【原ゆみこのマドリッド】リーガ戦は続く…
2015.09.22 13:35 Tue
▽「いつの間にやら、ご大層なものの仲間入りしていたのね」、そんな風に私がニンマリしていたのは月曜日。明日に迫ったマドリーミニダービーに備え、スポーツ紙のウェブを眺めていた時のことでした。というのも、マドリッドの弟分チーム、ヘタフェのGKグアイタが「El Atlético está en otra liga, van a ser favoritos/エル・アトレティコ・エスタ・エン・オトラ・リーガ、バン・ア・セル・ファボリートス(アトレティコはもう1つのリーガにいるから、優勢だよ)」と言っていたからなんですが、いやあ、2年前、彼らが優勝するまで、リーガはレアル・マドリーとバルサ、それ以外に分けられていたんですけどね。昨季も連覇こそできなかったものの、ガッチリ3位を掴み、CLグループリーグ出場もこれで3年連続ともなると、さすがに世間の見る目も変わってきた?
▽実際、先週末の試合もアトレティコが「もう1つのリーガ」にいるという、いい証明になっていて、心身ともに疲れるCLグループリーグ1節を終えた後、久々にヨーロッパリーグ以外の国際試合復帰だったセビージャはボルシアMGには勝ったものの、セルタに1-2で負け、3年ぶりに晴れの舞台に戻って来ながら、メスタージャも満員にならずにゼニトに負けたバレンシアはベティスとスコアレスドローと、モロにリーガでの戦いに影響が出ていることが判明。翻って、ルイス・スアレスやイニエスタをローテーションしながら、レバンテを4-1と一蹴したバルサはともかく、マドリーも手堅く1-0でグラナダに勝利していますしね。それに肩を並べるどころか、ホームゲームだった2強に対し、アトレティコは堂々、アウェイで勝利をもぎ取っているとなれば、同類視されても決しておかしくはないかと。
▽まあ、そんなことはともかく、リーガ4節のマドリッド勢がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先んじて金曜日にマラガと戦ったヘタフェがセポビッチのゴールで1-0の勝利を挙げ、ようやく今季初の勝ち点を手に入れて最下位を脱出。その翌日、マドリーは、アジアのファンに向けた時間帯、午後4時から、サンティアゴ・ベルナベウにグラナダを迎えたんですが、何せ、相手は昨季、9-1という稀にみる大量得点差で惨敗していったチームですからね。そのせいでクラブの公式ツィッター担当者もついはしゃいでしまったか、「マドリーは何点取る? 一番人気のスコアは4-0」と、スポンサーのオンラインブックメーカーの情報を呟いてしまい、試合前からサンドバル監督を「Nos ha faltado al respeto/ノス・ファルタードー-・アル・レスペト-(ウチにリスペクトを欠いていた)」と激怒させてしまったのが悪かったんでしょうか。
▽おかげで辛抱強く守るグラナダからなかなか点を取れず、あまつさえ、19分にはサクセスのラストパスをエル・アラビに決められて、あわや先制されるところだったんですが、この時は運に、というか、線審に恵まれて、オフサイドの判定でノーゴールに。幸い0-0まま、ハーフタイムに入ったんですが、ようやく54分、イスコのクロスをベンゼマがゴール右前からヘッドして、1点を奪うことに成功。ただねえ、後からリプレーを見るとわかるんですが、このプレー、イスコがパスを受けた時、わずかながらオフサイドの位置いたのが見逃されているんですよ。逆に認められなかったグラナダのゴールはサクセスがマドリーの選手たちより前にいたため、正しくはオフサイドではなく、スコアボードに得点が挙がるべきだったなんて聞くと、何ともムズ痒い気分になるのは私だけじゃない?
▽結局、グラナダは後半ロスタイムまで果敢に同点を求めて戦ったものの、追いつくことはできず、試合はそのまま1-0で終了。一応、最少失点負けということで、エル・アラビも「Somos otro equipo distinto al del ano pasado/ソモス・オトロ・エキポ・ディスティントー・アル・デル・アーニョ・パサードー(ボクらは昨年とは違うチーム)」と、前回の面目躍如ができたのは良かったんですが、このところ、エスパニョール戦、CLシャフタール戦と、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)回帰に慣れてきていたスタンドのファンは別。ゴールが見られないのにじれてか、時々、ピト(ブーイング)が飛んでいましたけどね。この日、あと2本と迫ったラウールのマドリー公式戦通算得点323点を越えるのに燃えていたクリスチアーノ・ロナウドも満足できずに終わることになりました。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
▽実際、先週末の試合もアトレティコが「もう1つのリーガ」にいるという、いい証明になっていて、心身ともに疲れるCLグループリーグ1節を終えた後、久々にヨーロッパリーグ以外の国際試合復帰だったセビージャはボルシアMGには勝ったものの、セルタに1-2で負け、3年ぶりに晴れの舞台に戻って来ながら、メスタージャも満員にならずにゼニトに負けたバレンシアはベティスとスコアレスドローと、モロにリーガでの戦いに影響が出ていることが判明。翻って、ルイス・スアレスやイニエスタをローテーションしながら、レバンテを4-1と一蹴したバルサはともかく、マドリーも手堅く1-0でグラナダに勝利していますしね。それに肩を並べるどころか、ホームゲームだった2強に対し、アトレティコは堂々、アウェイで勝利をもぎ取っているとなれば、同類視されても決しておかしくはないかと。
▽まあ、そんなことはともかく、リーガ4節のマドリッド勢がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先んじて金曜日にマラガと戦ったヘタフェがセポビッチのゴールで1-0の勝利を挙げ、ようやく今季初の勝ち点を手に入れて最下位を脱出。その翌日、マドリーは、アジアのファンに向けた時間帯、午後4時から、サンティアゴ・ベルナベウにグラナダを迎えたんですが、何せ、相手は昨季、9-1という稀にみる大量得点差で惨敗していったチームですからね。そのせいでクラブの公式ツィッター担当者もついはしゃいでしまったか、「マドリーは何点取る? 一番人気のスコアは4-0」と、スポンサーのオンラインブックメーカーの情報を呟いてしまい、試合前からサンドバル監督を「Nos ha faltado al respeto/ノス・ファルタードー-・アル・レスペト-(ウチにリスペクトを欠いていた)」と激怒させてしまったのが悪かったんでしょうか。
▽結局、グラナダは後半ロスタイムまで果敢に同点を求めて戦ったものの、追いつくことはできず、試合はそのまま1-0で終了。一応、最少失点負けということで、エル・アラビも「Somos otro equipo distinto al del ano pasado/ソモス・オトロ・エキポ・ディスティントー・アル・デル・アーニョ・パサードー(ボクらは昨年とは違うチーム)」と、前回の面目躍如ができたのは良かったんですが、このところ、エスパニョール戦、CLシャフタール戦と、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)回帰に慣れてきていたスタンドのファンは別。ゴールが見られないのにじれてか、時々、ピト(ブーイング)が飛んでいましたけどね。この日、あと2本と迫ったラウールのマドリー公式戦通算得点323点を越えるのに燃えていたクリスチアーノ・ロナウドも満足できずに終わることになりました。
▽ただ、それでもマドリーにとって朗報がなかった訳ではなく、開幕からずっと先発を務めているGKケイロル・ナバスはこれでリーガ4試合連続完封。8月末日の移籍市場クローズの際にはマンチェスター・ユナイテッドに売れられかけ、当人も大変な思いをしたはずですが、まさに「Valio la pena levantarse de las complicaciones/バリオ・ラ・ペナ・レバンタールセ・デ・ラス・コンプリカシオネス(厄介な状況から立ち直る価値があった)」(ナバス)ということでしょうか。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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