【原ゆみこのマドリッド】コパが終わるともうCL…

2016.02.13 13:30 Sat
▽「羨ましいというか、羨ましくないというか」そんな風に私が迷っていたのは金曜日、前日にドシャ降りのバライドスでセルタと2-2で引き分け、総合スコア6-2でコパ・デル・レイ決勝進出を決めたセビージャのプロモーションビデオを見た時のことでした(http://as.com/videos/2016/02/12/portada/1455287104_163844.html?autoplay=1)。いやあ、確かに思い出してみれば、今季の幕開けだったUEFAスーパーカップはCLチャンピオンのバルサとELチャンピオンのセビージャの対戦。ジョージアのトビリシでの一発勝負は撃ち合いの激戦で終盤にコノプリャンカのゴールでセビージャが追いつき、延長戦に持ち込んだものの、最後はペドロ(現チェルシー)に決められて涙を飲むという、稀に見る白熱した試合だったんですけどね。

▽もちろんその時の苦い思い出をあえて避けず、おまけに水曜の準決勝2ndレグでも相手はバレンシアと1-1で引き分け、余裕の8-1で突破。それでも「No tenemos miedo a nadie/ノー・テネモス・ミエードー・ア・ナディエ(我々は何者も恐れていない)」と啖呵を切るセビージャは男前ですけどね。シーズンの最初と、もし今年も5月18日のEL決勝に行ったとしても、最後の試合となる21日(EL決勝進出の場合は22日)のコパ決勝がまたバルサとだなんて、もしそれがアトレティコだったりしたら、たとえ28日にCL決勝が待っていたとしても、私なんか憂鬱になるばかりと思うんですが、セビージャファンは大丈夫? それともその辺は、この10年間で13回もの決勝を経験しているチームだけに、盛り上がり方にも慣れているんでしょうか。

▽え、コパ決勝にはサッカー協会から販売される一般ファン向けのチケットもあることだし、今から観戦予定を立てるのに開催地も知りたいって? うーん、それが毎度のことでまだ決まっておらず、一応、セビージャ(スペイン南部)とバルセロナ(スペイン西部)の中間地点にある都市はマドリッドなんですけどね。加えてどちらのクラブもキャパの大きいサンティアゴ・ベルナベウを希望しているんですが、昨季同様、ファイナリストの片割れが永遠のライバルということで、レアル・マドリーは協会に開催希望を申し出るつもりがまったくなし。以前、バルサが決勝を戦った際、スタジアムの施設が壊されたとか、フェリペ6世国王が出席なさるのに国歌吹奏時に一斉ブーイングとなるのは許せないとか、イロイロ理由はあるんですが、とにかくマドリーファンもイヤがっていますからね。
▽おかげでアスレティックと戦った昨季の決勝はホームアドバンテージに目を瞑って、やはりキャパの多いカンプ・ノウでということになったんですが、これにはセビージャ側が「Prefiero que la final sea en China antes que en el Camp Nou/プレフィエロ・ケ・ラ・フィナウ・セア・エン・チナ・アンテス・ケ・エン・エル・カンプ・ノウ(カンプ・ノウよりは中国でやった方がいい)」(エメリ監督)と絶対拒否を表明。「相手に2人目のメッシを与えるようなもの」だからだそうですが、ビゴ(スペイン北部の海岸町、セルタのホーム)でも試合前にマリスカーダ(エビやタコ、牡蠣などの海産物盛り合わせ)三昧だったように、決勝旅行がもう趣味のようになっている自分たちのファンのためには、もちろん地元でやるなんて言語道断でしょう。

▽となると、可能性的にはビセンテ・カルデロンが高いんじゃないかなという気はしないではないですが、果たしてどうなることやら。何はともあれ、すでにマドリッド勢はまったく無関係ですので、私的にはジダン監督の「Voy a ver la final porque me gusta el fútbol/ボイ・ア・ベル・ラ・フィナル・ポルケ・メ・グスタ・エル・フトボル(決勝は見るよ。サッカーが好きだからね)」という言葉に同意といったところでしょうか。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。

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