【ACL2017】悲願のアジアタイトル獲得にJ王者・鹿島が挑む〜グループE〜
2017.02.21 14:00 Tue
▽2月21日(火)、今シーズンのアジア王者を決めるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017の本戦がスタートする。日本からは、Jリーグ王者の鹿島アントラーズの他、浦和レッズ、川崎フロンターレ、そしてプレーオフを勝ち上がったガンバ大阪の4チームが出場する。
■グループE
鹿島アントラーズ(日本)
ムアントン・ユナイテッド(タイ)
ブリスベン・ロアー(オーストラリア)
蔚山現代(韓国)
★鹿島アントラーズ(日本/7回目)
【出場資格】
明治安田生命J1リーグ2016 優勝、天皇杯2016度 優勝
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
ベスト8(2008)
▽2016年の明治安田生命J1リーグで年間勝ち点3位ながら、チャンピオンシップを制して見事にタイトルを獲得した鹿島アントラーズ。昨年12月に行われたFIFAクラブ・ワールドカップでは日本勢として初めて決勝に駒を進めると、欧州王者のレアル・マドリーと好ゲームを演じ、延長戦までもつれた末に惜しくも敗れていた。今シーズンは全てのタイトルを獲得するため、MFレオ・シルバ(アルビレックス新潟)、FWペドロ・ジュニオール(ヴィッセル神戸)、FW金森健志(アビスパ福岡)、DF三竿雄斗(湘南ベルマーレ)を獲得。さらに、昨シーズンのアジア王者である全北現代モータースの守護神・GKクォン・スンテを獲得するなど、悲願のアジア制覇を目指す。【注目選手】
1985年12月24日(31歳)
▽今シーズンから鹿島に加入したレオ・シルバに注目。浦和レッズとのFUJI XEROX SUPER CUPでは、スターティングメンバーに名を連ねると、パスや飛び出しで攻撃の組み立てに参加したと思えば、守備面でもしっかりと浦和攻撃陣を封じ込め、能力の高さを改めて見せつけた。アジアでの戦いは初経験となるが、レオ・シルバのゲームメイクで鹿島をアジア王者に導けるかに期待したい。
★ムアントン・ユナイテッド(タイ/6回目)
【出場資格】
タイ・プレミアリーグ2016 優勝
【前回出場】
2013年
【前回大会】
プレーオフ敗退
【最高成績】
グループステージ敗退(2013)
▽2016シーズンのタイ・プレミアリーグを制したムアントン・ユナイテッド。久々の国内リーグタイトル獲得により、4大会ぶりの出場を決めた。ACL出場に向け、元韓国代表で大宮アルディージャでもプレー経験のあるMF李浩を全北現代モータースから、蔚山現代からブラジル人DFセリオを獲得。さらにスペイン2部のコルドバからスペイン人FWシスコやベルギーのシント=トロイデンからコートジボワール人FWヤヤ・スマホロを獲得するなど、補強にも余念がない。また、清水エスパルスや横浜F・マリノス、ヴァンフォーレ甲府などでプレーした元日本代表DF青山直晃も所属している。
【注目選手】
1988年6月6日(28歳)
▽言わずと知れたタイ代表の絶対的エースであり至宝。若くして才能を見出され、マンチェスター・シティのU-21チームに移籍するもビザの問題でプレーできず。それでも、スイスのグラスホッパーズへレンタル移籍しセカンドチームでプレー。その後、2014年2月にアルメリアへと移籍していた。テクニックとスピードを生かした突破が魅力で、ロシア・ワールドカップ アジア最終予選の日本代表戦でもプレーしていた。
【出場資格】
Aリーグ2015-16 3位
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
グループステージ敗退(2015)
▽プレーオフを勝ち上がって出場権を獲得したブリスベン・ロアー。その相手は、アルゼンチン代表FWカルロス・テベスや元ナイジェリア代表FWオバフェミ・マルティンスを擁した上海申花だった。ACLではグループステージを突破したことがないものの、近年実力をつけているチームの1つだ。昨シーズンまでジュビロ磐田でプレーした元ギリシャ代表DFアブラアム・パパドプーロスが所属している。
【注目選手】
1983年4月17日(33歳)
▽デンマーク代表でもプレー経験があり、デンマークの名門・コペンハーゲンで長らくプレーしたクリステンセンに注目。FWハーフナー・マイクも所属しているADOデンハーグで昨シーズンまでプレーし、今シーズンからブリスベン・ロアーへと加入した。セントラルミッドフィルダーながら、今シーズンはすでに4得点を記録。ハードな守備からの攻撃参加に注目だ。
★蔚山現代(韓国/4回目)
【出場資格】
Kリーグ・クラシック2016 4位
【前回出場】
2014年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
優勝(2012)
▽PK戦の末、プレーオフを制して本大会出場を決めた蔚山現代。全北現代モータースの出場権剥奪によって繰上げ出場となった。2012年にはACLを制したこともあるが、近年では国内リーグでも思うような成績が残せておらず。昨シーズンまでは、今シーズンからセレッソ大阪を率いる尹晶煥監督が指揮を執り、元日本代表MF増田誓志も所属していた。
【注目選手】
1992年2月24日(24歳)
▽韓国代表でもプレー経験があるイ・ジョンホは、全南ドラゴンズで長らくプレー。昨年1月に全北現代モータースへと移籍すると、1年で蔚山現代へと移籍した。Kリーグ・クラシックではここまで94試合に出場し21得点を記録。昨年のACLでは5試合に出場し1得点を記録し優勝を経験。クラブ・ワールドカップでも1試合でプレーした。
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▽日本勢でグループEに入ったのは、2016シーズンのJリーグ王者であり、天皇杯との2冠を達成した鹿島だ。2015年以来7度目のACLに臨む鹿島は悲願の初制覇を目指す。今回は出場各チームのACLにおける成績や注目選手などを紹介したい。■グループE
鹿島アントラーズ(日本)
ムアントン・ユナイテッド(タイ)
ブリスベン・ロアー(オーストラリア)
蔚山現代(韓国)
★鹿島アントラーズ(日本/7回目)
【出場資格】
明治安田生命J1リーグ2016 優勝、天皇杯2016度 優勝
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
ベスト8(2008)
▽2016年の明治安田生命J1リーグで年間勝ち点3位ながら、チャンピオンシップを制して見事にタイトルを獲得した鹿島アントラーズ。昨年12月に行われたFIFAクラブ・ワールドカップでは日本勢として初めて決勝に駒を進めると、欧州王者のレアル・マドリーと好ゲームを演じ、延長戦までもつれた末に惜しくも敗れていた。今シーズンは全てのタイトルを獲得するため、MFレオ・シルバ(アルビレックス新潟)、FWペドロ・ジュニオール(ヴィッセル神戸)、FW金森健志(アビスパ福岡)、DF三竿雄斗(湘南ベルマーレ)を獲得。さらに、昨シーズンのアジア王者である全北現代モータースの守護神・GKクォン・スンテを獲得するなど、悲願のアジア制覇を目指す。【注目選手】
(c) J.LEAGUE PHOTOS
MFレオ・シルバ(ブラジル)1985年12月24日(31歳)
▽今シーズンから鹿島に加入したレオ・シルバに注目。浦和レッズとのFUJI XEROX SUPER CUPでは、スターティングメンバーに名を連ねると、パスや飛び出しで攻撃の組み立てに参加したと思えば、守備面でもしっかりと浦和攻撃陣を封じ込め、能力の高さを改めて見せつけた。アジアでの戦いは初経験となるが、レオ・シルバのゲームメイクで鹿島をアジア王者に導けるかに期待したい。
【出場資格】
タイ・プレミアリーグ2016 優勝
【前回出場】
2013年
【前回大会】
プレーオフ敗退
【最高成績】
グループステージ敗退(2013)
▽2016シーズンのタイ・プレミアリーグを制したムアントン・ユナイテッド。久々の国内リーグタイトル獲得により、4大会ぶりの出場を決めた。ACL出場に向け、元韓国代表で大宮アルディージャでもプレー経験のあるMF李浩を全北現代モータースから、蔚山現代からブラジル人DFセリオを獲得。さらにスペイン2部のコルドバからスペイン人FWシスコやベルギーのシント=トロイデンからコートジボワール人FWヤヤ・スマホロを獲得するなど、補強にも余念がない。また、清水エスパルスや横浜F・マリノス、ヴァンフォーレ甲府などでプレーした元日本代表DF青山直晃も所属している。
【注目選手】
Getty Images
FWティーラシン・デーンダー(タイ)1988年6月6日(28歳)
▽言わずと知れたタイ代表の絶対的エースであり至宝。若くして才能を見出され、マンチェスター・シティのU-21チームに移籍するもビザの問題でプレーできず。それでも、スイスのグラスホッパーズへレンタル移籍しセカンドチームでプレー。その後、2014年2月にアルメリアへと移籍していた。テクニックとスピードを生かした突破が魅力で、ロシア・ワールドカップ アジア最終予選の日本代表戦でもプレーしていた。
★ブリスベン・ロアー(オーストラリア/4回目)
【出場資格】
Aリーグ2015-16 3位
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
グループステージ敗退(2015)
▽プレーオフを勝ち上がって出場権を獲得したブリスベン・ロアー。その相手は、アルゼンチン代表FWカルロス・テベスや元ナイジェリア代表FWオバフェミ・マルティンスを擁した上海申花だった。ACLではグループステージを突破したことがないものの、近年実力をつけているチームの1つだ。昨シーズンまでジュビロ磐田でプレーした元ギリシャ代表DFアブラアム・パパドプーロスが所属している。
【注目選手】
Getty Images
MFトーマス・クリステンセン(デンマーク)1983年4月17日(33歳)
▽デンマーク代表でもプレー経験があり、デンマークの名門・コペンハーゲンで長らくプレーしたクリステンセンに注目。FWハーフナー・マイクも所属しているADOデンハーグで昨シーズンまでプレーし、今シーズンからブリスベン・ロアーへと加入した。セントラルミッドフィルダーながら、今シーズンはすでに4得点を記録。ハードな守備からの攻撃参加に注目だ。
★蔚山現代(韓国/4回目)
【出場資格】
Kリーグ・クラシック2016 4位
【前回出場】
2014年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
優勝(2012)
▽PK戦の末、プレーオフを制して本大会出場を決めた蔚山現代。全北現代モータースの出場権剥奪によって繰上げ出場となった。2012年にはACLを制したこともあるが、近年では国内リーグでも思うような成績が残せておらず。昨シーズンまでは、今シーズンからセレッソ大阪を率いる尹晶煥監督が指揮を執り、元日本代表MF増田誓志も所属していた。
【注目選手】
Getty Images
FWイ・ジョンホ(韓国)1992年2月24日(24歳)
▽韓国代表でもプレー経験があるイ・ジョンホは、全南ドラゴンズで長らくプレー。昨年1月に全北現代モータースへと移籍すると、1年で蔚山現代へと移籍した。Kリーグ・クラシックではここまで94試合に出場し21得点を記録。昨年のACLでは5試合に出場し1得点を記録し優勝を経験。クラブ・ワールドカップでも1試合でプレーした。
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2024年はJ1・12試合出場1得点。17歳の若き点取屋は鬼木新体制の鹿島で分厚いFW陣にどう食い込むか?/徳田誉(鹿島アントラーズ)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.56】
1月12日に行われた2025年鹿島アントラーズ新体制発表会。それに先駆けて午前に行われたユースとのトレーニングマッチでいきなりハットトリックを達成したのが、今季正式にトップ昇格を果たした徳田誉だ。 「チームとしてつながりを持った攻撃や技術のところは言われていて、それを出せたシーンはチャンスになっていましたけど、もっともっと増やして開幕を迎えられればと思います」と今季は34番をつけることになった17歳の点取屋は目をギラつかせた。 2024年はチャヴリッチの長期離脱、夏に欧州から戻ってきた田川亨介のコンディションが上がり切らなかったこともあり、徳田がジョーカー一番手と位置づけられた時期もあった。J1は12試合に出場。優勝争いに踏みとどまれるかどうかが懸かっていた9月のサンフレッチェ広島戦では起死回生の同点弾をゲット。存在感を強烈にアピールした。 「あのシーン含めて手ごたえをつかんだ部分もありましたけど、もっともっとゴールだったり、チームに貢献できるところはあった。シーズン1点というのは満足できないですし、出場時間が短いという言い訳もできない。もっと自分に厳しくして、結果を求めてやっていく必要があると思います」と本人は野心に満ち溢れているのだ。 公式戦に出た2024年の1年間で、確実に進化を遂げたのは間違いない。屈強なDFとのマッチアップや駆け引き、ボールをタメて起点を作るプレーなども十分通用していた印象だ。 「体の使い方だったりボールの隠し方という部分はすごく意識させられたところ。中後(雅喜=現コーチ)さん、羽田(憲司=現U-20日本代表コーチ)さん、(鈴木)優磨君にも求められていたし、自分なりに出せたこともあったかなと思います」と本人も自信を口にする。 そういった部分を研ぎ澄ませていき、得点数をアップさせていけば、レオ・セアラが加わった分厚いFW陣の中でも一定の地位を築けるのではないか。彼の伸びしろは無限大なのだ。 「鹿島の未来を背負う選手」との呼び声も高い徳田。彼は今、宮崎キャンプで徹底的に自分を追い込んでいるが、2月15日の開幕・湘南ベルマーレ戦の前に、AFC・U-20アジアカップ(中国)メンバー入りという重要なハードルがある。まずはそれをクリアしなければならないのだ。 船越優蔵監督率いるU-20日本代表はこの大会でベスト4に入り、9月のU-20ワールドカップ(W杯=チリ)の出場権を手にすることが絶対条件だ。徳田自身は昨年9月の1次予選(キルギス)は選外だっただけに、今年は中国・チリの両方とも主力の1人として参戦し、世界から熱視線を浴びることができれば理想的なのである。 実際、2017年大会(韓国)直後に堂安律(フライブルク)、2019年大会(ポーランド)直後に菅原由勢(サウサンプトン)と中村敬斗(スタッド・ランス)、2023年大会(アルゼンチン)直後に佐野航大(NECナイメンヘン)が欧州移籍を果たしたように、U-20W杯は「世界への登竜門」となっている。徳田の世代は2つ上の後藤啓介(アンデルレヒト)、同期の道脇豊(ベフェレン)、高岡伶颯(日章学園高→サウサンプトン)がすでに海外クラブの扉を叩いており、彼自身も「いずれは自分も外に出たい」という思いは少なからずあるだろう。 だからこそ、まず2月の中国大会に行き、戻って鹿島でコンスタントにプレー。レオ・セアラや鈴木優磨、チャヴリッチらからそれぞれのよさを盗み、自分なりの得点スタイルを確立させたうえで、チリに行くというのがベストな流れ。鹿島の分厚いFW陣に食い込めれば、U-20W杯での活躍は確実と言っていい。その先に欧州への道も見えてくるはずだ。 自身が「憧れの選手」と公言するユース時代の恩師・柳沢敦トップコーチも、かつてはU-20など年代別代表と鹿島を掛け持ちし、両方で目覚ましい実績を残していた。もちろん徳田はその時代をリアルタイムでは知らないだろうが、周囲は「同じように2つのチームで異彩を放ってほしい」と願っているに違いない。 その恩師から今季、引き続き指導を受けられることになったのは朗報。本人も再タッグ結成を嬉しく感じているという。 「柳沢さんや小笠原満男(アカデミー・テクニカル・アドバイザー)さんからは『練習試合だろうが何だろうが、結果が一番大事。勝たなければ意味がない』と言われています」と話していたが、それこそが鹿島のDNAに他ならない。勝利と結果に強くこだわり、それをピッチ上で表現し、グングン成長していけば、輝かしい20代が現実のものとなる。 偉大な先人たちの系譜を継ぐべく、今季の徳田には強烈なインパクトを残してほしいものである。 文・元川悦子 2025.01.14 20:00 Tue3
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