【原ゆみこのマドリッド】こんなオチもある…
2015.09.02 14:32 Wed
▽「夏休みの宿題を最終日までやらなかったんだから、自業自得よね」そんな風に私が達観していたのは火曜日。興味半分、前夜1時頃までスポーツ紙のウェブをチラ見しながら、「Total acuerdo/トータル・アクエルドー(完全合意)」、「Casi fichado/カシー・フィチャード(ほぼ獲得)」といったデ・ヘアの移籍交渉の見出しが入団成立に変わるのをずっと待っていたんですけどね。それが市場クローズの零時を過ぎてしばらくすると、いきなり「Surrealista(スルレアリスタ/シュールな)」、「Ridiculo(リディクロ/笑い者)」というタイトルに変貌。結局、マンチェスター・ユナイテッドに留まることになった経緯を新聞で読んだ時のことでした。
▽いやあ、マドリー側からすると、こちらは月曜日午後の早い時間には書類を用意したのにマンUの返事が遅く、その後のやり取りをしているうち、最後にデ・ヘアの選手登録をしようとしたら、すでに締め切り時間が過ぎていたということのようですけどね。一方、どこから聞いたか、新聞やラジオでは、マンUは移籍金3000万ユーロ(約41億円)とケイロル・ナバスの獲得で合意したにも関わらず、書類を期限1分前の11時59分に送ってきて、しかもファイルの形式が違ったため、登録用に直すのに時間がかかり、12時28分までLEP(スペイン・プロリーガ協会)にFAXできなかったとか、締め切り時間にケイロル・ナバスの書類をFAXが受信していたため、デ・ヘアの書類を送信できなかったとか言っているんですが、うーん、事務経験者なら、意外と納得できる理由かもしれない?
▽どちらにしろ、昨シーズン終了時にはデ・ヘアと6年契約、年棒550万ユーロ(約7億5000万円)で話をつけながら、夏の長いオフシーズン中にマンUが相手にしてくれずに交渉を終わらせていなかったペレス会長の非は否めません。しかし、とにかく災難だったのはこの各国代表戦週間が終わったら、新しいチームで再出発するはずだった2人のGK。ようやく4年間のイギリス生活に別れを告げ、マドリッドに戻って来られる当てが外れ、TVなどでは「hundido(ウンディードー/落ち込んでいる)」と言われているデ・ヘアに対し、ナバスの場合は月曜日の朝までクラブから何も言ってこなかったため、マドリー残留の意志は満々。それがコスタリカ代表への合流を延期し、3倍相当の年棒と残留すれば今季はずっとスタンド観戦という、アメとムチを突きつけられ、夜にはサンティアゴ・ベルナベウに出向く破目に。
▽おまけに契約書類にサインして覚悟を決めたのも束の間、結局、デ・ヘアが来られないため、やっぱり今季はマドリーでプレーするとなれば、「tocado(トカードー/傷ついている)」と見なされるのも当然だった? 火曜日の朝にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に赴き、プレシーズン、そして開幕してからの2試合の働きを高く評価してくれていたベニテス監督に、自分を売ってもいいとした心変わりの理由を問いただしに行った当人ですが、うーん、たとえ今季の正GKはナバスということで話に蹴りがついたとしても、こういうのって後々の信頼関係に影響しないですかねえ。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
▽いやあ、マドリー側からすると、こちらは月曜日午後の早い時間には書類を用意したのにマンUの返事が遅く、その後のやり取りをしているうち、最後にデ・ヘアの選手登録をしようとしたら、すでに締め切り時間が過ぎていたということのようですけどね。一方、どこから聞いたか、新聞やラジオでは、マンUは移籍金3000万ユーロ(約41億円)とケイロル・ナバスの獲得で合意したにも関わらず、書類を期限1分前の11時59分に送ってきて、しかもファイルの形式が違ったため、登録用に直すのに時間がかかり、12時28分までLEP(スペイン・プロリーガ協会)にFAXできなかったとか、締め切り時間にケイロル・ナバスの書類をFAXが受信していたため、デ・ヘアの書類を送信できなかったとか言っているんですが、うーん、事務経験者なら、意外と納得できる理由かもしれない?
▽どちらにしろ、昨シーズン終了時にはデ・ヘアと6年契約、年棒550万ユーロ(約7億5000万円)で話をつけながら、夏の長いオフシーズン中にマンUが相手にしてくれずに交渉を終わらせていなかったペレス会長の非は否めません。しかし、とにかく災難だったのはこの各国代表戦週間が終わったら、新しいチームで再出発するはずだった2人のGK。ようやく4年間のイギリス生活に別れを告げ、マドリッドに戻って来られる当てが外れ、TVなどでは「hundido(ウンディードー/落ち込んでいる)」と言われているデ・ヘアに対し、ナバスの場合は月曜日の朝までクラブから何も言ってこなかったため、マドリー残留の意志は満々。それがコスタリカ代表への合流を延期し、3倍相当の年棒と残留すれば今季はずっとスタンド観戦という、アメとムチを突きつけられ、夜にはサンティアゴ・ベルナベウに出向く破目に。
※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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