【六川亨の日本サッカー見聞録】沖縄キャンプで感じたJクラブのアピール下手
2018.02.08 20:40 Thu
▽昨日から沖縄・糸満市でFC東京のキャンプを取材している。今朝は9時30分の午前練習から取材をした。原稿だけでなく、素人ながら写真も撮っているが、そこで隣同士(2人しかなかった)となった一般紙のカメラマンが次の様にぼやいていた。
▽この話題は以前にも書いたものの、だいぶ昔なので改めて取り上げたい。長い歴史のあるプロ野球のキャンプは、チーム強化の場であると同時に地方のファンや地元から訪れるファンに対し「お披露目の場」でもある。アンダーウェアを着ても、基本的にユニホーム姿で、そこには名前と背番号が分かるようになっている。そして朝から晩まで練習にかり出されるのは、スター選手になればテレビのスポーツニュースのメイン担ったり、スポーツ紙の1面を飾ったりする。いわば、「持ちつ持たれつ」の関係ができているからだ。
▽ところがJリーグは、残念ながらそこまでメディアとの関係を構築できていない。そのためには改善する点も多いと思うが、キャンプでのトレーニングウェアは年々シンプルかつスリムになったものの、依然として名前はおろか背番号さえ入っていない。これはもう、「負の伝統」と言っていいだろう。本来なら新シーズンを迎え、新加入した選手や移籍により背番号の変わった選手もいる。そこで地方の、わざわざ練習に足を運ぶファンに対し、名前と顔を覚えて貰う絶好の機会なのに、Jクラブはそのチャンスを逃してきたと思わざるを得ない。
▽一方で、Jクラブは「地に足を着けた」地道な活動も必要になる。そのために選手は出待ちしているファンにサインや記念撮影に応じている。それはそれで大事だが、その前にシーズン前のキャンプではトレーニングウェアに背番号と名前を着け、練習に訪れたファンにはA4用紙の一枚でもいいから選手の顔写真と背番号、簡単なプロフィールの入ったフリーペーパーを配布することはできないものだろうか。
▽キャンプでの一期一会の触れあいから、次代の名選手が生まれるかもしれない。そんなチャンスを逃したらもったいないと感じる沖縄キャンプでの出来事だった。
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▽「ジャージにも背番号を入れて欲しいですよね。いつも取材しているわけではないので、顔を見ても誰か分からないし、パソコンに取り入れても分からない。ゲーム形式の練習ではビブスを着るけど、それも統一されていないので……」▽聞くところによると、そのカメラマンは沖縄滞在中、プロ野球のキャンプをメインに取材しつつ、空いた時間はJリーグのチームの撮影にもかり出されているそうだ。そんな彼に対し「それくらい、事前取材で把握したら」と言うのは簡単だ。しかしながら新聞社のカメラマンの肩を持つわけではないが、逆の立場になったらプロ野球選手の顔などほとんど知らないだけに、つい同情してしまった。▽ところがJリーグは、残念ながらそこまでメディアとの関係を構築できていない。そのためには改善する点も多いと思うが、キャンプでのトレーニングウェアは年々シンプルかつスリムになったものの、依然として名前はおろか背番号さえ入っていない。これはもう、「負の伝統」と言っていいだろう。本来なら新シーズンを迎え、新加入した選手や移籍により背番号の変わった選手もいる。そこで地方の、わざわざ練習に足を運ぶファンに対し、名前と顔を覚えて貰う絶好の機会なのに、Jクラブはそのチャンスを逃してきたと思わざるを得ない。
▽Jリーグは昨シーズンからダ・ゾーンとの契約を始め、これまでも動画サイトとの連携によるサービスを強化してきた。これも時代の流れであり、Jリーグそのものの価値を高めることを目標にしているのだろう。いわば「全体の利益」のための舵取りだ。
▽一方で、Jクラブは「地に足を着けた」地道な活動も必要になる。そのために選手は出待ちしているファンにサインや記念撮影に応じている。それはそれで大事だが、その前にシーズン前のキャンプではトレーニングウェアに背番号と名前を着け、練習に訪れたファンにはA4用紙の一枚でもいいから選手の顔写真と背番号、簡単なプロフィールの入ったフリーペーパーを配布することはできないものだろうか。
▽キャンプでの一期一会の触れあいから、次代の名選手が生まれるかもしれない。そんなチャンスを逃したらもったいないと感じる沖縄キャンプでの出来事だった。
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