【原ゆみこのマドリッド】もうヨーロッパしかない…
2018.03.06 12:15 Tue
▽「ようやく本番が来たわ」そんな風に私がホッとしていたのは月曜日、ジダン監督がチーム全員を引き連れてパリ入りした映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、3週間前のCL16強対決1stレグでは3-1とPSGに快勝したレアル・マドリーだったんですけどね。何せ、リーガでは首位バルサに逆転優勝を夢見るのもおこがましい二桁の勝ち点差をつけられていたため、その間の5試合は全て調整扱い。先週末の弟分、ヘタフェとのミニダービーでEnsayo general/エンサジョ・ヘネラル(総合リハーサル)を終え、今季唯一、獲得の可能性が残っているCL戦、この火曜午後8時45分(日本時間翌午前4時25分)からのスタッド・ド・プランスでの2ndレグに挑むんですが、いや、スコアからして勝ち抜けは楽勝に見える対戦に普通、ここまで大騒ぎする?
▽それこそマドリーの方がremontada(レモンターダ/逆転突破)が必要なのかと思える程、スポーツ紙やTVの報道が盛り上がっているのはちょっと、私も不思議なんですが、おまけにこの試合では昨季、バルサがPSGに1stレグで4-0と負け、カンプ・ノウで6-1と勝って準々決勝進出という奇跡を成し遂げた際の主役の1人、ネマールが中足骨骨折で出場できず。今季はPSGの側でその偉業をリピートしてほしいというエメリ監督の願いを早々に打ち砕いただけでなく、ムバッペも足首のケガでヒヤリとさせてくれましたからね。カバーニとディ・マリアだけでは心もとないのか、クラブも昨今は眉をひそめられる存在であるウルトラ(過激なファン)たちに応援を頼んだなんて話もありますし、確かにそれだとピッチ外は別の意味でかなり賑やかになりそうですが…。
▽え、今となってはアトレティコもお隣さんと同じ立場だろうって?まあ、そうですけど、彼らのヨーロッパの大会がELだからでしょうか。こちらもワンダ・メトロポリターノ開催の16強対決、ロコモティブ・モスクワ戦1stレグが木曜午後7時(日本時間翌午前3時)に迫りながら、いえ、まだ昨日の今日でバルサ戦のショックが抜けないせいもありますけどね。せいぜい週末のロシアリーグでスコアレスドローに終わったスパルタク・モスクワとのダービーでは、ウルトラたちの炊くbengala(ベンガラ/発煙筒)でスタンドが真っ赤に染まっていたとかぐらいで、相変わらず、対戦チームの情報はほとんど伝わってこず。それでもうっかり油断して、同じロシア勢のルビン・カザンを前にEL32強で敗退した5年前の悪夢の再現になったら困るため、なるたけファンには応援に来てもらいたいとはいえ…まだチケットはかなり残っているようですよ。
▽まあ、それはともかく、先週末のリーガの様子も話しておかないといけません。マドリッド勢では土曜、先にレガネスがマラガをブタルケに迎えていたんですが、次の時間帯がマドリー戦だったため、私もそちらへは行けず、サンティアゴ・ベルナベウに着いてから、後半のエラソとアムラバットのゴールで2-0と快勝。コパ・デル・レイ準決勝敗退後の5試合連続白星なしというスランプにようやく終止符を打ったと知って、胸をなでおろしたんですが、ガリターノ監督によると、「Creo que los 33 puntos no nos garantizan la permanencia/クレオケ・ロス・トレインタイトレス・プントス・ノー・ノス・ガランティサン・ラ・ペルマネンシア(勝ち点33では1部残留は保証されないと思う)」とのこと。幸いこの日曜に当たるアスレティックもあまり調子のいいチームじゃないため、セビージャ、バレンシア、バルサと続く強豪対決が始まる前にできるだけ、勝ち点を上積みしておいてもらいたいところです。
▽そしてミニダービーが始まったんですが、この日の私はベルナベウでピッチかぶりつきの席での観戦を初体験。冗談でなく、選手たちが立っているのと同じ高さだったため、まるで自分まで一緒にプレーしているような気分になってしまったんですが、遠い方のゴールで得点が決まってもまったく詳細がわからないのも本当だったかと。ええ、よくペナルティのシーンなどを尋ねられ、監督や当該エリアと反対にいたGKが「見えなかった」と答えているのは決してウソじゃなかったとわかったんですが、大丈夫。前半24分、カルバハルのクロスがイスコに当たり、そのこぼれ球をベイルが決めて1点目、45分にはベンセマのスルーパスからクリスチアーノ・ロナウドがGKエミを破って2点目が入ったということは後々、映像で確認しなければならなかったものの、ファンに混ざってゴールを祝うのも時には、テンションが上がっていいですよね。
▽アタッカーである柴崎選手が私の目の前の自陣でボールを奪おうと、イスコを突き飛ばしているようじゃ、ダメですよね。実際、23分にはジェネへのファールでゴールを認められず、続いてエミのparadon(パラドン/スーパーセーブ)に遭っていたロナウドが33分にはとうとう、PSG戦への足慣らしとして途中出場したマルセロのクロスをヘッドで叩き込み、マドリーの3点目を取ってしまったとなれば、もう勝負はあったかと。その直後、ジダン監督はロナウドを下げて、火曜の大一番に備えて温存したんですが、残り10分程をプレーしたアセンシオ、そしてその日はベンチで過ごしたルーカス・バスケスがパリでスタメン入りするのか、負傷が治り、日月と普通に練習に参加したモドリッチとクロースはプレーできるのか、その辺がPSG戦を前にしての疑問になりますでしょうか。
▽まあ、3-1で負けたヘタフェにはちょっと気の毒でしたが、彼らには次節のレバンテ戦で1部残留確定ライン目安である勝ち点40にあと1つと迫ってくれるのを願うばかり。勝ち点4差の、おそらく来季のEL出場権をもらえる7位を狙う時間も十分、あるかと思いますが、翌日曜には私もガッカリな午後を過ごすことに。うーん、首位決戦と浮かれていたのが仇になったんですかね。カンプ・ノウでバルサに挑んだアトレティコでしたが、結局、前半27分に決まったメッシの、ここ3試合連続となる直接FKゴールによる1点を返せず、1-0で負けてしまうことに。
▽いえ、後でヒメネスが「El equipo dudó un poco en ver cómo iba a salir el Barça, qué hacía/エル・エキポ・ドゥド・ウン・ポコ・エン・ベル・コモ・イバ・ア・サリール・エル・バルサ、ケ・アシア(チームはバルサがどんな風に出て来るか、何をするのか見るのに躊躇してしまった)」と言っていたように前半、何もしなかった彼らも悪かったんですけどね。でもそれって実はここ2試合、大勝しているセビージャ戦、レガネス戦も同じで、その時も30分頃に先制点を奪うまで守っていることが多かったんですが、何せ相手はotro mundo/オトロ・ムンド(別世界)から来たメッシ。エリア近くの絶好の位置でトマスがつい足を出して相手を倒してしまったのも、GKオブラクの手がボールに触れながら、FKがネットに入ってしまったのも、シメオネ監督も前日から、「No hay estrategias que puedan controlar a Messi/ノー・アイ・エストラテヒアス・ケ・プエダン・コントロラール・ア・メッシ(メッシをコントロールする作戦はない)」と達観していたように、仕方ない面はあるんですが、そんな中、とりわけ残念だったのはグリーズマンだったかと。
▽だってえ、この2試合で7得点と大当たりだったにも関わらず、この日は大外れのシュートを1本撃ったぐらいだったんですよ。だから余分なゴールは入れずにバルサ戦にとっておけば良かったんだと、今更ながら私も思ってしまうんですが、こればっかりはねえ。実は2月末になってカラスコ、ガイタン、モヤが移籍、シーズン残りをたった19人の小所帯で乗り切りことにしたのもグリーズマンのお給料を少しでも上げるための企業努力だそうですが、こういう大事な試合で結果を出せないと、ファンの彼を見る目もちょっとシビアになってしまいそうです。
▽そして後半はコレア、ガメイロも投入され、4人FW体制で攻めたアトレティコでしたが、イニエスタが前半途中で太ももを痛め、アンドレ・ゴメスに代わっていたせいもあったんでしょうかね。極めて珍しくポゼッション52%でバルサを上回りながら、40分にガメイロが決めたゴールもそのアシストをしたジエゴ・コスタがオフサイドだったとして認められず、そのまま負けてしまいましたっけ。うーん、こうなると「メッシがバルサのユニでなく、アトレティコのユニを着ていたら、ウチが0-1で勝っていた」というシメオネ監督のコメントもあながち、笑えないんですが、ここで突きつけられたのはバルサとの勝ち点差が8に開いてしまったという厳しい現実。
▽何せ、「el Barcelona lo normal es que no pierda cuatro o cinco partidos/エル・バルセロナ・ロ・ノルマル・エス・ケ・ノー・ピエルダ・クアトロ・オ・シンコ・パルティードス(普通なら、バルサが4、5試合も負けることはない)」 (シメオネ監督)というのはまったくの正論ですからね。ここはもう、潔くリーガ逆転優勝は諦めて、お隣さんの上の2位で終わることを目標にしないといけないのかもしれませんが、はあ。ELの決勝は5月16日、リヨンまでの道のりが何だか、とっても遠くに感じられるのはきっと私だけではないはずです。
▽それこそマドリーの方がremontada(レモンターダ/逆転突破)が必要なのかと思える程、スポーツ紙やTVの報道が盛り上がっているのはちょっと、私も不思議なんですが、おまけにこの試合では昨季、バルサがPSGに1stレグで4-0と負け、カンプ・ノウで6-1と勝って準々決勝進出という奇跡を成し遂げた際の主役の1人、ネマールが中足骨骨折で出場できず。今季はPSGの側でその偉業をリピートしてほしいというエメリ監督の願いを早々に打ち砕いただけでなく、ムバッペも足首のケガでヒヤリとさせてくれましたからね。カバーニとディ・マリアだけでは心もとないのか、クラブも昨今は眉をひそめられる存在であるウルトラ(過激なファン)たちに応援を頼んだなんて話もありますし、確かにそれだとピッチ外は別の意味でかなり賑やかになりそうですが…。
▽え、今となってはアトレティコもお隣さんと同じ立場だろうって?まあ、そうですけど、彼らのヨーロッパの大会がELだからでしょうか。こちらもワンダ・メトロポリターノ開催の16強対決、ロコモティブ・モスクワ戦1stレグが木曜午後7時(日本時間翌午前3時)に迫りながら、いえ、まだ昨日の今日でバルサ戦のショックが抜けないせいもありますけどね。せいぜい週末のロシアリーグでスコアレスドローに終わったスパルタク・モスクワとのダービーでは、ウルトラたちの炊くbengala(ベンガラ/発煙筒)でスタンドが真っ赤に染まっていたとかぐらいで、相変わらず、対戦チームの情報はほとんど伝わってこず。それでもうっかり油断して、同じロシア勢のルビン・カザンを前にEL32強で敗退した5年前の悪夢の再現になったら困るため、なるたけファンには応援に来てもらいたいとはいえ…まだチケットはかなり残っているようですよ。
▽そしてミニダービーが始まったんですが、この日の私はベルナベウでピッチかぶりつきの席での観戦を初体験。冗談でなく、選手たちが立っているのと同じ高さだったため、まるで自分まで一緒にプレーしているような気分になってしまったんですが、遠い方のゴールで得点が決まってもまったく詳細がわからないのも本当だったかと。ええ、よくペナルティのシーンなどを尋ねられ、監督や当該エリアと反対にいたGKが「見えなかった」と答えているのは決してウソじゃなかったとわかったんですが、大丈夫。前半24分、カルバハルのクロスがイスコに当たり、そのこぼれ球をベイルが決めて1点目、45分にはベンセマのスルーパスからクリスチアーノ・ロナウドがGKエミを破って2点目が入ったということは後々、映像で確認しなければならなかったものの、ファンに混ざってゴールを祝うのも時には、テンションが上がっていいですよね。
▽そう、BBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウドの頭文字)が先発したマドリーに対し、「今日のウチは自分たちじゃなかった。No hemos defendido como el equipo pequeno que somos/ノー・エモス・デフェンディードー・コモ・エル・エキポ・ペケーニョ・ケ・ソモス(ウチは本来、そうである小さなチームのように守らなかった)」と後でボルダラス監督も嘆いていたヘタフェはその日、前半はほとんどバックスタンドにいた私から遠いところでプレー。つまり攻められっぱなしだったんですが、後半2分にはレミが2枚目のイエローカードをもらって退場と、更に情勢が悪化してしまったから、さあ大変!それでもホルヘ・モリーナや柴崎岳選手が交代で入ると、20分にはナチョにエリア内で後ろから倒されたエースがPKをゲット。2節前のビジャレアル戦でアンヘルに続き、モリーナもGKアセンホの前にPKを止められていたため、この日はキッカーとして抜擢されたポルティージョが決め、何とか1点差に持ち込んだんですが…。
▽アタッカーである柴崎選手が私の目の前の自陣でボールを奪おうと、イスコを突き飛ばしているようじゃ、ダメですよね。実際、23分にはジェネへのファールでゴールを認められず、続いてエミのparadon(パラドン/スーパーセーブ)に遭っていたロナウドが33分にはとうとう、PSG戦への足慣らしとして途中出場したマルセロのクロスをヘッドで叩き込み、マドリーの3点目を取ってしまったとなれば、もう勝負はあったかと。その直後、ジダン監督はロナウドを下げて、火曜の大一番に備えて温存したんですが、残り10分程をプレーしたアセンシオ、そしてその日はベンチで過ごしたルーカス・バスケスがパリでスタメン入りするのか、負傷が治り、日月と普通に練習に参加したモドリッチとクロースはプレーできるのか、その辺がPSG戦を前にしての疑問になりますでしょうか。
▽まあ、3-1で負けたヘタフェにはちょっと気の毒でしたが、彼らには次節のレバンテ戦で1部残留確定ライン目安である勝ち点40にあと1つと迫ってくれるのを願うばかり。勝ち点4差の、おそらく来季のEL出場権をもらえる7位を狙う時間も十分、あるかと思いますが、翌日曜には私もガッカリな午後を過ごすことに。うーん、首位決戦と浮かれていたのが仇になったんですかね。カンプ・ノウでバルサに挑んだアトレティコでしたが、結局、前半27分に決まったメッシの、ここ3試合連続となる直接FKゴールによる1点を返せず、1-0で負けてしまうことに。
▽いえ、後でヒメネスが「El equipo dudó un poco en ver cómo iba a salir el Barça, qué hacía/エル・エキポ・ドゥド・ウン・ポコ・エン・ベル・コモ・イバ・ア・サリール・エル・バルサ、ケ・アシア(チームはバルサがどんな風に出て来るか、何をするのか見るのに躊躇してしまった)」と言っていたように前半、何もしなかった彼らも悪かったんですけどね。でもそれって実はここ2試合、大勝しているセビージャ戦、レガネス戦も同じで、その時も30分頃に先制点を奪うまで守っていることが多かったんですが、何せ相手はotro mundo/オトロ・ムンド(別世界)から来たメッシ。エリア近くの絶好の位置でトマスがつい足を出して相手を倒してしまったのも、GKオブラクの手がボールに触れながら、FKがネットに入ってしまったのも、シメオネ監督も前日から、「No hay estrategias que puedan controlar a Messi/ノー・アイ・エストラテヒアス・ケ・プエダン・コントロラール・ア・メッシ(メッシをコントロールする作戦はない)」と達観していたように、仕方ない面はあるんですが、そんな中、とりわけ残念だったのはグリーズマンだったかと。
▽だってえ、この2試合で7得点と大当たりだったにも関わらず、この日は大外れのシュートを1本撃ったぐらいだったんですよ。だから余分なゴールは入れずにバルサ戦にとっておけば良かったんだと、今更ながら私も思ってしまうんですが、こればっかりはねえ。実は2月末になってカラスコ、ガイタン、モヤが移籍、シーズン残りをたった19人の小所帯で乗り切りことにしたのもグリーズマンのお給料を少しでも上げるための企業努力だそうですが、こういう大事な試合で結果を出せないと、ファンの彼を見る目もちょっとシビアになってしまいそうです。
▽そして後半はコレア、ガメイロも投入され、4人FW体制で攻めたアトレティコでしたが、イニエスタが前半途中で太ももを痛め、アンドレ・ゴメスに代わっていたせいもあったんでしょうかね。極めて珍しくポゼッション52%でバルサを上回りながら、40分にガメイロが決めたゴールもそのアシストをしたジエゴ・コスタがオフサイドだったとして認められず、そのまま負けてしまいましたっけ。うーん、こうなると「メッシがバルサのユニでなく、アトレティコのユニを着ていたら、ウチが0-1で勝っていた」というシメオネ監督のコメントもあながち、笑えないんですが、ここで突きつけられたのはバルサとの勝ち点差が8に開いてしまったという厳しい現実。
▽何せ、「el Barcelona lo normal es que no pierda cuatro o cinco partidos/エル・バルセロナ・ロ・ノルマル・エス・ケ・ノー・ピエルダ・クアトロ・オ・シンコ・パルティードス(普通なら、バルサが4、5試合も負けることはない)」 (シメオネ監督)というのはまったくの正論ですからね。ここはもう、潔くリーガ逆転優勝は諦めて、お隣さんの上の2位で終わることを目標にしないといけないのかもしれませんが、はあ。ELの決勝は5月16日、リヨンまでの道のりが何だか、とっても遠くに感じられるのはきっと私だけではないはずです。
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