【原ゆみこのマドリッド】一応、プレッシャーはなくなった…
2016.09.13 11:45 Tue
▽「多分、見られると思うけど」そんな風に私が不安になっていたのは月曜日、それまで呑気にいよいよCLが始まると楽しみにしていたところ、1試合だけオープン放送の枠を持つアンテナ・トレス(スペインの民放)が流すのはバルサvsセルティック戦の方だと気づいた時のことでした。そう、昨季はマドリッドの2チームがグループリーグ中、同じ曜日に振り分けられ、どの節もスタジアムで観戦しながら、オンダ・マドリッド(ローカル・ラジオ局)の二元中継を聴いて、アウェイでプレー中のお隣さんの動向に一喜一憂するというのを繰り返していたんですけどね。
▽そう、後半になると、彼らはいきなり爆発したから、ビックリしたの何のって。小手調べのCKからゴディンのヘッドは外れてしまったものの、7分には右サイドに展開したグリースマンが上げたクロスがゴール前に走り込んだコケに完璧にヒット。それだけならまだしも、右足でコケが合わせたシュートがネットを揺らしたとなれば、思わず我が目を疑ってしまったとしても仕方ない?
▽これが「El gol te libera y te genera más situaciones/エル・ゴル・テ・リベラ・イ・テ・ヘネラ・マス・シトゥアシオネス(ゴールで選手たちの気持ちが解放されて、更なるチャンスを作った)」(シメオネ監督)とはよく言ったもので、15分過ぎからフェルナンド・トーレスをガメイロに、カラスコをコレアに代えたのも相まって、アトレティコは攻勢を強めていきます。そしてガメイロが接好機にシュートをゴールネットの左側外に当ててしまった後の27分、今度はサウルが先制点と同じ右サイドからクロスを上げ、そのボールをグリースマンがエリア内でカブラルとの空中戦に勝って2点目をゲット。続いて35分にも同じ形でファンフランのクロスからまたしてもグリースマンがヘッドを決めた時には、相手の学習能力のなさに唖然としたものですけどね。だからって、翌日、読んだ記事の複数が、「身長たった175センチの」という形容を彼につけていたのは、ちょっと余計だったかも。
▽ええ、代表戦前のレガネス戦では0-0に終わり、頭に血が昇ったまま答えたピッチでのTVインタビューで「このままじゃウチは降格争いをすることになる」と口走り、年下のサウルなどから注意を受けていた彼ですけどね。この日は「あんなことは人前じゃなくて、ロッカー内で言うべきだった。Puteé a mis compañeros en público y ahora quería pedir disculpas públicamente/プテエ・ア・ミス・コンパニェロス・エン・プブリコ・イ・アオラ・ケリア・ペディール・ディスクルパス・プブリカメンテ(表だってチームメートの悪口を言ったようなもんだから、今は公けに謝罪を申し出るよ)」と素直に頭を下げていたのは、好感が持てるかと。
▽おかげで同日、ナイメーヘンに0-4で勝利したPSVのホームを訪れる火曜のCLグループリーグ1節にも胸を張って挑めることになりましたしね。シメオネ監督はそれも見越して、おそらくガイタン(出場時間なし)やアウグスト(招集されず)らの温存をしたんでしょうけど、何よりこの調子なら、昨季のベスト16で2試合とも0-0(アトレティコがPK戦で勝ち抜け)だったという、寒々しいゲーム展開を繰り返さなくて済む?
▽そしてその日は続いてサンティアゴ・ベルナベウを訪ねた私だったんですが、こちらはエアコンの効いたバルでドリンク片手に快適に見たお隣さんの試合とは180度違い、いえ、開始6分にベイルのラストパスをクリスチアーノ・ロナウドがゴールにして自ら復帰を祝い、早々にオサスナからリードを奪った時にはまだ良かったんですけどね。太陽が動くに▽つれ、じりじりと上がってきた日向が20分過ぎには私のいた正面スタンド3階席まで到達。いくらここ数日は少し残暑が和らいだとはいえ、39分にロナウドのヘッドがGKナウセトに弾かれたボールを、カルバハルの代わりに右SBに入っていたダニーロがシュート。2点目が入った頃には耐えがたい暑さとなっていたため、45分にクロースのCKからセルヒオ・モラスがゴールを挙げたすぐ後、ハーフタイム入りの笛が鳴ったのがどんなに嬉しかったことか。
▽そう、用心のため、帽子は持ってきていたものの、日焼け止めを腕に塗ってくるのを忘れていましたし、予想通り、昇格組のオサスナはゴレアダの餌食になりかけていましたしね。反撃もあまり期待できなかったため、またスタンドに戻るのが億劫だったんですが、幸いながら、勝負は後半の方が拮抗した展開に。いえ、10分に再び、CKからペペがヘッドを決めて、マドリーが4点目を奪った時は、学ばないチームがまた1つと肩をすくめるしかありませんでしたし、16分にモドリッチがオフサイドの位置でモラタが戻したボールをエリア外からのシュートでネットに収めてしまったのにはただただ、その才能に感服するばかりだったんですが、やはり久々の晴れ舞台とあって、オサスナの選手たちもそのままでは帰りたくはなかったよう。
▽18分にはデ・ラス・クエバスが上げたクロスを途中出場のオリオル・リエラが頭で決めたかと思えば、26分にはラモスがエリア内でハイメを倒してペナルティを献上。うーん、その時、こぼれたボールをリエラがゴールにしていたんですが、もらったPKの方はロベルト・トーレスがGKカシージャに止められてしまい、2点目ならずとは何とも皮肉じゃないですか。まあ、それでも32分にはハイメのクロスをダビド・ガルシアがこれも頭で決め、最後は5-2で終わったため、後半だけを見れば2-2となれば、オサスナも十分健闘したかと。
▽ええ、2年前にはチームを2部B降格の危機から救い、昨季はギリギリ6位でプレーオフ参加資格を勝ち取り、そこから1部昇格を達成したエンリケ・マルティン監督も「Nos han metido cinco, ¿y qué?/ノス・アン・メティードー・シンコ、イ・ケ(ウチは5点取られたが、それがどうした?)私はベルンベウの芝とこの経験を楽しんだチームと一緒に幸せだよ」と、何だかコパ・デル・レイでマドリーと当たることになった下部カテゴリーの監督のようなことを言っていましたしね。一方的にやられていた訳でもないため、結構、これからのリーガでの残留争いに向けて自信がついた?
▽え、そんなことより、ようやくロナウドがチームに戻って来たというのに、あまりに早くゴールを決めてしまったせいか、むしろ試合後はミックスゾーンでの発言の方が注目されていなかったかって?そうですね、どうやら当人は先日、元バルサのチャビに「El problema que tiene Cristiano es que hay otro que es el mejor de la historia/エル・プロブレマ・ケ・ティエネ・クリスティアーノ・エス・ケ・アイ・オトロ・ケ・エス・エル・メホール・デ・ラ・イストリア(ロナウドの問題は他にサッカー史上最高の選手がいること)」と、これはもう相手の持論で今に始まったことじゃないんですが、またしても最高の選手はメッシと言われてカチンときたんでしょうね。
▽この日は徹底的に反論するつもりだったようで、曰く「インターネットで一番、名前が探されている選手はボクだよ。トップページを飾りたかったり、自分を売り込みたい奴はボクの話をする。だからチャビが話しても大したことはない。カタールでプレーしているんだろ?Ha ganado todo pero nunca ha ganado un Balón de Oro/ア・ガナドー・トードー・ペロ・ヌンカ・ア・ガナードー・ウン・バロン・デ・オロ(彼は全てのタイトルを獲ったけど、バロンドールは受賞していない)。ボクは3度獲った」って、何かこれ、ちょっと大人気なくない?
▽そういうのを聞くと、この試合、最高のgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げた後、スタンド中からのオベーションに送られてアセンシオと交代した、丁度、前日にロナウドと同じ31歳になったモドリッチの「Quiero agradecer a los aficionados por el cariño que me dan día a día/キエロ・アグラデセール・ア・ロス・アフィシオナードス・ポル・エル・カリーニョ・ケ・メ・ダン・ディア・ア・ディア(毎日、ファンがボクに示してくれる温かい心に感謝しないとね)」という言葉が非常に謙虚に耳に響くのですが、まあ、これは各人の性格ですからねえ。
▽同じ契約延長の質問になっても、片や「Si fuera el presidente del Real Madrid y tuviera un jugador como yo, le renovaría mínimo 10 años/フィー・フエラ・エル・プレシデンテ・デル・レアル・マドリッド・イ・トゥビエラ・ウン・フガドール・コモ・ジョ、レ・レノバリア・ミニモ・ディエス・アーニョス(もしボクがレアル・マドリーの会長で自分のような選手を持っていたら、最低でも10年は延長するね)」(ロナウド)ですし、もう一方は「誰もがレアル・マドリーで引退したいと願うもの。世界一のクラブだからね。Lo he dicho muchas veces que es mi sueño/ロ・エ・ディッチョー・ムーチャス・ベセス・ケ・エス・ミ・スエニョ(そのことは何度もボクの夢だと言ったよ)」(モドリッチ)といった具合では…。
▽そんな感じでマドリッドの両雄のリーガ戦は終わったんですが、家に着いて夜のニュースを見ると、バルサがカンプ・ノウでアラベスに1-2で負けたという驚きの報が。いやあ、アラベスにはアトレティコも開幕戦で終盤にリードしながら、土壇場に追いつかれたという苦い思い出がありましたが、いくらメッシ、ルイス・スアレス、イニエスタが先発しなかったとはいえ、その3人が投入された後もイバイ・ゴメスの決勝点を最後まで守ったのは立派の一言。いえ、だからって彼らが1部残留をたやすく手に入れられるとは思いませんけどね。これなら、日曜正午のスポルティング戦では2-1で敗れ、今季初黒星をマークしてしまったものの、同じ昇格組のマドリッドの新弟分、レガネスが今週土曜の試合でバルサ相手に大金星を挙げる可能性もなくはないかも。
▽ただ、月曜に売り出しとなったチケットをゲットしようと、週末からブタルケ(レガネスのホーム)に泊まり込み組も出たという、熱いファンの期待に応えるため、彼らはこの1週間、じっくり練習に励んでくれればいいんですが、兄貴分たちはそんな贅沢をしていられず。いえ、水曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、ポルトガルのスポルティングをサンティアゴ・ベルナベウで迎えるマドリーは、負傷中だったイスコもグループに合流した日曜には練習後、バルデベバス(バラハス空港の近く)の施設に選手たちの家族も呼んでのバーベキュー大会を開き、ロナウドも息子さんを連れて来て、大いに楽しんでいただけでなく(https://www.instagram.com/p/BKN3cKuAUAL/?taken-by=cristiano&hl=ja)、翌日もチーム写真の撮影とどこか、余裕がありましたけどね。
▽貧乏暇なしとでも言いましょうか、アトレティコはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でリハビリトレをしただけで、月曜にはもうオランダの地へ。今回のお留守番組はセルタ戦と同様、トマスとベルサリコとなりましたが、スタメンもリピートするとは限りません。何せ、今季は前線でも中盤でもオプションが増えましたからね。火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのPSV戦では、「queremos empezar ganando/ケレモス・エンペサール・ガナンドー(勝って始めたい)」というコケやグリースマン、ガビ、サウルといったところはまた先発に入りそうですが、誰がプレーしても、また点の取れるアトレティコを見せてほしいものですね。
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▽今季はレアル・マドリーとセビージャ、アトレティコとバルサが同じ曜日になったため、どちらも見られると小躍りしていたものの、そうですよねえ。一般的な人気を考えたら、バルサが優先されるのは当然で、もちろんアトレティコの試合も有料チャンネルで見られるんですが、問題は行きつけの近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)がどちらを流してくれるのか。うーん、そのお店、私はアウェイのクラシコ(伝統の一戦)の時ぐらいしか、バルサの試合でいたことがないんですが、マドリッドでもファンは結構いて、CL戦ともなれば大勢が見に来るのは確実。それでもアトレティコは地元のチームなんですから、せめて2台あるTVの1つで映してくれることを切に願っていますが…果たして上手くいくのでしょうか。▽まあ、そんなことはともかく、先に先週末のリーガ戦、マドリッド勢がどうだったか、お伝えてしておかないと。先にスタートしたのは土曜の午後1時という、今季から始まった新しい時間帯を割り振られたアトレティコだったんですが、前半の間はセルタに2度程、チャンスがあったぐらいで、特に大したことはなし。このままだと2試合連続スコアレスドロー、開幕から3試合連続引き分けになってしまいかねないと、私も心配していたものの、それがどういう訳か、その日は大丈夫だったんですよ!▽これが「El gol te libera y te genera más situaciones/エル・ゴル・テ・リベラ・イ・テ・ヘネラ・マス・シトゥアシオネス(ゴールで選手たちの気持ちが解放されて、更なるチャンスを作った)」(シメオネ監督)とはよく言ったもので、15分過ぎからフェルナンド・トーレスをガメイロに、カラスコをコレアに代えたのも相まって、アトレティコは攻勢を強めていきます。そしてガメイロが接好機にシュートをゴールネットの左側外に当ててしまった後の27分、今度はサウルが先制点と同じ右サイドからクロスを上げ、そのボールをグリースマンがエリア内でカブラルとの空中戦に勝って2点目をゲット。続いて35分にも同じ形でファンフランのクロスからまたしてもグリースマンがヘッドを決めた時には、相手の学習能力のなさに唖然としたものですけどね。だからって、翌日、読んだ記事の複数が、「身長たった175センチの」という形容を彼につけていたのは、ちょっと余計だったかも。
▽最後は42分、どうやらこの試合の吉方位は右と気づき、そちらへ回ったガメイロがエリア内のコケにパスを送ったところ、当人も2度もラッキーが続くとは信じていなかったんですかね。ワンタッチでそのボールをゴールの左側にいたコレアに繋ぐと、そのシュートが決まり、0-4という、アトレティコにとっては立派なgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)が完成することに。いやあ、今季は開幕から本当に点がなかなか取れず、憂鬱な気分になっていたファンの方々も多かったかと思いますが、何より喜ばしいのは昨季のチーム内ピチチ(得点王)、ついでに言うと、夏のユーロ大会でもゴールデンシューをもらったグリースマンがdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)の習慣を取り戻したこと。
▽ええ、代表戦前のレガネス戦では0-0に終わり、頭に血が昇ったまま答えたピッチでのTVインタビューで「このままじゃウチは降格争いをすることになる」と口走り、年下のサウルなどから注意を受けていた彼ですけどね。この日は「あんなことは人前じゃなくて、ロッカー内で言うべきだった。Puteé a mis compañeros en público y ahora quería pedir disculpas públicamente/プテエ・ア・ミス・コンパニェロス・エン・プブリコ・イ・アオラ・ケリア・ペディール・ディスクルパス・プブリカメンテ(表だってチームメートの悪口を言ったようなもんだから、今は公けに謝罪を申し出るよ)」と素直に頭を下げていたのは、好感が持てるかと。
▽おかげで同日、ナイメーヘンに0-4で勝利したPSVのホームを訪れる火曜のCLグループリーグ1節にも胸を張って挑めることになりましたしね。シメオネ監督はそれも見越して、おそらくガイタン(出場時間なし)やアウグスト(招集されず)らの温存をしたんでしょうけど、何よりこの調子なら、昨季のベスト16で2試合とも0-0(アトレティコがPK戦で勝ち抜け)だったという、寒々しいゲーム展開を繰り返さなくて済む?
▽そしてその日は続いてサンティアゴ・ベルナベウを訪ねた私だったんですが、こちらはエアコンの効いたバルでドリンク片手に快適に見たお隣さんの試合とは180度違い、いえ、開始6分にベイルのラストパスをクリスチアーノ・ロナウドがゴールにして自ら復帰を祝い、早々にオサスナからリードを奪った時にはまだ良かったんですけどね。太陽が動くに▽つれ、じりじりと上がってきた日向が20分過ぎには私のいた正面スタンド3階席まで到達。いくらここ数日は少し残暑が和らいだとはいえ、39分にロナウドのヘッドがGKナウセトに弾かれたボールを、カルバハルの代わりに右SBに入っていたダニーロがシュート。2点目が入った頃には耐えがたい暑さとなっていたため、45分にクロースのCKからセルヒオ・モラスがゴールを挙げたすぐ後、ハーフタイム入りの笛が鳴ったのがどんなに嬉しかったことか。
▽そう、用心のため、帽子は持ってきていたものの、日焼け止めを腕に塗ってくるのを忘れていましたし、予想通り、昇格組のオサスナはゴレアダの餌食になりかけていましたしね。反撃もあまり期待できなかったため、またスタンドに戻るのが億劫だったんですが、幸いながら、勝負は後半の方が拮抗した展開に。いえ、10分に再び、CKからペペがヘッドを決めて、マドリーが4点目を奪った時は、学ばないチームがまた1つと肩をすくめるしかありませんでしたし、16分にモドリッチがオフサイドの位置でモラタが戻したボールをエリア外からのシュートでネットに収めてしまったのにはただただ、その才能に感服するばかりだったんですが、やはり久々の晴れ舞台とあって、オサスナの選手たちもそのままでは帰りたくはなかったよう。
▽18分にはデ・ラス・クエバスが上げたクロスを途中出場のオリオル・リエラが頭で決めたかと思えば、26分にはラモスがエリア内でハイメを倒してペナルティを献上。うーん、その時、こぼれたボールをリエラがゴールにしていたんですが、もらったPKの方はロベルト・トーレスがGKカシージャに止められてしまい、2点目ならずとは何とも皮肉じゃないですか。まあ、それでも32分にはハイメのクロスをダビド・ガルシアがこれも頭で決め、最後は5-2で終わったため、後半だけを見れば2-2となれば、オサスナも十分健闘したかと。
▽ええ、2年前にはチームを2部B降格の危機から救い、昨季はギリギリ6位でプレーオフ参加資格を勝ち取り、そこから1部昇格を達成したエンリケ・マルティン監督も「Nos han metido cinco, ¿y qué?/ノス・アン・メティードー・シンコ、イ・ケ(ウチは5点取られたが、それがどうした?)私はベルンベウの芝とこの経験を楽しんだチームと一緒に幸せだよ」と、何だかコパ・デル・レイでマドリーと当たることになった下部カテゴリーの監督のようなことを言っていましたしね。一方的にやられていた訳でもないため、結構、これからのリーガでの残留争いに向けて自信がついた?
▽え、そんなことより、ようやくロナウドがチームに戻って来たというのに、あまりに早くゴールを決めてしまったせいか、むしろ試合後はミックスゾーンでの発言の方が注目されていなかったかって?そうですね、どうやら当人は先日、元バルサのチャビに「El problema que tiene Cristiano es que hay otro que es el mejor de la historia/エル・プロブレマ・ケ・ティエネ・クリスティアーノ・エス・ケ・アイ・オトロ・ケ・エス・エル・メホール・デ・ラ・イストリア(ロナウドの問題は他にサッカー史上最高の選手がいること)」と、これはもう相手の持論で今に始まったことじゃないんですが、またしても最高の選手はメッシと言われてカチンときたんでしょうね。
▽この日は徹底的に反論するつもりだったようで、曰く「インターネットで一番、名前が探されている選手はボクだよ。トップページを飾りたかったり、自分を売り込みたい奴はボクの話をする。だからチャビが話しても大したことはない。カタールでプレーしているんだろ?Ha ganado todo pero nunca ha ganado un Balón de Oro/ア・ガナドー・トードー・ペロ・ヌンカ・ア・ガナードー・ウン・バロン・デ・オロ(彼は全てのタイトルを獲ったけど、バロンドールは受賞していない)。ボクは3度獲った」って、何かこれ、ちょっと大人気なくない?
▽そういうのを聞くと、この試合、最高のgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を挙げた後、スタンド中からのオベーションに送られてアセンシオと交代した、丁度、前日にロナウドと同じ31歳になったモドリッチの「Quiero agradecer a los aficionados por el cariño que me dan día a día/キエロ・アグラデセール・ア・ロス・アフィシオナードス・ポル・エル・カリーニョ・ケ・メ・ダン・ディア・ア・ディア(毎日、ファンがボクに示してくれる温かい心に感謝しないとね)」という言葉が非常に謙虚に耳に響くのですが、まあ、これは各人の性格ですからねえ。
▽同じ契約延長の質問になっても、片や「Si fuera el presidente del Real Madrid y tuviera un jugador como yo, le renovaría mínimo 10 años/フィー・フエラ・エル・プレシデンテ・デル・レアル・マドリッド・イ・トゥビエラ・ウン・フガドール・コモ・ジョ、レ・レノバリア・ミニモ・ディエス・アーニョス(もしボクがレアル・マドリーの会長で自分のような選手を持っていたら、最低でも10年は延長するね)」(ロナウド)ですし、もう一方は「誰もがレアル・マドリーで引退したいと願うもの。世界一のクラブだからね。Lo he dicho muchas veces que es mi sueño/ロ・エ・ディッチョー・ムーチャス・ベセス・ケ・エス・ミ・スエニョ(そのことは何度もボクの夢だと言ったよ)」(モドリッチ)といった具合では…。
▽そんな感じでマドリッドの両雄のリーガ戦は終わったんですが、家に着いて夜のニュースを見ると、バルサがカンプ・ノウでアラベスに1-2で負けたという驚きの報が。いやあ、アラベスにはアトレティコも開幕戦で終盤にリードしながら、土壇場に追いつかれたという苦い思い出がありましたが、いくらメッシ、ルイス・スアレス、イニエスタが先発しなかったとはいえ、その3人が投入された後もイバイ・ゴメスの決勝点を最後まで守ったのは立派の一言。いえ、だからって彼らが1部残留をたやすく手に入れられるとは思いませんけどね。これなら、日曜正午のスポルティング戦では2-1で敗れ、今季初黒星をマークしてしまったものの、同じ昇格組のマドリッドの新弟分、レガネスが今週土曜の試合でバルサ相手に大金星を挙げる可能性もなくはないかも。
▽ただ、月曜に売り出しとなったチケットをゲットしようと、週末からブタルケ(レガネスのホーム)に泊まり込み組も出たという、熱いファンの期待に応えるため、彼らはこの1週間、じっくり練習に励んでくれればいいんですが、兄貴分たちはそんな贅沢をしていられず。いえ、水曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、ポルトガルのスポルティングをサンティアゴ・ベルナベウで迎えるマドリーは、負傷中だったイスコもグループに合流した日曜には練習後、バルデベバス(バラハス空港の近く)の施設に選手たちの家族も呼んでのバーベキュー大会を開き、ロナウドも息子さんを連れて来て、大いに楽しんでいただけでなく(https://www.instagram.com/p/BKN3cKuAUAL/?taken-by=cristiano&hl=ja)、翌日もチーム写真の撮影とどこか、余裕がありましたけどね。
▽貧乏暇なしとでも言いましょうか、アトレティコはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でリハビリトレをしただけで、月曜にはもうオランダの地へ。今回のお留守番組はセルタ戦と同様、トマスとベルサリコとなりましたが、スタメンもリピートするとは限りません。何せ、今季は前線でも中盤でもオプションが増えましたからね。火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのPSV戦では、「queremos empezar ganando/ケレモス・エンペサール・ガナンドー(勝って始めたい)」というコケやグリースマン、ガビ、サウルといったところはまた先発に入りそうですが、誰がプレーしても、また点の取れるアトレティコを見せてほしいものですね。
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