レフェリーブリーフィング/六川亨の日本サッカー見聞録
2018.11.02 13:30 Fri
▽11月1日、今年で第5回となるメディアを対象にしたレフェリーブリーフィングがJFAハウスで開催された。8月21日以来の開催となったが、この間にJクラブと審判委員会の意見交換会(レフェリーのジャッジの正当性をVTRでお互いに確認)は270試合ほどで、そのうち30%はレフェリーの判定が間違っていることが確認されたと、元国際主審の上川氏が報告した。
▽今回のレフェリーブリーフィングではPK、オフサイド、ハンドリング、FKマネジメント、その他の5項目でVTRの映像をリプレイしながら解説した。ルヴァン杯の決勝、湘南vs横浜FMでは後半34分に湘南のペナルティーエリア内で松田がトラップミス。これをユン・イルロクが奪って突進しようとしたところ、松田の足が引っ掛かってユン・イルロクは倒れた。
▽木村主審はノーホイッスルだったため、横浜Mの選手は主審を取り囲んで抗議。試合後のポステコグルー監督もPKだったと主張した。上川氏の解説によると、「18番の選手は振り向いただけにも見える。接触はあったが、倒れるほどのファウルか?」と疑問を呈し、木村主審のジャッジは正当だったことを認めた。
▽難しかったのが、10月20日に行われた第30節の浦和vs鹿島(3-1で浦和の勝利)のプレーだ。鹿島の土居がペナルティーエリア右で浮き球のパスを受けて突進。それを後ろからマークする浦和の長澤が押し倒した。荒木主審はノーホイッスルだったが、長澤は土居に身体を入れられたため押しているが、土居も左手で背後の長澤のユニホームを引っ張っているように見える。
▽「長澤と土居のプレーは、どちらのファウルか五分五分」と上川氏は語り、「例えVARでプレーを確認したとしても、どちらの反則か判断は難しい」とした上で、「サッカーの判定にはグレーな部分もある」と荒木主審のジャッジを支持した。
▽J2千葉の試合では、明らかに主審は千葉の選手が手を高く上げてハンドした反則を見逃した。これについては、「他の選手同士が接触プレーの可能性があったため、レフェリーはそちらのプレーに注意が向いていた」(上川氏)ので、ハンドではなくクリアと思い、CKの判断を下したケースも紹介した。
▽マラドーナの「神の手ゴール」ではないが、どんなに最新の機器が導入されたとしても、最終的にはレフェリーのジャッジが優先される。将来的にFIFA(国際サッカー連盟)はAIの導入も検討しているそうだが、やはりサッカーは人間味がないと味気ない。
▽この意見交換会は、全てのJクラブが申し込んできているわけではなく、多いクラブと少ないクラブでばらつきがあるそうだ。具体的なクラブ名は明かさなかったが、これもまた各クラブの色が出ていると言えるのではないだろうか。
▽今回のレフェリーブリーフィングではPK、オフサイド、ハンドリング、FKマネジメント、その他の5項目でVTRの映像をリプレイしながら解説した。ルヴァン杯の決勝、湘南vs横浜FMでは後半34分に湘南のペナルティーエリア内で松田がトラップミス。これをユン・イルロクが奪って突進しようとしたところ、松田の足が引っ掛かってユン・イルロクは倒れた。
▽木村主審はノーホイッスルだったため、横浜Mの選手は主審を取り囲んで抗議。試合後のポステコグルー監督もPKだったと主張した。上川氏の解説によると、「18番の選手は振り向いただけにも見える。接触はあったが、倒れるほどのファウルか?」と疑問を呈し、木村主審のジャッジは正当だったことを認めた。
▽「長澤と土居のプレーは、どちらのファウルか五分五分」と上川氏は語り、「例えVARでプレーを確認したとしても、どちらの反則か判断は難しい」とした上で、「サッカーの判定にはグレーな部分もある」と荒木主審のジャッジを支持した。
▽こうしたグレーな判定は、もしもVARが導入されたら、最終的には「レフェリーの判断に任せる」(上川氏)しかないそうだ。
▽J2千葉の試合では、明らかに主審は千葉の選手が手を高く上げてハンドした反則を見逃した。これについては、「他の選手同士が接触プレーの可能性があったため、レフェリーはそちらのプレーに注意が向いていた」(上川氏)ので、ハンドではなくクリアと思い、CKの判断を下したケースも紹介した。
▽マラドーナの「神の手ゴール」ではないが、どんなに最新の機器が導入されたとしても、最終的にはレフェリーのジャッジが優先される。将来的にFIFA(国際サッカー連盟)はAIの導入も検討しているそうだが、やはりサッカーは人間味がないと味気ない。
▽この意見交換会は、全てのJクラブが申し込んできているわけではなく、多いクラブと少ないクラブでばらつきがあるそうだ。具体的なクラブ名は明かさなかったが、これもまた各クラブの色が出ていると言えるのではないだろうか。
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