【日本サッカー見聞録】チャレンジなでしこの評価
2015.08.13 22:20 Thu
▽最下位に終わった東アジアカップの男子日本代表とは対照的に、女子日本代表は最終戦で中国を下して3位に滑り込んだ。とはいえ女子の日本にとって、順位にそれほど意味はない。今大会は“選手の発掘”がメインテーマだったからだ。
▽リオ五輪の予選を戦うチームのベースは、カナダ・ワールドカップ(W杯)で準優勝を果たした選手たちである。この予選に向けて、若返りと底上げにつながる選手の見極めが今回の東アジアカップでもあった。銀メダルに終わった2012年のロンドン五輪後に佐々木監督は若返りを図ろうとしたものの、ベテランとの融合に失敗。今年3月のアルガルベカップの低迷を受け、カナダW杯は4年前とほぼ同じメンバーで臨んで結果を出した。
▽そして迎えた東アジアカップでは、カナダW杯の出場組から6選手が招集され、MF川村やFW菅澤らはチームを牽引する立場だったが、菅澤は「カナダでは良かったけど、帰って来たら良くない。その繰り返しでは困る。守備もしっかりやって欲しいし、意識を高く持って欲しい」と佐々木監督からダメ出し。大儀見というエースはいるものの、高瀬は負傷を抱えているため菅澤が№2ストライカーという位置づけだったが、今大会では評価を落としてしまった。
▽同じくボランチの川村は3試合にキャプテンとして出場したが、なでしこジャパンには阪口と宇津木という不動の2人がいる。川村が期待されているのはボランチだけでなくCBもできるユーティリティーな点だ。おそらく岩清水の後継者候補として佐々木監督は期待しているのだろう。もしも宇津木がDFラインに下がれば、ボランチが必要になる。
▽それを見越しての起用だったと推測するが、3試合を見る限りテストは菅澤同様に失敗だったと言わざるを得ない。致命的なのは、ボランチのポジションでありながらパスミスが多すぎる点だ。レシーバーとの意思の疎通を欠いたかもしれないが、リターンパスをミスしてカウンターのピンチを招いたり、難しいラストパスを選択してボールをロストするなど、安全第一が優先されるボランチのプレーとしては“軽いプレー"が目に付いた。
▽MFの京川をDFとして育成して欲しいと依頼されたため、3試合連続して起用したと話していた佐々木監督は、「1戦目よりは2戦目、2戦目よりは3戦目」と今大会を総括したが、それはそのまま京川に当てはまる。この京川と、中国戦で先制点を決めたドリブラーの横山[写真]が今大会の収穫だった。横山はイージーなミスもあるが、ボールを持てば果敢に勝負していたのは高く評価したい。大野と川澄の後継者探しも急務だけに、岩渕に続き横山が結果を出したことは五輪予選に向けて好材料だった。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
▽リオ五輪の予選を戦うチームのベースは、カナダ・ワールドカップ(W杯)で準優勝を果たした選手たちである。この予選に向けて、若返りと底上げにつながる選手の見極めが今回の東アジアカップでもあった。銀メダルに終わった2012年のロンドン五輪後に佐々木監督は若返りを図ろうとしたものの、ベテランとの融合に失敗。今年3月のアルガルベカップの低迷を受け、カナダW杯は4年前とほぼ同じメンバーで臨んで結果を出した。
▽そして迎えた東アジアカップでは、カナダW杯の出場組から6選手が招集され、MF川村やFW菅澤らはチームを牽引する立場だったが、菅澤は「カナダでは良かったけど、帰って来たら良くない。その繰り返しでは困る。守備もしっかりやって欲しいし、意識を高く持って欲しい」と佐々木監督からダメ出し。大儀見というエースはいるものの、高瀬は負傷を抱えているため菅澤が№2ストライカーという位置づけだったが、今大会では評価を落としてしまった。
▽それを見越しての起用だったと推測するが、3試合を見る限りテストは菅澤同様に失敗だったと言わざるを得ない。致命的なのは、ボランチのポジションでありながらパスミスが多すぎる点だ。レシーバーとの意思の疎通を欠いたかもしれないが、リターンパスをミスしてカウンターのピンチを招いたり、難しいラストパスを選択してボールをロストするなど、安全第一が優先されるボランチのプレーとしては“軽いプレー"が目に付いた。
▽厳しい意見ばかりになってしまったが、来年2月のリオ五輪アジア最終予選に向けた光明もある。まずは敗れた北朝鮮戦でPKをストップしたGK山根だ。あの長身と手足の長さは対戦相手にとってプレッシャーになるだろう。その北朝鮮戦でPKを与えた京川の守備は素人レベルだが、3試合に起用した佐々木監督もよくガマンしたと思う。
▽MFの京川をDFとして育成して欲しいと依頼されたため、3試合連続して起用したと話していた佐々木監督は、「1戦目よりは2戦目、2戦目よりは3戦目」と今大会を総括したが、それはそのまま京川に当てはまる。この京川と、中国戦で先制点を決めたドリブラーの横山[写真]が今大会の収穫だった。横山はイージーなミスもあるが、ボールを持てば果敢に勝負していたのは高く評価したい。大野と川澄の後継者探しも急務だけに、岩渕に続き横山が結果を出したことは五輪予選に向けて好材料だった。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
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「まだ泣くの早いって」と本田圭佑にツッコまれた日本代表サポーター、元Jリーガーの親友だった「親友が世界的にバズってて最高」
世界中でも話題となり、本田圭佑からもツッコミを受けた日本代表のサポーターが意外な人物と繋がっていたようだ。 1日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループスE最終戦で日本はスペイン代表と対戦。劇的な逆転勝利を収め、グループ首位でベスト16入りを決めていた。 ドイツ代表戦に続いてのアップセットは世界中を驚かせた他、逆転ゴールに繋がった三笘薫の折り返しのシーンがラインを割っていたかどうかが大きな議論を呼ぶことに。国際サッカー連盟(FIFA)が公式見解を示すほどにまで発展していた。 今大会では日本人サポーターが世界中でバズることが多く、ドイツ戦前にFIFAの公式映像に映ったことで、世界中で美女サポーターだと大騒ぎになったSHONOさん、ドイツ戦で「私のボスへ。2週間の休暇を取らせてくれてありがとうございます!」と紙に書いた上、上司から返事をもらった男性サポーターなどがいた。 そんな中、スペイン戦でも1人のサポーターが注目の的に。田中碧の決勝ゴールが決まった後、すでに涙した姿が映し出された男性サポーターが大きな話題に。「ABEMA」で解説していた本田には、「まだ泣くの早いって」とツッコまれてしまったサポーターだが、実は元Jリーガーの親友だったという。 その選手とは、サガン鳥栖やベガルタ仙台、ガイナーレ鳥取、横浜FC、奈良クラブ、栃木シティFCでプレーし、今シーズンは松本山雅FCでGKコーチを務めていたシュナイダー潤之介氏だ。 シュナイダー潤之介氏は、自身のツイッターを更新。「親友が世界的にバズってて最高」とし、その男性サポーターがカメラに抜かれた写真を投稿していた。 ゴミ拾いも含め、何かと注目を集める日本代表関係者。意外な繋がりは他にもまだまだあるのかもしれない。 <span class="paragraph-title">【写真】本田圭佑に「泣くの早い」とツッコまれたサポーターの男性は世界でも話題に</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">親友が世界的にバズってて最高 <a href="https://t.co/QlCar4pxMY">pic.twitter.com/QlCar4pxMY</a></p>— シュナイダー潤之介 (@j_schneider29) <a href="https://twitter.com/j_schneider29/status/1598648612720111616?ref_src=twsrc%5Etfw">December 2, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/Clo2ePCPNB8/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/Clo2ePCPNB8/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; 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「良いチームだったと認めるしかない」インドネシアを指揮した韓国人監督、日本代表を称えるも選手たちを誇りに「16強進出は天の意志に」
インドネシア代表のシン・テヨン監督が、日本代表戦を振り返った。韓国『聯合ニュース』が伝えた。 24日、アジアカップ2023グループD最終節でインドネシアは日本と対戦した。共に勝ち点3で並んだ中での試合。勝利した方が2位でのグループステージ通過が決定し、負けた方が3位という状況だった。 試合は開始早々日本がPKを獲得し上田綺世のゴールで先制。インドネシアは押し込まれる展開となると、後半にも上田のゴールとオウンゴールで3点のビハインドに。後半アディショナルタイムには、武器の1つであるロングスローから一矢報いたが3-1で敗戦となった。 日本戦を終え、3位での通過の可能性を残したインドネシア。シン・テヨン監督は「16強進出は天の意志にかかったようだ」とコメント。25日の過ごし方については「元々試合の翌日はリカバリートレーニングをして休むため、明日は一日休みながら試合結果を見守る。その後に何をするか判断する」と語り、3位での通過ができるかどうかを見守っていくとした。 韓国代表を率いていた時には日本にも勝利しているシン・テヨン監督。インドネシア代表の監督として対戦した日本については「良いチームだったと認めるしかない」とコメント。「前線の良い選手があまりにも多く、攻守の切り替えが良かった。前線でボールを失った時にすぐにプレッシャーをかける部分とカウンターが良く、相手にするのは簡単ではなかった」と日本のトランジションの良さを称えた。 ただ、「結果については認めるが、主審については不満も多い。我々の選手たちが最善を尽くしたことには拍手を送りたい」と語り、判定には不満も。ただ、選手たちの見せたパフォーマンスは良かったとした。 「FIFAランキングが低いインドネシアを率いてアジアのメジャー大会に出場し、やりたいプレーを見せた点はかなり良い経験になったようだ。強い相手とぶつかりながら、かなり成長した姿が見られた」 グループEとグループFの3位チームの結果によってラウンド16に行けるかどうかが決まるインドネシア。あとは“天”に委ねられることとなった。 2024.01.25 21:40 Thu5