【特集】バルセロナのこれまで

▽ルイス・エンリケ新監督の下で新たな船出となったバルサはシーズン序盤にリーガで8戦連続無失点(7勝1分け)を記録。GKの入れ替えや近年の主力の移籍、ワールドカップで負傷したネイマールの離脱に加え、新加入のスアレスも出場停止というなかで、新加入選手や下部組織から抜擢したFWムニルといった新星の活躍で上々の滑り出しを見せた。

▽リーガで連続無失点を続けるも、対戦相手に恵まれたとの見方もあるなか、CLでPSGに敗戦。自信を深めきれぬまま臨んだ“宿敵”レアル・マドリーとのクラシコでスアレスがデビューを飾るが、チームは逆転負け。さらに、続くホームでのセルタ戦で、よもやの敗戦を喫して首位の座から陥落してしまう。

▽首位の座から陥落したバルサだったが、その後は年内の公式戦11試合で10勝1分けという好成績を残す。リーガでは、セビージャやバレンシアといった上位陣にも勝利したが、雨中の中で行われた敵地でのヘタフェ戦で引き分けてしまう。結果、この期間のリーガは5勝1分けだったものの、マドリーが破竹の勢いで連勝を続けたために差は縮まらず、逆に勝ち点差は開いてしまった。
▽束の間のオフを経て迎えた2015年の初戦、敵地でのソシエダ戦で敗戦を喫すると、ここから不穏な空気が漂いはじめる。この試合でベンチスタートだったメッシの起用法に端を発したメッシとエンリケ監督の確執騒動と、補強禁止処分を見越して行った今夏の補強に失敗したスビサレッタSDの解任。アシスタントを務めていたプジョールの辞任が重なり、ここからチームが瓦解するかと思われた。

▽しかし、メッシが指揮官との確執を否定すると、近年の天敵だったアトレティコとの3試合(リーガとコパ)に全勝し、チームも勢いづく。また、スアレスとメッシのポジションチェンジも機能しはじめ、南米トリオが躍動しての公式戦11連勝。その後、マラガ相手に敗戦を喫したが、そこから再び5連勝で首位に浮上し、メッシも得点ランキングで首位に立つなど、チーム状況は良好だ。