【原ゆみこのマドリッド】1つだけ足並みを乱したチームがある…
2018.03.20 13:01 Tue
▽「もうそこまで考えないといけないの?」そんな風に私が呆気に取られていたのは日曜日の夜、サンティアゴ・ベルナベウのミックスゾーンでラジオ・マルカ(スポーツ専門ラジオ局)のレポーターの質問を聞いた時のことでした。いやあ、「クラシコでバルサにpasillo(パシージョ/花道)ってどう思う?」とルーカス・バスケスに訊いていたんですが、今季のクラシコ(伝統の一戦)は遅めで、シーズン後半分は第36節。その日は第29節が終わったばかりだったので、6試合あと、日付にして5月最初の週末の話なんですけどね。そこで私が、これはアトレティコのせいだと肩身が狭く感じてしまったのは現在、首位と2位の差は勝ち点11。つまり今後、この差が変わらなければ、第35節にバルサのリーガ優勝が確定するため、次の試合で対戦するチームは入場時、花道を作ってチャンピオンをお迎えするという慣習があったから。
▽え、8差のままだったら、カンプ・ノウでの試合で永遠のライバルの優勝決定シーンに自らが立ち会うこともありえたのだから、だったら花道の方がマシじゃないかって? まあ、そうなんですが、あまり先回りして物事を考えると、ならいっそ、4月8日のマドリーダービーでお隣さんを叩き、更に首位との差を広げてやれば、バルサはもっと前倒しで戴冠。心おきなく5月26日、キエフでのCL決勝の準備に専念できるなんて、レアル・マドリーの選手たちが思いついてしまうかもしれませんからね。あまり寝た子を起こすようなことには触れてほしくなかったんですが、ちょうど第35節前の2週間はCL準決勝。この日程がいきなりクラシコ祭りになったりしたら、面白いかもしれませんよね。
▽まあ、4月5月のことはまだいいんですが、ここで先週末のリーガを振り返ってみることにすると、マドリッド勢で土曜にプレーしたのは1チームだけ。ええ、雨がザーザー降る中、弟分のヘタフェがアノエタでレアル・ソシエダと対戦したんですが、相手がこのところ不調だったのが幸いしましたかね。前半23分にはウィリアム・ホセにヘッドで先制されてしまったものの、ハーフタイムに入る直前にCKからジェネが撃ち込んで同点に。すると後半5分、アンヘルがエリア前からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてくれたから、驚いたの何のって。
▽いやあ、前節のレバンテ戦では前半のチャンスに彼の照準が合わず、結局、0-1と惜敗してしまったヘタフェだったんですけどね。このクラスのチームには常勝義務はないですし、アンヘルは今季ここまでチーム内最多の12ゴール。全ての試合で得点していたら、それこそクリスチアーノ・ロナウドかメッシかという話になってしまうとなれば、決まった時には喜んでおかないと。後半33分には殊勲のアンヘルも柴崎岳選手と交代で退き、この1点を守って、1-2で逆転勝利したヘタフェでしたが、おかげで9位になった彼らは来季のヨーロッパリーグ出場権が得られる7位まで勝ち点4差に接近。4月2日の次節は1つ上のベティスとの直接対決ですから、月曜開催でもコリセウム・アルフォンソ・ペレスにファンが応援に駆けつけてくれるといいですね。
▽まあ、余談として、翌日曜にはELも32強対決で敗退、現在15位の不成績のせいでソシエダのエウセビオ監督が解任。エスクリバ監督(ビジャレアル)、デ・ビアージ監督(アラベス)、ミチェル監督(マラガ)に続き、ヘタフェ戦の直後にクビとなった今季4人目の指揮官となったなんてこともあったんですが、これは単なる偶然かと。今週のヘタフェは水曜からセッションを再開しますが、柴崎選手はベルギーで合宿している日本代表へ行ってしまったので、来週火曜のウクライナとの親善試合が終わるまで、練習場で会えないのは残念です。
▽実際、サラビアが2枚目のイエローカードをもらって退場した後、終了間際に1点を返したのもCLにメンバー登録されていないラユンでしたしね。それでもまだ、彼らには準々決勝バイエルン戦というお楽しみがあるんですから、ここは初めてのコパ・デル・レイ決勝進出という夢を砕かれたレガネスの面々が、同大会の準々決勝でやはりセビージャに敗れた兄貴分、アトレティコが第4節前に2-5と大勝したのに続き、2-1の勝利でリベンジできたのは良かったかと。おかげでしばし、停滞していた勝ち点も36に増え、キャプテンのガブリエル・ピレスなどは「No nos damos por salvados virtualmente/ノー・ノス・ダモス・ポル・サルバードス・ビルトゥアルメンテ(ボクらは残留を実質上、達成したとは思わない)。安心するのは数字的に決まってからさ」と言っていましたが、降格圏とは15ポイント離れていますからね。
▽何はともあれ、これでレガネスも代表戦週間後にバレンシア、バルサと続く、強豪との試合をプレッシャーなしに迎えられると思いますが、私が信じられない経験をしたのはその日、一旦、家に戻って休んでから、もう1度、コートを着込んで出かけた夜の部のことでした。だってえ、サンティアゴ・ベルナベウへ行く前、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で見ていた間、前半19分にグリーズマンがゲットしたPKを当人が決めたアトレティコは0-1でずっと勝っていたんですよ。コケのシュートがゴールポストに阻まれ、追加点が取れなかったり、後半になって、ビジャレアルに押され気味になっていたのは気に入らなかったものの、試合の残りはたった15分。バルを出てメトロ(地下鉄)に乗り、地上に戻ってラジオをつけたら、2-1で負けていたって一体、何がどうなっている?
▽え、あと10分守り切ればというところでビジャレアルがセットプレーを利用。後半38分にはアルバロのクロスからウナルがヘッドで、46分にはゴディンのクリアしたボールを戻したボネラのパスからゴール前でウナルが再び決めて逆転されたんだろうって?まあ、そうなんですけど、後でサウールも「No tiene explicacion/ノー・ティエネ・エスプリカシオン(説明がつかない)。ウチはあの2度のセットプレーでもっと集中していないといけなかった」と言っていたんですが、やっぱりそれって、EL16強対決ロコモティブ・モスクワ戦2ndレグの後、金曜明け方にマドリッドについたせいで疲れていたから?ええ、私も土曜にマハダオンダ(マオリド近郊)に練習を見に行ったところ、たった40分でセッションが終わってしまったのにビックリしたんですが、加えて彼らは現在、フィールドプレーヤーがたったの17人。更にフィリペ・ルイスとファンフランのケガでマイナス2人ですからね。
▽となれば、いくらシメオネ監督が「25人いたって、6人ケガをすることもある。Tengo un plantilla corta pero importante/テンゴ・ウナ・プランティージャ・コルタ・ペロ・インポルタンテ(ウチは少ないが強力な選手層だ)」と言い張ったって、ローテーションもままならないのは自明の理かと。イエローカードで次節の累積警告が決まったグリーズマンをガビに代えた途端、同点にされたり、ロスタイムにはビトロが退場になってしまったりと、試合終盤はツキもありませんでしたしね。「自分のせいで試合に負けたような気がする。選手たちは物凄い努力をしてくれたが、私の決断で助けてやることができなかった」(シメオネ監督)というのもあったんでしょうが、どうやらラ・セラミカ(ビジャレアルのホーム、エル・マドリガルから改称)はアトレティコにとって、とことん相性の悪いスタジアムのようです。
▽そして私がまだ呆然としているうちにマドリーvsジローナ戦が始まったんですが、いやあ、ベイルやモドリッチ、カセミロをベンチに置き、ジダン監督はアセンシオ、ルーカス・バスケス、コバチッチらの第2陣を先発させたんですが、ロナウドがノッている時の彼らは簡単にgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)ができるんですよ。ええ、前半こそ、10分にクロースのパスからロナウドが決めたゴールを29分、FKからストゥアニのヘッドで帳消しにされてしまったものの、後半だけで5点を挙げているんですから、忙しいったらありゃしない。まずは2分、ベンゼマのアシスストでロナウドが勝ち越し点を入れると、14分にはベンゼマからのパスを彼がルーカス・バスケスに送って3点目。その4分後はベンゼマが1対1で狙ったんですが、GKボノに弾かれ、こぼれ球はまたしてもロナウドのゴールになります。
▽更に40分には揃って途中出場したモドリッチがベイルにスルーパスを送って5点目が入ると、最後はロスタイム、またしてもクロース、ロナウドのコンビで決めて、とうとうpoker(ポケル/1試合4得点のこと)達成って、あらやだ。その日はメッシもアスレティック戦でゴールを挙げ、2-0でのバルサの勝利に貢献していたため、ランキングトップが25得点になっていたんですが、これでロナウドも22ゴールとして2位に浮上。たった3点差しかないとなれば、残り9試合でピチチ(得点王)ゲットも決して夢ではありませんって。うーん、今季は前半戦で4得点しかできなかった彼なんですけどね。後半戦9試合で18ゴールって、この驚異の追い上げはまさに、「Es lo que tiene este senor, es de otra galaxia, sin palabras/エス・ロ・ケ・ティエネ・エステ・セニョール、エス・デ・オトラ・ガラクシア、シン・パラブラス(これがこのセニョールが持っているもの、別の銀河のものだね。言葉もないよ)」(ジダン監督)という通りでしょうか。
▽え、だから前半戦でのロナウドの不調がなければ、マドリーも今頃、首位と勝ち点15差で、2位との差が4に縮まったことなんか、ちまちま喜んでいることもなかったんだろうって?それは結果論で、覆水盆に返らずですからね。今は「ウチはシーズン前半に欠けていた、recuperamos algo de confianza/レクペラモス・アルゴ・デ・コンフィアンサ(何がしかの自信を取り戻した)」(ジダン監督)ことに感謝して、唯一、残ったタイトル、CL優勝に邁進するしかないと思いますが、でもご用心。というのもこの日はセルヒオ・ラモスがお休みをもらっていたせいもあるんですが、マドリーは後半にもセットプレーから、22分にはストゥアニに、43分にはフアンペに頭で決められて、最終スコアは6-3だったから。
▽そう、準々決勝の相手はユベントスで、守備もジローナよりずっと堅いため、そういうミスは命取りになりかねませんからね。4月3日の1stレグまでにはジダン監督もセットプレー時のマーカー調整など、イロイロ練習しておきたいところですが…当面は望むべくもなし。ええ、月曜にはチームの19人が各国代表に向かったため、水曜から始まるバルデベバス(バラハス空港の近く)のセッションにはGKカシージャ、ベンゼマ、テオ、マルコス・ジョレンテの4人しか来ないんですよ。中でも中国でウェールズが国際親善カップを戦うベイル、新大陸でクロアチアがペルー、メキシコと親善試合というモドリッチ、コバチッチらは長距離移動になるため、代表戦明けの疲れが気になりますが…。
▽まあ、それは同じクロアチアのベルサイコがいるアトレティコも出向組が総勢11人と、ただでさえ選手が少ないため、心配なのは同じですって。それと並行して、月曜夕方にはラモス、カルバハル、アセンシオ、イスコ、ナチョ、ルーカス・バスケスらのマドリー勢、そしてコケ、サウール、ジエゴ・コスタのアトレティコ勢もラス・ロサス(マドリッド近郊)にあるサッカー協会施設で合宿入りしたスペイン代表の予定を伝えておくことにすると。木曜にドュッセルドルフに移動する前、火曜と水曜の午前11時からのセッションは15分のみマスコミに公開で、クロースがいるドイツとの親善試合は金曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)キックオフ。一応、一般のファンも練習見学できる公開セッションが帰国したその日、土曜の12時30分から予定されています。
▽2試合目はワンダ・メトロポリターノで来週火曜、メッシはもちろんのこと、ファンへの配慮かもしれませんが、アトレティコのコレアも招集されたアルゼンチンとの親善試合で、こちらは金曜からスタジアムのチケット売り場(11時~19時)でも入場券購入ができるよう。ここ最近はあまり、スペイン国内での代表戦で満員御礼は聞きませんし、ワンダはキャパも大きいため、その頃、マドリッド訪問の予定がある方は立ち寄ってもいいかと。ちなみに今回、ロペテギ監督の招集したメンバーで変わったのはパレホ(バレンシア)、ロドリ(ビジャレアル)、マルコス・アロンソ(チェルシー)が初めて呼ばれたのと入れ違いで、モラタ(チェルシー)、ビトロ(アトレティコ)らが外れたこと。まあ、FWではコスタやルーカス・バスケスが戻りましたしね。W杯前最後のリストとなるため、ここで外れた選手は焦っているかもしれませんが、本番は6月。まだまだこの先、返り咲きのチャンスはあるんじゃないでしょうか。
▽え、8差のままだったら、カンプ・ノウでの試合で永遠のライバルの優勝決定シーンに自らが立ち会うこともありえたのだから、だったら花道の方がマシじゃないかって? まあ、そうなんですが、あまり先回りして物事を考えると、ならいっそ、4月8日のマドリーダービーでお隣さんを叩き、更に首位との差を広げてやれば、バルサはもっと前倒しで戴冠。心おきなく5月26日、キエフでのCL決勝の準備に専念できるなんて、レアル・マドリーの選手たちが思いついてしまうかもしれませんからね。あまり寝た子を起こすようなことには触れてほしくなかったんですが、ちょうど第35節前の2週間はCL準決勝。この日程がいきなりクラシコ祭りになったりしたら、面白いかもしれませんよね。
▽まあ、4月5月のことはまだいいんですが、ここで先週末のリーガを振り返ってみることにすると、マドリッド勢で土曜にプレーしたのは1チームだけ。ええ、雨がザーザー降る中、弟分のヘタフェがアノエタでレアル・ソシエダと対戦したんですが、相手がこのところ不調だったのが幸いしましたかね。前半23分にはウィリアム・ホセにヘッドで先制されてしまったものの、ハーフタイムに入る直前にCKからジェネが撃ち込んで同点に。すると後半5分、アンヘルがエリア前からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてくれたから、驚いたの何のって。
▽まあ、余談として、翌日曜にはELも32強対決で敗退、現在15位の不成績のせいでソシエダのエウセビオ監督が解任。エスクリバ監督(ビジャレアル)、デ・ビアージ監督(アラベス)、ミチェル監督(マラガ)に続き、ヘタフェ戦の直後にクビとなった今季4人目の指揮官となったなんてこともあったんですが、これは単なる偶然かと。今週のヘタフェは水曜からセッションを再開しますが、柴崎選手はベルギーで合宿している日本代表へ行ってしまったので、来週火曜のウクライナとの親善試合が終わるまで、練習場で会えないのは残念です。
▽そして日曜は正午からの試合を見にブタルケへ向かった私でしたが、いやあもう、久々にいい天気だったにも関わらず、スタジアムが周りに建物のない丘の上にあるせいか、強風が吹きつけて寒かったの何のって。それでも試合はレガネスが前半19分、CKからブスティンサのヘッドで先制すると、後半23分にもディエゴ・リコのパスをエラソが撃ち込んでリードが2点に拡大。相手のセビージャは、後でモンテッラ監督も「疲労が出たようだ。メンタル的にも身体的にも落ち込みが見られた」と言っていたように、火曜にオールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッドを下したCL16強対決2ndレグの大一番が堪えていたみたいでしたっけ。
▽実際、サラビアが2枚目のイエローカードをもらって退場した後、終了間際に1点を返したのもCLにメンバー登録されていないラユンでしたしね。それでもまだ、彼らには準々決勝バイエルン戦というお楽しみがあるんですから、ここは初めてのコパ・デル・レイ決勝進出という夢を砕かれたレガネスの面々が、同大会の準々決勝でやはりセビージャに敗れた兄貴分、アトレティコが第4節前に2-5と大勝したのに続き、2-1の勝利でリベンジできたのは良かったかと。おかげでしばし、停滞していた勝ち点も36に増え、キャプテンのガブリエル・ピレスなどは「No nos damos por salvados virtualmente/ノー・ノス・ダモス・ポル・サルバードス・ビルトゥアルメンテ(ボクらは残留を実質上、達成したとは思わない)。安心するのは数字的に決まってからさ」と言っていましたが、降格圏とは15ポイント離れていますからね。
▽何はともあれ、これでレガネスも代表戦週間後にバレンシア、バルサと続く、強豪との試合をプレッシャーなしに迎えられると思いますが、私が信じられない経験をしたのはその日、一旦、家に戻って休んでから、もう1度、コートを着込んで出かけた夜の部のことでした。だってえ、サンティアゴ・ベルナベウへ行く前、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で見ていた間、前半19分にグリーズマンがゲットしたPKを当人が決めたアトレティコは0-1でずっと勝っていたんですよ。コケのシュートがゴールポストに阻まれ、追加点が取れなかったり、後半になって、ビジャレアルに押され気味になっていたのは気に入らなかったものの、試合の残りはたった15分。バルを出てメトロ(地下鉄)に乗り、地上に戻ってラジオをつけたら、2-1で負けていたって一体、何がどうなっている?
▽え、あと10分守り切ればというところでビジャレアルがセットプレーを利用。後半38分にはアルバロのクロスからウナルがヘッドで、46分にはゴディンのクリアしたボールを戻したボネラのパスからゴール前でウナルが再び決めて逆転されたんだろうって?まあ、そうなんですけど、後でサウールも「No tiene explicacion/ノー・ティエネ・エスプリカシオン(説明がつかない)。ウチはあの2度のセットプレーでもっと集中していないといけなかった」と言っていたんですが、やっぱりそれって、EL16強対決ロコモティブ・モスクワ戦2ndレグの後、金曜明け方にマドリッドについたせいで疲れていたから?ええ、私も土曜にマハダオンダ(マオリド近郊)に練習を見に行ったところ、たった40分でセッションが終わってしまったのにビックリしたんですが、加えて彼らは現在、フィールドプレーヤーがたったの17人。更にフィリペ・ルイスとファンフランのケガでマイナス2人ですからね。
▽となれば、いくらシメオネ監督が「25人いたって、6人ケガをすることもある。Tengo un plantilla corta pero importante/テンゴ・ウナ・プランティージャ・コルタ・ペロ・インポルタンテ(ウチは少ないが強力な選手層だ)」と言い張ったって、ローテーションもままならないのは自明の理かと。イエローカードで次節の累積警告が決まったグリーズマンをガビに代えた途端、同点にされたり、ロスタイムにはビトロが退場になってしまったりと、試合終盤はツキもありませんでしたしね。「自分のせいで試合に負けたような気がする。選手たちは物凄い努力をしてくれたが、私の決断で助けてやることができなかった」(シメオネ監督)というのもあったんでしょうが、どうやらラ・セラミカ(ビジャレアルのホーム、エル・マドリガルから改称)はアトレティコにとって、とことん相性の悪いスタジアムのようです。
▽そして私がまだ呆然としているうちにマドリーvsジローナ戦が始まったんですが、いやあ、ベイルやモドリッチ、カセミロをベンチに置き、ジダン監督はアセンシオ、ルーカス・バスケス、コバチッチらの第2陣を先発させたんですが、ロナウドがノッている時の彼らは簡単にgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)ができるんですよ。ええ、前半こそ、10分にクロースのパスからロナウドが決めたゴールを29分、FKからストゥアニのヘッドで帳消しにされてしまったものの、後半だけで5点を挙げているんですから、忙しいったらありゃしない。まずは2分、ベンゼマのアシスストでロナウドが勝ち越し点を入れると、14分にはベンゼマからのパスを彼がルーカス・バスケスに送って3点目。その4分後はベンゼマが1対1で狙ったんですが、GKボノに弾かれ、こぼれ球はまたしてもロナウドのゴールになります。
▽更に40分には揃って途中出場したモドリッチがベイルにスルーパスを送って5点目が入ると、最後はロスタイム、またしてもクロース、ロナウドのコンビで決めて、とうとうpoker(ポケル/1試合4得点のこと)達成って、あらやだ。その日はメッシもアスレティック戦でゴールを挙げ、2-0でのバルサの勝利に貢献していたため、ランキングトップが25得点になっていたんですが、これでロナウドも22ゴールとして2位に浮上。たった3点差しかないとなれば、残り9試合でピチチ(得点王)ゲットも決して夢ではありませんって。うーん、今季は前半戦で4得点しかできなかった彼なんですけどね。後半戦9試合で18ゴールって、この驚異の追い上げはまさに、「Es lo que tiene este senor, es de otra galaxia, sin palabras/エス・ロ・ケ・ティエネ・エステ・セニョール、エス・デ・オトラ・ガラクシア、シン・パラブラス(これがこのセニョールが持っているもの、別の銀河のものだね。言葉もないよ)」(ジダン監督)という通りでしょうか。
▽え、だから前半戦でのロナウドの不調がなければ、マドリーも今頃、首位と勝ち点15差で、2位との差が4に縮まったことなんか、ちまちま喜んでいることもなかったんだろうって?それは結果論で、覆水盆に返らずですからね。今は「ウチはシーズン前半に欠けていた、recuperamos algo de confianza/レクペラモス・アルゴ・デ・コンフィアンサ(何がしかの自信を取り戻した)」(ジダン監督)ことに感謝して、唯一、残ったタイトル、CL優勝に邁進するしかないと思いますが、でもご用心。というのもこの日はセルヒオ・ラモスがお休みをもらっていたせいもあるんですが、マドリーは後半にもセットプレーから、22分にはストゥアニに、43分にはフアンペに頭で決められて、最終スコアは6-3だったから。
▽そう、準々決勝の相手はユベントスで、守備もジローナよりずっと堅いため、そういうミスは命取りになりかねませんからね。4月3日の1stレグまでにはジダン監督もセットプレー時のマーカー調整など、イロイロ練習しておきたいところですが…当面は望むべくもなし。ええ、月曜にはチームの19人が各国代表に向かったため、水曜から始まるバルデベバス(バラハス空港の近く)のセッションにはGKカシージャ、ベンゼマ、テオ、マルコス・ジョレンテの4人しか来ないんですよ。中でも中国でウェールズが国際親善カップを戦うベイル、新大陸でクロアチアがペルー、メキシコと親善試合というモドリッチ、コバチッチらは長距離移動になるため、代表戦明けの疲れが気になりますが…。
▽まあ、それは同じクロアチアのベルサイコがいるアトレティコも出向組が総勢11人と、ただでさえ選手が少ないため、心配なのは同じですって。それと並行して、月曜夕方にはラモス、カルバハル、アセンシオ、イスコ、ナチョ、ルーカス・バスケスらのマドリー勢、そしてコケ、サウール、ジエゴ・コスタのアトレティコ勢もラス・ロサス(マドリッド近郊)にあるサッカー協会施設で合宿入りしたスペイン代表の予定を伝えておくことにすると。木曜にドュッセルドルフに移動する前、火曜と水曜の午前11時からのセッションは15分のみマスコミに公開で、クロースがいるドイツとの親善試合は金曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)キックオフ。一応、一般のファンも練習見学できる公開セッションが帰国したその日、土曜の12時30分から予定されています。
▽2試合目はワンダ・メトロポリターノで来週火曜、メッシはもちろんのこと、ファンへの配慮かもしれませんが、アトレティコのコレアも招集されたアルゼンチンとの親善試合で、こちらは金曜からスタジアムのチケット売り場(11時~19時)でも入場券購入ができるよう。ここ最近はあまり、スペイン国内での代表戦で満員御礼は聞きませんし、ワンダはキャパも大きいため、その頃、マドリッド訪問の予定がある方は立ち寄ってもいいかと。ちなみに今回、ロペテギ監督の招集したメンバーで変わったのはパレホ(バレンシア)、ロドリ(ビジャレアル)、マルコス・アロンソ(チェルシー)が初めて呼ばれたのと入れ違いで、モラタ(チェルシー)、ビトロ(アトレティコ)らが外れたこと。まあ、FWではコスタやルーカス・バスケスが戻りましたしね。W杯前最後のリストとなるため、ここで外れた選手は焦っているかもしれませんが、本番は6月。まだまだこの先、返り咲きのチャンスはあるんじゃないでしょうか。
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