【原ゆみこのマドリッド】見たい試合が見られない…

2018.08.01 18:30 Wed
▽「ようやくマドリッドを脱出できるのね」そんな風に私が羨ましがっていたのは火曜日、7月2週目のプレシーズン開始から、ずっと地元のシュダッド・デポルティバ・レガネス(マドリッド近郊)でトレーニング。足慣らしの親善試合も2つは同じグラウンドでプレー、唯一、河岸を変えて行ったアラベス戦でさえ、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)での開催だったため、バスで日帰りしていたレガネスが水曜のオリンピアコス戦に備え、ギリシャのピレウスに移動すると知った時のことでした。いえ、もちろん7月のマドリッドは暑かったとはいえ、午前中はまだ過ごしやすく、運動できない訳ではないんですけどね。

▽今週後半など、いよいよ気温40度になると言われている一番暑い夕方でも湿度は低いため、ダブルセッションをして倒れる選手の話なんか、聞いたことはないものの、いくらホテル等の費用が浮くといったって、ずっと同じところで練習していたら、リーガ開幕までに選手たちが飽きてしまう恐れがなきにしろあらず。何せ、アメリカツアー中のレアル・マドリーや1週間のシンガポール滞在をしたアトレティコなどにはクラブの商業的な理由もあるんですが、同じマドリッドの弟分仲間、ラージョも先週はマルベージャ(スペイン南部のビーチリゾート)でキャンプ、お隣さんのヘタフェに至ってはこの月曜から、オリバ(バレンシア)に続いてのカンポアモール(アリカンテ)で第2次キャンプ入りしていますからね。どこも時には環境を変えて、練習がマンネリにならないようにしているだけに、レガネスもこの遠征が気分転換になってくれるといいかと。

▽ただ、すでに10人も補強選手が到着した彼らの仕上がり状態は上々、私も正面から照りつける練習場のスタンドで観戦した、先週土曜のラージョ・マハダオンダ(2部)戦では3-0でこのプレシーズン最初の白星をゲット。先々週のアルコルコン(2部)戦とは違い、今季、5年ぶりに1部に戻ってきたバジャドリーへの移籍が近いと言われているGKクェジェルの姿はありませんでしたが、新入団組のロラン(デポルからレンタル移籍、昨季はマラガでプレー)やカリージョ(サザンプトンから移籍)らが前線に加わったチームは前半39分、エル・ザールのゴールで先制。後半はカンテラーノ(下部組織の選手)のアギレスとオヘダが追加点を挙げてくれましたが、ガリターノ前監督(今季はレアル・ソシエダを指揮)時代より、ペレグリーニ新監督のレガネスの得点力が上がったのかどうかを見極めるのはまだ、時期尚早かと。
▽まあ、相手も2部に初昇格したばかりのチームでしたからね。そうそう、実はこの日、ラージョ・マハダオンダではアラベスからレンタル移籍してきたエンソ・ジダンが先発してたいたんですが、眩しくて私は気がつかなかったものの、マドリー監督を辞任して、今は時間があるんでしょうか。ゴール裏で立ち見する観客に混じって、お父さんが長男を応援しに来ていたそう。おかげで昔、息子のアドリアン(マラガ)がヘタフェにいた時代、元マドリーのミチェル氏(今年の1月までマラガを指揮)がよく練習場に見学に来ていて、そのうち監督になってしまったなんていう過去の逸話を思い出すことに。

▽もちろんCL3連覇の偉業を成し遂げたジダン監督が2部のチームに収まるなんてことはありえないんですが、これまでマハダオンダ(マドリッド近郊)にあるアトレティコのシュダッド・デポルティバ・ワンダ内のミニスタジアムでプレーしていたラージョ・マハダオンダは施設の改修が追いつかず、完成するまではワンダ・メトロポリターノでホームゲームを開催することが決定。となると、今季はそちらのパルコ(貴賓席)で彼の姿を見かけることもあるかと思いますが、さて。残念ながら、アトレティコのリーガ戦は日程に合わないものの、新しいスタジアムは見ておきたいというファンにとっても、ラージョ・マハダオンダの試合はいいオプションになるんじゃないでしょうか。
▽え、6万7000人入るワンダのスタンドは解放限定で客席を少なくするからいいとして、ラージョ・マハダオンダにしろ、相手の2部チームにしろ、あの映画館のようなプレスコンファレンスルームで監督会見するとしたら、ちょっと仰々しすぎて気の毒じゃないかって?そうですね、実はこの月曜、火曜と続けて私もアトレティコの新入団プレゼンに行ってきたんですが、今は世間も夏休み真っ盛りなのが悪かったんでしょうか。

▽先週木曜にはW杯フランス代表の同僚、グリーズマンとリュカより一足早く休暇を切り上げてマドリッド入り、翌日からフィジカルコーチのプロフェ・オルテガの下、コケ、サウール、ジエゴ・コスタらのスペイン代表組と一緒に練習を始め、「モナコでやっていたのとは違って、もっと要求が高くて難しい」と言っていたレマルのプレゼンも、「シメオネ監督の言葉が移籍を決めるのに重要だった。チームにもっと価値を与えられると言われた」というジェルソン・マルティンス(スポルティグCPから移籍)のプレゼンもマスコミの数がいつもより控え目だったのは少々、寂しかったかと。

▽ちなみにこの2人のサイドアタッカーの加入により、変動があったのが背番号で、レマルが11番をもらったため、コレアが1月にカラスコが中国に行って以来、空いていた10番を着けることに。またリュカがW杯王者で割り当てられた21番を移籍予定のガメイロから受け継ぎ、おかげでジエゴ・コスタがお気に入りの19番に復帰。彼が昨季つけていた18番がジェルソンに回ることになったんですが、それより、早めに埋めてもらいたいのはサガン鳥栖へ移ったフェルナンド・トーレスの残した9番ですって。というのも…。

▽いやあ、またしても中継を見られるバル(スペインの喫茶店兼バー)は見つからなかったんですが、月曜にシンガポールでPSGと対戦したアトレティコが、またしても昨季の前半を思い起こさせるような状態だったんですよ。ええ、まさに「El futbol es contundencia, ellos la tuvieron y nosotros no/エル・フトボル・エス・コントゥンデンシア、エヨス・ラ・トゥビエロン・イ・ノソトロス・ノー(サッカーは決定力で相手にはあったが、こちらにはなかった)」とシメオネ監督も試合後、言っていた通りで、コレア、ガメイロ、ビエットが次から次へとチャンスをムダにしていたとなれば、グリーズマン、ジエゴ・コスタに続くゴールゲッターを獲得してほしいと願うのは決して自分だけではなかった?

▽おまけにその間、前半32分にはヌクンクに、後半26分にもディアビに決められ、2点ビハインドの逆境でピッチからGKアダン以外、トップチームの選手が1人もいなくなったから、ウェブでスポーツ紙のマッチログを見ていた私もこれは諦めるしかないと肩を落としたものでしたが…まさか、30分にはCKから17歳のモジェホが決め、41分にもボルハ・ガルセスのクロスがベルナーデに当たったオウンゴールでスコアが同点になったから、驚いたの何のって。でもねえ、カンテラーノたちも結構、やるじゃないかと見直した直後、ロスタイムにポストラチからボールを奪えず、決勝ゴールを決められてしまうんですもの。やっぱりまだまだ修行が足りなかった?ええ、1戦目のアーセナル戦でオブラクが腕をケガしたため、2試合連続のPK戦でparapenalti(パラペナルティ/PK止め屋)ぶりを披露してやると張り切っていたアダン(ベティスから移籍)だって、これにはどんなにガッカリしたことでしょう。

▽結局、3-2でPSGに負け、火曜には帰国したアトレティコですが、今週からトレーニングを始めたゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスも含めたチームをマハダオンダで見られるのは木曜のセッションだけ。金曜にはイタリアのブルニコへキャンプに行ってしまうせいですが、そちらから向かう日曜のシュツットガルトとの親善試合ではいよいよ、ジエゴ・コスタが出場可能になるとか。いえ、トマスなどが「Estamos deseando volver a jugar con el/エスタモス・デセアンドー・ボルベル・ア・フガール・コン・エル(ボクらはまた彼とプレーするのを望んでいる)」と言っていたグリーズマンは8月6日まで戻りませんけどね。できれば、お隣さんと対決する15日のUEFAスーパーカップまでにはガメイロ、ビエットと入れ替わりになる控えFWの獲得が済んでいると、ファンも心強いですよね。

▽そしてその、先週土曜からマイアミにいるマドリーはどうしているかというと。移動前日にはクロース、アセンシオ、ルーカス・バスケス、ナチョ、そしてイスコもバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に駆けつけ、土曜にフロリダ・インターナショナル・ユニバーシティのグラウンドで始まったセッションからはGKケイロル・ナバスとカルバハルも現地合流したんですが、不思議なのは同じスペイン代表組、しかもアメリカ滞在中なのにまだセルヒオ・ラモスが姿を現していないこと。一応、ツイッター(https://twitter.com/SergioRamos/status/1023651991820615680)に自主トレしているビデオを上げて、「体は鍛えているよ」とアピールはしていたんですが、うーん、マルセロもまだブラジルにいるみたいですし、もしやこれってキャプテン権限の一種?

▽どちらにしろ、カセミロも含め、スペインの火曜深夜26時(日本時間水曜午前9時)から行われるインターナショナル・チャンピオンズカップ、マンチェスター・ユナイテッド戦が終わった翌日には合流するようですが、次のマドリーの試合はワシントン、土曜深夜のユベントス戦、最後のローマ戦も7日の深夜ともう、これはとてもバルに行って見られるような時間帯ではないため、すでに私はTV観戦を諦めているんですが、何せこちらは攻撃の主力、ベイルとベンゼマがプレシーズン練習開始から参加していて初戦から、出場できますからね。

▽この夏、加入したビンチウス(フラメンゴから移籍)もデビューが見込まれるとあって、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントスに移籍)退団後の攻撃陣を試合でチェックできないのは残念なんですが、まあこればかっかりはねえ。その他、オドリオソラ(レアル・ソシエダから移籍)やデ・トマス(昨季はラージョにレンタル移籍)ら、新顔が登場するのも楽しみですし、ここはまず、ロペテギキ新監督のお手並み拝見。朝起きてビックリな結果が出ていないことを祈っています。このアメリカ遠征終了後は移籍希望のコバチッチはともかく、モドリッチやバランのW杯決勝組も加わってまた、マドリーはバルデベバスでUEFAスーパーカップまで(おそらく非公開)練習。夏休みのマドリッド訪問で選手たちを近くで見たいファンには練習場入り口で待つという手がありますが…周囲に日影が少ないため、多分、物凄く暑いですよ。

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