【六川亨の日本サッカーの歩み】意外と多い前回優勝国の初戦敗戦
2018.06.19 12:00 Tue
▽ロシアに来て12日が過ぎた。昨日は深夜0時55分カザン2駅発の夜行寝台列車でサランスクへ移動した。サランスクに着いたのは午前9時45分。約9時間の道のりである。距離にしては400キロくらいだが、途中で何度も停車して時間を調節するあたり、東京駅発のバスによるスキーツアーと似たような感じだ。
▽さてW杯である。昨日は前回優勝国のドイツがメキシコに0-1で敗れる大波乱があった。同じく優勝候補のブラジルがスイスと1-1で引き分けるなど、W杯ならではの初戦の難しさがある。それはコロンビアのペケルマン監督も前日会見で語っていた。
▽W杯が24カ国に増えた82年スペイン大会以降、前回優勝国が敗れたのは10大会中5回と意外に多い。まず82年スペイン大会では初出場のマラドーナが反則すれすれのラフプレーに苦しめられ、開幕戦でベルギーに0-1で敗れた。
▽新しいところでは、02年の日韓大会でフランスがセネガルに0-1で敗れ、グループリーグ敗退という屈辱を味わう。エースのジダンが負傷していたせいもあるが、当時は前回優勝国が予選を免除されたことで、厳しい試合をする機会が減少したことがその理由の1つと考えられた。
▽06年ドイツ大会を最後に前回優勝国の予選免除は廃止され、10年南ア大会は予選を突破したイタリアだったが、開幕戦でパラグアイに1-1で引き分けるなどグループリーグ最下位で南アを後にした。
▽そして14年ブラジル大会ではスペインが開幕戦でオランダに1-5と大敗し、これまたグループリーグで敗退した。フランスとスペインはともに初優勝後のW杯ということもあり、結果を出したチームにありがちな新陳代謝に失敗したと見る向きもある。
▽しかしドイツは若返りを図ってEUROを制し、どこにもスキはないと思っていた。メキシコの、ドイツの焦りを誘う試合展開も見事だったが、これで初のベスト4進出を果たせるか。
▽そして明日は日本がコロンビアに挑む。メキシコの再現を多くの日本人サポーターは着たいしていることだろう。
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▽サランスクに着いてまず感じたのは「暑い!」ということ。カザンより涼しいと聞いていたが、昼過ぎにはTシャツ1枚で過ごせる。ここらあたり、先週木曜のコラムでも書いた06年ドイツW杯の悪夢が頭をよぎる。西野ジャパンはカザン入りしてからコンディション調整の練習が多く、走り込みなどのハードな練習はしていない。いまさらながら心配のタネは尽きない。▽さてサランスクである。この街の人はとても親切だ。カザンでは道を聞こうとしてもロシア語しか話さないため敬遠されがち。このため大学生でないと英語は通じない。しかしサランスクでは、道で立ち止まっていると寄ってきて、ロシア語で話しかけてくる。こちらがカタコトの英語で答えると、わざわざ英語の話せる若者を探して手助けしてくれるのだ。白タクを拾って行き先と料金を決めてくれたり、ホテルの近くまで遠回りでも案内したりしてくれた。▽W杯が24カ国に増えた82年スペイン大会以降、前回優勝国が敗れたのは10大会中5回と意外に多い。まず82年スペイン大会では初出場のマラドーナが反則すれすれのラフプレーに苦しめられ、開幕戦でベルギーに0-1で敗れた。
▽90年のイタリア大会でも前回優勝のアルゼンチンはカメルーンに0-1で敗退。しかしマラドーナに率いられたセレステ・イ・ブランコはブラジルや開催国イタリアを倒して決勝まで進出したのはさすがだった。
▽新しいところでは、02年の日韓大会でフランスがセネガルに0-1で敗れ、グループリーグ敗退という屈辱を味わう。エースのジダンが負傷していたせいもあるが、当時は前回優勝国が予選を免除されたことで、厳しい試合をする機会が減少したことがその理由の1つと考えられた。
▽06年ドイツ大会を最後に前回優勝国の予選免除は廃止され、10年南ア大会は予選を突破したイタリアだったが、開幕戦でパラグアイに1-1で引き分けるなどグループリーグ最下位で南アを後にした。
▽そして14年ブラジル大会ではスペインが開幕戦でオランダに1-5と大敗し、これまたグループリーグで敗退した。フランスとスペインはともに初優勝後のW杯ということもあり、結果を出したチームにありがちな新陳代謝に失敗したと見る向きもある。
▽しかしドイツは若返りを図ってEUROを制し、どこにもスキはないと思っていた。メキシコの、ドイツの焦りを誘う試合展開も見事だったが、これで初のベスト4進出を果たせるか。
▽そして明日は日本がコロンビアに挑む。メキシコの再現を多くの日本人サポーターは着たいしていることだろう。
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