スペイン首都を分断する「富める者と貧しき者の戦い」、すべての可能性が起こり得る世界最高峰のダービーマッチ「マドリード・ダービー」の真相

2017.04.08 22:30 Sat
歴史的な市民感情漂う伝統の一戦

首都を真っ二つに割るマドリードダービー。「富める者と貧しき者の戦い」とスペインでもずっと言われてきた。実際に調査したところ両チームのファンの経済力に差はないのだそうだが、今もこの対立の構図つまり、レアル・マドリードにアトレティコ・マドリードが挑む、という形は変わっていない。

まず実績が違う。欧州の頂点に立つこと11回、リーグ優勝32回のレアル・マドリードに対しアトレティコ・マドリードはリーグ優勝は10回だが、チャンピンオズリーグは無冠である。クラブの規模も段違い。15-16シーズンの年間売上6億2000万ユーロ(約740億円)に対し2億2900万ユーロ(約270億円)。スタジアムの立地もそれ風である。今回の舞台サンティアゴ・ベルナベウが北にある金融街の真っ只中に位置しているのに対し、ビセンテ・カルデロンは南にある川沿いの下町にある。広々として快適な会見ルームに対して、狭くて暗くて立ち見が出る、というのはジャーナリストなら誰でも知っていることだ。ファンの広がりも違う。白いユニフォームのファンの方からは世界中の様々な言語が聞こえてくるのに対し、赤と白の縞模様の方はほぼスペイン語オンリーである。

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