長友や川島に加え、EL初挑戦の瀬戸と久保が出場〜ELグループステージ展望〜
2014.09.18 19:00 Thu
▽2014-15シーズンのELが18日(日本時間19日早朝)に開幕する。世界最高峰のCLに比べると、どうしても注目度が落ちる同コンペティションだが、今シーズンから優勝チームに翌シーズンのCL出場権が与えられることになったため、出場チームのモチベーションも大きく上がり、今まで以上に白熱の戦いが繰り広げられるはずだ。
▽ここでは、躍進が期待される注目クラブと日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
◆CL出場権付与でよりコンペティブに
▽例年、いまひとつ盛り上がりに欠けるELグループステージだが、今シーズンから優勝チームに翌シーズンのCL出場権が与えられることが決定したため、今まで以上の盛り上がりが期待できる。とりわけ、4大リーグ所属の参加チームは、ギリギリのところでCL出場権を逃したり、CLプレーオフに敗れてELに回ってきたチームがほとんどだけに今年から気合い十分でグループステージの戦いに臨むはずだ。
▽今シーズンのグループステージ参加チームの中で優勝争いに絡んでくる有力な候補としては、前大会王者のセビージャ、インテルやナポリ、フィオレンティーナのセリエA勢に加え、トッテナムとエバートンのプレミア勢、ヴォルフスブルクとボルシアMGのブンデスリーガ勢といったところか。
▽前述した8チームの中では、選手層・ヨーロッパでの経験値に勝るセビージャやインテル、ナポリ、トッテナムといったクラブが比較的楽なグループに入ったため、グループステージ突破の可能性が高い。一方、FWルカクやFWエトー、DFベインズなど優れたタレントを擁すエバートンだが、ヨーロッパの舞台での経験値の低さに加え、リールやヴォルフスブルクといった強豪と同じグループに入ったため、厳しい戦いが待っていそうだ。
◆日本代表の長友と川島に加え、EL初挑戦の瀬戸と久保が出場
▽今シーズンは、インテル所属のDF長友、スタンダール・リエージュ所属のGK川島とFW小野、アストラ所属のMF瀬戸、ヤングボーイズ所属のFW久保の計5人がELグループステージに参戦する。
▽2シーズンぶりのEL参戦となる長友は、サンテチェンヌ、ドニプロ、カラバフと同居したグループFに入った。近年、ELで実績を残しているドニプロ、フランスリーグで最多優勝記録を誇る古豪・サンテチェンヌは戦いにくい相手だが、本来の実力を出せれば、問題ないだろう。
▽一方、CLプレーオフでゼニトに敗れてELに回った川島と小野のスタンダール・リエージュだが、昨シーズンのグループステージでは1勝もできず、屈辱的な最下位という結果に終わっている。今回入ったグループCには、前回大会王者のセビージャ、フェイエノールトと実力チームが揃っているだけに、今シーズンも苦戦必至か。
▽Jリーグでのプレー経験なしでヨーロッパのトップリーグでプレーする異色の経歴を持つ瀬戸は、ルーマニアでの8シーズン目でようやくELの舞台に到達した。アストラの入ったグループDは、セルティックとディナモ・ザグレブ、ザルツブルクとヨーロッパでの経験豊富な難しい相手が揃った。だが、守備的MFでプレーする瀬戸としては、格上との対戦こそ自身のプレーをアピールする格好の舞台となる。グループステージでのプレーを足がかりに更なるステップアップを狙いたい。
▽瀬戸と同様にEL初挑戦となる久保の所属するヤングボーイズは、強豪ナポリと同居したグループIに入った。近い将来の日本代表として期待される久保には、世界屈指のFWイグアインを擁するナポリとの対戦を通じて、ストライカーとしての妙技を学んでほしい。
◆第2のルドゴレツ、ザルツブルクとなるのは
▽昨シーズンのELでは、ブルガリア王者のルドゴレツ、オーストリア王者のザルツブルクという世界的に無名なチームが特大のサプライズを提供した。
▽とりわけ、ブルガリアリーグの新興勢力であるルドゴレツは、PSVとディナモ・ザグレブと同居したグループBを無敗の首位で通過すると、決勝トーナメントではラツィオ相手に劇的な勝利を飾り、ベスト16に進出した。
▽そして、昨シーズンの成功を足がかりに今シーズンは悲願のCL本戦出場を果たし、16日に行われたCLグループリーグ初戦ではリバプールを相手に1-2で敗れたものの、堂々とした戦いぶりを披露した。今シーズン、第2のルドゴレツ、ザルツブルクとしてサプライズを提供してくれるのは、どのチームとなるか。
▽ちなみに、編集部が注目しているのは、今夏にフランス代表MFヴァルブエナをマルセイユから獲得したディナモ・モスクワだ。チームにはヴァルブエナに加え、ロシア代表の若きエースストライカーであるFWココリンやMFジルコフ、MFデニソフといったロシア代表の主力が揃い、元マンチェスター・ユナイテッドのDFブットナーや元ドイツ代表FWクラニーら実力者が脇を固めている。ヴァルブエナを軸にチームがうまくまとまれば、面白い存在となるはずだ。
◆グループA
ビジャレアル(スペイン)
ボルシアMG(ドイツ)
チューリッヒ(スイス)
アポロン・リマソル(キプロス)
◆グループB
トリノ(イタリア)
クラブ・ブルージュ(ベルギー)
コペンハーゲン(デンマーク)
ヘルシンキ(フィンランド)
◆グループC
トッテナム(イングランド)
ベシクタシュ(トルコ)
アステラス・トリポリス(ギリシャ)
パルチザン(セルビア)
◆グループD
セルティック(スコットランド)
ザルツブルク(オーストリア)
アストラ(ルーマニア)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
◆グループE
PSV(オランダ)
ディナモ・モスクワ(ロシア)
パナシナイコス(ギリシャ)
エストリル・プライア(ポルトガル)
◆グループF
インテル(イタリア)
サンテチェンヌ(フランス)
ドニプロ(ウクライナ)
カラバフ(アゼルバイジャン)
◆グループG
セビージャ(スペイン)
フェイエノールト(オランダ)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
リエカ(クロアチア)
◆グループH
エバートン(イングランド)
ヴォルフスブルク(ドイツ)
リール(フランス)
FCクラスノダール(ロシア)
◆グループI
ナポリ(イタリア)
ヤングボーイズ(スイス)
スパルタ・プラハ(チェコ)
スロバン・ブラチスラバ(スロバキア)
◆グループJ
ディナモ・キエフ(ウクライナ)
ステアウア・ブカレスト(ルーマニア)
オールボー(デンマーク)
リオ・アヴェ(ポルトガル)
◆グループK
フィオレンティーナ(イタリア)
ギャンガン(フランス)
ディナモ・ミンスク(ベラルーシ)
PAOK(ギリシャ)
◆グループL
メタリスト(ウクライナ)
ロケレン(ベルギー)
レギア・ワルシャワ(ポーランド)
トラブゾンシュポル(トルコ)
▽ここでは、躍進が期待される注目クラブと日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
◆CL出場権付与でよりコンペティブに
▽例年、いまひとつ盛り上がりに欠けるELグループステージだが、今シーズンから優勝チームに翌シーズンのCL出場権が与えられることが決定したため、今まで以上の盛り上がりが期待できる。とりわけ、4大リーグ所属の参加チームは、ギリギリのところでCL出場権を逃したり、CLプレーオフに敗れてELに回ってきたチームがほとんどだけに今年から気合い十分でグループステージの戦いに臨むはずだ。
▽今シーズンのグループステージ参加チームの中で優勝争いに絡んでくる有力な候補としては、前大会王者のセビージャ、インテルやナポリ、フィオレンティーナのセリエA勢に加え、トッテナムとエバートンのプレミア勢、ヴォルフスブルクとボルシアMGのブンデスリーガ勢といったところか。
▽前述した8チームの中では、選手層・ヨーロッパでの経験値に勝るセビージャやインテル、ナポリ、トッテナムといったクラブが比較的楽なグループに入ったため、グループステージ突破の可能性が高い。一方、FWルカクやFWエトー、DFベインズなど優れたタレントを擁すエバートンだが、ヨーロッパの舞台での経験値の低さに加え、リールやヴォルフスブルクといった強豪と同じグループに入ったため、厳しい戦いが待っていそうだ。
◆日本代表の長友と川島に加え、EL初挑戦の瀬戸と久保が出場
▽今シーズンは、インテル所属のDF長友、スタンダール・リエージュ所属のGK川島とFW小野、アストラ所属のMF瀬戸、ヤングボーイズ所属のFW久保の計5人がELグループステージに参戦する。
▽2シーズンぶりのEL参戦となる長友は、サンテチェンヌ、ドニプロ、カラバフと同居したグループFに入った。近年、ELで実績を残しているドニプロ、フランスリーグで最多優勝記録を誇る古豪・サンテチェンヌは戦いにくい相手だが、本来の実力を出せれば、問題ないだろう。
▽一方、CLプレーオフでゼニトに敗れてELに回った川島と小野のスタンダール・リエージュだが、昨シーズンのグループステージでは1勝もできず、屈辱的な最下位という結果に終わっている。今回入ったグループCには、前回大会王者のセビージャ、フェイエノールトと実力チームが揃っているだけに、今シーズンも苦戦必至か。
▽Jリーグでのプレー経験なしでヨーロッパのトップリーグでプレーする異色の経歴を持つ瀬戸は、ルーマニアでの8シーズン目でようやくELの舞台に到達した。アストラの入ったグループDは、セルティックとディナモ・ザグレブ、ザルツブルクとヨーロッパでの経験豊富な難しい相手が揃った。だが、守備的MFでプレーする瀬戸としては、格上との対戦こそ自身のプレーをアピールする格好の舞台となる。グループステージでのプレーを足がかりに更なるステップアップを狙いたい。
▽瀬戸と同様にEL初挑戦となる久保の所属するヤングボーイズは、強豪ナポリと同居したグループIに入った。近い将来の日本代表として期待される久保には、世界屈指のFWイグアインを擁するナポリとの対戦を通じて、ストライカーとしての妙技を学んでほしい。
◆第2のルドゴレツ、ザルツブルクとなるのは
▽昨シーズンのELでは、ブルガリア王者のルドゴレツ、オーストリア王者のザルツブルクという世界的に無名なチームが特大のサプライズを提供した。
▽とりわけ、ブルガリアリーグの新興勢力であるルドゴレツは、PSVとディナモ・ザグレブと同居したグループBを無敗の首位で通過すると、決勝トーナメントではラツィオ相手に劇的な勝利を飾り、ベスト16に進出した。
▽そして、昨シーズンの成功を足がかりに今シーズンは悲願のCL本戦出場を果たし、16日に行われたCLグループリーグ初戦ではリバプールを相手に1-2で敗れたものの、堂々とした戦いぶりを披露した。今シーズン、第2のルドゴレツ、ザルツブルクとしてサプライズを提供してくれるのは、どのチームとなるか。
▽ちなみに、編集部が注目しているのは、今夏にフランス代表MFヴァルブエナをマルセイユから獲得したディナモ・モスクワだ。チームにはヴァルブエナに加え、ロシア代表の若きエースストライカーであるFWココリンやMFジルコフ、MFデニソフといったロシア代表の主力が揃い、元マンチェスター・ユナイテッドのDFブットナーや元ドイツ代表FWクラニーら実力者が脇を固めている。ヴァルブエナを軸にチームがうまくまとまれば、面白い存在となるはずだ。
◆グループA
ビジャレアル(スペイン)
ボルシアMG(ドイツ)
チューリッヒ(スイス)
アポロン・リマソル(キプロス)
◆グループB
トリノ(イタリア)
クラブ・ブルージュ(ベルギー)
コペンハーゲン(デンマーク)
ヘルシンキ(フィンランド)
◆グループC
トッテナム(イングランド)
ベシクタシュ(トルコ)
アステラス・トリポリス(ギリシャ)
パルチザン(セルビア)
◆グループD
セルティック(スコットランド)
ザルツブルク(オーストリア)
アストラ(ルーマニア)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
◆グループE
PSV(オランダ)
ディナモ・モスクワ(ロシア)
パナシナイコス(ギリシャ)
エストリル・プライア(ポルトガル)
◆グループF
インテル(イタリア)
サンテチェンヌ(フランス)
ドニプロ(ウクライナ)
カラバフ(アゼルバイジャン)
◆グループG
セビージャ(スペイン)
フェイエノールト(オランダ)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
リエカ(クロアチア)
◆グループH
エバートン(イングランド)
ヴォルフスブルク(ドイツ)
リール(フランス)
FCクラスノダール(ロシア)
◆グループI
ナポリ(イタリア)
ヤングボーイズ(スイス)
スパルタ・プラハ(チェコ)
スロバン・ブラチスラバ(スロバキア)
◆グループJ
ディナモ・キエフ(ウクライナ)
ステアウア・ブカレスト(ルーマニア)
オールボー(デンマーク)
リオ・アヴェ(ポルトガル)
◆グループK
フィオレンティーナ(イタリア)
ギャンガン(フランス)
ディナモ・ミンスク(ベラルーシ)
PAOK(ギリシャ)
◆グループL
メタリスト(ウクライナ)
ロケレン(ベルギー)
レギア・ワルシャワ(ポーランド)
トラブゾンシュポル(トルコ)
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