コパは順調に進んでいる…/原ゆみこのマドリッド

2019.01.26 13:00 Sat
「休んだ甲斐はあったみたいね」そんな風に私がホッとしていたのは金曜日、コパ・デル・レイ準々決勝1stレグのあった今週、16強対決でジローナに敗退し、ミッドウィークをずっと練習に充てられたアトレティコがヘタフェとのミニダービーにトップチームの選手だけでスタメンを組めそうだとわかった時のことでした。いやあ、先発だけなら11人いればいいんですが、リーガ前節にはクラブ公式戦400試合出場を達成したコケまでが今季延べ33人目の負傷者リスト入り。週中のセッションでもそのウエスカ戦で打撲を受けたゴディンやケガが治ったばかりで先発したリュカがジムにこもってしまい、フィールドプレーヤーが8人しかいない日もあったとなれば、先週末、Bチームの試合とのダブルヘッダーをしたモンテロ、モジェホ、ホアキンら、カンテラーノたちはワンダ・メトロポリターノのピッチでキックオフの笛を聞けるんじゃとワクワクしていたかもしれませんけどね。

それが幸いゴディン、リュカに加え、サウールも回復、ここ数日、ジェルソンはモナコへの移籍を控えてマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場から姿を消しているものの、まだモラタ(チェルシー)加入が決まらないため、先週末は風邪でお休みしたカリニッチがプレーする予定と、何とか、コレアの出場停止を補える人数が集まったのは良かったんですけどね。だからと言って安心できないのは今のヘタフェが妙に強いせい。いえ、兄貴分のアトレティコには遠慮があるのか、あまり過去の対戦成績は良くないんですけどね。正直、この土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からの試合はどちらが勝つのか、ちょっと私も不安というのが本音ではあるんですが…。

え、それでもヘタフェは火曜のコパ・デル・レイ準々決勝バレンシア戦1stレグで1点しか取れなかったんだろうって?まあ、そうなんですが、またしても感心させられたのはFW陣のローテーションの妙。その日は前節アラベス戦で先発、2ゴールを挙げた36才のエース、ホルヘ・モリーナがベンチで、アンヘルとマタのツートップだったんですが、前半はそのアンヘルがシュートを3度、GKジャウメに弾かれるという惜しいチャンスを演出することに。そして後半24分、モリーナが彼に代わって入ったところ、32分にはカブレラのクロスをゴール前で受け、敵DFを貫禄で切り返すと先勝に繋がるゴールを挙げてくれたとなれば、コリセウム・アルフォンソ・ペレスのファンが再び、「Molina, Seleccion!/モリーナ、セレクシオン(モリーナをスペイン代表へ)」と合唱するのも当然だった?
結局、そのままヘタフェは1-0で勝利し、来週火曜の2ndレグでバレンシアが「Hay que marcar uno para empatar, dos para ganar, y si nos marcan, tres(アイ・ケ・マルカル・ウノ・パラ・エンパタール、ドス・パラ・ガナール、イ・シー・ノス・マルカン、トレス(引き分けるために1点、勝つためには2点、もし1点取られたら、3点取らないといけない))」(マルセリーノ監督)状況になったんですが、これは16強対決のバジャドリー戦と同じパターン。その2試合ではアンヘルが2ゴールを挙げ、総合スコア2-1で勝ち抜けしていて、実際、試合後のボルダラス監督も「Se estan repartiendo los goles/セ・エスタン・レパルティエンドー・ロス・ゴーレス(彼らはゴールを分け合っている)」と満足気でしたからね。

折しも金曜にはそのバレンシア戦でフル出場したマタが発熱で練習をお休み、となるとワンダでの先発はモリーナとアンヘルじゃないかと思いますが、とにかくこの30代トリオでここまで計27得点もしているとなると、第4のFWだったセルジ・グアルディオラがバジャドリーへ行ってしまったのも無理はなかったかと。ちなみにこの冬の市場ではすでにフラミニとサム・サイスを獲得、アルバセテ(2部)にレンタルしていた左SBのマティアス・オリベイラも戻ってくることになっているヘタフェではあと、アレホと柴崎岳選手が放出候補に挙がっているんですが、マラガ(2部)やアルバセテといった声が聞こえる前者と違って、後者に関する噂はまったく聞かれず。
この木曜には同じアジアカップ参加メンバーの乾貴士選手がベティスからアラベスにレンタル移籍することが決まったように、当人の不在中に話が進むこともないとは言えないんですが、何せ、彼がいなくてもヘタフェはリーガでも6位と絶好調ですからね。その上、CL出場圏4位のセビージャまでたったの勝ち点2と迫っているだけに、ボルダラス監督もアトレティコ戦を前にしての記者会見では、「A los jugadores les he prohibido hablar del Valencia/ア・ロス・フガドーレス・レス・エ・プロイビードー・アブラル・デル・バレンシア(選手たちにはバレンシアのことを話すのを禁じている)」とメスタジャでの2ndレグのことは脇に置いて、リーガに集中する姿勢を強調。これでは2位の自分たちとは勝ち点差10あるとはいえ、シメオネ監督も油断はできませんよねえ。

そして翌日のコパ準々決勝1stレグではサンチェス・ピスファンでセビージャが2-0とバルサを下し、来週水曜のカンプ・ノウで再び、メッシによるremontada(レモンターダ/逆転勝ち抜け)を期待させる結果となった後、木曜にはレアル・マドリーがジローナをサンティアゴ・ベルナベウに迎えたんですが、いやあ、開始6分にレガネスからこの冬、移籍したばかりのラウール・ガルシアのラストパスから、ロサノに先制ゴールを決められた時にはお隣さん同様、彼らも痛い目に遭うんじゃないかと思ったんですけどね。でもそこはソラリ監督がカルバハルとバラン以外、レギュラーを並べたマドリー、早くも17分にはオドリオソラがエリア内右奥から折り返したボールをルーカス・バスケスが押し込み、同点に追いつくことに。

更に41分にはロサノがビニシウスを倒したプレーでPKをゲットすると、セルヒオ・ラモスが「lanzar asíes una manera de expresar mi forma de ser y de sentir/ランサール・アシー・エス・ウナ・マネラ・デ・エクスプレサル・ミ・フォルマ・デ・セル・イ・センティル(ああいう風に蹴るのは自分の在り方と感じ方を表現する方法)」というパネンカ風(ゴール真ん中に緩く蹴る)PKを決め、リードしてハーフタイムに入ったんですが、いやあ、何だったんですかね。ケガが治ってこの日からベンチに入り、後半カセミロと代わったマルコス・ジョレンテが15分にはジローナのCKを手でクリア、PK返しをしてしまったから、さあ大変!グラネルが決めて、2-2になった時にはそれこそ、先日、3-3の撃ち合いの末、アウェイゴール差で敗退したワンダの悪夢が蘇ってくるようでしたが、あの日と違いは「Priorizamos LaLiga/プリオリサ・ラ・リーガ(リーガを優先する)」というエウセビオ監督が週末のバルサ戦を考え、ストゥアーニを出さなかったこと。

そう、アトレティコとの2ndレグでは次のリーガ戦で出場停止だったため、ウルグアイ人のエースが先発したんですが、今回は出られるとあって、31分にマルセロのクロスをラモスがヘッド、再びリードされた後に入ったのもポルトゥでしたからね。加えて守備陣にも疲労が出たか、その4分後にはこのところ、成長著しいビニシウスのスピードに対応できず、ベンゼマに4点目のアシストを許してしまったとなれば、もう勝負はあった?

まあ、アトレティコだって、あちらは使える選手の頭数不足のせいという理由はあるものの、レギュラーを並べながら、敗退してしまったため、4-2で勝ったマドリーが調子を上げているのを認めるのはやぶさかではないんですけどね。彼らには更に朗報もあって、この日、途中出場で復帰したジョレンテとクロースに加え、金曜にはベイルとアセンシオもバルデベバス(バラハス空港の近く)でのグループ練習に参加。同じ木曜にベティスとのコパ準々決勝1stレグで1-1と引き分けたエスパニョールとアウェイで対戦する、日曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)からのリーガはまだ早いかもしれませんが、来週木曜のジローナとの2ndレグでは戻って来られるとなれば、今季、チームでベンゼマ、ベイルに次いで3番目に多い9得点を挙げているラモスももっと本職の守備に集中できるかと。

どちらにしろ、首位のバルサと勝ち点差10、2位のアトレティコとも5差あるマドリーですから、リーガでは1試合1試合に勝って、相手が躓いてくれるのを待つしかないんですけどね。そうそう、その他のマドリッド勢弟分チームの週末の予定もお知らせしておくと、現在15位ながら、混戦地帯にいるため、勝てば12位辺りまでジャンプアップも可能なレガネスは土曜にブタルケでエイバルと対戦。前節はルイス・スアレスのGKクェジェルへのファールが認められなかったこともあり、バルサに3-1で負けてしまった彼らですが、今週はキャプテンのブスティンサが2021年まで契約を延長したという嬉しいニュースもありましたし、ここは白星で祝いたいところかと。

一方、先週末はレアル・ソシエダと2-2で引き分け、あと一歩のところで降格圏脱出ができなかったラージョは月曜にアラベスとのアウェイ戦。前節はヘタフェにまったく太刀打ちできなかったとはいえ、5位と順位的にはかなり開きがある相手だけに、このところレガネス同様、5バックに変え、4試合負けなしの勢いが本物かどうか、試すにはうってつけかも。いよいよ17位との勝ち点差もあと1ポイントになりましたしね。できれば新しい月は安全圏で迎えたいものですが、さて。人事的にはラスがMSLのバンクーバーにレンタル移籍したぐらいで、まだ補強はしていないミチェル監督のチームですが、冬の市場は来週木曜まで開いているため、何か動きがあるかもしれないです。

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