内田ら守備陣が奮起! シャルケが難敵ヘルタを敵地で撃破《ブンデスリーガ》

2日に行われたブンデスリーガ第11節、ヘルタ・ベルリンvsシャルケは、2-0でシャルケが勝利を収めた。フル出場の内田篤人は得意の攻め上がりよりも守備で奮起し、完封勝利に貢献。ヘルタの細貝萌は87分までプレーしている。

昇格組ながら5位と躍進しているヘルタは前節、3冠王者バイエルン相手に敗れはしたものの、敵地で堂々の試合を披露したところ。一方のシャルケはドルトムントとのルールダービーで力負けし、7位に後退している。同じ敗戦でも対照的な内容を見せた両者だが、勝ち点差はわずかに1。地力で勝るシャルケが、難敵ヘルタ相手に敵地でどのような試合を見せるのかが注目された。

CLにも出場するシャルケが地力で勝ることは間違いないが、ヘルタも単なる昇格チームではない。バイエルンのグアルディオラ監督をも唸らせた堅守と素早いカウンターは、CL出場チームですら脅かす。

それを証明するかのように、ホームのヘルタは立ち上がりからラモスのポストプレーを起点に、トップ下のベン=ハティラや両サイドのN･シュルツ、シェルブレットが積極的に仕掛けてチャンスを演出。特に左サイドのN･シュルツは果敢にエリア内への侵入を試み、立ち上がりから対峙する内田の手を焼かせた。

13分にペナルティーエリア手前右からベン=ハティラがカットインして左足でシュートを放ち、GKヒルデブラントを脅かすと、16分にはシュルツが内田を振り切って左サイドからクロス。これをファーサイドのベン=ハティラがボレーでとらえるも、右サイドネットの外側に外れた。

ヘルタの統制された守備と高速カウンターに苦戦するシャルケが反撃に出たのは20分。K･ボアテングとスイッチして右サイドを抜けた内田が折り返すも、ボールはDFがかろうじてブロック。さらに22分、ドラクスラーが2、3人のDFをかわして中央突破し、左足でシュートする。

そして徐々にシャルケに流れが傾き始めた矢先の25分、K･ボアテングの折り返しに合わせたサライの絶好機は、GKクラフトが足でブロックしたものの、直後の左CKでアオゴのキックをニアサイドのサライが頭で合わせる。飛び出したクラフトも触れず、シャルケが先制に成功する。

その後は追いかけるヘルタが攻勢を強めたものの、シャルケも必死の守備で決定機を許さない。内田も38分、カウンターからのスルーパスをかろうじてカットすると、44分にもシュルツに抜け出されそうなところをファールぎりぎりのタックルで阻止してみせた。

1点を追うヘルタは後半も攻め、51分にシゲルチの鋭く落ちるFKがシャルケゴールを襲うが、ヒルデブラントがゴール上へとはじき出す。さらに直後のCKをラモスが頭で合わせるも、再びヒルデブラントがゴール上へとはじいてゴールを許さない。

前半よりも守備を固めたシャルケはヘルタの攻撃に耐えつつ、カウンターからチャンスを窺う。64分、ドラクスラーのサイドチェンジをペナルティーエリア右で受けたニーマイヤーが左足を一閃。バランスを崩しながらも放ったシュートはクロスバーを直撃する。70分ごろには互いに中盤にスペースが生まれ、攻守の入れ替わりが激しいスピーディーなカウンターの応酬が続いた。

なかなかシャルケのゴールをこじ開けることができないヘルタは87分、中盤の守備を担っていた細貝に代わって長身のニーマイヤーを投入。パワープレーへと移行する。

そして迎えた4分間のアディショナルタイム、92分に内田がハンドを犯して自陣ゴール前でFKを与えてしまう。ヘルタにとっては絶好のチャンスだが、ラモスが直接狙ったライナー性のシュートはヒルデブラントがはじき、こぼれ球をDFが必死にクリアした。

好機を逸したヘルタに対し、シャルケは終了間際にカウンターからドラクスラーが左足でネットを揺らして勝負あり。難敵ヘルタに予想通り苦しめられたシャルケだったが、内田ら守備陣が奮起して失点を許さず、攻撃陣が少ないチャンスを物にしてダービー敗戦のショックを払拭。CLに向けて弾みをつけることに成功している。

提供:goal.com