王国ブラジルを破ったメキシコが初の金メダル《ロンドン五輪》

▽ロンドン五輪決勝のU-23ブラジルvsU-23メキシコ代表が11日に行われ、1-2で勝利したメキシコが初の金メダルに輝いた。共に初の金メダル獲得を目指すブラジルとメキシコの対戦となった決勝は、いきなり動きを見せる。試合開始30秒、右サイドのDFラファエウの不用意な横パスをカットしたMFアキーノのパスを受けたFWペラルタが左隅にシュートを流し込み、メキシコが先制点を奪った。追いかける立場になったブラジルは、徐々にペースを上げていくと、32分にはMFアレックス・サンドロに代えてFWフッキを送り込んだ。フッキは投入直後から存在感を見せて、ブラジルのチャンスに絡んでいった。それでも、メキシコはブラジルの攻撃にうまく耐えた。ブラジルに攻め込まれる時間が長くなるが、決定的な位置で自由にすることは少なく、1点リードのまま前半を終えた。

▽後半に入ってもなかなか攻めきれないブラジルは、次第に前への意識が強くなる。その隙をついて、メキシコが再三相手ゴールに迫った。そして、2度のビッグチャンスを経た30分に右サイドからのFKをMFファビアンが中に入れると、フリーのペラルタが頭で合わせ、メキシコに貴重な追加点が生まれた。何とか追いつきたいブラジルは、FWパトとMFルーカスという攻撃的なカードを投入し、終盤には5トップでゴールを目指した。そして、終始押し込んだブラジルはロスタイムにフッキのゴールで1点を返す。しかし、ブラジルにもう1点を奪う時間は訪れず。王国ブラジルを見事に破ったメキシコが同国サッカー史上初の金メダルを獲得した。なお、今大会の得点王には6得点を挙げたU-23ブラジル代表のFWのL・ダミアンが輝いている。
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