【六川亨の日本サッカー見聞録】Jリーグの「強化分配金」の金額が決定。リーグ連覇すれば2年で30億円の強化費
2017.02.09 10:00 Thu
▽Jリーグは2月9日、優勝賞金の変更と同時に「強化分配金」を新設し、その金額を明らかにした。今シーズンからイギリスの大手動画配信会社のパフォーム社(映像配信はダ・ゾーン)と、10年で約2100億円の大型契約を結んだが、これらの原資が「強化分配金」に充てられる。
▽要は、「強化分配金」がクラブ運営の補填費用などではなく、クラブの「強化」に使われる予定かどうか。それをクラブ側も明確にしなければならないということだ。金額を明かす必要はないが、どのような「強化」に使うのか、クラブは使途をファン・サポーターに説明して欲しい。
▽今シーズンは優勝した鹿島がGKクォン・スンテ、MFレオ・シルバ、FWペドロ・ジュニオール、MFレアンドロを始めとした大型補強を敢行。FC東京はGK林彰洋、DF太田宏介、MF高萩洋次郎、FW永井謙佑、FW大久保嘉人とこちらも即戦力を獲得した。その他にもMF中村俊輔とMF家長昭博はそれぞれ磐田と川崎Fに新天地を求めるなど、これまでチームの“顔"だった大物選手が移籍市場を賑わせ、近年になり活況を呈した。
▽2月25日は大型補強同士の鹿島とFC東京が激突するし、家長の抜けた大宮が、家長を獲得した川崎Fと対戦する因縁のカードも組まれている。個人的に残念なのは、試合をライブ配信するダゾーンは録画できないということ。現状では「見逃し配信」に頼るしかなさそうだ。
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▽まず優勝賞金は、年間1位が1億円から3億円に、以下2位は2000万円から1億2千万円に、3位は2000万円から6000万円に引き上げられた。そして「強化分配金」は、1位が翌年に10億円、2年目は4億円、3年目は1億5000万円と分割して計15・5億円が支払われる。2位は翌年が4億円、2年目が2億円、3年目が1億円の計7億円。3位は翌年が2億円、2年目は1億5000万円、3年目はなし。4位が翌年は1億8000万円で、2年目と3年目はなしとなっている。▽単純計算で今シーズンの優勝チームは来シーズンに13億円を手にすることができる。そしてリーグ連覇を達成すれば、翌年には優勝賞金3億円に加え2年目の4億円と1位の10億円の計17億円、2年間合計で30億円もの巨費を獲得できるのだ。ただし、「強化分配金」を受け取るには、①Jリーグの理念・活動方針に沿った目的に拠出しているか、②クラブライセンスにおいて当該年度のJ1ライセンスを保有しており、かつ当年度のリーグ戦に参戦していること、③当年度の配分金予算執行に関して理事会において決議されており、かつJリーグ内で支払い決議が下りていること、が配分条件とされている。▽今シーズンは優勝した鹿島がGKクォン・スンテ、MFレオ・シルバ、FWペドロ・ジュニオール、MFレアンドロを始めとした大型補強を敢行。FC東京はGK林彰洋、DF太田宏介、MF高萩洋次郎、FW永井謙佑、FW大久保嘉人とこちらも即戦力を獲得した。その他にもMF中村俊輔とMF家長昭博はそれぞれ磐田と川崎Fに新天地を求めるなど、これまでチームの“顔"だった大物選手が移籍市場を賑わせ、近年になり活況を呈した。
▽巨額の「強化分配金」を想定しての移籍ではなく、たまたま契約が切れるなどのタイミングが重なったり、家庭の事情等もあったりしたのだろう。それでも当該チームのファン・サポーターにしてみれば、2月25日の開幕戦を楽しみにしていると思う。“新鮮力"がなければチームはマンネリ化するだけに、こうした活発な移籍は歓迎したいし、中国のCリーグに及ばないまでも、「強化分配金」を有効活用してヨーロッパで活躍するスター性のある選手を獲得して欲しい。
▽2月25日は大型補強同士の鹿島とFC東京が激突するし、家長の抜けた大宮が、家長を獲得した川崎Fと対戦する因縁のカードも組まれている。個人的に残念なのは、試合をライブ配信するダゾーンは録画できないということ。現状では「見逃し配信」に頼るしかなさそうだ。
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