ザッケローニ監督「良い準備ができた」

▽日本代表は3日、翌日に迫った2014年ブラジルW杯アジア最終予選のオーストラリア代表戦を前に試合会場となる埼玉スタジアム2002で公式練習を行った。トレーニングでは冒頭の15分だけが報道陣に公開され、12人と11人の2グループに分かれてパス回しなどで汗を流した。練習後、公式会見に出席した日本のアルベルト・ザッケローニ監督は「この数日はできる限り、フィジカルの状態を調整して、良い準備ができたと思う」と語り、W杯の出場権獲得に自信を見せている。会見におけるザッケローニ監督のコメントは以下の通り。

◆アルベルト・ザッケローニ監督
「今回の試合は非常に重要なものだと認識している。この数日はできる限り、フィジカルの状態を、技術面、戦術面、精神面のアプローチを調整して、良い準備ができたと思う。当然、相手の実力はよくわかっているし、これまでも2回ほど対戦している。実力のあるチームだと認識しているし、リスペクトを持って試合を迎えたい。明日のポイントは非常に大切なもの。約3年間、このチームでやっている。最大の信頼を持って明日の試合に臨んでもらいたい。確信しているのは、明日の試合で選手たちが良いパフォーマンスを見せてくれるだろうということ。それだけは確信している。いつもそうだが、私が約束できるのは、明日の試合で自分たちの実力を出す、ベストを尽くすということだけだ。明日の試合はディティールやエピソードが明暗を分けると思っている」

──今日、本田、岡崎、酒井高が合流したが、コンディションはどの程度か
「3選手に関しては、皆さんが見たよりも多く見ることができた。今日の目標は、いかに回復させるか。少し疲れは見えるが、彼らは若いし、元気だと本人たちも言っていたので大丈夫だと思う」

──W杯出場を初めてホームで決められるという状況で特別な感情はあるか
「選手が持っている感情は選手に聞いて頂きたいが、監督としては決勝戦の前日の様な気持ち。ここまでたくさんのことがあり、長い戦いだったということもあるから目的達成のためにしっかり準備をしていかなくてはいけないと思う」

──ブルガリア戦で得点を奪えなかったという中で、本田選手がチームにもたらす変化は何か
「監督として何を考えるかというと、いかにチームがチャンスを作れるのか、いかにチームがゴールに向かえるのかということ。ヨルダン戦ではチャンスは作れていたものの、そこに決定力がなかった。もしそこに本田が決定力をもたらせてくれるのであれば、武器になると思う」

──今日合流した3選手以外は、明日の試合でフル出場できる状態か。また、本田はどれぐらいの時間プレーできると考えているか
「ブルガリア戦で時間制限を設けた理由としては、多くの選手を起用したかったということと、フィジカルに問題を抱えている選手がいたため。ただ、埼玉に移動してきてから全ての選手が良い形でトレーニングに臨んでいる。最終的にはピッチに立ってからでないと判断できないことだが、ベンチにも素晴らしい選手が居てくれるので、明日は選手たちのコンディションを見ながら適正のある選手と投入していきたい。本田に関しては、ここ最近90分間プレーしていることはないが、直近の試合では70分間プレーしていた。疲労は少し残っているようだが、この間の出場時間よりは長くプレーできるのではないかと思う」

──監督就任後、埼玉スタジアムでは全て勝利していると思うが、このスタジアムの好きな所はあるか。また、どんな力を明日は貰えると思うか
「確かに重要な試合は埼玉スタジアムで行われることが多く、ほとんどの試合が埼玉で行われている。ただ、他のどこに行っても、多くのサポーターが暖かい声援を送ってくれている。ここで結果が出ているから、このスタジアムが好きというわけではなく、全てのスタジアムが好きだ。選手たちが主人公なので、これまで結果が出ていることも選手が良くやっている結果だと思う。豊田スタジアムでの試合でも90分間だけでなく、試合後にも声援を送ってくれたことは、非常にポジティブなことだと思う。明日の試合は、私たちも、サポーターのみなさんも大切な試合だと思っているはず。素晴らしい雰囲気を作り上げられるのではないかと思っている」

──ブルガリア戦を受けて、選手たちに訴えかけたこと、求めたことは。また、明日の試合で結果を残すために選手たちに求めることは
「まず、ブルガリア戦とオーストラリア戦の位置づけが少し違う。ブルガリア戦に関しては、結果が最重要項目ではなかった。あの試合の一番の目的は、選手たちのコンディションの把握。ブルガリア戦は、代表チームとしての活動が少し時間が空いてしまったので、スムーズにいかないこともあった。そこから、明日の試合に向けてチームとして完璧な状態に持っていってほしいということは話した」