ついにセリエA初得点の本田、データで見るジェノア戦
2014.04.08 09:01 Tue
本田にとってセリエAでの出場12試合目、先発10試合目だった。1月16日にコッパ・イタリアのスペツィア戦では1点を記録していたが、ついに待望のイタリアトップリーグでの初ゴールが生まれた。
試合の中でも非常に大きな意味を持つゴールだった。ミランがジェノアの攻撃に晒されていた時間帯であり、ホームチームがいつ同点に追いついてもおかしくない流れだったからだ。
結局、本田のゴールはミランに3連勝をもたらす決勝点となった。これで2014-15シーズンのELに出場できる順位との差はわずか5ポイントに縮まっている。
チーム全体がナンバー10の周りに駆け寄り、ゴールを祝福してくれたのも非常に意味のあることだと感じられた。本田がチームから完全に受け入れられていることの証だ。セードルフ監督との抱擁からも、監督との良好な関係を築いていることがうかがい知れる。
実際のところは、ゴールを決めるまでのこの試合での本田のプレーは質より量といった趣きだった。攻撃で見せ場をつくるチャンスはほとんどなく、20分のアデル・ターラブトの1点で奪ったリードを守るためチームメートの守備を助ける仕事に追われていた。
セードルフ監督はこの試合でも本田を4-2-3-1の右サイドに起用。忠実にそのポジションを守ったことはヒートマップにも表れているが、ゴールは中央にポジションを移してのプレーから生まれたものだった。初ゴールにつながった1本が、この試合での本田の唯一のシュートだった。
試合全体を通してミランの10番は30本のパスを出し、そのうち73.3%が成功。敵陣内でもほぼ同じ、72.7%の成功率だった。数字としては特筆すべきものではないが、両チームが激しくプレスをかけ合った試合の文脈の中で捉えるべきではあるだろう。
30本のパスのうち10本がボランチのモントリーボに出したものであり、そのうち8本が後方へのパスだった。
試合は非常にフィジカル面での争いが目立ち、両チーム合計で33のファウルを記録。本田はそのうち4つに絡み、ファウルを犯したのが1回(主審の判定には疑問が残るものだったが)、受けたのが3回だった。
1対1の競り合いは21回あり、10勝11敗。だが8度のボール奪取と、インターセプトとシュートブロックをそれぞれ1回記録していることは、チーム全体の好パフォーマンスに明確な貢献をしていたことを表している。
最後に試合全体に関してだが、両チームともに中位をさまよっているにもかかわらず、信じられないほどに激しく濃密な試合だった。スタジアムは観客で埋まり、非常に熱狂的な雰囲気の中で行われていた。
こういった試合こそが本田の成長につながり、ワールドカップへの挑戦に向けた良い準備へとつながるはずだ。ジェノア戦は本田にとってセリエAでのベストゲームとはおそらく言えないはずだが、上記のプラス材料と、そしてもちろん初ゴールを決めたことを考えれば、間違いなく最も重要な試合だったとは言っていいだろう。
文/チェーザレ・ポレンギ
GOAL JAPAN編集長。今季は毎週水曜日午後10時よりJスポーツ2『Foot!』にてセリエAの試合の分析を行う。ツイッターアカウントは@CesarePolenghi
提供:goal.com
試合の中でも非常に大きな意味を持つゴールだった。ミランがジェノアの攻撃に晒されていた時間帯であり、ホームチームがいつ同点に追いついてもおかしくない流れだったからだ。
結局、本田のゴールはミランに3連勝をもたらす決勝点となった。これで2014-15シーズンのELに出場できる順位との差はわずか5ポイントに縮まっている。
チーム全体がナンバー10の周りに駆け寄り、ゴールを祝福してくれたのも非常に意味のあることだと感じられた。本田がチームから完全に受け入れられていることの証だ。セードルフ監督との抱擁からも、監督との良好な関係を築いていることがうかがい知れる。
実際のところは、ゴールを決めるまでのこの試合での本田のプレーは質より量といった趣きだった。攻撃で見せ場をつくるチャンスはほとんどなく、20分のアデル・ターラブトの1点で奪ったリードを守るためチームメートの守備を助ける仕事に追われていた。
セードルフ監督はこの試合でも本田を4-2-3-1の右サイドに起用。忠実にそのポジションを守ったことはヒートマップにも表れているが、ゴールは中央にポジションを移してのプレーから生まれたものだった。初ゴールにつながった1本が、この試合での本田の唯一のシュートだった。
試合全体を通してミランの10番は30本のパスを出し、そのうち73.3%が成功。敵陣内でもほぼ同じ、72.7%の成功率だった。数字としては特筆すべきものではないが、両チームが激しくプレスをかけ合った試合の文脈の中で捉えるべきではあるだろう。
30本のパスのうち10本がボランチのモントリーボに出したものであり、そのうち8本が後方へのパスだった。
試合は非常にフィジカル面での争いが目立ち、両チーム合計で33のファウルを記録。本田はそのうち4つに絡み、ファウルを犯したのが1回(主審の判定には疑問が残るものだったが)、受けたのが3回だった。
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こういった試合こそが本田の成長につながり、ワールドカップへの挑戦に向けた良い準備へとつながるはずだ。ジェノア戦は本田にとってセリエAでのベストゲームとはおそらく言えないはずだが、上記のプラス材料と、そしてもちろん初ゴールを決めたことを考えれば、間違いなく最も重要な試合だったとは言っていいだろう。
文/チェーザレ・ポレンギ
GOAL JAPAN編集長。今季は毎週水曜日午後10時よりJスポーツ2『Foot!』にてセリエAの試合の分析を行う。ツイッターアカウントは@CesarePolenghi
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