【原ゆみこのマドリッド】新しい大会が始まった…
2018.09.08 15:00 Sat
▽「確かに親善試合よりはマシなのかもしれないけど」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、スペインのネーションズリーグ初戦を翌日に控えながら、あまりワクワクしていない自分に気づいた時のことでした。いやあ、この夏のW杯では開幕直前にロペテギ監督が解任されるという信じられない事態が発生。イエロ暫定監督の下で戦ったチームはグループリーグこそ勝ち抜いたものの、16強対決でロシアにPK戦で負けて敗退と、2014年W杯、2016年ユーロに続く失望を味合わせてくれたせいもあったんですけどね。
▽7月にはルイス・エンリケ監督が新しい指揮官として就任し、2020年ユーロまでのサイクルを担当することになったんですが、困ったことに9月から始まったこの新しいUEFAの大会、何だか妙なんですよ。ええ、FIFAランキングに従って、チームを4つのリーグに割け、更にその中で4つのグループを形成。その結果、最高レベルのAリーグに入ったスペインはイングランドとクロアチアと同じ組になったんですが、グループリーグの4試合は11月に終わり、1位になれば、来年6月に残り3グループの首位チームと準決勝、決勝を戦って優勝を決めるそうですが、不可解なのは3月からは2020年ユーロの予選も始まるということ。
▽うーん、ネーションズリーグのグループ首位チームになれば、ユーロ予選プレーオフへの出場権ももらえるんですが、大体、今回はその予選もグループ2位まで本大会に行けるという、かなり楽なモノですしね。となると、この大会を万が一の保険として考えればいいのか、うっかり最下位になって、下のリーグに降格するのは恥ずかしいからぐらいの感覚でいいのか、もしや、もやもやしているのは私だけでなく、選手たちも同じかもしれない?
▽ただそうは言ってもこの月曜、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で行われた公開練習は盛況で、いえ、セッションの方は前日、所属クラブのリーグ戦でプレーした選手もいたため、ブスケツ、セルジ・ロベルト(バルサ)、ロドリゴ、ガヤ(バレンシア)、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、パウ・ロペス(ベティス)らはロンド(輪の中に選手が入ってボールを奪うゲーム)の後、分かれてランニング、ストレッチだけで上がってしまったんですけどね。残った選手たちもイニエスタ(ヴィッセル神戸)、ピケ(バルサ)、シルバ(マンチェスター・シティ)らが代表から引退、コケ(アトレティコ)、ジョルディ・アルバ(バルサ)ら、ルイス・エンリケ監督の初招集リストから漏れた常連もいなかったため、私も見知った顔が減ってちょっと、寂しかったんですが、大丈夫。
▽500人程、見学に駆けつけたファンはイスコやアセンシオ、セルヒオ・ラモスといったレアル・マドリー勢を熱心に応援していましたが、どちらにしろ、初日はほんの小手調べですからね。新監督の構想がわかってくるのは翌日からの練習だったんですが…何と、今回から、マドリーやアトレティコのセッションでもお馴染みの開始から15分だけマスコミに公開する習慣がなくなってしまったんですよ!おまけに以前は非公開セッションでもTVカメラが谷を隔てた公道からグラウンドを撮影していたのを懸念して、敷地を囲むネットをシートで覆って目隠しって、もしや秘密主義に磨きがかかっていない?
▽え、それでも木曜午後には選手たちがサント・ドミンゴ(マドリッド市内)に出現して、居合わせた観光客らを驚かせていなかったかって?ああ、それは月曜から、朝食は午前9時、夕食は午後8時30分の時間厳守で遅刻は罰金、食堂にスマホ持ち込みを禁止し、夜の自由時間のカードゲームやプレステもW杯中のように夜通しやるのはダメと、節度ある合宿生活を求められ、練習中もグラウンドの脇に新たに組み立てた足場の上からルイス・エンリケ監督に見張られて、ラス・ロサスに缶詰めになっている彼らを気遣ってのレクリーションタイムで、いえ、私もエスケープルームなるものを初めて知ったんですけどね。銀行の金庫室や刑務所など、仮想空間からグループで知恵を絞って脱出するゲームをやりに行ったそうですが、まあ、よくクラブで見かけるカートレースやペイントボールより、ケガの危険が少なそうなのはいいかと(https://twitter.com/saulniguez)。
▽そんなことはともかく、土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのイングランド戦については何せ、練習の内容が伝わってこないため、GKがW杯で株を下げたデ・ヘアのままか、ケパ(チェルシー)抜擢なのかを始め、先発がどうなるのか、予想つかないんですが、ロペテギ監督時代同様、初日の練習からルイス・エンリケ監督がよく目をかけていたイスコがどうやらチームの軸になるよう。
▽うーん、水曜のラス・ロサスで記者会見に出た当人はW杯中に批判的な記事を書いたエル・パイス(スペインの一般紙)が気に入らなかったか、「敵が自陣に籠ってしまった時、ラインの間でボールを受けるのと中盤に下りるのとどちらがダメージを与えられると思う?」と質問され、「Yo a ti no te voy a contester/ジョ・ア・ティー・ノー・テ・ボイ・ア・コンテスタール(ボクは君には答えない)」と返答を拒否。物議を醸していたりしたんですけどね。
▽理由は「何を言ったって、好きなことを書くんだから」とのことでしたが、まあ気持ちはわかるものの、それってちょっと大人げなくない?実際、イスコのプレースタイルには賛否両論なんですが、ウェンブリーでの前日記者会見で「Vamos a jugar al ataque, a tener el balón, a generar, más ocasiones de gol, a presionar arriba, ser agresivos/バモス・ア・フガ-アル・アル・アタケ、ア・テネール・エル・バロン、ア・ヘネラル・マス・オカシオネス・デ・ゴル、ア・プレシオナル・アリバ、セル・アグレシーボス(ウチは攻撃的にプレーする。ボールを持って、チャンスをより多く作って、敵前線にプレスをかけて、アグレッシブに行く)」と言っていたルイス・エンリケ監督の期待に応えられるといいのですが、さて。この9月の2試合が、どちらも夏のW杯で上に行かれてしまったイングランド(4位)とクロアチア(2位)相手というのはきっと、新チームのいい腕試しになってくれるはずです。
▽え、そんな調子で代表が非公開練習ばかりだった今週、私は何をしていたのかって?いやあ、火曜には久々に弟分、ヘタフェを覗いてきたんですが、相変わらず、あそこは練習が長いですね。10時から始まって、終わったのが12時半だったため、屋根付きスタンドのあるグラウンドで座って見られてどんなに助かったことか。丁度、その日は駆け込みで移籍のきまったクリストフォロ(フィオレンティーナからレンタル)の入団プレゼンもコリセウム・アルフォンソ・ペレスであったんですが、夏の間は芝の張替えでできなかったピッチでのユニフォーム姿お披露目を見に来たファンが20人ぐらいしかいなかったのはご愛敬。バケーション明けの平日ですし、ヘタフェは兄貴分チームたちのように気前よく、スタンドにボールを蹴り込んでプレゼントしてくれたりはしないため、かなりアットホームなプレゼンになっていましたっけ。
▽そして翌日、ヘタフェはマドリッドの2部チームの弟分、アルコルコンとプチェロ杯(夏の親善試合)を行ったため、私もメトロ10号線とセルカニアス(国鉄近郊路線)を乗り継いで、サント・ドミンゴ(アルコルコンのホーム)に足を運ぶことに。何せ、リーガ開幕戦のマドリー戦では先発フル出場しながら、続くエイバル戦、バジャドリー戦に柴崎岳選手の出番がありませんでしたからね。練習では元気そうだったため、絶対、出てくれるはずという読みが見事的中。前半半ばまでは2列目に入っていた彼でしたが、すぐ目の前のベンチからやたら、「Gaku, Gaku!」と大声を飛ばすボルダラス監督の指示に従って、途中からは新加入のクリストフォロとボランチでコンビを組むように。
試合の方は前半22分、柴崎選手がエリア内奥から折り返したラストパスをポルティージョは決められなかったものの、36分にはロベルト・イバニェスのパスから、こちらも新加入のフルキエ(ワトフォードからレンタル)が撃ち込んでヘタフェが先制。前半終了近くにも柴崎選手は敵DFを2人かわしながら、エリア前からいいパスを出したんですが、ロベルト・イバニェスがフィニッシュに失敗してしまいます。そのまま0-1で折り返した後、アルコルコンがレギュラーメンバーに代わった後半はどちらも点を挙げられず、そのままヘタフェが勝って終わったんですが、途中出場したアンヘルに2度、惜しいシュートがあったりと、やっぱりカテゴリーの差はありましたかねえ。
▽まあ、この試合のプレーぶりが認められ、柴崎選手がparon(パロン/リーガの停止期間)明け、16日のセビージャ戦で先発に戻れるかどうか、まだ1週間もあるため、定かじゃないんですが、実は同日には弟分仲間のレガネスとラージョも非公開で練習試合をやっていたとか。どうやら、エスタディオ・バジェカスのスタンド閉鎖により、10月半ばまでホームゲームが延期されているだけでなく、先週からはマドリッド南部にある練習場も整備で使用中止に。おかげでバルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場を借りたり、今週前半はロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で合宿していたラージョにレガネスが手を差し伸べて、最近はシュダッド・デポルティバ・レガネスを貸してあげていたよう。お互い、移籍市場ギリギリの新戦力が多く、おまけに各国代表に行っている選手が少ないという点でも手合わせするのに都合が良かった?
▽結果は2-1でレガネスの勝利だったそうですが、14日にはラージョも3週間ぶりとなるウエスカ戦が待っていますし、初の降格圏入りをしてしまったレガネスも16日にはブタルケでビジャレアル戦。どちらもこの期間にしっかり練習して、ファンをガッカリさせないようなプレーを披露してくれるといいのですが。
▽そして各国代表にそれぞれ、13人もの選手を出向させている兄貴分チームたちはというと。いえ、ロペテギ監督もシメオネ監督も火曜はUEFAのエリート監督会議でニヨンに行って不在だったんですけどね。あとは毎日、来週末の試合に備えて練習です。ただそれでも、マドリーには今回の招集を辞退したケイロル・ナバスやマルセロが残っており、ビニシウス(フラメンゴから移籍)やマリアノ(同オリンピック・リヨン)、そしてベンゼマが毎日、golazo(ゴラソ/スーパーゴールを連発しているなんていいニュースが聞こえてくることに。
▽翻って、トップチームの選手が11人いる彼らに比べ、少数精鋭主義のアトレティコはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場にたったの7人。しかもファンフラン、ビトロはまだ負傷のリハビリ中で、スロベニア代表を免除してもらったGKオブラクもプレシーズンから引きずっている腕の痛みでジムごもりとあって、グラウンドには4人だけって、何か物凄いものがない?おまけに第2子の出産が近い奥さんの状態が良くなくて、ルイス・エンリケ監督と話して代表を辞退したジエゴ・コスタが木曜に足を打撲しただの、金曜はセルタ戦でデビューしたばかりのカリニッチ(インテルから移籍)が足首を捻挫したのって、どうしてこう、悪いことばかりが続くのでしょう!
▽そんな中、シメオネ監督がつきっきりで集中特訓している選手が1人いて、それはコケ。いやあ、カテラーノ(下部組織出身の選手)の後輩で今季、ビジャレアルから出戻り移籍したロドリなど、「Me sorprendió que no estuviese Koke/メ・ソルプレンディオ・ケ・ノ^・エストゥビエセ・コケ(コケがいないのには驚いたよ)。でも監督の意見は尊重しないといけないし、コケには代表の門は誰にでも開いているんだから、努力を続けるように言いたいね」と何だか、ちょっと上から目線のアドバイスをラス・ロサスから送っていたんですが、まあ2013年にコケがA代表に呼ばれるようになって以来、初めての落選だったようですしね。
▽実際、UEFAスーパーカップではチームの4点目を決めたものの、リーガでは開幕戦からまったくパッとしていないため、今回の居残り練習は本人のためにもなるかと。その辺は木曜にネーションズリーグのドイツvsフランス戦(0-0)でプレーしたグリーズマンも同じなんですが、今週発表されたFIFAベストの3候補からはUEFA最優秀選手賞同様、クリスチアーノ・ロナウド、モドリッチ、サラに先を越されてしまった彼とはいえ、クラブも「Sin palabras/シン・パラブラス(言葉もない)」とツイッターで選考基準に異議を唱えていた通り(https://twitter.com/Atleti/status/1036649508187385856)、3つのタイトルの立役者ですからね。フランス代表のデシャン監督も少しでもチャンスを与えて、当人も「2年前は2つの決勝(CLとユーロ)で負けたから、3位だったけど、今回バロンドールを獲れなかったら、これ以上、何をしたらいいと訊きたいよ」と言っていた賞獲りを少しでも手助けしてあげたかったのかも。
▽そんな感じの1週間でしたが、リーガも始まったばかりで途切れてしまう9月のインターナショナルマッチウィークはやっぱりどこか中途半端。とりあえず、幾つかネーションズリーグの試合の放送はあるため、週末も私は退屈はしないで済むんですが…とりあえず、マドリッド勢の選手たちがケガなく帰って来てくれるのを今は願うしかありませんね。
▽7月にはルイス・エンリケ監督が新しい指揮官として就任し、2020年ユーロまでのサイクルを担当することになったんですが、困ったことに9月から始まったこの新しいUEFAの大会、何だか妙なんですよ。ええ、FIFAランキングに従って、チームを4つのリーグに割け、更にその中で4つのグループを形成。その結果、最高レベルのAリーグに入ったスペインはイングランドとクロアチアと同じ組になったんですが、グループリーグの4試合は11月に終わり、1位になれば、来年6月に残り3グループの首位チームと準決勝、決勝を戦って優勝を決めるそうですが、不可解なのは3月からは2020年ユーロの予選も始まるということ。
▽うーん、ネーションズリーグのグループ首位チームになれば、ユーロ予選プレーオフへの出場権ももらえるんですが、大体、今回はその予選もグループ2位まで本大会に行けるという、かなり楽なモノですしね。となると、この大会を万が一の保険として考えればいいのか、うっかり最下位になって、下のリーグに降格するのは恥ずかしいからぐらいの感覚でいいのか、もしや、もやもやしているのは私だけでなく、選手たちも同じかもしれない?
▽500人程、見学に駆けつけたファンはイスコやアセンシオ、セルヒオ・ラモスといったレアル・マドリー勢を熱心に応援していましたが、どちらにしろ、初日はほんの小手調べですからね。新監督の構想がわかってくるのは翌日からの練習だったんですが…何と、今回から、マドリーやアトレティコのセッションでもお馴染みの開始から15分だけマスコミに公開する習慣がなくなってしまったんですよ!おまけに以前は非公開セッションでもTVカメラが谷を隔てた公道からグラウンドを撮影していたのを懸念して、敷地を囲むネットをシートで覆って目隠しって、もしや秘密主義に磨きがかかっていない?
▽要は代表の日々の様子を知りたければ、オフィシャルサイト(http://www.sefutbol.com/)に上がる動画を見るしかなくなってしまったんですが、それだけでなく、ルイス・エンリケ監督が代表合宿中のオフ日をなくし、チームは金曜にイングランド戦の行われるロンドンに移動した後、もうラル・ロサスには戻らず。直接、来週火曜のクロアチア戦の舞台となるエルチェ(スペイン南東部)に飛んでしまうって、いえ、ご当地出身のサウール(アトレティコ)は嬉しいでしょうけどね。試合前日のスタジアム練習は一般公開されるようですが、せっかくマドリッド訪問が代表戦期間中に当たりながら、チームを見る機会がほとんどなさそうなのは残念ですよね。
▽え、それでも木曜午後には選手たちがサント・ドミンゴ(マドリッド市内)に出現して、居合わせた観光客らを驚かせていなかったかって?ああ、それは月曜から、朝食は午前9時、夕食は午後8時30分の時間厳守で遅刻は罰金、食堂にスマホ持ち込みを禁止し、夜の自由時間のカードゲームやプレステもW杯中のように夜通しやるのはダメと、節度ある合宿生活を求められ、練習中もグラウンドの脇に新たに組み立てた足場の上からルイス・エンリケ監督に見張られて、ラス・ロサスに缶詰めになっている彼らを気遣ってのレクリーションタイムで、いえ、私もエスケープルームなるものを初めて知ったんですけどね。銀行の金庫室や刑務所など、仮想空間からグループで知恵を絞って脱出するゲームをやりに行ったそうですが、まあ、よくクラブで見かけるカートレースやペイントボールより、ケガの危険が少なそうなのはいいかと(https://twitter.com/saulniguez)。
▽そんなことはともかく、土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのイングランド戦については何せ、練習の内容が伝わってこないため、GKがW杯で株を下げたデ・ヘアのままか、ケパ(チェルシー)抜擢なのかを始め、先発がどうなるのか、予想つかないんですが、ロペテギ監督時代同様、初日の練習からルイス・エンリケ監督がよく目をかけていたイスコがどうやらチームの軸になるよう。
▽うーん、水曜のラス・ロサスで記者会見に出た当人はW杯中に批判的な記事を書いたエル・パイス(スペインの一般紙)が気に入らなかったか、「敵が自陣に籠ってしまった時、ラインの間でボールを受けるのと中盤に下りるのとどちらがダメージを与えられると思う?」と質問され、「Yo a ti no te voy a contester/ジョ・ア・ティー・ノー・テ・ボイ・ア・コンテスタール(ボクは君には答えない)」と返答を拒否。物議を醸していたりしたんですけどね。
▽理由は「何を言ったって、好きなことを書くんだから」とのことでしたが、まあ気持ちはわかるものの、それってちょっと大人げなくない?実際、イスコのプレースタイルには賛否両論なんですが、ウェンブリーでの前日記者会見で「Vamos a jugar al ataque, a tener el balón, a generar, más ocasiones de gol, a presionar arriba, ser agresivos/バモス・ア・フガ-アル・アル・アタケ、ア・テネール・エル・バロン、ア・ヘネラル・マス・オカシオネス・デ・ゴル、ア・プレシオナル・アリバ、セル・アグレシーボス(ウチは攻撃的にプレーする。ボールを持って、チャンスをより多く作って、敵前線にプレスをかけて、アグレッシブに行く)」と言っていたルイス・エンリケ監督の期待に応えられるといいのですが、さて。この9月の2試合が、どちらも夏のW杯で上に行かれてしまったイングランド(4位)とクロアチア(2位)相手というのはきっと、新チームのいい腕試しになってくれるはずです。
▽え、そんな調子で代表が非公開練習ばかりだった今週、私は何をしていたのかって?いやあ、火曜には久々に弟分、ヘタフェを覗いてきたんですが、相変わらず、あそこは練習が長いですね。10時から始まって、終わったのが12時半だったため、屋根付きスタンドのあるグラウンドで座って見られてどんなに助かったことか。丁度、その日は駆け込みで移籍のきまったクリストフォロ(フィオレンティーナからレンタル)の入団プレゼンもコリセウム・アルフォンソ・ペレスであったんですが、夏の間は芝の張替えでできなかったピッチでのユニフォーム姿お披露目を見に来たファンが20人ぐらいしかいなかったのはご愛敬。バケーション明けの平日ですし、ヘタフェは兄貴分チームたちのように気前よく、スタンドにボールを蹴り込んでプレゼントしてくれたりはしないため、かなりアットホームなプレゼンになっていましたっけ。
▽そして翌日、ヘタフェはマドリッドの2部チームの弟分、アルコルコンとプチェロ杯(夏の親善試合)を行ったため、私もメトロ10号線とセルカニアス(国鉄近郊路線)を乗り継いで、サント・ドミンゴ(アルコルコンのホーム)に足を運ぶことに。何せ、リーガ開幕戦のマドリー戦では先発フル出場しながら、続くエイバル戦、バジャドリー戦に柴崎岳選手の出番がありませんでしたからね。練習では元気そうだったため、絶対、出てくれるはずという読みが見事的中。前半半ばまでは2列目に入っていた彼でしたが、すぐ目の前のベンチからやたら、「Gaku, Gaku!」と大声を飛ばすボルダラス監督の指示に従って、途中からは新加入のクリストフォロとボランチでコンビを組むように。
試合の方は前半22分、柴崎選手がエリア内奥から折り返したラストパスをポルティージョは決められなかったものの、36分にはロベルト・イバニェスのパスから、こちらも新加入のフルキエ(ワトフォードからレンタル)が撃ち込んでヘタフェが先制。前半終了近くにも柴崎選手は敵DFを2人かわしながら、エリア前からいいパスを出したんですが、ロベルト・イバニェスがフィニッシュに失敗してしまいます。そのまま0-1で折り返した後、アルコルコンがレギュラーメンバーに代わった後半はどちらも点を挙げられず、そのままヘタフェが勝って終わったんですが、途中出場したアンヘルに2度、惜しいシュートがあったりと、やっぱりカテゴリーの差はありましたかねえ。
▽まあ、この試合のプレーぶりが認められ、柴崎選手がparon(パロン/リーガの停止期間)明け、16日のセビージャ戦で先発に戻れるかどうか、まだ1週間もあるため、定かじゃないんですが、実は同日には弟分仲間のレガネスとラージョも非公開で練習試合をやっていたとか。どうやら、エスタディオ・バジェカスのスタンド閉鎖により、10月半ばまでホームゲームが延期されているだけでなく、先週からはマドリッド南部にある練習場も整備で使用中止に。おかげでバルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場を借りたり、今週前半はロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で合宿していたラージョにレガネスが手を差し伸べて、最近はシュダッド・デポルティバ・レガネスを貸してあげていたよう。お互い、移籍市場ギリギリの新戦力が多く、おまけに各国代表に行っている選手が少ないという点でも手合わせするのに都合が良かった?
▽結果は2-1でレガネスの勝利だったそうですが、14日にはラージョも3週間ぶりとなるウエスカ戦が待っていますし、初の降格圏入りをしてしまったレガネスも16日にはブタルケでビジャレアル戦。どちらもこの期間にしっかり練習して、ファンをガッカリさせないようなプレーを披露してくれるといいのですが。
▽そして各国代表にそれぞれ、13人もの選手を出向させている兄貴分チームたちはというと。いえ、ロペテギ監督もシメオネ監督も火曜はUEFAのエリート監督会議でニヨンに行って不在だったんですけどね。あとは毎日、来週末の試合に備えて練習です。ただそれでも、マドリーには今回の招集を辞退したケイロル・ナバスやマルセロが残っており、ビニシウス(フラメンゴから移籍)やマリアノ(同オリンピック・リヨン)、そしてベンゼマが毎日、golazo(ゴラソ/スーパーゴールを連発しているなんていいニュースが聞こえてくることに。
▽翻って、トップチームの選手が11人いる彼らに比べ、少数精鋭主義のアトレティコはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場にたったの7人。しかもファンフラン、ビトロはまだ負傷のリハビリ中で、スロベニア代表を免除してもらったGKオブラクもプレシーズンから引きずっている腕の痛みでジムごもりとあって、グラウンドには4人だけって、何か物凄いものがない?おまけに第2子の出産が近い奥さんの状態が良くなくて、ルイス・エンリケ監督と話して代表を辞退したジエゴ・コスタが木曜に足を打撲しただの、金曜はセルタ戦でデビューしたばかりのカリニッチ(インテルから移籍)が足首を捻挫したのって、どうしてこう、悪いことばかりが続くのでしょう!
▽そんな中、シメオネ監督がつきっきりで集中特訓している選手が1人いて、それはコケ。いやあ、カテラーノ(下部組織出身の選手)の後輩で今季、ビジャレアルから出戻り移籍したロドリなど、「Me sorprendió que no estuviese Koke/メ・ソルプレンディオ・ケ・ノ^・エストゥビエセ・コケ(コケがいないのには驚いたよ)。でも監督の意見は尊重しないといけないし、コケには代表の門は誰にでも開いているんだから、努力を続けるように言いたいね」と何だか、ちょっと上から目線のアドバイスをラス・ロサスから送っていたんですが、まあ2013年にコケがA代表に呼ばれるようになって以来、初めての落選だったようですしね。
▽実際、UEFAスーパーカップではチームの4点目を決めたものの、リーガでは開幕戦からまったくパッとしていないため、今回の居残り練習は本人のためにもなるかと。その辺は木曜にネーションズリーグのドイツvsフランス戦(0-0)でプレーしたグリーズマンも同じなんですが、今週発表されたFIFAベストの3候補からはUEFA最優秀選手賞同様、クリスチアーノ・ロナウド、モドリッチ、サラに先を越されてしまった彼とはいえ、クラブも「Sin palabras/シン・パラブラス(言葉もない)」とツイッターで選考基準に異議を唱えていた通り(https://twitter.com/Atleti/status/1036649508187385856)、3つのタイトルの立役者ですからね。フランス代表のデシャン監督も少しでもチャンスを与えて、当人も「2年前は2つの決勝(CLとユーロ)で負けたから、3位だったけど、今回バロンドールを獲れなかったら、これ以上、何をしたらいいと訊きたいよ」と言っていた賞獲りを少しでも手助けしてあげたかったのかも。
▽そんな感じの1週間でしたが、リーガも始まったばかりで途切れてしまう9月のインターナショナルマッチウィークはやっぱりどこか中途半端。とりあえず、幾つかネーションズリーグの試合の放送はあるため、週末も私は退屈はしないで済むんですが…とりあえず、マドリッド勢の選手たちがケガなく帰って来てくれるのを今は願うしかありませんね。
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