【原ゆみこのマドリッド】ゴールが見られればいいってもんじゃない…

2016.02.27 13:45 Sat
▽「3連続スコアレスドローなら御の字かしら」そんな風に私が落ち込んでいたのは金曜日。いよいよシーズン後半のマドリッド・ダービーが翌日に迫った夜のことでした。いやあ、今季前半の対戦では1-1と引き分けましたし、サンティアゴ・ベルナベウでは2連勝しているアトレティコですから、15年間程、ずっと勝てなかった昔のようにお隣さんに対して卑屈になることはないんですけどね。

▽とはいえ、今週は水曜日がCLベスト16、PSVとの1stレグに当たったアトレティコは深夜ということで、アイントフォーヘンからアムステルダムにバスで移動。そこから飛行機でバラハス空港に着いたのが木曜日の午前6時でした。その日は午後2時からリハビリトレをする程度で、ダービーに向けてのちゃんとした練習が金曜日の1回しかできなかったとなれば、ジダン監督になって以来、ホームゲームでは必ず主砲の火が噴き、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質に拍車がかかったようなレアル・マドリーにどうやったら勝てる?

▽え、私がそんな心配をするのは、PSV戦でも恐ろしい程、アトレティコのゴール日照りぶりを見せつけられたかって? まあ、リーガ前節のビジャレアル戦の0-0とは違って、前半にはビエットのvacelina(バセリーナ/ループシュート)や、グリーズマンが一対一になりながら、弾かれてしまったといったチャンスもあったんですけどね。そういえば、リハビリ半ばのチアゴもスタンドから見守っていましたっけ。
▽試合に話を戻すと、ペレイラが2枚目のイエローカードをもらって、67分から相手は10人でプレーという、願ってもいない状況になったのにたった1点も取れず…。ゴディンのヘッドはゴールに入ったものの、ファールで取り消し。結局、7キロ近くもPSVより多く走っただけで帰って来るって、もうちょっとは効率的になれないんでしょうか…。

▽いえ、ここ5試合ノーゴールが続きながら、強迫観念にはなってないというグリーズマンなど、「no nos cuesta porque la preparación física es buena/ノー・ノス・クエスタ・ポルケ・ラ・プレパラシオン・フィシカ・エス・ブエナ(堪えてはないよ。ウチはフィジカルの準備がいいからね)」と、それを証明したいかのごとく、この強行日程の中、木曜日の夜にはわざわざラジオ番組に出演したりしていたんですけどね。
▽ついでに「自分がいつも長袖のユニでプレーするのはベッカムのファンだったから」とか、「レアル・ソシエダのカンテラ(下部組織)に入る前は10チームぐらい、bajito(バヒート/背が小さい)という理由で断られていた」なんて話もあって、それはそれで面白かったんですが…。いくら「Soy el número uno en paciencia/ソイ・エル・ヌメロ・ウノ・エン・パシエンシア(自分は辛抱することにおいてナンバーワンだ)」とシメオネ監督が達観しても、とにかくゴールが生まれない限り、望みうる最上の結果は0-0しかないなんて、どんなにファンが悲しむか想像もできない?

※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。

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