【原ゆみこのマドリッド】年末年始はダービーで楽しむ…
2015.12.19 14:00 Sat
▽「ダービーばっかりじゃない!」そんな風に私が驚いていたのは金曜日、お昼にあったコパ・デル・レイ16強対決の抽選結果を知った時のことでした。いえ、ダービーと言ってもレアル・マドリーは例の通り、カディス戦1stレグでのチェリシェフのalineracion indebida(アリネラシオン・インデビダ/出場資格のない選手の起用)により、TAD(スポーツ行政法廷)の判断は28日まで出ないことになったとはいえ、実質上は敗退したものと見なされて、水曜に予定されていた2ndレグをプレーすることもできなかったため、本家本元のマドリーダービーはありえないんですけどね。
▽そこは同じ街に4つもリーガ1部のクラブがあるマドリッドだけに、年柄年中ダービーだらけと言ってもいいんですが、このラウンドではヘタフェとの弟分ダービーを勝ち抜いたラージョとアトレティコが激突することに。加えて恐ろしいのはこの両者、今年最後となる30日のリーガでも対戦が決まっているため、3週間連続でミッドウィークに顔を合わせなければならないんですが、いやあ、もしマドリー相手にこんな展開になっていたら、とてもお正月にノンビリする気分にはなれないと思ってしまった私はやっぱり小心者?
▽何せ、同じく16強対決が決まったベティスとセビージャも1年で一番力が入るアンダルシアダービーがこの土曜にありますからね。すでにメル監督とエメリ監督との会食イベントなどで前哨戦が始まっていた状態での更なるコパ・ダービー決定とあって、地元のテンションの上がりようったら恐ろしいぐらい。それに比べると、やはり1月最初の週末のリーガがダービーとなるエスパニョールとバルサの組み合わせでは、残念なことに両チームの差が激しいことが幸い。先日、セルヒオ監督の後を継ぎ、レバンテを破ってエスパニョールを16強に導いたガルカ監督もたとえ、3連敗となってもファンに責められたりはしないでしょうが、その辺の関係はラージョとアトレティコも似ているかも。
▽そんなダービー祭りの件に関してはまた、対戦が近づいたら話すことにして、まずは今週のコパ32強戦2ndレグの試合がどうだったか、お伝えしておかないと。サンティアゴ・ベルナベウに行く必要がなくなった私はその水曜、弟分ダービーを見にコリセウム・アルフォンソ・ペレスを訪問。いやあ、1stレグではラージョが2-0と完勝していたため、ほとんど波乱は期待していなかったんですけどね。それはヘタフェのサポーターたちも同じだったのか、普段のリーガ戦にも増して、スタンドはスカスカだったんですが、どうやら世間はエスクリバ監督のチームを過小評価していたよう。
▽いえ、試合前から監督は「Nadie puede decir que remontar un 2-0 es una tarea imposible/ナディエ・プエデ・デシール・ケ・レモンタル・ウン・ドス・セロ・エス・ウナ・タレア・インポシーブレ(2-0からの逆転が不可能だとは誰にも言えない)」と発言し、このままおとなしく敗退する気はないことを明らかにしてはいたんですけどね。だからって、スタートから悪鬼のごとく攻めたてて、4分にアルバロ・バルケスがヘッドで決めたゴールはオフサイドで認められなかったものの、その3分後にはペドロ・レオンが中国人左SBのドゥドゥを手玉にとって1点目をゲットしているんですから、やってくれるじゃないですか。
※このコラムは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバ
▽そこは同じ街に4つもリーガ1部のクラブがあるマドリッドだけに、年柄年中ダービーだらけと言ってもいいんですが、このラウンドではヘタフェとの弟分ダービーを勝ち抜いたラージョとアトレティコが激突することに。加えて恐ろしいのはこの両者、今年最後となる30日のリーガでも対戦が決まっているため、3週間連続でミッドウィークに顔を合わせなければならないんですが、いやあ、もしマドリー相手にこんな展開になっていたら、とてもお正月にノンビリする気分にはなれないと思ってしまった私はやっぱり小心者?
▽何せ、同じく16強対決が決まったベティスとセビージャも1年で一番力が入るアンダルシアダービーがこの土曜にありますからね。すでにメル監督とエメリ監督との会食イベントなどで前哨戦が始まっていた状態での更なるコパ・ダービー決定とあって、地元のテンションの上がりようったら恐ろしいぐらい。それに比べると、やはり1月最初の週末のリーガがダービーとなるエスパニョールとバルサの組み合わせでは、残念なことに両チームの差が激しいことが幸い。先日、セルヒオ監督の後を継ぎ、レバンテを破ってエスパニョールを16強に導いたガルカ監督もたとえ、3連敗となってもファンに責められたりはしないでしょうが、その辺の関係はラージョとアトレティコも似ているかも。
▽いえ、試合前から監督は「Nadie puede decir que remontar un 2-0 es una tarea imposible/ナディエ・プエデ・デシール・ケ・レモンタル・ウン・ドス・セロ・エス・ウナ・タレア・インポシーブレ(2-0からの逆転が不可能だとは誰にも言えない)」と発言し、このままおとなしく敗退する気はないことを明らかにしてはいたんですけどね。だからって、スタートから悪鬼のごとく攻めたてて、4分にアルバロ・バルケスがヘッドで決めたゴールはオフサイドで認められなかったものの、その3分後にはペドロ・レオンが中国人左SBのドゥドゥを手玉にとって1点目をゲットしているんですから、やってくれるじゃないですか。
▽続いて22分にもヨーダがエリア内に入れたクロスをCBのビルヒニが呆気に取られるようなtaconazo(タコナソ/ヒールキック)で2点目を追加すると、30分にはクライマックスが訪れます。そう、GKメギエリのゴールキックを中盤でファン・ロドリゲスが頭で流したところ、何を思ったか、ラージョのGKファン・カルロスが自分のエリアを飛び出して来てクリアしようとしたんですが…ボールをアルバロに奪われてしまい、彼がガラ空きのゴールに3点目を叩き込んだから、スタンドのファンも目を丸くしたの何のって! だってえ、これで総合スコアは3-2、逆転勝ち抜けできるんですよ。いくらその日のラージョがチンタラしていたって、ここまでのリーガでまったく覇気のなかったヘタフェにそんなことができるなんて一体、誰に想像できた?
※このコラムは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバ
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