【日本サッカー見聞録】W杯予選で代表復帰のハーフナーを活かせるか

2016.03.17 21:49 Thu
▽3月24日と29日のW杯アジア2次予選に臨むメンバー24人が3月17日に発表された。興味深いのは、ザッケローニ時代以来となるハーフナー・マイクと、招集されるたびに負傷で辞退してきた小林悠の復帰だ。小林はインフルエンザにより先週の名古屋戦は休んだだけに、またも招集を見送られるかと危ぶんだものの、どうやら快方に向かったようだ。
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▽194cmの長身FWハーフナーの“高さ”は確かに魅力的だ。しかしながら不安材料が2つある。まず1つはメンタルの弱さだ。ザッケローニ監督時代のこと。個性派揃いの代表チームにあって、つい遠慮してしまい、チームに溶け込めずに代表から外された。今季、ADOデン・ハーグで13ゴールをあげる活躍で自信を取り戻せたか注目したい。▽もう1つは、彼がピッチに登場しても、チームメイトはクロスを送らず“地上戦”のサッカーを展開していたためセットプレー以外は高さを活かす場面がほとんどなかった。ハリルホジッチ監督は会見でハーフナーについて次のように述べていた。
▽「特に国内で支配したゲームで、興味深いのが彼。日本の短所はクロスでの得点が取れていないこと。この2試合ではサイドからのボールを送る。マイクの頭を狙うのは大事。組み立てで難しければ、マイクにダイレクトでボールを送る。背後に走った選手にフリックしたり、折り返してシュートを狙ったりする2つのパターンがある。こういったタイプは日本人に少ないのが現状だ。アフガン戦は恐らくブロックを敷いてくる。そこで有効になる選手かもしれない」

▽果たしてハーフナーへのクロスからフリック・プレーが見られるのかどうか。こちらも注目したい点である。
▽今回のメンバーは国内組が11人、海外組が13人とほぼ半数。それに比べて驚いたのがお隣の韓国代表だ。GK3人はいずれもJリーグでプレーしていて、DFのオ・ジェソクもJリーガー(G大阪)。彼ら以外にも中国のCリーグに所属している選手が4人、欧州組が8人、中東勢が4人と23人中20人が“海外組”なのだ。“国内組”はわずか3人しかいない。日本以上に選手の海外流出が進んでいる。

▽Jリーグ経由で中国や中東へ行った選手も多く、彼らには逞しさを感じる反面、それで国内リーグが弱体化するかと言えば、近年のACLを見る限り決してレベルダウンはしていない。やはり「恐るべし韓国」である。

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