【原ゆみこのマドリッド】日本人選手の試合が続いている…

2017.12.09 12:00 Sat
▽「思いつくのはやっぱり、このパターンなのね」そんな風に私が笑いを押し殺していたのは金曜日、LEP(プロ・リーガ協会)の公式ツイッターで週末のヘタフェvsエイバル戦のイメージイラストを見た時のことでした。そう、前者には柴崎岳選手が、後者には乾貴士選手が在籍するため、1つは2人が武士となって刃を交えているもの(https://twitter.com/LaLiga/status/939135819725631489)、もう1つはキャプテン翼風のアニメキャラになってボールを争っているもの(https://twitter.com/LaLiga/status/938840400395227139)で、スペイン人が日本に抱くお決まりのイメージを端的に反映している2作だったから。
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▽だったら、もしJリーグがスペイン人2選手の対戦宣伝ツイートを作ったら、闘牛士とフラメンコのイラストになるのだろうかなどと、勝手に想像を巡らせていた私でしたが、実際、土曜午後1時(日本時間午後9時)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスで今回、日本人選手の顔合わせが実現するのかは不明。いえ、エイバルの招集リストに乾選手が入ったのは確認できましたし、彼はここ3連勝中のリーガの試合にずっと先発しているため、余程のことがない限り、プレーしてくれるんじゃないかと思いますけどね。▽不確定なのは柴崎選手の方で、木曜に私がヘタフェの練習場に行ったところ、珍しいことに留学生らしい男子のグループやカップルら、10人近い日本人が来ていて驚かされることに。ジムセッションで1時間遅れて始まったトレーニングでは、フットバレーの後、チームでボールを繋いで攻めの形を作る演習やシュート練習など全てに参加。前日の記者会見でボルダラス監督も「Está totalmente recuperado de la lesion/エスタ・トータルメンテ・レクペラードー・デ・ラ・レシオン(負傷からは完全に回復している)」と言っていたものの、何せ、前節は今季無敗だった2位バレンシアに土をつける程、彼の不在中にチームが成長していますからね。負傷者はチュリだけ、後はその試合でレッドカードをもらったアランバリが出場停止になるぐらいと、メンバー的にも足りているため、柴崎選手がベンチに入るかどうかすら、まだわからないのは辛いところかと。
▽まあ、今節は6位のビジャレアルが首位バルサと対戦するため、同じく土曜のデポルティボ戦で1ポイント差を覆してのヨーロッパリーグ出場圏入りを狙うレガネスや、お隣さんと1差でやはり、エイバルに勝てばEurogeta(エウロヘタ)復活が近づく、この試合の様子はまだ次回、報告することにして、CL最終節のあった今週、マドリッドの兄貴分チームたちの結果もお伝えしていかないと。いえ、火曜はここまでバルサとレアル・マドリーの試合ばかりだったアンテナ・トレス(スペインの民放、オープンチャンネル)がとうとう、チェルシーvsアトレティコ戦を中継してくれたんですけが、元々、こちらは自分たちが勝って、なお且つ、ローマがポイントを落とさないといけないと、分が悪すぎましたからね。

▽おまけに序盤は威勢よく攻めていたシメオネ監督のチームだったものの、30分を過ぎるともう活躍するのはGKオブラクばかりという怖い状態に。それでも後半10分にはコケのCKをフェルナンド・トーレスが頭で繋ぐと、ファーサイドでサウールがヘッドを叩きこみ、カンテラーノ(アトレティコB出身の選手)の連携で元同僚のGKクルトワを驚かせたから、嬉しかったの何のって。いやあ、当のサウールも「Con el 0-1 crimos que si era possible/コン・エル・セロ・ウノ・クリモス・ケ・シー・エサ・ポシーブレ(0-1になって、突破は可能だとボクらは信じていた)」と後で言っていたように、どうやらこの時、彼らは2分程前、ローマがペロッティのゴールでカラバフからリードを奪ったのを知らなかったようなんですけどね。
▽その時は私もまだ、「アトレティコから1点取ったカラバフなんだから、ローマからだって、1点ぐらい取れるかも」と淡い期待を抱いていたものの、29分、アザールのシュートをサビッチがオウンゴールにしてしまっては…。その試合、モラタやザッパコスタらのシュートを7回もの見事なparadon(パラドン/スーパーセーブ)で阻止しながら、味方のゴールで1-1となってしまったオブラクも本当に気の毒ですが、結局、スタディオ・オリンピコ(ローマのホーム)の方も1-0で終了。いくらシメオネ監督が「ウチは1位のチーム(ローマ)から一番多くの勝ち点を奪った」とか、「カラバフ戦では10回もチャンスを作りながら、得点できなかった」とグループリーグ敗退決定を残念がったとしても、もうあとの祭りですって。

▽そう、原因不明のゴール入らない病がチームに蔓延した9月10月、とりわけ楽勝と見られていたアゼルバイジャンのチームとの2連戦、どちらも引き分けてしまったんですから、そこは自業自得。ようやく最近は復調してきたため、この先はシメオネ監督が「リーガ、コパ・デル・レイ、ELで勝利を目指す。大会名ではなく、nosotros nos motivamos jugando con la camiseta del Atletico/ノソトロス・ノス・モティバモス・フガンドー・コン・ラ・カミセタ・デル・アトレティコ(ウチはアトレティコのユニを着てプレーすることにモチベーションが高まる)のだから」と言う通り、頭を切り替えるしかありませんが、木曜のELグループリーグが終了した途端、来年の32強対決抽選でシードチームになった彼らがいきなり、ネットブックメーカーで優勝候補に躍り出てしまったというのは喜んでいい?

▽うーん、確かにこのラウンドでは当たらないELグループ突破スペイン勢、アスレティック、ビジャレアル、レアル・ソシエダはともかく、アーセナルやミラン、ラツィオなどは1位で勝ち抜けているため、最初から難しい組み合わせにはなる可能性は低いですけどね。加えてFIFA処分が終わる来年1月からはジエゴ・コスタ、そしてセビージャで前人未到のEL3連覇を果たしたビトロが加わるとなれば、鬼に金棒というか、返すがえすもCL敗退が勿体ないというか…いえ、過ぎたことを後悔しても仕方ありません。今はただ、グリーズマンが右太ももの負傷で出られなくなってしまったハンデはあるものの、この日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのベティス戦に勝利して、リーガ上位2チームとの差を維持するよう、努めるしかないかと。

▽え、その決勝トーナメントの組み合わせが決まるのはCL16強対戦同様、来週の月曜日だけど、同じCL敗退組でノーシードのナポリやドルトムントとアトレティコが当たったら、油断できないんじゃないかって?そうですね、丁度、水曜はサンティアゴ・ベルナベウでマドリーが後者と対戦となったため、私もドイツ人ファンで賑わっているだろうと、定番のプラサ・マジョール(市内中央にある広場)へお昼前に偵察に行ったところ…12月になると、そこってクリスマス・マーケットの屋台で埋まってしまい、普段なら出ているレストランのテラス席もなくなってしまうんですよね。おまけにこの日から連休が始まったため、物凄い混みようで、リースやベレン(キリスト誕生風景の模型)の人形を見てクリスマス気分を味わいたくても歩くだけで一苦労。黄色いユニを着たグループも広場外のお店にチラホラといった感じだったんですが、そこは旅行好きなドイツ人サポーターです。ベルナベウのフォンド・ノルテ(ゴール裏北側席)3、4階には1000人ぐらいは来ていたかと。

▽ただ、すでにこのグループは1、2位がトッテナム、マドリーで確定しており、アポエルがロンドンで勝ち点を稼ぐ可能性を考えたら、ドルトムントの3位が脅かされる可能性も低かったため、どこか消化試合っぽくなってしまったのは否めないんですけどね。この試合ではキックオフからいくらもしないうちに、CLバージョンのクリスチアーノ・ロナウドが違いを見せてくれました!ええ、前半8分にはイスコにスルーパスを送って、マジョラルの先制点を呼び込む起点になったかと思えば、12分にはエリア前からの一撃を沈めて、2点目をゲット。こういうシュートが外れてしまうのが今季のリーガ・バージョンの彼で、ここまでたったの2ゴールと停滞しているんですが、CLではグループリーグ6試合連続得点で新記録達成とはやってくれます。

▽更に今季CL通算も9得点とランキングトップを独走となれば、当人が「Ojala el Madrid la pueda ganar por tercera vez consecutiva/オハラ・エル・マドリッド・ラ・プエダ・ガナール・ポル・テルセーラ・ベス・コンセクティバ(マドリーが3連続優勝できますように)」と壮大な夢を抱いて当然だった?とはいえ、2点をリードした後のマドリーはしばし、休眠状態に入ってしまい、いえ、25分過ぎにシュートを2本、GKケイロル・ナバスに弾かれてしまった香川真司選手は、「数少ないチャンスを決め切らないと、もっと上に上がれないし、結果を残していないので、そこは悔しい」と試合後、反省していたんですけどね。バランが突然、ケガでアセンシオと交代、ルーカス・バスケスが右SBに移動したりで敵の守備が乱れたのを利用して、ドルトムントは42分、マドリーキラーのオバメヤングがシュメルツァーのクロスをヘッドで決めて1点を返し、後半に繋げることに。

▽実際、オバメヤングはゲーム再開3分で1度はナバスに弾かれながら、2度目のvaselina(バセリーナ/ループシュート)を成功させ、スコアを同点にしたんですが、いやあ、その頃にはウェンブリーでアポエルが2-0と負けていたのも影響しましかね。追加点が入らないまま、36分にはエリア内の混戦からテオがヘッドで外に出したボールをルーカス・バスケスがシュート。当人曰く、「足の外側で蹴ったせいで変な軌道になったんだけど、入ってくれたね。Mi gol no fue muy ortodoxo/ミ・ゴル・ノー・フエ・ムイ・オルトドクソ(あまりまともなゴールじゃなかった)」そうですが、これでマドリーが勝ち越すことに。残り3分には再び、香川選手にもチャンスが回ってきたんですが、ボールは枠の外へ。「もちろん足がつっていたし、チームメートには後でただ流し込めばいいんだよと言われたけどね」(香川)そうで、ドルトムントが再び同点に追いつくことはできませんでしたっけ。

▽結局、3-2でマドリーの勝利となりましたが、実は彼ら、これで直近のホームゲーム3試合連続2失点。マンチェスターの両雄やPSGなど、グループ1位終了の強豪と当たるかもしれない16強対戦については、「Creo que estaremos bien en febrero/クレオ・ケ・エスタレモス・ビエン・エン・フェブレロ(ウチは2月にはいい状態になっていると思う)。クリスマス明けには良くなっていると確信しているよ」とジダン監督も楽観していたんですが、この土曜のリーガ、セビージャ戦に向けては不安があるかも。何せ今回、前節のアスレティック戦でカルバハルとカセミロが累積警告となっているのに加え、退場したセルヒオ・ラモスも出場停止。更に来週のクラブW杯(水曜にアル・ジャジーラvs浦和レッズ戦の勝者と対戦)には同行するようですが、バランはこの試合に間に合わないそうで、バジェホも金曜に筋肉痛が治ったばかりとなれば、ボランチのマルコス・ジョレンテのCB転用を含め、守備陣編成にはかなり頭を捻る必要が。

▽え、それでもドルトムント戦ではモドリッチやクロース、マルセロ、ベンゼマらを温存できたし、ベイル復帰のメドは立たずとも、木曜にはロナウドがライトアップされたエッフェル塔の1階展望台にドラマチックに登場(https://www.realmadrid.com/noticias/2017/12/cristiano-ronaldo-gana-su-quinto-balon-de-oro)。メッシと並ぶ通算5回目のバロンドール受賞を果たし、「自分はこの賞を7回獲りたいし、子供も7人欲しい」(ロナウド)と意気揚々、パリから戻って来たんだろうって?そうなんですが、さっきも言った通り、今季のリーガではシュート精度がどこか狂いっぱなしの彼ですからね。こればっかりは一体、どこまで期待していいのやら。

▽相手も現在、前立腺ガンの手術を受けたベリッソ監督が戦列を離れながら、水曜にはマリボルと引き分け、CLグループ通過を2位で決めたセビージャですし、実はリーガ5位の彼らは4位のマドリーと同じ勝ち点を保持。どうもこうなると、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのこの一戦、非常に拮抗して見えるんですが、さて。ちなみに今節はまた2試合同日、マドリッドで開催ですが、ヘタフェ(マドリッド近郊)からサンティアゴ・ベルナベウへはエイバル戦終了直後、セルカニアス(国鉄近郊路線)C4線にLas Margaritas(ラス・マルガリータス)駅から乗り、Nuevos Ministerios(ヌエボス・ミニステリオス)駅へ、そこからメトロ(地下鉄)1駅で着けるため、ギリギリ梯子が可能かと。まだどちらもチケットがあるようなので、マドリッドでの休日をサッカー漬けで過ごしたいファンなどは試してみてもいいかもしれませんね。

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