【日本サッカー見聞録】久保とU-16日本のアジア選手権に期待

2016.09.15 15:00 Thu
Getty Images
▽いよいよ今日からインドのゴアで、AFC U-16アジア選手権が始まる。日本は明日、ベトナムとの初戦を迎えるが、グループリーグ3試合をCSテレ朝チャンネルがライブで、NHKのBS1が録画で放映してくれるのは楽しみなところ。チームに対する期待と同時に、やはり久保建英(FW。FC東京U-18)の存在が大きいのかもしれない。
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▽私事で恐縮だが、昨日の夕方に日本テレビから突然電話があり、久保の凄さについてコメントして欲しいという依頼が来た。今朝の6時過ぎにオンエアされたZIPという番組だったが、担当者も「待ったなし」の状況で困り、電話してきたのだろう。21時過ぎから始まった収録の際にプロデューサーから注意されたのが、「朝の番組でサッカーファン以外も見ているため、なるべく分かりやすく、サッカー用語やカタカナは使わずにお願いします」ということだった。こちらは慣れないため、何度も取り直して迷惑をかけてしまった。▽番組の趣旨は、今月にトップ登録されれば15歳と3カ月という史上最年少Jリーガーの誕生についてフォーカスしたもの。彼の非凡な才能について、改めて語る必要はないと思うが、VTRを見ていて感心したのは、ドリブルにしてもパスにしても、余裕を持ってプレーしていることだった。ボールコントロールに絶対の自信があるのだろう。ボールを見ることはほとんどなく、常に周囲の状況を把握してプレーを選択している。
▽相手を見下しているといっては語弊があるかもしれないが、とにかく落ち着き払っている。例えば代表クラスのJリーガーが中学生を相手にしたら、技術的にもスピード的にも圧倒できるため、余裕を持ってプレーすることが可能だろう。しかし久保は、同学年や年長者を相手に同じプレーができる。彼の成長を促すためにも、U-18ではなくもう1ランク上のトップチームに入れた方がいいというFC東京の判断は正解だ。

▽その久保を始め、平川怜(東京U-18)と福岡慎平(京都サンガF.C. U-18)のボランチコンビや、得点源のFW中村敬斗(三菱養和SCユース)ら、今回のU-16日本には前線から最終ラインまで豊富なタレントが揃っている。グループBの最終戦ではシード国のオーストラリアと対戦するが、まずは初戦のベトナムと第2戦のキルギスから勝点3を奪い、ベスト8進出を確実なものにしたいところだ。
▽日本は前回大会で韓国に準々決勝で敗れて世界への道を断たれている。今回は準々決勝に勝ち上がってもシード国の韓国(グループC)と北朝鮮(グループD)とは対戦しない組み合わせ。しかしグループAには開催国でシードのインドの他に、イラン、サウジアラビア、UAEと中東勢がひしめいている。アンダーカテゴリーになると中東勢とはフィジカルの差が大きいものの、なんとかベスト8の壁を突破して、世界切符を、さらにはアジア制覇を達成して欲しいものだ。


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