サラー圧巻2発などファインゴール4発のリバプールがエバートンを敵地で粉砕!《プレミアリーグ》

2021.12.02 07:38 Thu
Getty Images
プレミアリーグ第14節、エバートンリバプールによるマージーサイド・ダービーが1日にグディソン・パークで行われ、アウェイのリバプールが1-4で快勝した。なお、リバプールのFW南野拓実は88分から途中出場した。

アーセナル、ポルト、サウサンプトンと直近の3試合では複数得点、クリーンシートと安定した戦いぶりが光る3位のリバプール(勝ち点28)。4連勝を目指した今節は元指揮官が率いるローカルライバルとの今季初のダービーに臨んだ。サウサンプトン戦からはコナテに代えてマティプを復帰させた以外、同じメンバーを採用した。

一方、ベニテス新監督の下、シーズン最序盤は好スタートを切ったエバートン(勝ち点15)だが、以降は多くの離脱者の影響もあり、直近5敗2分けの7戦未勝利で14位に低迷。宿敵相手に浮上のキッカケを目指した今回のホームゲームでは、主砲キャルバート=ルーウィンやアンドレ・ゴメスらを欠いたものの、ディーニュやリシャルリソン、アラン、ドゥクレらがスタメンを飾った。
試合は立ち上がりからダービーらしいハイインテンシティの攻防が繰り広げられる。だが、地力で勝るリバプールがエバートンを押し込んで立て続けにフィニッシュまで持ち込んでいく。8分にはボックス左でキープしたマネから折り返しを受けたサラーが左足のシュートを枠の左隅へ飛ばすが、これはGKピックフォードの好守に遭う。

しかし、勢いづいて攻め立てるアウェイチームは直後の9分、ハーフウェイライン付近でのボール奪取からカウンターを発動。中央でのパス交換から左サイドへボールを展開し、マネを外側から追い越したロバートソンがボックス左から丁寧にマイナスの折り返しを入れると、ペナルティアーク付近に走り込んできたヘンダーソンが利き足とは逆の左足で見事なダイレクトシュートをゴール左下隅の完璧なコースへ突き刺した。
頼れるスキッパーの鮮烈な一撃で先制に成功したリバプールは、早い時間帯の同点を目指してリスクを冒して前に出るエバートンの攻撃を冷静に受け止めていく。そこから幾度か鋭いカウンターを繰り出すと、今度はエースが魅せる。

19分、中盤でジョタが競ったルーズボールを回収したチアゴから前向きな状態でパスを受けたヘンダーソンが右サイドで背後を狙うサラーへ絶妙なミドルスルーパスを通す。そのままスムーズに加速してボックス右に持ち込んだサラーは飛び出したGKのポジションを冷静に見極め、左足の柔らかなシュートをゴール左上隅へ決めた。

この2ゴールで早くも一部ホームサポーターがスタンドを後にし始めると、試合の流れは完全にアウェイチームへと傾く。

ボックス付近までボールを運ぶものの、攻め切れないエバートンに対して、リバプールは効果的な攻めで3点目に迫る。26分にはマネが鋭いミドルシュートでGKピックフォードを脅かす。

前半の内に1点を返したいエバートンはファウルを辞さないハードなプレーで徐々に球際の勝負で盛り返し始めると、一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける。38分、ハーフウェイライン付近でのセカンドボールの競り合いから右サイドのコールマンからの縦パスをハーフスペースで受けたリシャルリソンがフリーでボックス付近に走り込むグレイへ斜めのパスを通す。そして、グレイは果敢な飛び出しでシュートコースを消しに来たGKアリソンの股間を抜くシュートを流し込み、チームとしてリーグ4戦ぶりとなるゴールを挙げた。

すると、このゴールでグディソン・パークの雰囲気が変わり始めると、前半終盤にかけてはホームチームの時間帯が続く。前半アディショナルタイムには左サイドで背後を取ったディーニュのクロスからファーでフリーのドゥクレにシュートチャンスが訪れるが、ここは相手のシュートブロックに阻まれた。

前半序盤のリバプールのワンサイドゲームから一転、徐々にダービーらしい拮抗した展開となった一戦はアウェイチームの1点リードで後半に突入。立ち上がりは前半同様にアウェイチームが優勢に試合を運んでいく。一方、エバートンはロンドンが筋肉系のトラブルでプレー続行不可能となり、ゴードンをスクランブル投入することになった。

後半は決定機まであと一歩という状況が続いたリバプールだったが、再びエースが圧巻のプレーで試合を動かした。64分、エバートンの右CKをボックス内で撥ね返した流れからグレイが最後尾のコールマンに出した厳しいバックパスに対してサラーが猛スプリントで詰める。すると、コールマンがクリアし損なったボールを回収したサラーがそのまま相手陣内を独走。最後はボックス内でGKとの一対一を冷静に制した。

この3点目で勝利を大きく手繰り寄せたリバプールは、気落ちしたエバートンを相手にここからきっちりゲームをコントロール。そして、79分には右サイドから左サイドへのスムーズな展開からロバートソンが斜めのグラウンダーパスをボックス内のジョタの足元に差し込む。このパスはややマイナスに入り過ぎたものの、左足の足裏をうまく使って強引に反転したジョタがニア上へ強烈な左足のシュートを叩き込んだ。

これで勝利を決定づけたアウェイチームはミルナーに続き、オックスレイド=チェンバレン、南野をピッチに送り込んでこのまま試合をクローズ。リーグ戦3試合連続の4ゴールでグディソン・パークを攻略したリバプールが4-1の圧勝で今季最初のマージーサイド・ダービーを制した。

一方、4戦ぶりのゴールこそ奪ったものの、ホームで屈辱の大敗を喫したエバートンは、これで8戦未勝利となりベニテス監督の去就問題がいよいよ騒がしくなってきている。

リバプールの関連記事

プレミアリーグの関連記事

リヴァプールの日本代表MF遠藤航が、チームメートたちとの仲の良さを見せた。クラブのコミュニティイベントにサプライズ訪問した時に一幕にファンたちが反応している。 "Wa-ta-ru... Endo!"@wasabi_cloud @LFCFoundation | #Ad pic.twitter.c 2025.09.30 17:18 Tue
クリスタル・パレスの日本代表MF鎌田大地が、クラブのプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選出された。クラブ公式『X』では、リヴァプール戦のプレーまとめ動画を公開。現地のサポーターたちが称賛している。 Just over three minutes of pure Daichi Kamada content pic.tw 2025.09.30 09:58 Tue
トッテナムの日本代表DF高井幸大が、ついに新天地デビューを飾るかもしれない。期待の若手の置かれている現状について指揮官がコメントしている。 今夏の移籍市場で川崎フロンターレからトッテナムに加入した高井だったが、足底腱膜をケガした影響でアジアツアーを回避。現在はリハビリを続けており、ここまで公式戦の出場はない状況と 2025.09.20 10:31 Sat
【プレミアリーグ】ボーンマス 2-1 ブライトン(日本時間9月14日/ディーン・コート) 待望の今季リーグ戦初ゴール 右の大外 #ミンテー が上げたクロス 飛び込んできたのは左の大外 #三笘薫 代表ウィーク明け初戦で同点ゴールの大仕事プレミアリーグ第4節#ボーンマス v #ブライトンhttps://t.co/Xm 2025.09.14 06:00 Sun

リバプールの人気記事ランキング

1

リバプールのレジェンドGKローレンス氏が77歳で死去

▽リバプールのレジェンドGKであるトミー・ローレンス氏が10日、77歳で死去した。 ▽1957年10月に17歳でリバプールとプロ契約を結んだローレンス氏は、トップリーグで2度の優勝、FAカップで1度の優勝に貢献。名将ビル・シャンクリー体制となって低迷期からの脱却を図っていた時代のリバプールを支えた守護神だった。 ▽リバプールでは1971年に退団するまで公式戦390試合に出場した。 2018.01.11 01:00 Thu
2

高価なものなんかいらない! 心優しきマネ「少しでもみんなに還元する」

リバプールに所属するセネガル代表FWサディオ・マネが金銭の使い方についての考えを述べている。スペイン『アス』が『nsemwoha.com』を引用して伝えた。 昨季、チャンピオンズリーグ(CL)を制したリバプール。その攻撃の一角を担っているマネは、2016年夏にサウサンプトンから加入して以降、瞬く間にトッププレイヤーへと駆け上がっていった。 多くのスター選手たちと同じように高額な給与を貰っているマネだが、それを私利私欲のために使わず、貧困に困っている人々の助けになってほしいと、謙虚な姿勢をみせた。 「フェラーリ10台、高価な腕時計20個、自家用ジェット2機…そんなもの必要かい?」 「僕は貧しくて畑で働かなくてはならなかったんだ。裸足でサッカーをし、教育など多くのことができなかった中で必死に生き抜いたよ」 「今はサッカーのおかげで稼いだお金で人々を助けることができるよ。学校やスタジアムを建て、貧困に苦しむ人々に衣服や靴、食料を提供したり、貧しい地域に住む家庭に月々70ユーロ(約8000円)を寄付したりすることができる」 「高級車、高級住宅、旅行、飛行機さえいらない。僕がこれまで受けたものを少しでもみんなに還元することを望んでいるよ」 2019.10.18 17:40 Fri
3

浦和がバルサ、リバプールと並ぶ!! 『世界の熱狂的なサポーター5選』に浦和サポーターが選出!

▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu
4

「謝罪を無視された」リシャルリソンがチアゴに恨み節

エバートンのブラジル代表FWリシャルリソンと、リバプールのスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラとの間に、小さな確執が生まれた模様だ。 事の経緯は昨年10月に行われた両チームによるマージ―サイド・ダービーまで遡る。エバートンの本拠地グディソン・パークでの一戦は、VARの介入で最後まで劇的な展開となった中で、2-2の痛み分けに。 リバプールのDFヴィルヒル・ファン・ダイクが大ケガを負ったことでも印象深い同試合だが、終了間際にはリシャルリソンがチアゴにアフターチャージを見舞い一発退場、チアゴもケガをする事態が起きていた。 これでヒザを負傷したチアゴは、その後丸2カ月の離脱を余儀なくされ、初のプレミアリーグ挑戦はほろ苦いスタートを切ってしまうこととなった。 この件に関してリシャルリソンは、ブラジル人ジャーナリストのチアゴ・アスマール氏や、ブラジル代表のレジェンド、ジュリオ・セーザル氏、さらにはアーセナルのDFダビド・ルイスとアヤックスのFWダビド・ネレスが参加したYouTube配信において、SNSを通じてチアゴに謝罪していたことを告白。ところが、相手側からの返答はなかったという。 「あの試合は『やってしまった』って感じだったよ」 「あの後、インスタグラムで謝罪したんだ。でも返信はなかった。だから僕は『返信したくないのなら、このメッセージは削除する』と言ったんだ」 「それから本当にメッセージを消した。彼からの返事はないままね」 「それからまたダービーがあった。今度は相手のホームだ。彼は僕の顔を見なかったし、僕も彼を見なかった。そのまま試合は始まった。彼はピジョン(リシャルリソンの愛称、鳩の意)を無視したのさ」 2021.03.31 21:00 Wed
5

「これめっちゃおもろい」黒シートに覆われ運ばれる長物…「クラウチが死んだのかと」の声に本人が絶妙な切り返し

元イングランド代表FWピーター・クラウチ氏によるファンに対する投稿が、インターネット上を賑わせている。 17日に行われたプレミアリーグ第37節、サウサンプトンvsリバプールの一戦は、南野拓実のゴールなどで2-1とリバプールが勝利。逆転優勝へ望みを繋いだ。 その試合で中継映像に映り込んだものがファンの目にとまったようだ。試合終了後の様子を報じるテレビカメラには、何か長いものが黒いシートで覆われて運び出されている様が映されている。 これを見たあるファンは、201cmの長身を誇り、サウサンプトンとリバプールの両クラブでもプレー経験のあるクラウチ氏を思い浮かべたようだ。「一瞬ピーター・クラウチが死んだのかと思った」とつぶやいた。 投稿は瞬く間に拡散されると、なんとクラウチ氏本人からもリプライが寄せられることに。「心配してくれてありがとう、僕は元気だよ」と、ファンの冗談にうまく乗っかった。 見事な切り返しを見せたクラウチ氏。このやり取りには「電車でマジで笑ってしまった」「これめっちゃおもろい」「本人からの生存報告」などの声が寄せられるなど、国内外で大きな盛り上がりを見せることとなった。 <span class="paragraph-title">【動画】運び出されていく何かに対するファンとクラウチ氏の反応</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Thought Peter Crouch had died for a sec <a href="https://t.co/2lPedJYd7k">pic.twitter.com/2lPedJYd7k</a></p>&mdash; Jimathon (@Jimathon) <a href="https://twitter.com/Jimathon/status/1526667169722994691?ref_src=twsrc%5Etfw">May 17, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">I’m ok guys thanks for your concern <a href="https://t.co/D7x0Ijc4MN">https://t.co/D7x0Ijc4MN</a></p>&mdash; Peter Crouch (@petercrouch) <a href="https://twitter.com/petercrouch/status/1527222194102751233?ref_src=twsrc%5Etfw">May 19, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.05.20 21:45 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly