【原ゆみこのマドリッド】時間には余裕ができた…

▽「何であんな相手に負けちゃったんだろう」そんな風に私が首を捻っていたのは木曜日。コパ・デル・レイ準決勝1stレグで、セビージャがセルタ相手に面白いようにカウンターでゴールを何度も決めているのをヒマに任せてつけていたTVで見た時のことでした。いやあ、私の希望通りコトが運んでいれば、サンチェス・ピスファン(セビージャのホーム)で決勝進出を懸けて戦っていたのはアトレティコだったはずなんですけどね。どういう訳か彼らは先週、セルタに3点を取られて返せず、1-3で準々決勝敗退の憂き目に。なのにセビージャは4-0の大勝を収めてしまうのですから、まったくサッカーとは不思議です。

▽え、そうは言っても今現在、アトレティコには速攻カウンターを実行できるCFなんていないじゃないかって? まあ、その通りで、冬の移籍市場が閉じた翌日火曜日の深夜、ジャクソン・マルティネスの広州恒大移籍が決まったのには驚かされたものですが、元々、彼はそういうタイプのFWではなかったようですしね。その上、シメオネ監督もチームメートたちもポルト時代の調子を取り戻せるように全面的に協力したんですが、本人は最後までチームに適応できず。近頃はプレーする機会もなく、すでに員数外みたいな感じだったため、中国のクラブが太っ腹に4200万ユーロ(約55億円)払ってくれるのをアテにしてか、先週末にはジエゴ・コスタを取り戻そうと、チェルシーに4500万ユーロ(約59億円)のオファーしたものの、モウリーニョ監督解任後にゴールを入れ始めたストライカーを相手は売りたがらなかったとか。

▽それでも昨夏、3500万ユーロ(約46億円)で買ったジャクソン・マルティネスの移籍で、ゴールはたった3つだけとパフォーマンスは最低だったものの、金銭的な利益は出ているため、セレソ会長からは「Intentaremos hacer todo lo posible/インテンタレモス・アセル・トードー・ロ・ポシーブレ(可能な限りのことをするつもりだ)。こちら次第ではないので、チェルシーの出方を見ないといけないが、ウチは常に最高の選手を連れてこようとしているよ」と強気な発言も。おそらくFIFAの新規選手登録禁止処分が上訴委員会、TAS(スポーツ仲裁法廷)の一時停止命令でこの夏はまだ獲得ができると期待して、シーズン後の再度トライを口にしていましたけどね。
▽ただねえ、確かにコスタはスピードもあるし、DFを振り切る力もあるし、カウンター攻撃が伝統のアトレティコにピッタリな選手なのかもしれませんけどね。このままチェルシーでの活躍が続き、夏のユーロ大会でもブレークしてしまったりすると、ちょっとお値段の方が張らないかと心配になったりするんですが…いえ、やっぱり一番心配なのはグリーズマン以外、ゴールを期待できるFWがいない今季の残りなのでは?

※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。