【日本サッカー見聞録】奈良と久保が離脱。OA枠も考えざるをえないか?
2016.05.19 13:30 Thu
▽先週のコラムでは、11日のガーナ戦を振り返りながら、ケガ人が続出しても動じない手倉森監督の懐の広さについて触れた。チームは現在、21日から始まるトゥーロン国際大会に備えているが、メンバー発表後のDF奈良(川崎F)がタックルに行った“自爆”から左脛骨の骨折でリオ五輪出場は絶望的となった。さらにFW久保(ヤングボーイズ)も下半身の違和感のためトゥーロン国際大会を辞退と、相変わらずケガ人に見舞われている。
▽こうなると浮上するのがOA枠でのCB候補だ。植田とコンビを組む昌子(鹿島)という選択もあるが、右SB伊東(鹿島)はガーナ戦で好クロスを配球してアピールしただけに、DF3人の招集は鹿島の石井監督にとっても簡単には認められないだろう。日本代表クラスのCBとなると、フィードの正確な森重や、奈良と同じレフティーの丸山が候補となるが、いずれもFC東京のレギュラーCBだ。FC東京には彼ら以外にも橋本や小川、さらに負傷中ではあるが中島、室屋といった最終予選に出場したメンバーもいる。1チーム3人という制限がある中で、6人の中から誰を選択するか。そして、それを城福監督が認めるのかどうかという問題もある。
▽久保の代わりにはオナイウ阿道(千葉)が追加招集された。これまでも常連だけに、チームに溶け込むのは難しくない。問題は久保のコンディションである。ヤングボーイズはCL予備選の3回戦から出場するため、その試合を終えてからチームに合流する予定となっているが、日程は決まっていない。問題となるのは、夏とはいえ過ごしやすい気候のスイスから熱帯地域のマナウスに移動することで、暑熱対策が間に合うかどうかという点である。日本にいれば梅雨の蒸し暑さを経験し、暑くなる夏を迎えてのマナウス入りだけに暑熱対策は大きな問題にはならないだろう。
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▽正直、奈良の離脱は痛手だ。CBには屈強なフィジカルの植田(鹿島)と岩波(神戸)がいるものの、彼らのビルドアップ能力は消して高くない。その点、奈良は、かつては無謀なアタックから反則を犯していたが、川崎Fに加入後は悪癖も減り、なりよりもビルドアップ能力でU-23日本代表では攻撃の起点になっていた。ガーナ戦だけでなく清水とのテストマッチでも、日本の攻撃は左サイドが起点になることが多かった。▽奈良はガーナ戦でハーフタイムに岩波と交代し、その後は植田が積極的にロングフィードを試みたものの、精度はいま一つ。リオ五輪ではカウンターが日本の武器となるだけに、奈良の負傷離脱は攻守に渡って大きな痛手だろう。代わりに招集された三浦(清水)がどこまで代役を務められるかも未知数のため不安は尽きない。▽久保の代わりにはオナイウ阿道(千葉)が追加招集された。これまでも常連だけに、チームに溶け込むのは難しくない。問題は久保のコンディションである。ヤングボーイズはCL予備選の3回戦から出場するため、その試合を終えてからチームに合流する予定となっているが、日程は決まっていない。問題となるのは、夏とはいえ過ごしやすい気候のスイスから熱帯地域のマナウスに移動することで、暑熱対策が間に合うかどうかという点である。日本にいれば梅雨の蒸し暑さを経験し、暑くなる夏を迎えてのマナウス入りだけに暑熱対策は大きな問題にはならないだろう。
▽今から2カ月以上も後のことを心配しても仕方ないが、とりあえず、もうこれ以上ケガ人が増えないことを願わずにはいられない。
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