチャンスになるところだと思います」 「キヨくんをいかに自由にさせないか。上手くそこにボールを運ばせないことがチームとして大事だと思います」 ──柏レイソルで注目すべき選手はどなたでしょうか 「呉屋大翔ですね。ミカがいなくなったところでしっかりと点を取ってもらいたいですし、それだけの能力はあると思います」 「去年試合にあまり出られなかった悔しさもあると思うので、そういったところも発揮してくれれば、ゴールを量産してくれると思います」 ──柏にとって、この試合のポイントは攻撃、守備のどちらでしょうか? 「ミカが抜けて得点を取れなかったということを言われるもの嫌ですし、点が取れないと試合には勝てないので、そういった部分では攻撃の選手としてチームに得点を生み出せるようにしたいです」 ──今シーズンの江坂選手個人の目標は 「数字にはあまりこだわりがないんですが、しっかりとゲーム1試合を通して、自分がいたから勝てたと思われるようなプレー、自分が勝たせたと言えるようなプレーをシーズン通してやれればと思います」 ──昨シーズンは9得点で、二桁得点も期待される方も多いと思います 「二桁取れても勝てなければ意味がないので、勝ちに繋がるゴールを、勝ちに繋がるプレーを意識して、二桁取れればと思います」 ──それでは最後に、今シーズンのチームのポイント、見てもらいたいポイントをお願いします 「Jリーグの他チームから新たに加わった選手もいますし、まだ入国できていませんが、新しい外国籍選手もいます。去年とはまた違ったサッカーを見せたいと思います」 「チームとして攻撃でも守備でもアグレッシブに戦っているところを見てもらいたいと思います」 文・インタビュー:菅野剛史 2021.02.24 20:45 Wed
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新時代の息吹、世界一を目指すフリースタイルフットボーラーIbukiが大切にする「“フットボール”のカルチャー」

“フットボール”という単語を含みながら、どこか知っているものとは別物だと錯覚してしまうほど華やかで、アクロバティックな“フリースタイルフットボール”。 日本はもちろんのこと、世界各国に多くのプレーヤーがいる中で、2020年には世界連盟公式ワールドランキングで日本人歴代最高の2位にも輝いたのが「Ibuki」だ。 今、最も注目を集める若手プレーヤーの一人ともされる24歳のIbukiだが、競技歴は7年。世界の頂点にあと一歩に迫っているフリースタイルフットボーラーのルーツ、そしてその視線の先にあるものとは。 「フリースタイルフットボールという競技を始めたのが高校1年生の時、16歳でした。始めて2年半ぐらい経った頃に世界大会に初出場して、3年になったぐらいで日本チャンピオンになり、そこから大会で勝てるようになって、最近だとアジア大会で優勝することができたり、世界ランキングで日本人歴代最高位の2位にまで入ることができています」 <span class="paragraph-title">◆サッカーを始めたのは中学生</span> スタイリッシュなプレー、そして大技を繰り出す際の鋭い表情とは違い、どこか人懐っこい印象も感じるIbuki。3年で日本チャンピオンになったため、幼い頃からサッカーボールと友達だったのかと思ったが、サッカーを始めたのは中学校からだというから驚きだ。 「元々はサッカー少年でした。ただ、サッカーを始めたのも少し遅くて、中学生の頃でしたね。中学生からだと今のサッカー少年たちからすると遅めのスタートだと思うんですが、そこで入ったクラブチームが結構特殊でテクニックに特化したクラブでした。その影響も少なからず受けて、サッカーを辞めた後にフリースタイルに走ったのかなと思います」 サッカーを始めるまでは水泳を習い事でやっていた程度というIbukiだが、サッカーを始めたキッカケも「めちゃくちゃシンプルで、仲の良い友達がやるからやりたいという。それだけです(笑)」と絵に描いたようなもの。しかし、一流になる人間の中には、何てことないことがキッカケということは多い。 兵庫県加古川市出身のIbukiは、中学を卒業すると神戸市立科学技術高校に進学。サッカー部は全国高校サッカー選手権の出場経験もあり、2009年のインターハイではベスト8に入るほど。県内でも力のある高校だ。 「少しサッカーが強い高校に行ったんですけど、結構蹴って、走ってというチームで、そこのサッカーをやった時のギャップが凄まじく、今までやってきたサッカーと同じようで違うという感じになりました。プラス、ケガが重なったりして、腐ってしまったというか、『もういいわ』ってなって、サッカー部を辞めてしまいました」 中学でサッカーを始めたIbukiにとって、高校の部活はイメージと違いギャップに悩むことに。結局部活を辞めたが、その結果が日本一のフリースタイルフットボーラー誕生のキッカケとなった。 「サッカーをやっている頃からリフティングの技とかは結構得意な方でした。どこのチームや学校にもいる、なんかよく分からないけど“リフティングは無駄にうまいやつ”みたいなタイプでした」 <span class="paragraph-title">◆「初めて生で見たときは、ちょっと怖かった(笑)」</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/goal20201129ibuki_1_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">IBUKI YOSHIDA x GOALSTUDIO<hr></div> 独学でフリースタイルフットボールの道を歩み出したIbukiだが、当初は上手くいかなかったことも多かった。しかし、始めて1カ月ほどで大きく道が拓けた。 「始めて1カ月ぐらい経った頃に関西のコミュニティに参加したんですが、そういう人が30人ぐらい集まっていました。初めて生で見たときは、ちょっと怖かったです(笑)。だいぶ離れたところで座って見ていました」 「ただ、いざ輪に入って教えてもらうと、すでに専門でやっている人たちは知識がたくさんあって、そこを踏まえて教えてもらうと、成長は凄く早かったです。普通だったらその日にできるのは無理だろうという中級者向けの技も、すぐにできたりしました」 コツを掴んだIbukiはみるみる成長。始めて1年も経たないうちに大会へと出場する。しかし、普段とは違い、大会では新たな敵に立ち向かうこととなった。 「緊張と一発勝負の緊張感に飲まれて、リフティングすらまともにできない。緊張しすぎて、自分の足が自分の足じゃないみたいな感覚になりましたね。めちゃくちゃ調子に乗りかけていたのを、良いタイミングでへし折られたというか(笑)。そこからそういう場所で勝ちたいという気持ちが強くなって、どんどん大会に出ていくという形になりました」 初めての大会では普段通りのプレーができなかったIbukiだが、場数をこなすことで緊張への対応を学んだという。 「結局のところ、緊張に関しては正直今もありますし、いつまでもあり続けると思います。ただ、緊張の種類とか、なぜ緊張しているのか、そこに対する向き合い方は変わったかなと思います」 「初めて日本一になった時の話ですが、マインドとしては勝てるという風にはそこまで思っていなかった大会で、ポンポンポンと勝ち上がって優勝できてしまいました。それまでは、自分は頑張らないと全然勝てないと思っていたのが、1回勝つことによって、自分はきちんと集中してやることやれば、今の日本のレベルでは勝てるという自信がつきました。そこからは変わったかなと思っています」 <span class="paragraph-title">◆世界を知り生み出された“Ibuki Style”</span> <div id="cws_ad" style="text-align:center;"><script>var video_id = "frCXxXfKm3g";</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script><hr><a href="https://web.ultra-soccer.jp/link.php?url=https://goalstudio.jp/?utm_source=cworlds&utm_medium=web&utm_campaign=octbnr&c=goal_cws_20201129_1" target="_blank">年に一度の「BLACK FRIDAY」セール!<br/>「GOAL Studio」最大70%オフ!</a><hr></div> 結果が自信に繋がるという事はよくあるが、Ibukiもまさにそれを体感した1人だ。そのIbukiは世界に出る事で1つの発見をすることになる。その経験が、後に“Ibuki Style”と呼ばれる唯一無二のプレースタイルに繋がる。 「初めて海外の世界大会に行った時が生まれたキッカケです。当時色々な大会に出た上で、これまでやってきた人たちとは埋められない経験の差がハッキリとあるなと感じていました。ただ、それはこのままどうにもしなければ、年数が経っても変わらないと思っていて、どうやったら打ち崩せるかなと考えた時に、その人たちがしていない経験を積もうと思って、当時日本人がほとんど出ていない世界大会に行ってみました」 「フリースタイルフットボールは、日本人のプレーヤーとその他の国のプレーヤーでハッキリと二極化しているというか、アートだと見ている日本人のカルチャーと、スポーツだと見ている外国人のカルチャーがあります。世界大会に行って、よりスポーツ寄り、競技志向の考えだったり、それを元に生まれたプレーヤーを初めて現地で生でたくさん見て、そこで自分が出る事でどう評価されるかを肌で感じました。それを感じた時に、今まで日本で日本人の感性しか聞いていなかったところに、今まで持っていなかった感性がドロップされました」 その結果、魅せる力と戦える力を合わせたスタイルを生み出し、「スキルのグラフがあるとしたら、全体的に大きくなりつつも、何箇所かはものすごく尖らせた風になっていった」と語る自身の形、“Ibuki Style”を確立していったのだ。 そこから自身のスタイルを追求していったIbuki。一方で、フリースタイルフットボールといえば、「ストリートカルチャー」も要素としてあり、テクニックやパフォーマンスに加えて、ファッション性も高い。Ibukiは自身も、そこにこだわりはあるという。 「昔は結構スポーティな服装でやっていました。最近は本当にその時のフィーリングで好きなシューズで、色々蹴る時のテンションもありますけど、のんびりリラックスしたり、本気で練習するときで多少変化はありますが、好きな服を着てやるようになったかなと。より自分の場合はカジュアルですね。私服で出かけてそのまま蹴れるというイメージです」 <span class="paragraph-title">◆数ミリ単位の繊細さが求められるファッション</span> 一方で、大会となるとそのファッション性は、勝負へのこだわりにも変化する。一般人には感じられないわずかな差が、大きな差を生むこともあるようだ。 「大会に臨むときに、(優勝を)狙いに行く大会となると、ファッションを色々遊びたい気持ちもあるんですが、パンツは絶対同じものから変えないとかあります。パンツ1枚、素材だったり、サイズだったり、様々なところがちょっと変わるだけでも、技の感覚が変わってしまうので、数ミリ単位の違いがプレーの違いを生んできます。こいつって決めた一本、または同じのを何枚も持ってずっと履き続けたりします」 数ミリ単位の微妙な変化がパフォーマンスに繋がると語ったIbukiは、「GOALSTUDIO」の世界中にいるアンバサダーの1人だ。タイトルを狙いにいく大事な大会でも「GOALSTUDIO」のアパレルは大きな役割を果たすという。 「サッカー、フットボールというラインで出たアパレルではあまり好きなブランドがなかったんです。「GOALSTUDIO」が出てきてから、フットボールからもしっかりカッコいい服が出てきて、かつ機能性もすごく高い服が多いです。フリースタイラーとしては、かなりありがたいです。フットボールをルーツにしていて、カッコよくて、機能性も高いって完璧じゃないですか(笑)」 「忖度はないですよ。それこそ、自分を含め日本人も各国のフリースタイルの「GOALSTUDIO」のアンバサダーも、それぞれメチャクチャ好きで着用していると思いますし、大会でも着ています。どんどんプレーヤーやシーンにも広まっていますね。フリースタイルフットボーラーってプレーに関わる部分はすごく正直で、蹴りにくいとか、少しでも動きづらいとかしたら、良い良いと口では言いながらも着てなかったりします。「GOALSTUDIO」のウェアに関しては目に見えて浸透しているので、機能性の面でも良いと感じています」 ファッションを含めて勝負にこだわり続け、今や世界も認めるフリースタイルフットボーラーとなったIbuki。世界を知った事で大きく羽ばたくこととなった。その後は、日本大会で優勝し、その他の大会でも優勝。2019年にはアジアチャンピオンを決める「Asian Pacific Freestyle Football Championship」で優勝し、世界ランキング2位に上り詰めた。 数々の結果を残し、一気にその名を世界に轟かせることになったIbukiだが、今でも壁にぶち当たっているという。 「フリースタイルフットボーラーという人生を選んだ中で、結局大会においても、世界チャンピオンになる以外に満足するものがないかなと思っています。始めた当初の世界一になるという部分は今でも大事にしているので、僕個人のフリースタイルとの向き合い方でいうと、これからもあり続けます」 「あとは、これを仕事として選んで、ライフスタイルとして生きているので、このフリースタイルというカルチャーをもっと広げたり、外の世界で、エンターテインメントの枠組みで戦いたいというのがあります。そういう要素になると、周りを見渡したら壁しかないです。ずっと叩きまくっています」 <span class="paragraph-title">◆広める為のカギは、いかに“フットボール”に近づけるか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/goal20201129ibuki_1_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">IBUKI YOSHIDA x GOALSTUDIO<hr></div> 競技面では世界一になることを目指す一方で、日本にフリースタイルフットボールというものを広げていく使命をも背負うIbuki。ただ、広げていくことが簡単ではないことも理解している。そこで大事にしたいのが、“フットボール”の要素だという。 「個人的に考えている部分でいうと、フリースタイルフットボールは元のルーツは“フットボール”にあって、サッカーボールと体1つで楽しめるというのが根本にあると思います。ただ、フリースタイルフットボールが発展していくにつれて、プレーヤーのレベルはどんどん上がり、神業みたいな領域にプレーヤーたちは達していって、その人たちが頂点を争っている。そのレベルは本当に凄まじいと思いますが、今それを見た人たちが、始めたいと思うかというと、なかなかもはや突拍子も無いレベルに行きすぎて難しいかなと思います」 「“フットボール”がルーツにあって、フリースタイルフットボールという名前で各々好きにやった結果、“フットボール”からはどんどん離れていった部分もあるかなと思っています。それはそれで、ストリートカルチャー的な、そういう部分が育っていて良いと思いますが、もう少し“フットボール”のカルチャーに寄り添ったシーンやコミュニティの作り方が必要かなと思っています」 「個人の理想でいうと、“フットボール”という大きな円の中に、リフティングというものは小さな円で存在している。ただ、フリースタイルは“フットボール”の外に別の円でいるイメージがあります。その円の半分でも3分の1でも“フットボール”の円に重なるような位置に持っていきたいなと思います」 簡単ではないことに挑戦し続けるIbuki。志す“フットボール”との融合は、カルチャーとして広めていく上では避けては通れない道となるだろう。そのIbukiがこの先に目指す事は、フリースタイルフットボールを始めた時と変わらない。 「真っ先に達成したい目標は世界チャンピオンです。世界チャンピオンになる、世界ランキング1位になる。始めた当初からずっと思っていて、真っ先に達成したいです」 「その先でいうと、自分でもそのシーン、コミュニティを作っていく側の人間だと思うので、フリースタイルフットボールを一時的なブームではなく、きっちり文化として良さ、魅力を伝えていきたいというのがあります。カルチャーとしての楽しみ方、ライフスタイルとして楽しむものだという文化を根付かせていければと思っています」 世界の頂点を目指すIbuki。世界中の多くの人が苦しんでいる新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で中止となっていた2020年の日本選手権が来年2月に開催される。まずは、そこでの日本一が世界一への挑戦の新たな一歩となる。 取材・文:菅野剛史 【Ibuki】 本名は吉田伊吹。兵庫県加古川市で1996年7月4日に生まれ(24歳)。身体の柔軟性を生かしたオリジナル技やスタイリッシュさを併せ持ち、"Ibuki Style"とも呼ばれる唯一無二のプレースタイルで世界から注目を浴びるプロ・フリースタイルフットボーラー。​2020世界連盟公式ワールドランキングランクでは歴代日本人最高位の2位に。現在は神戸を拠点に国際大会への出場、全国各地イベントでのパフォーマンス、レッスン、大会運営など、多岐に渡る動きを見せている。 2020.11.29 20:30 Sun
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