【原ゆみこのマドリッド】まだ何も動かない…

2015.06.25 13:12 Thu
▽「来日すると言ってもねえ」そんな風に私が複雑な心境になっていたのは水曜日。アトレティコが発表したプレシーズンの予定に日本での親善試合が含まれていることがわかった時のことでした。いやあ、ここ数年は中国やタイなどに行ったりはしたものの、なかなか来てくれなかった彼らだけに、ようやく日本のファンにも目を向けてくれたのは嬉しいんですけどね。8月1日に組まれているamistoso(アミストーソ/親善試合)の相手はJリーグのサガン鳥栖…って一体、どのくらいのアトレティコ・サポーターが佐賀県のベストアメニティスタジアムまで駆けつけられるというのでしょう。

▽え、恒例の地獄のサマーキャンプが行われるロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)も一般のファンには近づきがたい場所じゃないかって? うーん、確かに車がないとお手上げなんですが、まだこの時期はコパ・アメリカ参加組が日程を遅らせて参加するので、全員が揃っているという保証もありませんしね。25日、28日に組まれているヌマンシア(2部)、レアル・オビエド(今季2部Bから2部へ昇格)との親善試合も地方で行われるため、新チームをチェックするには、スペインでもどこかの奇特なTV局が中継してくれることを祈るしかないんです。サガンに続き、中国の上海上港集団足球俱楽部とのプレシーズンマッチなんて、時差もあって、生映像はとても期待できないかも。

▽とはいえ、ここを越えると、8月15、16日か22、23日の週末からとなる新シーズンのリーガスタートまで、カディス(スペイン南西部のリゾートタウン)でのカランサ杯(カディス主催の伝統的な夏の親善トーナメント大会)参加か、もしくは近場で手頃な相手との親善試合をするぐらいで、ほとんど地元での調整とになるアトレティコだけに、偵察に行く機会も作れると思います。せめてその頃には新戦力の選手たちも加わっていてほしいもの。何せ、今週は昨季のエースだったマンジュキッチのユベントス移籍が1800万ユーロ(約25億円)でとうとう決まりましたからねえ。おかげでこの夏からはフェルナンド・トーレスが再び背番号9を着けられるという、昔ながらのファンにとって、嬉しいニュースはあるんですけどね。すでにビジャレアルのロイグ会長が売却を認めたビエット(2000万ユーロ/約28億円)や、代理人が入団お墨付きを与えたポルトのジャクソン・マルティネス(3500万ユーロ/約49億円)ら、代わりのFWたちの正式な入団発表はまだなし。
▽おそらくそれも、規則外の未成年選手獲得に対して、この夏のトップチームの新規選手登録を禁止するFIFA処分があるのかないのか、未だにわからないためなんだと思います。ただ、幸いだったのは昨季のリーガを3位で終えた彼らにはこの夏、スーパーがつくカップ戦がないばかりか、グループリーグ出場権を争うCLプレーオフもないということ。となれば、それこそリーガ開幕までにチームの準備が整えばいいだけですからね。だったら、コパ・アメリカに招待出場したメキシコのラウール・ヒメネスは1得点だけで、グループリーグで敗退したものの、まだチリに残っている選手たちも急いで戻って来る必要はないかと。

▽ちなみにゴディンとヒメネスがいるウルグアイはグループ3位で準々決勝に進出し、木曜にホストと当たるんです(編集部注:ウルグアイはチリに敗戦)が、キャプテンを務める前者は累積警告でグループ3戦目をお休み。代わりにそのパラグアイ戦では後輩が殊勲のゴールを挙げたりしていましたが、ミランダのいるブラジルも、ネイマールが4試合出場停止となり、一足先にバケーション入りしてしまうというアクシデントはあったものの、土曜には準々決勝をパラグアイと戦うことに。同日にはレアル・マドリーのハメス・ロドリゲスがいるコロンビアがアルゼンチンと対戦と、そろそろ大会も佳境に入って来ましたが、どの選手もケガだけはしないで無事に終わってほしいですね。

※このニュースは一部省略してご紹介させていただいております。全文が気になる方は[コラム]でご覧ください。
【マドリッド通信員】
原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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