ブラジルとの120分間の激闘制したセルビアが初優勝《U-20ワールドカップ》

2015.06.20 17:00 Sat
▽ニュージーランドで開催中の2015FIFA・U-20ワールドカップの決勝が日本時間20日に行われ、延長戦までもつれたブラジルとの激闘を2-1で制したセルビアが初優勝を決めた。

▽宿敵アルゼンチンと並ぶ歴代最多6度目の優勝を狙うブラジルは、決勝トーナメントでウルグアイとポルトガル、セネガルという強豪を連破し、決勝進出を決めた。一方、初優勝を狙うセルビア(セルビア・モンテネグロ時代に1度優勝)は、ハンガリーとアメリカ、マリを撃破して初の決勝進出を決めた。

▽試合は立ち上がりから地力で勝るブラジルが主導権を握っていく。開始10分にセットプレーの流れからレアル・マドリー所属のFWジャン・カルロスの右足ボレーでゴールを脅かしたブラジルは、その後も10番を背負うガブリエウ・ジェズス(パルメイラス)やDFジョアン・ペドロ(パルメイラス)が果敢にシュートを放っていく。だが、相手GKライコビッチ(レッドスター)の再三に渡る好守に阻まれた。
▽一方、守勢が続くセルビアは体格差を生かしたセットプレーでゴールを目指すが、なかなか良い形でフィニッシュに繋げることができない。前半終了間際には左CKからFWセルゲイ・ミリンコビッチ(ゲンク)が惜しいヘディングシュートを放ったが、これはGK正面を突いた。

▽迎えた後半もブラジルが押し気味に試合を進めていく。相手を自陣に押し込むブラジルは、果敢にシュートを狙っていくが、なかなかシュートを枠に飛ばすことができなかった。65分にはMFボシリア(サンパウロ)を下げてマンチェスター・ユナイテッド所属のMFアンドレアス・ペレイラを投入した。
▽後半も苦戦が続くセルビアは、ワンチャンスを生かして試合の均衡を破る。70分、カウンターからボックス右でパスを受けたMFマクシモビッチ(アスタナ)が上げたクロスをファーで飛び込んだFWマンディッチ(チュカリチュキ)が右足で流し込んだ。

▽先手を許したブラジルだったが、失点からわずか3分後に試合を振り出しに戻す。ボックス手前左でボールを持ったアンドレアス・ペレイラが細かいフェイントでDFをかわし、ボックス左からシュートを放つと、これがゴール右隅に決まった。

▽試合終盤にかけては勢い付くブラジルが勝ち越しゴールに迫るも、試合は90分間で決着が付かず。延長戦へと突入した。

▽延長に入ってもブラジルペースが続く。だが、劣勢のセルビアはGKライコビッチのビッグセーブや守備陣の身体を張ったプレーで何とか失点を防ぐ。すると、このままPK戦突入かに思われた118分に勝ち越しゴールを奪う。カウンターからMFジブコビッチ(パルチザン)のスルーパスに抜け出したマクシモビッチがGKとの一対一を制した。この直後に試合はタイムアップを迎え、ブラジルとの120分間の激闘を2-1で制したセルビアが初優勝を飾った。

▽また、同日行われたセネガルとマリの3位決定戦は、退場者を出したセネガルを相手に3-1の逆転勝利を収めたマリが3位で今大会を終えた。

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