レーティング:ユベントス 1-0 ミラン《スーペル・コッパ・イタリアーナ》
2019.01.17 04:40 Thu
スーペル・コッパ・イタリアーナ2018、ユベントスvsミランが16日にサウジアラビアのジッダで行われ、1-0で勝利したユベントスが3年ぶり最多8度目の優勝を果たした。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。
▽ユベントス採点
1 シュチェスニー 5.5
一度目測を誤る場面もあったが、それ以外は終始安定したゴールキーピングだった
DF
20 カンセロ 6.5
1カ月ぶりの戦列復帰。常に高い位置を取ってカットインを狙うドグラス・コスタとの好連係から幾度も決定機に絡んだ
19 ボヌッチ 6.0
古巣相手の一戦も気負うことなく淡々と守備をこなした
3 キエッリーニ 6.5
際どいクロスに対しても適切なポジショニング、身体の向きで冷静に対処。クトローネをきっちり封じ込む
守備の局面ではほぼ完璧なプレー。攻撃面ではクロスの質こそ欠いたが、馬力のある仕掛けと正確なパスで存在感
MF
30 ベンタンクール 5.5
いつも通り攻守両面で堅実な仕事ぶり。球際の局面でもきっちり戦った
(→ベルナルデスキ -)
5 ピャニッチ 6.5
決勝点をアシストしアンカーのポジションで的確な配球を見せる。切り替えの局面でも高い集中力を保った
(→ジャン 5.5)
与えられた守備的なタスクをきっちりこなした
14 マテュイディ 6.0
攻撃では左サイドの高い位置に攻め上がって内に入るC・ロナウドをサンドロと共にサポート。球際の勝負でも互角以上に渡り合った
FW
11 ドグラス・コスタ 6.5
カンセロとの良好な関係性で右サイドを制圧。鋭い仕掛けとパンチ力のある左足でゴールの可能性を感じさせた
(→ケディラ -)
10 ディバラ 5.5
C・ロナウドと役割を変えながら前線で起点となったが、なかなか決定的な場面に顔を出せなかった
7 C・ロナウド 6.5
抜け目ない動き出しから自身とクラブに今季初タイトルをもたらすゴールを記録。まさに千両役者の仕事ぶり
監督
アッレグリ 6.0
相手の退場に助けられた面もあったが、説得力のあるパフォーマンスで今季初タイトルを獲得
▽ミラン採点
99 ドンナルンマ 5.5
失点場面は触れるボールだったが、距離を考えれば致し方なし。それ以外は冷静な対応を90分間継続
DF
2 カラブリア 5.5
C・ロナウドが中寄りにポジションを取ったことで比較的余裕を持った守備ができていた。攻撃面ではもう少しカスティジェホをサポートしたかった
17 サパタ 6.0
C・ロナウドとディバラの強力コンビに対してきっちり身体を張って対応
13 ロマニョーリ 6.0
劣勢のR・ロドリゲスをサポートしつつ中央の危険なスペースはきっちり消していた
68 R・ロドリゲス 5.0
失点場面を含めてラインコントロールに雑さが出た。カンセロとドグラス・コスタのコンビに終始押し込まれる
MF
79 ケシエ 4.5
中盤のフィジカル勝負で優位に立ったが、不必要なラフプレーで一発退場…
14 バカヨコ 6.0
持ち味の機動力とフィジカルを生かしてバイタルエリアのケアに奔走。球際では競り勝つ場面が目立った
39 パケタ 5.0
加入後2試合目で絶対王者と対戦。攻撃では才能の片鱗を見せたが、守備では後手の対応を強いられた
(→ボリーニ 5.5)
数的不利の中で無理をしようという心意気は見えた
FW
7 カスティジェホ 5.5
自陣低い位置まで下がって守備を助けつつ攻撃では幾度か見せ場を作った
(→イグアイン 5.5)
古巣相手にミランでのラストマッチか? 試合後にはボヌッチに食って掛かるなど気迫は見せた
63 クトローネ 5.5
前線で孤立する場面が目立った中、後半立ち上がりにはクロスバー直撃の惜しいシュートを放った
(→A・コンティ -)
10 チャルハノール 5.5
サイドの攻防で劣勢に立たされてなかなか攻撃に出られず。それでも後半はカットインから幾度か惜しいチャンスに絡んだ
監督
ガットゥーゾ 5.5
善戦もケシエの退場や微妙な判定も重なる不運で自身初タイトルに届かず…
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ドグラス・コスタ(ユベントス)
決勝点のC・ロナウドや両サイドバック、キエッリーニの活躍も見事だったが、右サイドで常に相手の脅威になり続けたブラジル人アタッカーをMOMに選出。攻守両面でモチベーションの高さが顕著だった。
ユベントス 1-0 ミラン
【ユベントス】
C・ロナウド(後16)
▽ユベントス採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK1 シュチェスニー 5.5
一度目測を誤る場面もあったが、それ以外は終始安定したゴールキーピングだった
DF
20 カンセロ 6.5
1カ月ぶりの戦列復帰。常に高い位置を取ってカットインを狙うドグラス・コスタとの好連係から幾度も決定機に絡んだ
古巣相手の一戦も気負うことなく淡々と守備をこなした
3 キエッリーニ 6.5
際どいクロスに対しても適切なポジショニング、身体の向きで冷静に対処。クトローネをきっちり封じ込む
12 アレックス・サンドロ 6.5
守備の局面ではほぼ完璧なプレー。攻撃面ではクロスの質こそ欠いたが、馬力のある仕掛けと正確なパスで存在感
MF
30 ベンタンクール 5.5
いつも通り攻守両面で堅実な仕事ぶり。球際の局面でもきっちり戦った
(→ベルナルデスキ -)
5 ピャニッチ 6.5
決勝点をアシストしアンカーのポジションで的確な配球を見せる。切り替えの局面でも高い集中力を保った
(→ジャン 5.5)
与えられた守備的なタスクをきっちりこなした
14 マテュイディ 6.0
攻撃では左サイドの高い位置に攻め上がって内に入るC・ロナウドをサンドロと共にサポート。球際の勝負でも互角以上に渡り合った
FW
11 ドグラス・コスタ 6.5
カンセロとの良好な関係性で右サイドを制圧。鋭い仕掛けとパンチ力のある左足でゴールの可能性を感じさせた
(→ケディラ -)
10 ディバラ 5.5
C・ロナウドと役割を変えながら前線で起点となったが、なかなか決定的な場面に顔を出せなかった
7 C・ロナウド 6.5
抜け目ない動き出しから自身とクラブに今季初タイトルをもたらすゴールを記録。まさに千両役者の仕事ぶり
監督
アッレグリ 6.0
相手の退場に助けられた面もあったが、説得力のあるパフォーマンスで今季初タイトルを獲得
▽ミラン採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK99 ドンナルンマ 5.5
失点場面は触れるボールだったが、距離を考えれば致し方なし。それ以外は冷静な対応を90分間継続
DF
2 カラブリア 5.5
C・ロナウドが中寄りにポジションを取ったことで比較的余裕を持った守備ができていた。攻撃面ではもう少しカスティジェホをサポートしたかった
17 サパタ 6.0
C・ロナウドとディバラの強力コンビに対してきっちり身体を張って対応
13 ロマニョーリ 6.0
劣勢のR・ロドリゲスをサポートしつつ中央の危険なスペースはきっちり消していた
68 R・ロドリゲス 5.0
失点場面を含めてラインコントロールに雑さが出た。カンセロとドグラス・コスタのコンビに終始押し込まれる
MF
79 ケシエ 4.5
中盤のフィジカル勝負で優位に立ったが、不必要なラフプレーで一発退場…
14 バカヨコ 6.0
持ち味の機動力とフィジカルを生かしてバイタルエリアのケアに奔走。球際では競り勝つ場面が目立った
39 パケタ 5.0
加入後2試合目で絶対王者と対戦。攻撃では才能の片鱗を見せたが、守備では後手の対応を強いられた
(→ボリーニ 5.5)
数的不利の中で無理をしようという心意気は見えた
FW
7 カスティジェホ 5.5
自陣低い位置まで下がって守備を助けつつ攻撃では幾度か見せ場を作った
(→イグアイン 5.5)
古巣相手にミランでのラストマッチか? 試合後にはボヌッチに食って掛かるなど気迫は見せた
63 クトローネ 5.5
前線で孤立する場面が目立った中、後半立ち上がりにはクロスバー直撃の惜しいシュートを放った
(→A・コンティ -)
10 チャルハノール 5.5
サイドの攻防で劣勢に立たされてなかなか攻撃に出られず。それでも後半はカットインから幾度か惜しいチャンスに絡んだ
監督
ガットゥーゾ 5.5
善戦もケシエの退場や微妙な判定も重なる不運で自身初タイトルに届かず…
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ドグラス・コスタ(ユベントス)
決勝点のC・ロナウドや両サイドバック、キエッリーニの活躍も見事だったが、右サイドで常に相手の脅威になり続けたブラジル人アタッカーをMOMに選出。攻守両面でモチベーションの高さが顕著だった。
ユベントス 1-0 ミラン
【ユベントス】
C・ロナウド(後16)
ミランの関連記事
セリエAの関連記事
|
|
ミランの人気記事ランキング
1
マルディーニ氏の27歳長男が現役引退へ...ミランやセリエAでのプレー叶わずもセカンドキャリアは…
ミランのレジェンド、パオロ・マルディーニ氏の長男が現役引退を決断したようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 ミランのクラブ史における最大のバンディエラと言っても過言ではないマルディーニ氏。クラブキャリア全てをミランに捧げ、史上最高の左サイドバックとも称された男は、今夏まで古巣でテクニカル・ディレクター(SD)を務めていた。 そんなマルディーニ氏には2人の息子がおり、どちらも父に続いてサッカー選手に。次男はミランからエンポリへ武者修行中の元U-20イタリア代表FWダニエル・マルディーニで、長男が現在無所属のDFクリスティアン・マルディーニ(27)だ。 まだ21歳の次男ダニエルが偉大な父に追いつけ追い越せと言わんばかりに逞しくセリエAで奮闘する一方、長男クリスティアンはミランの下部組織を退団後、セリエCやセリエDでのキャリアが中心となり、一時はマルタでのプレーも経験した。 現在に至るまでセリエAへのステップアップが叶っていないなか、昨シーズンはセリエCのレッコに所属も1年で契約が切れて現在は無所属。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、クリスティアンは現役引退を決断したという。 セカンドキャリアは代理人業。イタリアの著名なエージェントであり、イタリア代表のMFサンドロ・トナーリ(ニューカッスル)やMFダビデ・フラッテージ(インテル)、MFブライアン・クリスタンテ(ローマ)、また弟ダニエルなども顧客に持つジュゼッペ・リソ氏の下で働き始めるとのことだ。 祖父のチェーザレ・マルディーニ氏、そして父であるパオロ・マルディーニ氏...先代2人のように偉大なキャリアを築けなかったクリスティアン・マルディーニだが、いつの日かカルチョに大きな影響力を持つ大物代理人となる日が来るかもしれない。 2023.09.13 15:01 Wed2
「サッカーが大嫌いだった」偉大な父を持つ18歳M・イブラヒモビッチ、父ズラタンとの比較は「嫌だった」
ミラン・フトゥーロのU-18スウェーデン代表FWマキシミリアン・イブラヒモビッチが自らのキャリアについて語った。スウェーデン『Aftonbladet』が伝えた。 現在はミランのシニアアドバイザーを務めるズラタン・イブラヒモビッチ氏の息子、マキシミリアン。7月にはミランとプロ契約を交わし、下部組織で父と同じプロサッカー選手の道を歩み始めている。 主に左ウイングとしてプレーする18歳は、プリマヴェーラ1でここまで7試合4ゴールと好発進のシーズンに。10月にはU-18スウェーデン代表に初招集された。 マキシミリアンは代表活動中に取材に応じると、9歳から始まったサッカーキャリアを回想。父親が所属したパリ・サンジェルマン(PSG)、マンチェスター・ユナイテッド、ロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)のアカデミーを渡り歩くと、その後は母国スウェーデンのハンマルビーでプレーし、2022年8月にミランへ行き着いた。 「どこの国でも良い思い出があるけれど、ミランが一番居心地の良い場所だった」 「始めたのは9歳の時でかなり遅かった。パリの地元クラブで」 「でも(サッカーに)一目惚れしたからじゃない。その逆だ。11歳くらいまではサッカーが大嫌いだった。最悪だった。すべてが間違っていて嫌だった。父と比較されるのも嫌だった」 「でもある日、サッカーへの愛に目覚めた。突然ピンと来たんだ」 また、昔は嫌だったという父との比較についてさらにコメント。今では自分の道を見つけているようだ。 「比較については考えない。僕は僕だし、彼は彼だ。同じポジションをプレーしているわけでもないから、比べることはあまりない」 好きな選手はブラジル代表FWネイマール、先輩のポルトガル代表FWラファエル・レオン、ミランにも所属した元ブラジル代表FWロナウジーニョ氏だとも明かしたマキシミリアン。ともに練習したことがあるレオンについては「初めて彼を見た時、まるでお菓子屋さんにいる気分だった」というが、「今はむしろ競争相手として見ている」と頼もしいコメントも残した。 <span class="paragraph-title">【動画】U-18代表入り! 取材に応じるマキシミリアン</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="vuIK6ScqWUg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.10.17 15:50 Thu3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.5 “グランデ・ミラン”CL制覇、セリエA3連覇達成/ミラン[1993-94]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.5</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">1993-94シーズン/ミラン 〜グランデ・ミラン〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/1993-94milan.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ファビオ・カペッロ(47) 獲得タイトル:チャンピオンズリーグ、セリエA 攻撃力6:★★★★★★☆☆☆☆ 守備力10:★★★★★★★★★★ タレント8:★★★★★★★★☆☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層8:★★★★★★★★☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">CL制覇、セリエA3連覇達成</div> サッキが退任後、1991年にミランの監督に就任したカペッロは、バレージやマルディーニ、コスタクルタら守備能力の高いDFを生かしたソリッドなスタイルで、1年目からセリエA初となる無敗優勝を達成。さらに翌年もセリエAを制し、CLの決勝にも進出したミランは、1993―94シーズンに3連覇の偉業を成し遂げた。このシーズンの得点数は、わずか36得点。優勝クラブとしては、過去類を見ない少なさだった。しかし、失点数はわずか15という特筆ものの数字だった。抜群の勝負強さを発揮する当時のミランは、“グランデ・ミラン”と称され、まさに黄金期を迎えていた。 1993-94シーズンのハイライトは、何といってもCL決勝だった。相手はクライフの下で、ミランと同じく黄金期を迎えていたバルセロナ。下馬評では、ロマーリオやストイチコフ、クーマンらを擁するバルセロナが圧倒的有利との見方が大勢を占めたが、フタを開けてみればミランが4-0で圧勝した。ミランは序盤から、お家芸となっていたハイプレスを敢行し、デサイーを中心に中盤で主導権を掌握。マッサーロの2ゴールでリードして試合を折り返すと、後半開始直後にはサビチェビッチの鮮やかなループシュートで加点した。そして、終盤にはデサイーにもゴールが生まれ、“ドリームチーム”を見事に粉砕してみせた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">鉄壁の守備陣</div> このシーズンのミランは、それまでチームを支えてきたオランダ・トリオが崩壊していた。ライカールトとフリットがクラブを去り、ファン・バステンも慢性的な負傷でコンディションが整わず。チームは転換期を迎えていた。そのなかでも、セリエAとCLを制覇できたのは、バレージとマルディーニ、コスタクルタ、タソッティというサッキ時代から不変のバックラインを擁していたからだ。パヌッチとガッリという優秀な選手もベンチに控えており、まさに隙のない守備陣だった。 守備に関して言えば、デサイーとアルベルティーニというセントラルMF2選手も効いていた。そして、前線にはテクニシャンのボバンとサビチェビッチが並んだ。チームはファン・バステンとフリットという得点源を補うようなストライカーが不在だったが、全体のバランスが良いチームだった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWデヤン・サビチェビッチ(28)</span> イタリア語で天才を意味する“ジェニオ”のニックネームを持つモンテネグロ人アタッカー。ミランに加入した1992―93シーズンは、ファン・バステンやフリットの高い壁に苦しんだが、カペッロ就任後はチームにとって欠かせない存在となった。とりわけ、1993-94シーズンのCL決勝の活躍は印象的。前半22分に右サイドのドリブル突破からマッサーロの先制弾をアシストすると、後半2分には巧みな仕掛けから見事なループシュートを決めて、タイトル獲得に大きく貢献した。一方、ユーゴスラビア代表(当時)としては、内戦などの影響で全盛期に国際舞台への出場が叶わず、晩年に1998年フランスW杯に出場するにとどまった。 2019.04.05 22:00 Fri4
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.25“アンチェロッティのピルロシステム”セリエAで圧倒/ミラン[2003-04]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.25</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2003-2004シーズン/ミラン 〜アンチェロッティのピルロシステム〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2003-04milan.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:カルロ・アンチェロッティ(44) 獲得タイトル:セリエA 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント9:★★★★★★★★★☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層8:★★★★★★★★☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">セリエAで圧倒</div> 1980年代にサッキ、1990年代にカペッロの下で黄金期を築いたミランは、2000年代ではアンチェロッティ監督に率いられて名門としての強さを誇示した。2002-03シーズンにユベントスとの激闘を制してCLのタイトルを獲得したミランは、アンチェロッティ体制下3年目のシーズンである2003-04シーズン、さらに磐石なチームへと昇華する。 まずは、ローマからカフーを獲得し、ウィークポイントだった右サイドバックを補強。さらに、当時まだ無名だったカカをサンパウロから招き入れた。そのカカはすぐさまチームに馴染み、ルイ・コスタからトップ下のポジションを奪った。そして、セリエAでは一貫した強さを披露。第18節以降から首位の座を守り、当時の最多勝ち点記録(勝ち点82)を更新してスクデットを獲得した。 ただ、CLでは思わぬ展開となった。決勝トーナメント準々決勝でデポルティボと対戦したチームは、1stレグをホームで4-1と快勝。しかし、リアソールでの2ndレグでは“スーペル・デポル”の破壊力に屈して0-4の大逆転劇を許し、まさかの敗退。大会2連覇を成し遂げることはできなかった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピルロ・システム</div> 選手時代にもミランで活躍したアンチェロッティはこのシーズン、ピルロを生かすためのスタイルを確立。守備の時間を減らすためにポゼッションを高め、ピルロに自由を与えながらも、その脇のガットゥーゾやアンブロジーニを守備に集中させ、攻守のバランスを保った。 両サイドバックが比較的高い位置を取ったが、ガットゥーゾやセードルフ、アンブロジーニが卓越した戦術眼でうまくカバー。さらに、マルディーニとネスタという当時世界でも指折りのセンターバック2枚が安定した守備を披露し、相手の攻撃を未然に防いでいった。 攻撃面では、ピルロから送られる良質なロングボールを軸に、前線3枚を中心としたカウンターが大きな武器だった。このシーズンのシェフチェンコは確かな決定力を発揮し、自身2度目のセリエA得点王に輝いている。その他、FWとしてマルチなプレーを見せるトマソン、相手DFとの巧みな駆け引きからゴールを奪うインザーギらアタッカー陣の質も高かった。そして、新進気鋭のカカは高速ドリブルで攻撃に幅を持たせ、チームに不可欠な存在となった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFアンドレア・ピルロ(25)</span> インテル時代など、元々トレクァルティスタ(トップ下)を主戦場としていたが、レジスタ(中盤の底)へのポジション変更を機にその才能が一気に開花。卓越したボールコントロールと高精度のパスでピッチにアートを描いた。その決定的なパスは相手DFを絶望の淵に陥れたほど。両脇にガットゥーゾやセードルフといった戦術眼に優れた選手が守備力を補ってくれたことで、自身の能力を思う存分に発揮することが可能だった。 2019.04.15 22:00 Mon5
