【原ゆみこのマドリッド】ちょっと一息つけたとはいえ…

2015.10.30 12:48 Fri
▽「同じスコアなら上々よね」そんな風に私が頷いていたのは木曜日。前夜に2部Bのビジャベンセとコパ・デル・レイ4回戦1stレグを戦ったバルサが0-0で終わったと知った時のことでした。いよいよリーガの1部チームも参戦するラウンドの皮切り試合。本来であれば12月第1週と第3週の火、水、木曜日のどれかとなるところ、クラブ・ワールドカップ出場のため、2ndレグの都合がつかずに日程の前倒しをしたバルサだけでした。相手も主力が市の清掃局員だったり、保険勧誘員だったり、看護師だったりする兼業サッカー選手であるチームということで、どうせ楽勝だろうとあまり注目もしていなかったんですけどね。

▽初めてバルサを迎えるバダホス(スペイン西部)県にある町がお祭り騒ぎ。12月になれば、レアル・マドリーを迎えるカディス、アトレティコを迎えるレウスなど、今季ヨーロッパの大会に参加している1部チームを引き当てた2部Bクラブの地元では必ず繰り返される風景です。よってそれ程、興味はなかったんですが、いくらレギュラー選手を使わなかったとはいえ、あのバルサが1点も取れずに終わるとは! もちろんカンプ・ノウでの2ndレグでも勝てないなんてことはまずないでしょうが、この土曜日のリーガで彼らを迎えるヘタフェがスコアレスドローで終わることができたら、それこそ“puntazo(プンタソ/超ビッグなポイント)”と言って良いのでは?

▽ヘタフェ戦ではラキティッチやジョルディ・アルバ、ダニエウ・アウベスらがベンチで退屈そうにしていることもなければ、ネイマールやルイス・スアレスがバルセロナでお留守番なんてこともありえないんだろうって? まあ、その通りで、レギュラー陣が休養十分で先発するはずですけどね。未だにメッシはリハリビ中でイニエスタも微妙のようですが、ヘタフェのアレクシスも「バルサでは皆、同じようなもの。Messi es fuera de lo normal/メッシ・エス・フエラ・デ・ロ・ノルマル(メッシは規格外)だが、ネイマール、ルイス・スアレス、サンドロ、ムニルがいる」と言っていたように、昨季は何とかゴールなしの引き分けに抑えたとて、決して楽観することはできないかと。
▽実際、エスクリバ監督率いるチームは前節もセビージャに5-0とコテンパンにやられていますしね。その試合で2度もペナルティを犯して退場したビガライが出場停止になるのは、ネイマールがいる手前、ある意味、安心材料かもしれませんが…。だからいって他のDF達が頼りになるかといえば、そうとも言えず。攻撃陣でも太ももの筋肉を伸ばしてしまい、前節を欠場したエースのアルバロ・バスケスが復帰を急いではいるものの、見通しはあまり良くないとか。

▽一方、バルサでは前節のエイバル戦で審判に「concha de tu madre/コンチャ・デ・トゥ・マドレ(直訳するとお前の母親の貝殻)」と悪態を…。いえ、この表現、アルゼンチンやウルグアイなど、南米出身の選手は「ロッカールームじゃ1日中、言っている」らしいものの、スペイン人には「Para nosotros no significa nada/パラ・ノソトロス・ノー・シグニフィカ・ナーダ(ボクらには何の意味もない)」(アレクシス)らしいんですけどね。一応、侮蔑の言葉ということで、レッドカードをもらったマスチェラーノが2試合の出場停止処分を受けて出られず。また、右SBのドグラスが水曜日の試合で足を負傷して全治2カ月となっていましたが、あまりこの辺は勝敗に関係なさそうですしね。実際、聞こえてくるのはマスチェラーノの処分が4試合にならず、クラシコ(伝統の一戦)に影響せずに良かったという声ばかりでしたっけ。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している

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